「てめェ放しやがれッ! ぶっ殺すぞこのエロガキがァァ!!」
「しかし《ここ》は正直に自己主張している、ってミサカはミサカは冷静に観察してみたり」
§ § §
――ことの発端は、彼自身の発言であった。
「しっかし、俺の身体はどォなってンだァ? 性別も分かりゃしねェ」
ソファに寝転がって、なんとはなしにそんなことを呟いた。
当然今日も打ち止め[ラストオーダー]も一緒にいたわけで。
「あー、それは私も確かめてみたい、ってミサカはミサカは進言してみる」
「お前ェにゃ関係ねェよ」
軽くあしらうのはいつものこと。
しかし、今日の打ち止めの反応はいつもとは違うものだった。
「で、でも、将来のことを考えると……子どもとか……って、ミサカは、ミサカは……」
急に頬を赤らめて、うつむき加減になる打ち止め。
「はァ?」
「だ、だから、子どもを作るには、その……」
「お前何言ってンだ?」
「セイコウという手順が必要だから、とミサカはミサカは調査事実を――!?」
「くっだらねェ」
何を言い出すかと思えば、いつの間にそんな知識を得たのか。
心の内では少なからず動揺せずにはいられなかった。