「あなたが転校しちゃうと寂しくなるわね」  
 ハンドルを握りながら麻生先生が言う。  
「すいません……」  
「あら、小笠原くんが謝ることはないのよ。おうちの事情じゃ仕方ないものね」  
 
 俺は麻生先生の車に乗っていた。  
 下校時、体育館の裏で麻生先生が車に乗ろうとしているところを見かけたんだ。  
 ……赤のBMW。入学して、初めてそれを見たときは驚いた。今はもう見慣れたけど。  
「先生、もう帰りなんですか?」  
「ええ、今日はちょっと早いんだけどね」  
「前から思ってたんですけど、かっこいい車ですよね」  
「あら、褒めても何も出ないわよ?」  
 そう言いながら、先生もまんざらではなさそうな顔をする。  
「乗せてってくれませんか?」  
 ダメ元で聞いてみた。  
「う〜ん……普段は生徒は乗せないんだけど、あなたは転……」  
「わっ、わっ、それは言わないでください」  
「あ……ごめんなさい」  
 言いながらペロッと舌を出した先生は、なんていうかすごくかわいらしく見えた。  
「先生、それ秘密ですからね」  
 念を押す。  
「そうだったわね。そうねぇ……ちょっと用事があって寄り道するけど、それでもいい?」  
 ちょっと考えたあと、先生はそう言った。  
「ありがとうございます!」  
 
「さすがに乗り心地いいですね」  
「わかる? 晴れた日にオープンにして湾岸を走ると、もう最高なのよ」  
「へ〜」  
「……でも、この車、金食い虫なのよね。ハイオク指定だし、燃費もイマイチだし……」  
「そうなんですか……」  
「しかもこの間、スイス料理の店の駐車場でバンパーの左前こすっちゃって。かかった修理代が20万円……」  
「そんなにするんですか?」  
「そうなのよ。公務員のお給料じゃ、ちょっとツライのよね」  
「ははは、大変ですね」  
 車内でそんな会話をしながら、いつもとは違う先生の雰囲気を楽しむ。  
 授業中に見せる厳しい感じとは違い、なんだか親しみやすい。  
「ちょっと買い物してくるから待っててくれる?」  
 大型スーパーの駐車場に車をすべり込ませながら言った先生に  
「なんでしたら荷物持ちましょうか?」  
 そう返してシートベルトを外した。  
 
 俺たちは一緒に買い物をした。  
 学生服の高校生と魅力的な人妻風の女性という妙な取り合わせ。  
 しかも俺は敬語で姉弟といった感じではない。そのせいか他の客の視線が痛い。  
 だけども先生は高校生といることが普通の感覚らしく、それが気にならないみたいだ。  
 もしかしたら気付いてないのかもしれない。気付いてて黙ってるのかもしれない。  
 ともかく俺たちは買い物を続けた。  
 食料は一週間分をまとめて買うというのが麻生家の方針らしく、それなりの分量だ。  
「先生のところって子供いるんでしたっけ?」  
「いないわよ。欲しいんだけど、なかなか出来ないのよねぇ〜」  
 ……そ、それってナマでヤってるけど受胎しないって意味だよな?  
 屈託なく語る先生に、ドギマギしたこっちが恥ずかしくなる。  
 
「付き合わせちゃって悪かったわね。じゃあ小笠原くんの家まで送るわ」  
「せっかく買ったものが傷むとマズイですから、先に先生の家行きましょうよ」  
 車内での会話で先生の家はうちとそんなに離れていないことが分かっていた。  
 そこからなら歩いてもたいした距離ではない。むしろ学校よりも近いぐらいだ。  
「いいの? まぁ、小笠原くんに無理言えるのももう一ヶ月ないんだし、甘えちゃうわね」  
 そう言うと先生はハンドルを切った。  
 
 瀟洒な、でも高価そうなマンションが見えてくる。  
 たしか先生の旦那さんも高校の教師をしてるって言ってた。  
 ……もしかして結構いい稼ぎなのかも。そんなことを思う。  
 先生が車内のリモコンを操作するとシャッターゲートが開く。  
 そのまま車は地下の駐車場にすべるように入っていった。  
 
 買いこんできた大荷物を持って二人でエレベーターに乗り込む。  
 狭い密室で二人っきり。先生の付けているコロンの甘い香りがなんとなく性感を刺激する。  
(ダメだダメだ! 俺はいったい何を考えてるんだ!)  
 頭をもたげはじめた邪な思いを振り払う。  
 エレベーターが着く。  
 俺は真っ先にエレベーターを降りた。  
 淫靡な雰囲気に耐えられなかったからだが、先生の部屋がどこか分からない。  
 突っ立っている俺に、  
「こっちよ」  
 先生が声をかけて歩き出した。先を行く先生のあとを付いていく。  
「ここよ」  
 ドアの前で先生が止まった。  
「じゃあ僕はこれで。ここからなら歩いても近いですし」  
 さすがの俺も部屋にまで入るつもりはない。  
「あら、お茶ぐらい淹れるわよ。時間ならあるんでしょ? 大丈夫、主人ならまだ帰ってこないから」  
 そう言ってカギを開け、俺のためにドアを開けてくれる。  
(そっちのほうがマズイんじゃ……)  
 そう思ったが相手は先生だ。間違いが起こる可能性なんかゼロだ。  
 それにここまで言われて断るのも……。そう思い、  
「じゃあちょっとだけ。お邪魔します」  
 軽く会釈してドアをくぐった。  
 
