学園都市のある一角。フリーマーケットが開かれました。  
 
 
「さあさあよってらっしゃい見てらっしゃい古着古本アクセサリーなど色々揃ってお買い得是非買ってくださいというかわが家の家計はつるべびの地獄車なんで助けてプリーズ!!!」  
「……アンタ、何やってんの?」  
「はぁ…はぁ……お、御坂じゃねーか。どうした?」  
「こっちの台詞よ。騒がしいったらないわ」  
「そう言うな。家計がピンチなのはマジだから必死なんだよ上条さんも」  
「ふーん。なに売ってるの?」  
「えーと、マンガやらゲームやら色々。アクセサリーとかもあるぞ」  
「ふむ…………ん、このブレスレットは?」  
「ああそれか?なんでも、俺がガキの頃肌身離さず着けてたらしいぞ。こっちのペンダントも」  
「…………ホント?」  
「ああ。幸運のお守りなんだと。効果があったかは謎だがな」  
「買うわ」  
「は?」  
「だから買うって言ってんの。いくら?」  
「えっと、二つ併せて千八百円」  
「二千円でいいわ。そいじゃねっ!!」  
「あ、おい!…………一体なんなんだ?」  
 
 
 
(肌身離さずってことは、つまりはもうアイツの一部でそれがずっとあたしの側に………ってなに考えてんのよあたしは!!)  
 
 
 
「ふう。ようやく残り半分くらいか」  
「あ。こんにちは」  
「おう姫神、いらっしゃい。お前もフリマに来てたのか」  
「うん。意外と掘り出し物があるから」  
「そうか。ゆっくりしてけよ」  
 
「ん。これなんか。いいかも」  
「どれ…って、それ男物のジャンパーじゃねーか。そんなのどうするんだ?」  
「似合う?」  
「いや着るなよ!自分が着てた服を女の子が着てるってなんかそそるけど着るなよ!あとサイズがぶかぶかだから効果抜群です!!」  
「ふふ。かわいい」  
「青春真っ盛りの上条さんをからかうのはやめてください!」  
「わかった。で。これいくら?」  
「いや、話聞いてた?」  
「むう。これも。ファッションの一環」  
「………あー、そうなのか。わかりました。千円になります」  
「はい。それじゃ。またね」  
「おう、またな」  
 
 
 
 
(今日は。この服だけを着て寝よう。ふふ。夜が楽しみ)  
 

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