あゆみちゃんが球技大会を欠席した。あんなに張り切って練習していたのに……。  
 すでに自分の出番を終えていた俺はあゆみちゃんの家に向かった。  
 
「あゆみちゃん!」  
 家ノ前まで来たとき、ちょうど出かけようとしていたあゆみちゃんに会った。  
「!」  
 俺の顔を見るなりあわてて逃げようとするあゆみちゃんの腕をつかむ。  
「待ったっ!」  
「は、離してくださいっ」  
「逃げないって約束してくれたら離すよ」  
「………はい」  
 観念したのか、あゆみちゃんは小さくうなずいた。  
「こんなところで立ち話もなんだから」  
「わかりました。どうぞ」  
 そう言ってあゆみちゃんは家に上げてくれた。  
 
 あゆみちゃんの部屋で向かい合う。  
「具合悪いんじゃなかったんだ。風邪でもひいて寝込んでるんじゃないかって心配してたんだ」  
「………」  
 俺の言葉にあゆみちゃんは沈黙を守っている。  
「シュートを決めるって、あんなに張り切ってたのに……」  
「球技大会なんかどうだってよかったんです……他のことに夢中になれれば、忘れられると思っただけなんです」  
 ようやくあゆみちゃんが口を開いた。  
「あゆみちゃん………」  
「忘れようとすればするほど、思い出しちゃって、悲しくなって…」  
 堰を切ったようにあゆみちゃんが話し出す。  
「私はなにやってもだめなんです。今までずっとそうでした。きっと球技大会だってだめに決まってます」  
「あゆみちゃん…」  
「そう思ったら、学校へ行きたくなくなって……だから……私のことはほっといてください……」  
 
「だめなんてことはない……だめなんて決めつけちゃだめだよ!」  
 強い調子で言った俺の言葉にあゆみちゃんがビクッと震える。  
「たとえ今回の結果がだめだったとしても、一生懸命やったことは無駄にはならないよ」  
 あわてて優しい口調に変え、あゆみちゃんに話しかける。  
「次はきっとうまくいくよ。だから、もっと自分を……」  
「ありがとう…ございます……私のために、そんなに……」  
 あゆみちゃんが泣き出した。  
 俺はそっとあゆみちゃんの肩を抱いた。  
 
「先輩……好きです……」  
 あゆみちゃんは俺に身を寄せ、キスを迫った。それに応えるように唇を熱く覆う。  
 あゆみちゃんの指先は何かを求めるように俺の体を這いまわった。  
 手と手がふれるたびに俺たちはお互いに身を固くした。  
「先輩の体……大きいですね」  
「そうかな? 男だからかな?」  
「はい、すごく素敵です」  
「あゆみちゃんの体だって素敵だよ」  
 俺の指先はシャツのすき間からあゆみちゃんの素肌をなでまわす。  
「んんっ……はぁはぁ……」  
 肌の敏感な部分に触れると、あゆみちゃんは切なげにため息を洩らした。  
「はぁはぁ……でも恥ずかしいな……私、こんな体だし」  
「え? そんなことないよ」  
「森下先輩みたいな体のほうが好きですよね?」  
「そんなことないってば」  
「私だって、先輩に気に入ってもらうことだってできます」  
「たとえば?」  
「たとえばこんなことだってできますよ」  
 そう言うとあゆみちゃんは不器用な指先で俺の太ももを撫ではじめた。  
 
 恥ずかしいのか、視線が合うと急いで天井に逸らす。  
 片方の手で太ももを触り、もう片方で恥ずかしそうに自分の髪の毛をなでる。  
 そんなあゆみちゃんを見ていると愛しくてたまらなくなってしまう。  
「たくさんさわっちゃうんですからね」  
「いいよ。俺だってさわるから」  
 俺はシャツの中に手を突っ込み、起伏がほとんどない胸をなでた。  
「あんまり……強くしないでくださいね」  
 ブラジャーなどはつけていない。本人の感覚が自分を子供だと思っているからだろうか?  
 それともこの胸の大きさだとジャストサイズがないのかもしれない。  
「はぁはぁ……なんだか汗かいちゃいます」  
 肌触りのよい薄い生地の向こうで小さな乳首が固くなっていくのが分かった。  
 指先で乳房へ押し込んでやると、その圧力から逃げるようにピンと動く。  
 そのたびにあゆみちゃんは顔を真っ赤にして息をついた。  
「あんっ……はぁはぁ、変なさわりかたしないでください」  
「あははは、ごめんね。だってかわいい胸してるからさ」  
「先輩が練習に付き合ってくれたお礼に私、いろいろしますね」  
「いろいろって何?」  
「私だって普通の女の子だってわかってもらいます」  
「そんなの初めからわかってるってば」  
 