 ガラステーブルをはさんで向かい合って座り、先生が淹れてくれた紅茶を飲みながらいろんな話をする。  
 学校で見ていた先生は厳しいというイメージだったが、話してみると意外に気さくだった。  
 考えてみれば年だってそんなに離れてない。話も合う。共通の話題もある。  
 いつしか俺は緊張を解き、くつろいだ気持ちで先生と話していた。  
 ふと見ると、組んだ足からなまめかしい太ももが覗いている。童貞の俺には強すぎる刺激だ。  
(わざとやっているはずはないが、先生も少し無防備すぎるぞ。俺だって男なんだからな)  
 ぎくっとしたが、あわてて視線を逸らして何気ない会話を続けた。  
 それでもついつい意識がそちらへ行ってしまい、また気付いて視線を外すことをくり返す。  
 そうこうするうち、なんとなく胸が苦しくなってきた。忘れかけていた淫猥な感情がよみがえる。  
(ヤバイ! 勃っちまった……)  
 動揺を鎮めるためにのどを潤そうとカップを手に取る。  
「あっ!」  
 カップは太ももに落ちた。残りが少なくなり、ぬるくなっていた液体がズボンを濡らす。  
「まぁ、大変」  
 とっさに立ち上がった先生がハンカチで俺の股間のあたりを拭く。  
「せ、先生……」  
「ちょっと待ってて」  
 そう言うと先生は部屋を出て行き、すぐに濡れタオルを手に戻ってきた。  
 そのまま本格的に作業が始まる。  
 ごしごしとズボンの濡れた部分をこする先生。俺の太ももに手を当て、一心に拭いてくれる。  
 刺激が伝わる。ますます股間が硬直する。……完全に勃起した。  
 俺の状態に先生が気付いてないはずはない。それでも手は止まらない。  
 そのうち、先生の手はタオル越しに俺の勃起をさすりだした。  
「せ、先生っ!」  
「これじゃ汚れが落ちないわ、脱ぎなさい」  
 どことなく艶を帯びた先生の声。みると先生の瞳が妖しく潤んでいる。  
「早く。シミになっちゃうわよ」  
 決して強い口調ではないものの、そこには拒むことが出来ないほどの威圧感があった。  
 
 俺は立ち上がると先生に背を向け、学生ズボンを下ろした。背中に視線を強く感じる。  
 見下ろすとトランクスも茶色に染まっていた。布地を通って滲みてしまっていたのだ。  
「下着はどう?」  
「あ、滲みちゃってます」  
 つい答えてしまう。後悔したがもう遅い。  
「それも脱ぎなさい」  
 一瞬ためらったが、何かに支配されたように体が勝手に動いた。  
 トランクスを下ろす。  
 ワイシャツの裾が股間をかろうじて隠しているが、先生の前で下半身をさらしていることは同じだった。  
 緊張でひざが震える。  
 先生は俺の隣りに回ってくると、  
「小笠原くん……勃起してるわ」  
 硬い感じの声でそう言った。  
 そのままワイシャツの裾がまくられる。頬を紅潮させた先生の視線が集中する。  
くいっ  
 さほど表情を変えないまま先生の手が俺の勃起を握った。さらに手が上下に動く。  
「熱くて固い……」  
 ほんのりと甘い髪の香りが鼻をくすぐった。  
「あぁっ!」  
 股間から湧き上がる快感に思わず声が出る。  
 先生は空いた手で俺のワイシャツのボタンを外していく。  
 そして全部外し終わると、股間がよく見えるように大きく左右に開いた。  
「せ、先生……」  
 いけないことは分かっている。しかし腰の奥に生まれた快感がその思いを押しとどめる。  
「誰にも言ったらだめよ。私たちだけの秘密。いい?」  
 ささやくような先生の声。まるで荒い息を抑えているようなしゃべり方だ。  
「ど、どうしてこんな……うっ!」  
 それに答えず、先生はペニスをしごいたまま立ち上がると俺の肩を抱きソファに座らせた。  
「小笠原くんはオナニーしてるんでしょ? 誰を想像してするの? 七瀬さん? 森下さん?」  
 耳に息を吹きかけるようにして言いながら、猫のあごをくすぐるように中指で裏スジをこすりたてる。  
「あああっ!」  
 その強烈な快感に大きな声が出る。  
 親指の腹が張り詰めた亀頭をなでまわし、カリの溝をくすぐるように這いまわる。  
 そんな手技に俺は射精の直前まで追い詰められていた。絶頂は近い。  
 だが先生はリズミカルに剛直をこすりたててくるものの、俺が達しそうになると指をゆるめた。  
 
