禁書2巻P.295より
「テメェ。 まさか右腕をぶち切った程度で、俺の幻想殺しを潰せるとか思ってたんじゃねえだろうなァ?」
(中略)
上条の右腕の切断面。そこから噴水のように噴き出す鮮血の流れに異常が起きた。ぞぶり、と。まるで透明なガラスの彫刻に血を撒き散らしたように、何かが出てきた。
上条の右腕の断面から出てきたのは、人間の腕などではなかった。
幼女。
大きさにして140pくらいの、全裸にして可憐、それ以前に二次元の中でしか見る事のできないような────本当に可憐な、幼女。
その幼女はつぶらな瞳で上条を見上げると、
「………………………………ドウモ」と言って軽く頭を下げた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」
上条は病院のベットから跳ね起きた。
「……はぁ…はぁ………ゆ、夢か……」
上条はそう言って乱れた呼吸を整えるために右手を胸に当てようとした、その時、視界の右の方に何か見慣れないものが見えた。
上条はそのまま右を向く。
そこには、
夢の中で出てきた幼女がいた。
「………………………………ドウモ」
「……………………………………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」