カーテンの隙間から差し込んだ光が顔に当たり、上条当麻は目を覚ました。とは言っても、ぼんやりと覚醒しかけた、と言うのが適当だろうか。  
 その、半分寝とぼけた状態ながら、自分に寄り添っていた小さな身体の感触  
が無くなっていることには気が付いた。  
 まだ、布団は暖かい。薄ぼんやりと目を開く。  
「んしょ」  
 小さなお尻が目に飛び込んできた。  
 いましも引き上げたショーツが少し食い込んでしまったのだろうか、ショーツの  
お尻の裾に両手の親指を差し込んで、小さな布きれの具合を調整していた。  
 その銀髪の少女は、寝間着から着替えようとしていたのだろう。  
 パジャマ代わりである上条のお下がりのシャツに手をやると、ボタンを外した  
――ようだ。が、背後からなので、はっきり見えるわけではない。  
「おおー、インデックス…」  
 ぼんやりとしたまま、声を掛けた。  
「ひゃっ」  
 上条がまだぐっすり眠っていると思っていたのだろう。着替えようとしていた銀  
髪の少女が、いかにも驚いたといった声を上げて振り向いた。  
「お、起きたの? お、おはようとうま」  
 振り向いたインデックスが着ていたのは、前述の通り上条のお下がりである。  
 小柄ゆえに、寝間着も上条のシャツ一枚だけで済んでしまう訳だが、彼女に  
とっては大きすぎるシャツのボタンを一段外しただけで、胸元が大きく開く。  
 シャツの隙間から見えそうで見えないその胸元に、ショーツを穿こうとしていた  
お尻を見てすでに固くなっていた一部分が、さらに固さを増した。  
 半ば寝ぼけ頭で、理性の働くところは薄い。欲望のままに手が動いた。  
「きゃんっ」  
 
 インデックスの腕を引いて、ベッドに引き入れる。  
「や、やんっ、とうまっ…」  
 少女の抗議は、強引に唇を塞いで黙らせた。そのことにインデックスが驚いて、  
唇が薄く開いた隙に、さらに強引に舌を差し入れる。が、抵抗らしい抵抗は……  
無い。  
 組み敷くようにして、インデックスを自分の下に横たえる。  
 ベッドに引き入れた時に掴んだ手首から、その上の手のひらに自分の手を滑  
り込ませて指を絡ませると、インデックスの小さな手が、自ら上条の手のひらを  
握りしめた。  
 
 開いているほうの手で、インデックスのシャツのボタンをもう一段外す。  
 唇を離した。二人の唇の間に糸が引いて、インデックスが息を荒げた瞬間に  
切れた。  
「はふっ……、はっ、はあっ…」  
 少女が頬を染め、呼吸を整えようとする隙に、シャツをずらしながらその開か  
れていく胸元に頭を下げた。薄くピンクに上気した胸の先に、標的を定める。  
「可愛いおっぱい、見っけー」  
 息も荒く上下するインデックスの胸だったが、息を荒げていることには頓着しな  
い。定めた標的――小さな膨らみの先端にある、薄桃色をした乳首に吸い付い  
た。  
「ふあっ、ふはぁふゅっ」  
 突然の衝撃に、インデックスがなんと言おうとしたのかは上条にはよく判らな  
かった。きっと驚いただけで、特に意味はないだろう。  
 気にすることなく、吸い付いた乳首を舌で転がす。  
 小さな嬌声が断続的に上がった。  
 それと同時に、インデックスの淡い色の乳首が、乳輪を腫らしながら舌の上で  
硬くなる。  
 シャツをずらした手を、インデックスの細い太腿へと下ろす。きめ細やかな肌の  
感触が心地よい。そしてそのまま、太腿の下をくぐらせながらその内側を撫でさ  
する。  
 太腿を撫でる手と、固くなった乳首を転がす舌と唇の動きのタイミングが合うと、  
ひときわ高い嬌声が上がる。止まらなくなりそうだったが、太腿を撫でる手はそ  
のままに顔を上げた。  
 
「はうっ、はっ、もう、朝なのに、だめだよ、とうま…」  
 
 碧眼をとろんとさせて、息を荒げるインデックスのうなじに顔を埋める。  
 白い首筋を吸い上げるのと同時に、シャツの裾から腰へと回していた手を、小  
さいくせに生意気な弾力と柔らかさを持った乳房へと撫で上げた。舌で虐めた  
のとは逆のおっぱいなのに、その先端はすでに固く尖っていた。  
 指の間に固くなった蕾を挟んで、手のひらにすっぽり収まるその膨らみを揉み  
あげる。  
 今度は、うなじに舌を転がすのとはわざとペースを変えて、刺激が絶えないよ  
うに試みた。  
「――ふゃっ、はっ、あ、だ、だめって、言って……」  
 上条の攻撃に、声音はすっかり甘い響きになっているにも関わらず、インデッ  
クスが抵抗の言葉を――かろうじて――放つ。  
 が、言いつつも、少女自身が太腿をぴったり合わせて、もじもじと内股に響く  
刺激に耐えかねているのが上条にもはっきりと判った。  
 