 あゆみちゃんの体が少しずつ汗ばんでいくのがわかった。  
 俺を愛撫する手にも熱がこもってきて、唇は誘うように濡れていた。  
 たまらずその唇にキスすると、俺の太ももの上であゆみちゃんの指先は何を思ってか少し震えた。  
 俺たちは体を撫であいながら少しずつ先へ進んでいった。  
 あゆみちゃんは吐息の数だけ俺に近付き、俺はキスの分だけ体温を上げる。  
「先輩をさわっていると安心します。……はぁはぁ、どうしてだろう?」  
「俺もあゆみちゃんに体中をなでられていると優しい気持ちになれるよ」  
「……うれしいです」  
 あゆみちゃんは短い手で俺を抱きかかえた。  
 
「あゆみちゃん……」  
 あゆみちゃんの頭を軽くなでると首を縮めて目を細めた。  
「猫みたいだね」  
「そうかな……にゃあにゃあ」  
 そう言ってあゆみちゃんは俺の腕を頬をすり寄せた。  
「はは、どっかの誰かみたいだ」  
「どこかの誰かみたいでしょ?」  
 
 と、何かに気付いたようにあゆみちゃんは恥ずかしそうに顔を伏せた。  
「どうしたの?」  
「あれが……当たってます」  
 視線の先を見ると、大きくなった俺の分身があゆみちゃんの太ももに押し当たっていた。  
「うわ……ごめんね」  
「ううん、いいんです」  
 不思議そうな顔で俺を見つめ、そしてゆっくりと指を動かした。  
「ここ、気持ちいいんですよね?」  
「あ、ああ」  
「脱いでください……さわってあげますよ」  
「え? ……でも」  
「いいから……ね?」  
「う、うん」  
 
 あゆみちゃんは怯えるような手つきで俺自身をゆっくりと包み込んだ。  
 そしてマッサージするように丁寧になではじめる。  
「男の人ってこういうのが好きなんですよね? ……でも、どうすれば?」  
「もっと優しくさわって……」  
「こ、こうですか? はぁはぁ、こうして先輩の触ってるとドキドキしてきちゃいます」  
「ああ、気持ちいい……そう、もっと優しく」  
「すごい……こんなに大きくて……ほら、またビクッってなった……」  
 あゆみちゃんの小さな手の中で俺は真っ赤に膨れ上がっていた。  
 
 マニキュアさえ塗ったことのなさそうなピュアな指先が俺をなぞる。  
「はぁはぁ……すごいです……熱いです……」  
 困ったような顔をして俺を見上げ、そして一言つぶやいた。  
「キスしたい、です」  
 返事を待たずに、あゆみちゃんは俺に覆いかぶさる。そして丁寧に何度も体中にキスをした。  
「はぁ……先輩の匂いがする……」  
 首筋に小さく吸い付くようなキス。そして胸。  
 
 キスをされると俺の股間はさらに大きくふくれ上がる。  
「や、やだぁ……」  
 あゆみちゃんはそれに驚きながらも俺をしごく手に力を入れた。  
「こすってると……いいんですか?」  
「うん、いいよ」  
「感じてるんですか? 顔がえっちですよ?」  
「そんなことないよ」  
 あゆみちゃんの指先は俺の先からあふれる透明の液体を絡め取るように動いている。  
「ぬるぬるしたのが出てきました……」  
「そうなるんだよ」  
「これってどうして出るんですか?」  
「あゆみちゃんがさわってるからだよ」  
「そっか、私のせいで出るんですね」  
 あゆみちゃんは俺の先走り汁を指先ですくうと、舌でぺろりと舐めた。  
「先輩の味がします……エッチな味かな?」  
 
「黒ストッキング穿いてたらもっと大きくなるんですか?」  
 あゆみちゃんが小首をかしげて聞いた。  
「えっ? そ、そんなことないよ」  
「だって先輩、ストッキング大好きじゃないですか? いつも見てたの知ってますよ」  
「いやそれは……キライじゃないけどさ」  
「だったらストッキング穿いてればよかったですね」  
「……そういう問題でもないと思うけど」  
 
