「おィテメェら、なに勝手に人の携帯見てやがンだコラ」
「開きっぱなしでここに置いてあったわよ。それよりも、この待受は何?」
「どことなくあの人に似ている気がしますが……、寝てますね」
「にゃー、寝顔を撮るとは難易度の高いことをやってるぜい。秘訣を教えてほしいくらいだにゃー」
「……記憶系コードの削除ってどォやるンだったっけなァ。ま、全部まとめて消しゃァイイか」
「待て待てそんなことしたら死んじゃうにゃー!」
「別に貴方の性癖についてとやかく言うつもりはないので、そんなことをしなくても大丈夫ですよ? 現に私も、ほら」
「……うわ。海原……、貴方こんな趣味があったの?」
「んんんー? おー、上には上がいたんだぜい。超電磁砲のパンチラ写真を待受にするお前には座布団二枚を送るにゃー」
「正確には、短パンチラですがね」
「つか正気とは思えねェなァ。見つかってたら音速の三倍で粉々だぞ?」
「ふう……二人とも犯罪者ね。まあ元からだけど」
「むむ、なんか『俺の嫁自慢』をされてるみたいなんだぜい。こうなったら土御門さんも秘蔵写真を公開してやるにゃー!」
「あァそォかい」
「お前ら、しかと目に焼き付けるんだにゃー!!」
「…………はは、上には上がいましたか」
「さすがにここまではやらねェだろ、普通。しかも義理とはいえ妹じゃねェか」
「土御門。女の私から一つ言っておくけど、着替え中の写真を撮られたら女の子はもう生きていけないのよ?」
「愛があれば何でも許されるんだぜい!」
「力説する場面じゃありませんよ」
「つかお前ら、こォいうもンはヒラヒラ見せびらかすもンじゃねェだろ。頭イカレてンのか?」
「いや、論点はそこじゃないと思うんだけど。貴方たち全員盗撮者よ?」
「愛があれば以下略!」
「つまり貴方は、夜中ベッドの中でひっそりとこれを見ているんですか。なるほど、参考になります」
「殺すぞコラ」
「それにしても、海原はチューガクセーが好みとは、予想外の極みだぜい。もっとこう、ボンッキュッボーンが守備範囲だと思ってたんだがなあ」
「それを言うなら一方通行の方が意外ですよ。まさか幼女趣味があったとは」
「あァ!? そンなに死にてェのかテメェは!!」
「はぁ……なんだか話についていけなくなってきたわね……。まあ、ついていきたいとも思わないけど」
「まあまあ、好みは人それぞれだぜい。文句をつける必要なんかどこにもないんだにゃー」
「まあ、それもそうですが……」
「義妹に手ェ出してるヤツに言われてもなァ」
「なっ! 俺はそんな不純な動機なんかで接してな」
「着替えを盗撮した人に言われましてもねぇ」
「くあっ!? そこを突くにゃー!?」
「ロリコンでシスコンとか痛ェ組み合わせだよなァ」
「貴方も片方について言えば素質がありますよね。いっそのこと『学園都市最強のロリコン』と名乗ってみたらどうですか? 誰も近寄らなくなりますよ?」
「やっぱテメェ殺す!!」
「待つんだにゃー! そんなことをしてもお前がロリィータ☆コンプレックスであるという事実は消えないぜい!!」
「ムカつく言い方すンじゃねェよこの野郎! 何だ☆って! 仲良く地獄送りにしてやろォかァ!!?」
「……他の組織もそうだったけど、『グループ』にまともな人間はいないのかしら……」
「露出狂は黙ってるんだぜい」
「露出女は巣に帰って寝てろ」
「痴女は口を慎んでください」
「殺す! 特に最後の奴!!」