気が付けば、空は既に夕陽でオレンジ色に染まっていた。  
(……もう、こんな時間か)  
夕空を見上げた上条当麻は、ぼんやりと考える。  
どうやら座った状態のまま寝ていたようだ。  
だが、不思議と寝心地は悪くなかった。  
(……)  
と、上条は右肩に重圧が掛かっているのを感じた。  
見れば、御坂美琴が頭を彼の右肩に乗せて、気持ち良さそうに寝ている。  
すぅすぅと、彼女の規則的な吐息が聞こえてくる。  
「……、何だよ」  
上条は微笑みながら呟いた。  
「幻想、ちゃんと守れてるじゃねーか。お前」  
再度、空を見上げる。  
一ヶ月ほど前にアステカの魔術師と交わした約束を思い出す。  
『守ってくれますか、彼女を。いつでも、どこでも、誰からも、何度でも。このような事になるたびに、まるで都合の良いヒーローのように駆けつけて彼女を守ってくれると、約束してくれますか』  
「……、ったく。一生かけてでも守らなきゃなんねえ、約束になっちまったよ」  
心の中で、上条は改めて誓った。  
腕の中の少女を絶対に守り通す、と。  
腕の中の少女を絶対に悲しませない、と。  
 
腕の中の少女の抱く幻想を絶対に壊させない、と。  
 
名も知れない魔術師と交わした、たった一つの約束。  
美琴と彼女の世界を守り通すという、彼の儚い夢。  
それを守る為に、美琴の幻想を守る為に、上条はずっと彼女の傍に居ようと思った。  
同じ道を、共に進もうと思った。  
そこには様々な苦難が待ち構えているかもしれない。  
途中で挫折する事があるかもしれない。  
だけど、それでもいい、と彼は思った。  
その苦難を乗り越えた先に、びっくりする程の幸福があるならば。  
 
挫折しても、また同じ道を歩む事ができるならば。  
そして、何より。  
美琴と共に進める道ならば。  
(……)  
上条は再び訪れたまどろみに身を任せた。  
温かく、優しい睡魔は彼の体をゆっくりと包み込んだ。  
 
 
次に起きた時には、辺りは既に真っ暗になっていた。  
(……やっば、寝過ごしたか?)  
上条は急いでポケットに仕舞っておいた携帯電話を取り出す。  
暗闇の中、携帯の画面の光が彼の顔を照らす。  
時刻は二〇時三〇分。  
(御坂は……、まだ寝てるのか。起こすのは何となくアレだしここはどう動くべきか……)  
隣ですやすやと眠る美琴を見て優柔不断に考え込む上条だが、やっぱり起こさない方が良いと思ったのでそのまま動かない事にする。  
美琴の寮まで負ぶって行ってもよかったが、その姿を目撃された後に起こるであろう旗男狩り(サバイバルゲーム)が怖かったのでやむなく断念。  
暫くぼーっと夜空を眺めていた上条だが、ふと思った。  
今まで何となく受け入れていた、この違和感は何だろう……?  
――――――考察開始。  
(状況。二〇時三〇分。夜。鉄橋の下。人通りゼロ。御坂美琴。お嬢様学校常盤台中学のエース。超能力者(レベル5)『超電磁砲(レールガ  
ン)』。俺が好き。OKした。許し合える。寝ている。寝込み襲い放題。上条当麻。通称『旗男』。手を出す。電波送信。集団リンチ。エトセトラ。  
etc……)  
――――――オーバーヒート。  
(ま、マズイ!これは非常にマズい!早く起きてくれ御坂ァ!そんな可愛い顔で俺に寄り掛かって寝てないでいつもの活気顔に戻ってくれェえええええええええ!!)  
ガッチガチに固まる上条だが、当然それで気を紛らわせるはずもなく。  
理性と本能の激戦が彼の脳内で勃発した。  
本能軍『敵総大将の首を取れぇええええええ!御坂美琴に既成フラグを立てるのだぁああああああ!』  
理性軍『そうは逝きませんの事よ?美琴センセーの貞操は死力を尽くして守らせてもらいませう!』  
両軍共に陣を組み、いざ激突せんとした所で、美琴が目を覚ました。  
「う、ん……。あふぅ」  
頭を上条の肩から離し、目をごしごしと擦る。  
彼女は寝ぼけ眼で上条を見て、  
 