「せ、先生っ! 出したいっ! イカせてっ!」  
 肩を抱かれたまま先生に体を預け、俺はあられもなく叫ぶ。  
「せ、先生……先生……」  
 香水と体臭のミックスされた先生のなんともいい匂いをかぎながら俺はあえぎつづける。  
「もう我慢できない? 出すの? いいわよ。精液が飛ぶところ、見せてね」  
 勃起を握る指の動きが激しさを増した。皮を根元まで剥き下ろすようにして小刻みに振動させる。  
 途端に限界が近づく。  
「ああっ! イクぅっ!」  
 背すじを電流が走り、腰の奥で何かが爆発したような衝撃と共に俺は射精した。  
びゅるっ! びゅっ! ずびゅっ!………  
 飛び出した白濁がテーブルを飛び越え、向こう側のソファに着弾する。  
「すごい……」  
 驚いたような先生の声を聞きながら射精を続ける。  
びゅくっ! びゅびゅっ! どびゅっ!………  
 続いて射ち出された粘液はテーブルを汚しながら飛距離を縮める。  
っびゅっ! ぴゅっ!………  
 最後は肉茎を伝って根元に垂れ、先生の指を白濁にまみれさせた。  
 
 俺が射精している間も勃起をしごいていた指がようやく止まった。  
 大きく息をつき、精液に濡れてテラテラと淫らに光る先生の指を眺める。  
「気持ちよかった? でもすごい勢いだわ、こんなに飛ぶなんて……」  
 敏感になった亀頭をぬめった指でさすりながら熱に浮かされたように先生がつぶやく。  
 その刺激に  
ピクン  
 力を失った陰茎がかすかに脈打った。  
 
 ぐったりと脱力して動けない俺の肩に回していた手を離すと、先生はテーブルの下に手を伸ばした。  
 そして箱からティッシュを何枚か抜き取ると、簡単に指を拭いた。  
 続いて新しいティッシュを取り、亀頭にかぶせて根元からしごいてくれた。  
 尿道に残った精液がしぼり取られる。  
「んっ……」  
 その感覚に快楽のうめきが上がる。  
 そうして俺の処置を終えると、先生はテーブルやソファの精液を処理し始めた。  
 
 半ば飛びかけていた意識がようやく戻ってくる。  
「先生、どうしてこんな」  
 問いかけた俺に、先生はセックスの回数が極端に少ないことを教えてくれた。  
 また旦那さんは正常位で一方的に果てるそうだ。自分だけ満足して終わってしまうんだという。  
 それから男の体や生理現象にも興味があったとも言っていた。  
 聞くと、処女で結婚した先生はフェラチオしても口に出されたことがなく、射精の瞬間など見たこともなかったらしい。  
 もうすぐ転校していく俺は、その意味で後腐れのないいい研究材料だったのだろう。  
 正直、あまりいい気持ちはしなかったが性欲の強い年齢でもあり、俺はそれを受け入れた。  
 そして転校するまでの短い間、先生のために男の性のメカニズムを教えることで合意した。  
 週に何度かは旦那さんの都合で帰りが深夜になるそうだ。  
 そういう日、俺たちは先生の部屋で淫らな行為にふけることになった。  
 だけどセックスはしない。それも俺たちの契約だった。  
 
 
 次の日、学校で俺たちは普通に接した。  
 俺は先生の顔を見るのが恥ずかしかったのに、先生は何もなかったかのように挨拶してきた。  
 大人の女って強いな。そう思った。  
 先生の顔色をうかがう俺の態度に、かすみは  
「くすっ、雅人クンまたなにか悪いことしたの?」  
 なんて茶化してくる。  
「どうしてだよ?」  
「だって麻生先生が何か言いかけるたんびにビクッてするんだもん。おかしいよ」  
 そう言って笑った。  
 波多野もそれに同調して  
「それにしても挙動不審だぞ。今度はよっぽどのことやったみたいだな」  
 とニヤニヤ笑う。  
 俺たちに何があったのか、のどまで出かかる。が、本当のことはいくらあいつらにでも言えなかった。  
 
 
 そんなことがあったが2、3日は何もなく過ぎた。  
 最初は『今日も先生の家で……』なんて淡い期待を持ったが、そんなにうまくはいかなかった。  
 それでもいつ呼ばれてもいいようにオナニーは控えていた。  
 あの日のことを思い出すたびに勃起がうずいた。  
 何度も手が伸びかけたが、女の人の手で射精する歓びを思って誘惑に耐えた。  
 そんなある日、  
「小笠原くん、ちょっといい?」  
 放課後に先生に声をかけられた。  
「なんですか?」  
 ちょっとドキドキして答える。  
「例のアレなんだけどね、明日いいかしら?」  
 先生もかすかに頬を染めている。  
「は、はい。僕はいつでも構いません」  
「そう。じゃあ車で行くから、明日の放課後また体育館の裏まで来てね」  
 こうして翌日の淫らな予定が決まった。  
 