「駄目? 駄目って言う割には、ずいぶん可愛い声なんだけどな、何が駄目な  
んだ、」  
 うなじに這わせていた唇を、少女の紅潮した耳元に持って行って囁く。  
「――何が駄目なんだ、インデックス?」  
 
「ひゃ、あ、あんっ」  
 最後は息を吹きかけるように話しかけた。少女の甘い嬌声が心地よい。  
「だ、だってぇ、はふっ、し、したぎ、汚れちゃうよ……」  
 インデックスの言葉に、乳房を弄んでいた手をそのショーツの端に下ろすと、  
少女が抵抗する間もなくその小さなショーツを無理やり抜き取った。  
 その手触りに、  
「もう遅かったみたいだな、インデックス? とっくに、インデックスのえっちなおも  
らしでぐちょぐちょだ。……インデックスも、えっちだな」  
 無理やり脱がせた下着の状態を、わざと芝居がかった風に耳元で囁く。  
「ば、ばかあ……」  
 いかにも恥ずかしい、といった風に、か細く非難の声。  
 
「だ、だれが、そんな風にしたんだよう……」  
 
「それが上条さん以外だったら、大変に遺憾なのですが?」  
 意地悪く囁き続ける。インデックスが再び非難の声を上げようとしたようだった  
が、その声は無視して、さっきまで穿いていたショーツを濡らした現場へと指を  
滑りこませた。  
 銀色の薄い茂みを乗り越えて、内股の小さな割れ目へと指を滑り込ませると  
――まさに滑り込んで入っていった指が、もう前戯も必要無いほどに濡れそぼ  
った小さな入り口へと辿り着く。  
「んん、あっ……!」  
 少女自身をまさぐられ、その白い身体が跳ねた。  
「はっ、あ、あっ、あっ、ああんっ……」  
 指の動きを休めることなく、そのうなじを舌でまさぐりながら、少女の声から理  
性の色が消えていくのを感じる。甘い喘ぎ声が耳に、背筋に、心地よい。  
 指の動きを激しくした。小さな入り口の周りから、その真上の固くなった突起を  
押すように撫でた。  
「きゃふんっ」  
 一際、高い嬌声。責め立てる手首を、インデックスの白い太腿が強く挟み込ん  
できた。  
 絶頂が近いのかもしれない。  
「や、やだよう、指じゃ…あふっ、あっ、やっ、ゆ、びっ……」  
「何が嫌? どうして欲しい? 教えてくれよ、インデックス?」  
 まともに応えられないのが判っていて、意地悪く聞き返す。インデックスが何  
か言おうとして、それを見た上条は指の動きを早めた。  
「やっ、あぁっ、ぁはっ、あん」  
 濡れそぼる内股への刺激が激しくなって、もはや言葉にもならないようである。  
 快感に耐える表情を見せるその可憐な顔と、大きくはだけたシャツに露わに  
なった乳房、それを繋ぐ首筋が真っ赤に染まって、絶頂ギリギリなのが判った。  
 つぷり。  
 小さな入り口に、ほんの少しだけ指を差し入れる。  
 しかし、その僅かな刺激で充分だったのだろう。  
「んあっ、ひぅっ、………っ、…!!」  
 目を見開いて――しかし、まったく視点の定まらないままビクン、ビクンと数度  
跳ねるように身体を震わせ、それから、インデックスの全身から力が抜けた。  
 苦しげに、しかし甘さを吐息に十分に残して荒く呼吸を繰り返す。  
 もちろん、上条自身も張りつめて我慢の限界ではあるのだが、こうして果てさ  
せることにも、何故か快感を見出しつつある。  
 もちろん、自分の欲望もしっかり後で吐き出すのだが、果てた後のインデック  
スのさまが何とも愛おしく映って、後の快感がさらに高まるような気がするのだ。  
 
 
「……可愛かった、インデックス。すごく」  
 絶頂の余韻に喘ぐインデックスの耳元に囁きながら、少女のはだけたシャツ  
の残りのボタンを外す。  
 インデックスは抵抗しない。というか、出来ない。  
 目を潤ませた少女のシャツを出来るだけそっと抜き取る。  
 シャツを脱がされて、シーツの上に広がった長い銀髪の上に、一糸まとわぬ  
裸体が横たわった。余韻に双丘を上下させ、まだ、息が荒い。  
 上条も、着ていたものを脱ぎさった。耐えかねたように、剛直が上を向いた。  
「……ゆび、だけじゃ、やだって、言ったのに…」  
 上条に覆い被さられたインデックスが、ようやく出た声で真上の少年を非難す  
る。  
(ああ、ちくしょう、かわいいなあ、我慢できねー)  
 その拗ねたような表情に、固くなった部分がさらにうずく。  
「だから今から、一緒に、な? いいだろ?」  
「とうまのばか。えっち」  
 そう言って、インデックスは恥ずかしげに目を閉じる。それが、いつもの合図で、  
 一気に、貫いた。  
 

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