「じゃあこれはどうですか?」  
 あゆみちゃんは指でさわっていた俺の分身に顔を近づけた。  
「あゆみちゃん?」  
 俺の先端が唇に当たりそうなほど近付いたところであゆみちゃんは止まった。  
 そしてそのまま俺を見上げて聞く。  
「気持ちいいですか?」  
「うん」  
「じゃあもっと気持ちいいところ、舐めてもいいですか?」  
「うん……」  
 あゆみちゃんは俺の肉茎をつかんだ。  
「……すごい。先輩の、すごく大きくなってます」  
 そしてそのまま軽くキスをすると、子猫みたいに俺を舐めはじめた。  
 
「すごく熱くなってますよ……はぁはぁ、私だってこういうこと知ってるんですから」  
「うう」  
 まさかあゆみちゃんが自分からこんなことをするとは思ってもみなかった。  
 予想外の展開に俺も急激に反応してしまう。  
「わぁ、大きくなりました。もうこんなになってるのに、もっと……」  
「だってあゆみちゃんが舐めるから……」  
 小さな舌で俺をなぞりながらあゆみちゃんはため息をついた。  
 甘い吐息が俺を刺激し、それだけで射精しそうになってしまう。  
「はぁはぁ、はむっ、ちゅっ……熱くて……ぬるぬるしてます」  
 カリのまわりにねっとりと舌を這わせてあゆみちゃんが続ける。  
「ここから牛乳みたいのが出るんですよね?」  
「ああ、そうだよ」  
「私、牛乳はそんなに好きじゃないけど……先輩のなら飲めますよ」  
「え? だ、だけど……」  
「ううん。私のおくちで気持ちよくなってほしいです」  
 そう言ってあゆみちゃんは舌先で先端の割れ目をくすぐった。  
「ううっ!」  
「はぁはぁ、んんぷっ、たくさん……たくさん……」  
 
 あゆみちゃんの小さな唇が震えながら俺を包んでいる。  
 唾液によって鈍く光った先端を何度もすするように舐めたてる。  
「はぁ、んん、んぐ、ぴちゃ……」  
 俺はあゆみちゃんの頭をなで、頬を触った。  
「はぁはぁ……熱いです、んぐんぐ……」  
「んん」  
「んあ、ビクビクしてます……おくちの中で……はぁはぁ、動いてます」  
「そんなに……するから」  
「はぁ、くちゅ、あむ……んん、出ちゃいますか?」  
「出る、かも……」  
「やん、うれしい。私の舌で先輩、とっても気持ちよくなってるんですね」  
「うん」  
 あゆみちゃんは俺の勃起をゆっくりと手でこすった。  
 
「すごい……ピクピクしてる……。私が舐めたからこんなに大きくなったんでしょ?」  
「う、うん……」  
 あゆみちゃんはいとおしそうに俺の分身を口に含んだ。  
「はあ、あむ、うん……」  
 猫がミルクを舐めるときのような音が部屋に響いた。  
「ん……すごい。私の口の中でどんどん大きくなる……ん、ん……」  
 俺はもう何も考えられなくなっていた。ただあゆみちゃんの口技に身をゆだねるだけだった。  
「はぁ、あむ、んぐ、あん、んっ、んっ、先輩の、大きい……私の口で大きくなってる……あ、あむ」  
 俺のモノが口の中でふくれ上がるにつれ、あゆみちゃんは夢中になって吸い付いてくる。  
「んっ、あゆみちゃん……」  
「すごい、こんなに……あ、固くなってる……すごい」  
「あゆみちゃん……」  
「もっと私の口で……んっ、ここを大きくしてください……」  
「ん、気持ちいいよ……」  
「私、このぐらいしかできないですけど……ん、はむ、あふ……」  
 
 あゆみちゃんが吸い付く音が耳に響く。それがさらに俺の興奮を助長する。  
「先輩の味がします……んむ、あふ……気持ちいいですか? どうですか?」  
「……気持ちいい」  
「私、こうやって先輩の舐めてると……興奮してきて、どうしようもなく……なっちゃい、まふ……んっ、ん!」  
「……そんなにしたかったの?」  
「はい。私、先輩と……こういうことしたかったの……」  
「うれしいよあゆみちゃん」  
「だから……もっと、私の体で気持ちよくなって……んんむ」  
 あゆみちゃんの首の動きが激しくなる。  
 頭の中がだんだん白くなってくる。  
「あゆみちゃん、出ちゃう……出ちゃうよ」  
「はぁはぁ、おっきくなってる……ピクピク…してる……」  
「ああ、ん、出そうだ」  
「出して、出して……私の口の中に、先輩の飲みたいんです……いっぱい……んぐ、んむっ!」  
 あゆみちゃんの舌が俺を次第に追いつめていく。  
「はぁはぁ……んん、んんぐ」  
 