 
 この前、手でしてもらったリビングで向かい合う。今度は最初から同じソファに座っている。  
 童貞の俺は緊張でガチガチだ。それに対して先生はさすがに経験者らしく落ち着いている。  
「もっとリラックスしなさい。ケガさせたり痛くするわけじゃないのよ」  
 先生が笑う。  
「は、はい」  
 深呼吸する。と、少しだけ気持ちがほぐれてきた。  
「じゃあいいわね」  
 そう言いながら先生は俺の肩に腕を回し、そっと抱き寄せてきた。  
 
 やわらかく温かい先生の体に寄り添い、ほのかに薫る甘い匂いを感じながら力を抜く。  
(気持ちいい……)  
 なんだか安らかな気持ちになってくる。  
 これから性の歓びに身をゆだねるというのに、不思議と心は静かだった。  
 まるで母親に抱かれているような感覚。そうも思える先生のぬくもりだった。  
「小笠原くんはセックスの経験あるの?」  
 先生の声が優しく響く。  
「いいえ、ありません」  
「そう。……じゃあ女性の裸にも興味はあるわね?」  
「……は、はい」  
 期待に胸が高鳴る。もしかしたらセックスも出来るのか?  
「先生も小笠原くんに教えてもらうんだから、交換に少しずつ教えてあげるわ」  
 そう返ってきた。  
 そしてあごに手が添えられる。  
「?」  
 何が始まるのか理解できない俺に、先生は  
「最初はキスよ」  
 そう言った。  
 それからあごに添えられた手に力が加わり、顔が少し上を向かされる。  
 直後、唇にやわらかく温かいものが押し付けられた。  
 
「!」  
 ほんのりと甘い吐息が唇から口の中に流れ込む。口紅の味だろうか?  
 ただ唇を合わせただけなのに、それだけで俺の心臓は破裂しそうなほど高鳴った。  
 ……ファーストキス。  
 男の俺は『最初は好きな人と』なんて幻想は抱いたことはないが、それでも相手が先生でよかったと思った。  
 そんな感懐にひたっていると、唇にぬるっとしたものが触れた。  
(麻生先生の舌だ!)  
 唇の力をゆるめ、自分も舌を伸ばす。  
 チロチロと舌先が触れあう。そのたびに頭の奥がしびれるような気持ちよさが響く。  
 何度かそれをくり返すうち、先生の舌が奥に引っ込んだ。  
 それを追い、俺は舌を先生の口の中に挿し入れた。  
 
 最初に舌に当たったのは固いものだった。……歯だ。  
 そのまま数を数えるようにして表面をなぞる。唇の裏側や歯茎も舐めまわす。  
 たしかキスにもテクニックがあったと思ったが、そんなものは知らない。  
 ただひたすら先生の口の中で舌を這いまわらせる。  
 そうしてわずかに開かれた歯のすき間を見つけると、そこに舌先をねじ込んだ。  
 途端、待っていたかのように先生の舌が絡んできた。甘噛みされ、強く吸われる。  
 と同時にそれまで俺の胸に当てられていた先生の手が頬に移ってきた。  
 頬をなで、耳を愛撫し、髪をくしけずり、首筋をまさぐる先生の手。  
 俺はその感触に身を震わせながら、お返しとばかりに先生の舌を吸い、歯ではさんでしごきたてた。  
 唾液を交換し、音を立ててすすりあい、顔を傾け、唇がつぶれるほど強く押し付けあって俺たちはキスを続けた。  
 やがて鼻だけでは呼吸が苦しくなった俺が舌を戻した。  
 それが終了の合図となったのか、先生がそっと俺の肩を押した。  
 ……唇が離れる。二人の唇に銀の糸がかかった。  
 
「小笠原くん、キスしたことあるでしょ?」  
 上気し、わずかに息を弾ませながら先生が聞く。  
「いいえ、先生が初めてです」  
 正直に答える。  
「うそ? ホントに?」  
 信じられないといった表情の先生。  
「……下手ですいません」  
 素直に謝った俺に、  
「初めてでこんなに上手だなんて、あなたの恋人になる人は幸せね」  
 そう言って笑顔を見せた。  
 
 先生とキスしたことで俺はすっかり興奮しきっていた。  
 ズボンの中で痛いほど勃起している。  
 多分キスしている間に先生もそれに気付いていたはずだ。  
「先生、僕……」  
「いいわ、手でしてあげる。……脱いで」  
 そう言いながら俺から少し身を離した。  
 俺は立ち上がるとベルトをゆるめ、下着ごとズボンを下ろした。  
 
