それはある日のことだった。ミサカ10032号はカエル医者に呼び止められた。
「どうやら君達はなんとかしてあの少年から特別な指輪をもらおうとしているみたいだね。
だが日本の法律では1人としか結婚できないから指輪をもらえるのは1人だけになってしまうよ?」
それはシスターズたちにとっても悩みの種だった。だがどうすればいいのかわからない。
「だけど待ってほしい。結婚ではそうでも子供なら何人でも授かることができるよ。
父親と母親の遺伝子が同じなら異母兄弟なんて悩む必要もないし、検討してみてごらん?」
その提案は確かに考察の価値があるものだった。
その夜、ミサカネットワークの勢いはまさに祭りというべきものであり、上位個体である
ミサカ20001号も「みんななんか面白そうなことしようとしてる?私もやるー!」と加わってきた。
その次の日、公衆の面前で物凄いことを言われて慌てふためくお人よしの少年と、
小さな女の子に同じことを言われ困惑する本名不明の能力者の姿があったとか。