 一瞬、呼吸が止まったような気がした。  
 そして次の瞬間には俺はあゆみちゃんの口の中に射精していた。  
「っっ!」  
 頭の中の霧が膨れ上がり、爆発した瞬間、俺は思いきりあゆみちゃんの口の中に放出した。  
「あぅぅ、あぐぅ、あぶぅ」  
 初めての射精にあゆみちゃんは驚いていた。  
「ん、んん! んむ、はあ、あ、ん! んむ」  
 それでも懸命に吸い付き、俺の射精を小さな口で受け止める。  
「あ、先輩の、ビクンビクンしてる……。私の口の中に先輩のがいっぱい……」  
 
「もっと、もっと出して……もっといっぱい……私の口の中に先輩の出して……あむ、あ、はむ……ん、んぐ……ん」  
 あゆみちゃんは俺が放出した口いっぱいの精を音を立てて飲み干した。  
 そして俺から出た液体を全部飲み込むと顔に付いた分も丁寧に舐め取った。  
「あ、あゆみちゃん……」  
「はぁはぁ、あう、んんんっ、んぐうんっ」  
 あゆみちゃんは俺の分身から口を離すと言った。  
「はぁはぁ、んん、熱いです……」  
 
「ごめんね、急に」  
「ううん、先輩の精液……おいしいですよ」  
「そうかな?」  
「あ……まだおっきいんですね」  
 俺は射精したにもかかわらずまだその大きさを保っていた。  
「私、先輩とひとつになりたい……入れてください……」  
 あゆみちゃんは俺の胸に唇を付け、ゆっくりと舐めた。  
「あゆみちゃん、その……」  
「大丈夫です。私、先輩の体、受け入れることできます」  
「……うん。うん、そうだね」  
 俺はあゆみちゃんを抱き寄せ、挿入することにした。  
 
「痛くても我慢しますからね」  
「我慢なんてすることないよ」  
「ううん。だから最後までしてください。そうしないと女になれないって……」  
「誰かに言われたの?」  
「何かの本に書いてあったような気がします。先輩を私だけのものにしたい……」  
「あゆみちゃんはずっと俺のものだよ」  
「私で先輩のこと、包み込みたい……」  
 
 小刻みに震えるあゆみちゃんの肌が蛍光灯の下にさらされる。  
「ん……あ、は……」  
 あゆみちゃんはシーツをキュッとつかんだ。  
 俺はあゆみちゃんを寝かせて、小さな体に剛直をあてがう。  
「……ください」  
「ああ」  
 俺はゆっくりとあゆみちゃんの中に自分を押し込んだ。  
 
 ひどく窮屈で、引きつるような痛みを俺も感じる。  
「あああぁぁう、ううんっ」  
「大丈夫?」  
「はい、平気です……ああぐぅ、はぁはぁ……今……どのへんですか?」  
「……その……入り口のあたりだと思う」  
 その入り口のあたりで俺の屹立したものがあゆみちゃんの花びらをくすぐる。  
「かはっ! あ、先輩のが当たってるぅ……まだ入ってないですよね?」  
「うん……」  
「今から私の中に先輩のが入るのね……」  
 金魚のように口をパクパクとさせながら、あゆみちゃんは俺の腕をつかんだ。  
「はぁはぁ……私の中に、入ってます……」  
「うん、一緒だよ」  
「ん! んんっ! あ、先輩のが入ってくる……あ……中に……」  
 あゆみちゃんの中は、温かく、そのひだのぬめりが俺の分身を包み込みはじめる。  
「ん……」  
 きつく握られるような心地よさに思わず快楽のうめきが洩れる。  
「気持ちいい? 私の中……気持ちいいですか?」  
「うん……」  
「うれしいな……先輩に感じてもらって」  
「俺もうれしいよ」  
「動いて……いいですよ」  
 俺はあゆみちゃんの体を抱きながらゆっくりと腰を動かす。  
「はぁっ、あう、あん、あんっ」  
 俺の動きに合わせてあゆみちゃんは苦しそうに息をついた。  
 