 ソファに腰をおろす。  
 ビクビクと震えながらまっすぐに天を指す怒張に、隣りに座った先生がそっと手を添えた。  
「うぅっ!」  
 たださわられただけなのに暴発しそうになる。  
「まだよ。まだ我慢して」  
 そう言いながら先生が静かに茎部に指をからめてくる。  
「は、恥ずかしいです先生……」  
 先生に握られるのは2度目だが、この恥ずかしさだけは一向に慣れない。  
 それに俺は下半身をさらけ出しているのに、先生は服を着たままだ。  
「男の子でしょ? 恥ずかしがらないの!」  
 しかるような口調で先生がたしなめる。  
 だが恥ずかしいものは恥ずかしい。  
(そうだ!)  
 悪計が思いついた。  
「せ、先生も脱いでください。女の人がどうなってるか見たいんだ……」  
 わざと情けない声を出す。  
「それは……」  
「いろんな事を教えてくれるって言ったじゃないですか」  
「………」  
 困ったように黙り込み、何かを考える様子の先生。  
「先生……」  
「分かったわ。でも見るだけよ」  
 先生は決心したようにスカートの中に手を入れると、ショーツを脱ぎはじめた。  
 
 ショーツを足先から抜くと、それを俺の目の届かないところに隠す。  
 そして再びソファに近寄ると座面に体育座りのように両膝を立てて腰を下ろした。  
「いい? 本当に見るだけだからね」  
 念を押す先生に、俺は  
「はい」  
 うなずいて応える。  
 先生はかすかに震える指先でワンピースの裾をつかむとそれをまくり上げた。  
 真っ白な下腹部と、対照的に黒々とした恥毛が俺の目に飛び込んできた。  
 だが逆三角形でやわらかそうにけぶる陰毛に覆われた恥丘は見えてもその奥が見えない。  
 やがてそろそろと両ひざが開かれる。  
 それに伴い、足の間から左右がほぼ対象で、しかし複雑な形状をした肉ひだが姿を見せはじめた。  
 鮮紅色の粘膜はヌメヌメと濡れて光り、蛍光灯の光を反射していかがわしく輝いている。  
 それだけではなく、ヒクヒクと淫らにうごめき、奥からは粘り気の強そうな液体が湧き出ていた。  
 ツンとした刺激的な匂いも漂う。だが決して嫌な匂いじゃない。むしろ興奮がかき立てられる匂いだ。  
 
 どれほど長い間見とれていたのだろう。  
「も、もういいでしょ」  
 先生の声と共に両足が閉じられる。  
「あ、まだ……」  
 いくら見ていても見飽きない。そんな思いですがるように声をかける。  
「もう充分見たじゃない」  
 少女のように頬を染めて先生が言う。  
「中のほうがよく見えなかったんです。もう一度見せてください」  
「え……」  
 言葉が継げず、黙ってしまった先生に畳み掛けるように言う。  
「さわっちゃいけないということなんで、先生が広げて見せてください」  
 
 極度の興奮状態のせいか、勃起は依然として猛っているのに射精感は薄らいでいた。  
「先生」  
 追い討ちをかけるように言うと、先生はのろのろと両手を股間に移動させた。  
「本当に見るだけよ。いいわね」  
 そうして両手で陰唇を左右に開いていく。  
ごくりっ  
 のどが鳴った。  
 そのままふらふらと、吸い寄せられるように俺は先生の股間に顔を近づけた。  
「お、小笠原くんっ!」  
 非難の色を強めた声がする。  
 同時に足が閉じられたが、それより先に俺の顔は先生の股間にもぐりこんでいた。  
 
 柔らかな恥毛が顔に触れた。  
 そのまま押し当てるようにして匂いをかぐ。  
「ぁ…」  
 小さなうめきを洩らし、先生の内ももがピクリと震えた。  
 俺は続けて舌を伸ばし、小陰唇の間を舐めあげた。ほのかな塩味と酸味の混じったような味がする。  
「んんっ」  
 先生は小さくあえぐが、俺に舐められるままになっている。  
 それに意を強くした俺はさらに舌を縦横に動かす。  
 粘り気のある液体は舌に絡み、俺の唇もヌルヌルにしていく。  
「あぁっ……っ!」  
 声を出さないよう耐えていた先生がついに歓喜の声を上げた。  
 そして俺の頭を押さえるようにして股間に押し付けるとビクビクと腰を痙攣させる。  
 知識も経験もない俺はしゃにむにむしゃぶりつくことしか出来ない。  
 あふれる愛液をすすりながら舌を目一杯伸ばし、膣の中をかき混ぜる。  
 舌の先でクリトリスを左右に転がすようにつつく。  
「お、小笠原くん……もうだめ、やめて……」  
 そう言いながらも俺の頭に当てた手の力は弱まらない。  
 俺は口で先生をなぶりながら膣に指を入れてみた。最初はゆっくりと、徐々に強くこねまわす。  
「ひゃうっ!」  
 ひときわ大きな声を上げると、先生は背中を大きく反らした。そのままソファに倒れこむ。  
「んんっ、ダ、ダメ……小笠原…くん……」  
 腰を跳ね上げるようにして先生があえぐ。  
「も、もうおしまいにしましょ? その代わり、もっと気持ちいいことしてあげる……」  
 そう言いながら何とか身を起こした先生が俺の肩を押してソファに横たわらせた。  
 そして潤んだ瞳で俺を見たまま、先生は勃起をそっと握った。  
 