「む……、アンタ?何でまだここに――――――」  
言って、状況に気付いた。  
瞬時に美琴の顔が真っ赤に染まる。  
「あ、なっ!べ、べべ別にそういう気があってこうした訳じゃないんだからああいう事だと思わないでよね!!」  
ブンブンブンブンと、彼女は首を振りまくるが、上条は聞いていない。  
只今彼の脳内ではノンカット放送で理性軍と本能軍が戦っている。  
現在の戦局は、理性軍がやや劣勢だった。  
「……って、え?アンタ?おーい」  
美琴は何か上条の顔の前で手を振っているけど知ったこっちゃない。  
おっと、理性軍が伏兵を出して優勢に回ったぞ。  
「ま、まさかここでもスルー技能を発揮する訳!?」  
知るか木瓜。  
しかし、本能軍も増援を呼んで張り合っている。  
「……、結局こっちからやんなきゃいけない訳ね」  
うっせーよ邪魔すんな。  
うへぇ、この戦いは長期戦になりそうだ。  
「……(ブチッ)、アーンーターはーそーこーまーでーしてボコられたいのかしら!!」  
散々散々散々散々スルーされた美琴はついに堪忍袋の尾が切れて、上条(ひょうてき)へと急接近した。  
流石の御坂スルー伝説創設者・上条当麻もその覇気にビビり、脳内で停戦協定を結ぶとすぐさま防御体勢に移る。  
しかし、時既に遅く。  
上条が身構える前に彼女は彼の首の後ろに手を回し、  
 
ぴとり、と。  
上条と美琴の唇が重なった。  
 
(は……?)  
上条の頭の中が真っ白になる。  
二人の時間が止まる。  
唇から伝わる、温かく、柔らかい、水気のある感触。  
目の前にある、真っ赤な美琴の顔。  
 
髪や肌から漂ってくる、淡く甘い匂い。  
キスされた……、と思った瞬間、上条の脳内の理性軍の陣が吹き飛んだ。  
原因は美琴のキスと本能軍による遠距離狙撃。  
本能軍『はっはっは、油断大敵!勝利の女神も我等にあり!一気に司令部を乗っ取るぞォおおおおおお!』  
理性軍『ふ、不覚……(ガクッ)。』  
ついに、上条当麻の脳内は本能軍が占拠してしまった。  
そんな事とは露知らず、美琴はゆっくりと唇を離し、  
「や……、やっとこっち向いたわね。……まったく、いつもいつもいつもいつもスルーしてくれちゃってさ……。そんなに私存在感ない訳?」  
顔をイチゴのように真っ赤にさせ、上目遣いでぽそぽそと呟くように言う。  
ここに来て、上条の頭のスイッチがパチンと切り替わった。  
両手を美琴の背後に回し、片手で後頭部を押さえて、  
「ちょっ、ん!?」  
彼女が何か言う前に、再度キスをした。  
ただし、今度はただ唇を重ねるだけではない。  
カミジョーズクオリティ発動美琴の口の中に自分の舌を滑り込ませた。  
「んむ、んんっ!?」  
上条の舌が伝える未知なる感覚に、美琴の体がビクリと震える。  
しかし、上条は気にせず彼女の舌を引っ張り出し、自分の舌に絡ませた。  
くちゅ、くちゅ、くちゅ、と口内で淫猥な音が鳴る。  
暫くはされるがままだった美琴だが、次第に上条の舌に挑みかかるようになった。  
互いの舌を絡ませ合い、互いの口内を舐め回し、互いの唾液を混じらせ合い、それを飲み込む。  
その一連の行為に彼女の心は満たされていく。  
(これが、コイツの味……)  
もっと味わいたい、と思った時、ふと上条が唇を離した。  
二人の口と口に唾液の糸が伸びる。  
「……、足りねーよな」  
ポツリと、呟くように彼は言う。  
美琴はぼんやりとしている頭を回し、漸くその言葉を聞き取る。  
「……なに、」  
が?と彼女が問う前に、  
上条は美琴の体をコンクリートの地面にゆっくりと横たえた。  
 
