「ねぇ、とうまー。とうまが私にして欲しいことって何?」
とあるマンションの一室、何をするでもなくただのんびりと過ごす昼下がり。
幼い容姿の教師につき出された課題の山を必死に崩そうとしている少年の背後から、不満気な声が聞こえた。
「へ? 突然どうしたんですか、インデックスさん?
上条さんは何も求めちゃあいませんよ?」
問われた事に関して何の心当たりもない少年はそう答える。
しかし、少年の後ろにあるベットに寝転がる少女は納得していない様子で、
「ホントに? ホントに何にも無いの?」
と、不満そうでありながらも、どこか不安気に聞いてくる。
「いや、急にそんなこと聞かれてもなぁ。う〜ん」
少年が言葉に詰まった後、食費を、とつぶやきかけると、ベットの上から射殺すような視線が飛んで来た為、慌てて口を閉じる。
「そんなことじゃなくて! も、もうちょっと優しくして欲しいとか、キ、キスを帰ってきた時にして欲しいとか!」
「いやいやいや、何を言い出すんですかインデックスさん! 上条さんはそんなことこれっぽっちも思っちゃいませんよ!?」
少女の口から出た突然の言葉に少年は慌てて首を振る。