 やわやわと揉んだかと思うと、一転して強く握り上下にこすりたてる。  
 切なげな吐息を洩らしながら上気した頬で俺の顔を見る。その間も手は動きつづける。  
「せ、先生……また手でイカせてくれるの?」  
 射精感がせり上がり、絶え絶えの息で聞く。  
 そんな俺を見ながら先生は唇の端から舌の先を覗かせ、上唇を舐めるようにして淫靡に笑った。  
 そして俺の股間に体を移動させると先走りをあふれさせる怒張を口に含んだ。  
「うわぁっ!」  
 温かく湿った空間に剛直が包まれた瞬間、股間から脳天まで電流が走った。  
 ぼってりとした舌が亀頭にまとわりつき、舌の先が裏スジを弾く。  
 唇は根元を締めつけ、カリ首をはさんでしごきあげる。  
 指は茎をこすりたて、袋をもみ、睾丸を転がすように刺激する。  
「あぁうっ!」  
 初めて体験する強烈な快感に俺は体を弓なりに反らせて悶えた。  
 くちゅくちゅと淫らな音を立て、先生の舌と唇が俺を絶頂に向けて追い立てていく。  
「せ、先生っ! 出るッ! 出ちゃうッ!」  
 その言葉に先生は髪を振り乱してペースを上げた。フィニッシュさせる気か?  
 まるで口が性器にでもなったかのような激しいピストンがくり返される。  
 それだけではなく先端の割れ目を舌でこじ開け、強く吸い、軽く歯を立てる。  
 
 先生の口の中を穢しては、そう思ったが到底こらえきれない……。  
「っっ!」  
 決壊した。  
どくんっ! びゅびゅっ! びゅっ!………  
 体がバラバラになりそうな凄まじい悦楽の中、俺は先生の口の中に精液をまき散らした。  
びゅるっ! ずびゅっ!………  
 射精を受けながらも先生は口を離さない。すべてを受け止めている。  
「ああぁぁぁ……」  
 魂が吸い取られるような強烈な甘美感を味わいながら、俺はようやく射精を終えた。  
 
 俺がすべてを射ち出したあとも先生は口を離さなかった。  
 肉茎が力を失い、すっかり柔らかくなった頃に先生はちゅっ、と音を立てて陰茎を吸った。  
 それからようやく顔を離した。  
「せ、先生」  
 テーブルの下のティッシュを取って渡す。  
「ありがとう」  
 言いながら受け取った先生は唇の端にこぼれた白濁をふき取る。  
 まさか飲んだのか?  
「せ、先生……出さないんですか?」  
「うふふ、濃いのがいっぱい出たわ。一回じゃ飲みきれなかったもの……」  
 そう言って艶然と微笑んだ。  
 
「ねぇ、まだ出来るでしょ? すぐ勃つ?」  
 頬を上気させ、上目遣いに先生が俺を見る。そして萎えた陰茎にそっと触れた。  
「くっ!」  
 射精した直後で敏感になっている亀頭をなでられ、思わず腰が引ける。  
「ど、どうしたの?」  
 俺の様子に先生がビックリしたように聞く。  
「せ、先生……くすぐったいです」  
「そうなの?」  
 意外。そういった目で俺の顔を見た。旦那さんはそういうことを教えてないのか?  
「は、はい。出したばっかりだと……なんていうか気持ちいいんじゃなくてムズムズして……」  
「そう。……じゃあさわらないほうがいいわね」  
 なんだか残念そうな声。……そんなに男の体に興味があるのだろうか?  
 だが童貞の俺は、先生が男性器に関心を持つ以上に女性の体が気になっていた。  
「僕、もっと先生の裸が見たいです」  
「さ、さっきあんなに見たでしょ……」  
 頬を染めて言葉を濁す。裸をまじまじと見られることはやっぱり恥ずかしいのだろう。  
「先生のアソコ見たら、すぐに勃つと思います」  
 我ながら卑怯な手だとは思ったが、この状況に付け込むことにした。  
「ぇ………」  
 ためらっている先生に追い討ちをかける。  
「先生……」  
「……分かったわ」  
 すがるような目で俺に見られ、先生がうなずいた。  
 
 先生はソファに横になると大きく足を広げた。その両足の間に身を移す。  
 一度射精したことで気持ちにゆとりが生まれていた。今度はじっくりと観察できる。  
 そう思いながら先生の股間に顔を寄せた。  
 