「痛いっ……」  
「大丈夫? もうやめようか?」  
「ううん、平気です。大丈夫ですから」  
 そう言いながらもあゆみちゃんの瞳には涙が浮かんでいる。  
「だって泣いてるじゃないか。そんなに苦しいならやめるよ?」  
「違うんです……うれしいんです。うれしいから泣いてるんです」  
 俺をくわえ込んでいるあゆみちゃんはヒクヒクと痙攣している。  
 こんなに痛そうなのにうれしいなんて……。  
「私、痛みってずっと病気とかケガの痛みしか知らなかったけど、こんなにうれしい痛みがあるなんて……」  
「あゆみちゃん……」  
「だからこれはずっと覚えておきます。先輩と私がひとつになれた痛みだって、忘れないです」  
「そうか……」  
「だから、もっとしてください……」  
「うん、わかったよ……」  
「あああぁぁんんっ、はぁ」  
 あゆみちゃんは苦しそうに叫ぶと、そのまま起き上がって俺を抱きしめた。  
 
「私、先輩のいっぱい温めてあげる」  
 あゆみちゃんはそう言うと腰を使いはじめた。  
 自分の腰を持ち上げ、ゆっくりと、ゆっくりと沈みこませる。  
「あは……あ、ああん、今、先輩とひとつになってる……」  
 少しずつ、少しずつあゆみちゃんは深く、俺の分身を自分の中にうずめていった。  
「もっと、もっと先輩ので私の中……いっぱいに、あ、ああん!」  
「……ん」  
「すごい……気持ちいいよぉ……あ、ああぁぁんん!」  
 あゆみちゃんの腰がリズミカルに動いて俺の分身を深く、深く包み込んでいく。  
「はぁはぁ、もっと、もっとしてください……」  
 俺自身にも引きつるような痛みを感じる。  
 きっとあゆみちゃんがきつく締め上げているのだろう。  
 
「あぅ……はぁはぁ、私、先輩のこと……」  
「うん?」  
「んんん、はぁ、なんでも……ないです」  
 熱い汗を浮かべた体を抱きしめながら、俺は体を揺らせつづけた。  
「あゆみちゃん、すごくかわいいよ」  
「はぁはぁんん、恥ずかしいです」  
「ううん。もっと顔をよく見せて」  
「あはぁはぁ、やだぁ……」  
 シーツの上に真っ赤な血が染み付いた。  
「痛くない?」  
「はぁ……痛いけど大丈夫です。うれしいから……」  
「うん」  
 俺は腰を動かすスピードを速めた。  
 
「あんっ、あう、はぁはぁ」  
 俺の動きに合わせてあゆみちゃんは操り人形のように動いた。  
「うぅ、あう、苦しいです、あんっ」  
「ごめん。苦しかった?」  
「だって、先輩ので中がキュウキュウだから……」  
 今度はあゆみちゃんが俺をきつく抱き、自分で腰を動かしはじめた。  
「私も、します。……こう、するんですよね?」  
「そうだよ」  
 ぎこちない動きだが、小さなあゆみちゃんの中で俺の性器が摩擦される。  
「ああ、先輩が私の中で……こすれてますぅ」  
 ため息をつきながら髪の毛をかきあげる。  
 二人の結合部分からはあゆみちゃんが俺を受け入れてくれた証拠に甘酸っぱい香りが漂ってくる。  
「はぁ、んぐぅ、もう、いっぱい、に、なってます……」  
「あゆみちゃん、無理しないでね」  
「はい、大丈夫ですよ。あぅ、はぁ」  
 あゆみちゃんの腕から力が抜けていき、彼女はベッドの上に沈みこんだ。  
 
「もう、動けないです」  
「じゃあ今度は俺がするね」  
「はい、してください。私に……思い出を」  
「わかってる」  
「はぁは、あんっ、ああ、あんっ」  
 俺は次第に湧きあがってくる衝動を必死にこらえていた。  
「ああぁう、私の中で、また、大きくなってます、はぁはぁ」  
「うん、出そうだからね」  
「わ、私のわがまま……き、聞いてくれますか?」  
「……な、なに?」  
「私の中に、先輩の……いっぱい出して……」  
 そう言いながら足を俺の腰に絡みつかせた。  
「え?」  
「こうやって言わないと先輩は出してくれなそうだから。ちゃんとほしいときはそう言わないと……」  
「で、でも……だ、出しちゃったら……」  
「変な心配しないで大丈夫です」  
「でも……」  
「私の中、先輩の熱いので……いっぱいに、いっぱいに埋めて……あ、あぁん!」  
 