 白い肌に萌える黒い恥毛や、かすかにヒクつく肉のひだが目に入る。  
 頭に血が上っていたようでさっき見たときはよく分からなかったが、肉ひだはよく見ると左右で形が違った。  
 ……向かって右のほうがちょっとだけ大きい。  
「先生はオナニーするんですか?」  
「……しないわ」  
 横を向き、俺の目を見ないようにして先生が言う。  
「本当ですか? 僕たちに秘密はなしですよ」  
 そう俺が言うと、先生は  
「……してるわ。主人が終わったあと、自分で慰めてるの」  
 小さく答えた。  
「そのせいなのかな? 左右で大きさが違いますよね?」  
 その途端、先生の顔が耳まで赤くなった。  
 同時に白くなめらかな下腹部を波打たせ、恥ずかしそうに腰をよじらせる。  
 俺はそれに構わず、そっと指先で小陰唇に触れてみた。  
ビクッ  
 太ももが痙攣する。  
 好奇心と、それを上回る淫らな欲望に駆られた俺はそのまま顔を押しあてた。  
 顔を振るようにして恥丘に押し当て、先生の香りを胸いっぱいに吸い込む。  
 しゃりしゃりとした陰毛が当たるがちっとも苦にはならない。むしろ心地よいほどだ。  
「お、小笠原くん……は、恥ずかしいわ」  
 学校では決して聞くことが出来ない先生の甘えたような声が俺をさらにあおった。  
 先生の太ももを抱えるようにしてより強く顔を押しつける。  
 舌を伸ばし、ヌメヌメといやらしい液体を湧き出させる恥裂を舐めまわす。  
「っっ!」  
 弾かれたように先生の体がのけぞる。  
「も、もういいでしょう? ね?」  
 そうしながらも俺の肩に手を当て、股間から引き剥がそうと試みる。  
 全身の力でそれにあらがい、俺は膣に深々と舌を差し込んだ。  
「ひぁっ!」  
 快楽の声を上げる先生の声を聞きながら膣の周りで舌先をうごめかす。  
 一度だけ見たAVを思い出し、木地本たちとの猥談や雑誌で得た知識を総動員する。  
 どうすれば女性が快感を得るのかを必死で思い起こし実践する。  
 コリコリと固くしこったクリトリスを舌の腹で押しつぶし、舌先で転がすと、  
「か、感じちゃう……」  
 鼻にかかった声で先生が鳴いた。  
 愛液を音を立ててすすりながら、俺は先生の股間を責めつづけた。  
 
 どれだけ時間が経ったのだろう?  
 気が付くと先生の両手は俺の頭に置かれ、強く股間に押し付けられていた。  
 俺は口を大きく開けて陰唇を頬張り、唇でしごき、舌で愛液を舐め取っていた。  
 さらには鼻をクリトリスにこすりつける。  
「ああっ、小笠原くん……も、もっと激しく」  
 あられもない声を上げて先生が悶える。  
 恥毛や太ももの内側はわずかに汗の匂いがする。  
 今日一日、学校にいた。まだシャワーも浴びていない。その先生本来の体臭が俺を激しく興奮させていた。  
 だが先生の股間で正座するようにクンニしているうち、俺の体は悲鳴を上げはじめていた。  
 腰や背中が痛い。無理な体勢が少しずつ苦痛になっていく。  
(先生をイカせる!)  
 最後の気力を振り絞り、俺は先生の股間にむしゃぶりついていった。  
「お、小笠原くん……イッ、イッちゃいそう……イク、イクの、イッちゃうの!」  
 絶叫にも似た先生の嬌声が響いた。  
 次の瞬間、  
ビクビクビクッ  
 これまでのどれよりも大きく引きつり、先生が痙攣する。  
「あ…あぁ、あ、あぁっ……」  
 声にならない声を上げて先生が大きく腰を跳ねあげ、体を反らす。  
 その拍子に俺の顔が外れた。それでも先生はビクビクと小刻みに震えながら絶頂している。  
 やがてそれもおさまり、ゆっくりと全身の力が抜けた。  
 
「本当に経験ないの? ウソでしょ?」  
 まだ整わない息で先生が聞く。  
「本当ですよ」  
 なんとなく誇らしい気持ちで答える。  
「そう……でもいけない子、先生をこんなにさせて」  
 目元を染め、妖艶に言う先生はこれまで見たことのない顔をしていた。初めて見るオンナの顔……。  
「先生……」  
 放出の欲求から、限界まで硬直した陰茎を見せる。  
「いいわ、あなたもイカせてあげる……手がいい? それともまた口?」  
 勃起を握り、ゆっくりとしごきながら先生が潤んだ目で俺を見た。  
「その前に胸…胸が見たい……」  
「……いいわ」  
 しばしの逡巡のあと、先生は涼やかな薄緑色のワンピースのボタンを上からいくつか外した。  
 そしてもろ肌を脱ぐ。  
 レースに縁取られた上品そうなブラジャーが顔を覗かせる。  
ごくっ  
 のどが鳴った。  
 先生はそんな俺をうれしそうに見ながら、ゆっくりとたくし上げる。  
ぷるんっ  
 音を立てるような勢いで乳房がまろび出た。  
「せ、先生……」  
 まるて夢遊病者のように俺はふらふらと近づいていった。  
 
 手のひらで包み込むようにして両の乳房をさわる。  
 先生の白い肌はほんのりと上気して、わずかに赤みがかっている。  
 たまらずに俺は乳首を口に含んだ。  
「くっ……」  
 技巧も何もなく、ただ吸い付くだけの俺の攻めに先生がうめく。  
 次第に俺の口の中で乳頭がしこっていく。それを舌先で転がす。  
 唇ではさみ、しごく。さらに引っ張って離す。舌の腹で押し込み、甘噛みする。  
 もう片方の乳房は下から押し上げるように持ち上げて静かにもむ。  
 それらを続けるうち、先生の息が荒くなっていく。  
 最初はくすぐったそうにしていた先生がひくひくと肌を震わせはじめる。  
「お、小笠原くん……」  
 切なそうな声で俺を呼ぶ先生の顔を見上げる。目が合った。  
 両手を差し伸べるようにして広げる先生に愛しさが募った。  
「先生っ!」  
 そのまま唇を重ねる。  
 強く抱きしめ、柔らかい舌やかぐわしい吐息を楽しむ。甘い唾液を味わう。  
 先生は俺とキスしながら勃起をやわやわと揉みしだいた。  
 ……射精感が高まっていく。限界は近い。  
「先生……出したい」  
 唇を離し、耳元でささやく。  
「どうしたいの? どうやって出す?」  
「……胸で、胸ではさんでほしい」  
 俺の言葉に先生はうなずくと、  
「やったことないから……下手だったらごめんなさいね」  
 そう言ってひざまずいた。  
 
 張りのある、豊かで白い大きな胸に怒張がくるみこまれた。  
 谷間からわずかに先端をのぞかせ、俺の剛直がビクビクと脈打つ。  
 二つのふくらみが先生の手で寄せられる。勃起に圧力が加わる。  
「動かすわよ」  
 最初はゆっくりと、徐々に早く動かされる。  
「あぁっ!」  
 初めて体験する悦楽が股間から脳天まで突き抜ける。  
 俺は無意識に先生の動きに合わせて腰を動かしていた。  
「気持ちいいの? もっと速く動かしてもいいわよ?」  
 なまめかしい表情が俺を見上げる。そしてより強く俺をはさんでくる。  
「うわっ、先生……」  
 凄まじい快感が腰の奥で生まれる。射精をこらえるので精一杯だ。  
 なのに先生は、さらに俺を追い詰めるかのように谷間から見え隠れする亀頭に舌を這わせた。  
 チロチロと小刻みに揺れる舌先が尿道口を刺激する。  
「あぁ、イクっ! 先生イッちゃうよお!」  
 急速に絶頂に向かっていく。  
 それでも先生は胸と舌の動きをゆるめない。  
「出るっ、出ちゃうっ!」  
「いいわよ、出して」  
 息を弾ませ、俺の目を見て先生が答えた次の瞬間、限界を突破した。  
「あああっっ!」  
 うなり声に似た声が上がる。  
びゅるっ! びゅびゅっ! どびゅっ!………  
 勢いよく噴き出した粘液が先生のあごの下やのどを直撃する。  
 あまりにも大量で、また力強く発射された精液はびちゃびちゃと音を立てて当たっている。  
 とっさに顔をそむけた先生にさらに精液がぶちまけられる。鼻や唇、頬が白く染まっていく。  
びゅっ! どぴゅっ! びゅくっ!………  
 先生の美しい顔を穢しているという背徳感が射精をさらに促した。  
 
 耳や髪にまで届いた射精のさしもの勢いも徐々に衰えていく。  
 ほっそりした首筋や魅惑的な曲線を描く乳房のふもとを濡らし、俺は長い射精を終えた。  
「ご、ごめんなさい……」  
 大きく息をつき、それだけをやっと言う。  
「大丈夫よ。心配いらないわ」  
 先生はにっこり笑った。  
「先生、これ」  
 ティッシュを渡す。  
 それを受け取りながら、先生は  
「あなたが射精したとき、精液がおちんちんの中を通っていくのがはっきり分かったわ」  
 なんだかうれしそうにそう言った。  
「え?」  
「胸の真ん中にはさんでたおちんちんがビクビクッてして、熱いものが通っていったの」  
 先生は顔も拭かず、子供のように興奮して一気にまくし立てる。  
「男の人が果てるのをこんな風に肌で感じたの初めて。小笠原くん……ありがとう」  
 まるで何かに心を奪われているかのように先生は恍惚とした表情を浮かべていた。  
 
つづく  
 

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