「はぁはぁ、出るんなら、私の中で出してくださいね、はぁはぁ」  
「ほんとにいいの?」  
「はい、中に、最後に……中にください。中で射精してください」  
「わかったよ」  
 頭の中がゆっくりと白く染まっていく。  
 部屋の壁とシーツと、あゆみちゃんの皮膚のすべてが同化していく。  
「はぁはぁ、うんん、感じちゃう……」  
 あゆみちゃんの腰が激しく動き出した。  
 再び絶頂が近いのかもしれない。  
「また私……イッちゃいそう!」  
 
「もう出そうだよ……いいかい?」  
「あの……はぁう……」  
「うん? どうかした?」  
 あゆみちゃんは俺の動きに体を揺らせながら必死で何かを伝えようとしている。  
「あのね……」  
「うん。なに?」  
「私が、私が頑張れるのは……」  
 あゆみちゃんは途切れ途切れ俺に伝えた。  
「私を抱きしめてくれる先輩がいるから」  
 少しずつ瞳に涙があふれてくる。  
「私を包み込んでくれるから……頑張れるって……思えます」  
「あゆみちゃん……」  
「はぁはぁ、あんあん、あん! ああぁう!」  
 一粒の涙があゆみちゃんの頬を伝うのと同時に、限界が俺を超えた。  
「ああ、出るよ」  
「はい、出してください。私に出してください」  
「わかった、出るよ、出るよ」  
「はあい、ください、私に、ください、あんあんあん」  
「出すよあゆみちゃん」  
「あ、ああぁんんっ! 出してッ! 出してぇっ!」  
 俺はあゆみちゃんの足をつかむとそのままベッドの上に押し倒した。  
 そして激しく自分の分身を埋め込んだ。  
「ん、ん!」  
 そのまま激しく腰を動かす。少しでも深くあゆみちゃんの中に自分を埋め込むために。  
「私の中っ、先輩のでいっぱいで……おかしくなるっ! あ、ああぁぁぁん!」  
 あゆみちゃんは夢中で腰をガクガクと振りながら俺をさらに深くくわえ込もうとする。  
「気持ちいいのッ! あ、あひ! あん! あぁっ、あゆみ気持ちいいのッ!」  
「う、うん」  
 あゆみちゃんの足が小刻みに震えている。  
 何度も絶頂に達していたのだろう。  
 
「もっと、もっと激しく! お願いっ!」  
「あゆみちゃん、そろそろ俺……」  
 頭の中で射精感が膨れ上がり、それが俺の頭の中をだんだんと白く染め上げていく。  
「出してッ! 私、イクからっ! もうダメ……あ、あん! んあぁっ! 射精してぇ!」  
「イクよあゆみちゃん! ……ん、出るッ!」  
 頭の中が真っ白になる。  
 俺は思いきりあゆみちゃんの中に精を噴出させた。  
 俺の精を一滴も洩らすまいとしてか、あゆみちゃんの足がくの字に曲がって俺の腰を押さえ込む。  
 俺はあゆみちゃんの中にすべてを注ぎ込んだ。  
「あああぁぁぁ、ううう、あぁう……いっぱい、私の中に精液……出てます……」  
 俺の射精とほぼ同時にあゆみちゃんは絶頂に達した。  
 
 あゆみちゃんは俺にすりより頬にキスをした。  
「私、誰かに聞いて欲しかったんです。自分の気持ちを。そしてそれは違うって言って欲しかったんだと思います。今、それがわかりました」  
 絶頂の余韻の中であゆみちゃんが言った。  
「心配かけてすみませんでした。もう、本当に大丈夫です」  
「本当? 明日は笑って学校へ来る?」  
「笑えるかどうかわかりませんけど、大丈夫です」  
「そうか、よかった」  
「本当にありがとうございました」  
「いいんだ、俺のことなんか」  
「あっ、そう言えば、球技大会はどうしたんですか?」  
「ああ、もう試合もなかったから、抜け出して来たんだ」  
「いいんですか?」  
「う〜ん、今戻ればまだ大丈夫かな。あゆみちゃんも大丈夫そうだし、戻るとするか」  
「はい、そうしてください」  
「じゃあ、また明日学校で」  
 そう言って笑うと、俺はあゆみちゃんとキスをした。  
 
おわり  
 

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