 
(………………………………………………………………………………………………………え?)  
美琴は自分が寝かされたと理解するまでに十秒程かかった。  
その間に上条は着ていたYシャツを脱ぎ、それを彼女の頭の下に敷いている。  
(えっ、うそ?も、ももももももしかして……やっ、ちゃう、の!?)  
時間差で美琴の顔が核爆発でも起こしたかのように真っ赤になった。  
このような事を予想していなかった訳ではないが本当にやるとなると相当緊張する。  
初体験となれば尚更だ。  
現に彼女の心臓の動きは不自然に跳ね上がり、頭の中も真っ白になっている。  
お嬢様学校の常盤台中学でも性教育ぐらいはしているので、年相応に知識は持っているのだが、普通の知識量では一階級上の高校生にはかなわない。  
先程の舌による交感行為もネット上でたまたま発見したから実施できたのだ。  
と、上条はドギマギしている美琴の事を気にしないふりをし、彼女の衣服を脱がそうとする。  
「ぁ……、やあ」  
ビクッと、美琴は拒絶するように腕を胸元に寄せ、硬直した。  
「……やっぱ、怖いか?」  
上条は心配そうに顔を覗かせる。  
そんな彼の視線から逃れるように美琴は俯きながら、  
「う……ん。でも、優しく……して、くれるなら……」  
ほとんど口の中で呟くように言う。  
上条は美琴に触れるだけの口付けをして、  
「分かってるよ」  
告げると、再度美琴の服を脱がし始めた。  
今度は彼の手に抗わずに、彼女はその身を任せる。  
流れるようなスピードで衣服を剥いでいくうちに、とうとう美琴の身を包むものがなくなった。  
発展途上の胸に、僅かな茂みのある秘部。  
普段、不幸の過程でオンナノコの裸体を目撃する事が多々あった上条だが、ここまで近距離で垣間見る事は今までなかった。  
目の前に広がる楽園に彼は生唾を飲み込む。  
一方、美琴は大事な部分を両手で隠し、  
「……は、恥ずかしいから。あまり、見ないで……」  
もじもじしながら、蚊の鳴くような声で言った。  
対して上条は無言で美琴と唇を重ねる。  
 
舌を絡ませながら彼は左手をその小さな胸に走らせ、その先端を小さく摘む。  
「ん、ぅ……」  
ピクリと、彼女は僅かに眉を寄せた。  
その反応を確認してから上条は掌で膨らみを覆い、揉みしだいてみる。  
「ンん!?」  
直後、ビクンッ!と美琴の体が大きく震えた。  
どうやら効果は覿面のようだ。  
彼は胸への愛撫を続けながら、空いていた右手を腹から秘所へと這わせる。  
と、指先からぬるりとした感触が伝わってきた。  
(っと、ここら辺か……)  
上条は今まで何物も通さなかったであろう、ぴったりと閉ざされた裂け目を人差し指でなぞる。  
美琴は胸部から送られてくる快感で、その事には気付いていないようだった。  
「んん、んむ、んぐっ」  
上条が左手を動かす度に、彼女は身を震わせる。  
それに追い討ちを掛けるように上条の指が膣内に侵入した。  
「―――んはあッ!!」  
美琴はついに耐え切れなくなったとばかりに体を仰け反らせる。  
離された上条の口は空いている彼女のもう片方の胸へしゃぶり付いた。  
「ああ!?ぁん、ひゃうっ!」  
三方向から送られてくる刺激に彼女の脳内が掻き乱される。  
それでも上条は各所への侵攻を止めない。  
「あっ、はぅ、ふぁ、くぅっ!!」  
絶え間なく襲ってくる快楽に、美琴は身を捩らせる。  
彼女の動きから上条は限界を読み取り、最後の攻撃を加えた。  
左手で先端を抓り、右手を突き上げ、胸を吸い上げた瞬間、  
美琴の体内で何かが走り抜けた感覚がした。  
 
「ひあああああああああ――――――――――――ッ!!!???」  
 
彼女の脳内で蓄積されていた快楽が爆発する。  
 
その時、上条は右手の指先で何かが弾ける感触がした。  
(……?)  
彼はそれに違和感を覚えるが、構わず指を引き抜く。  
指にべっとりと付いた愛液を舐め取りながら、上条は惚けている美琴の耳元に口を寄せて、  
「……どうだった?」  
「…………………………すごく、気持ち、良かった、わ」  
美琴は胸を大きく上下させながら、途切れ途切れに答える。  
そうか、と上条は呟き、彼女の様子を暫く観察して、  
「どうする、少し休むか?」  
「……」  
美琴は暫く考えて、  
「もっと、気持ち良く、させて……。アンタのを、入れて、よ……」  
焦点のぼやけた瞳で彼の顔を引き寄せ、再びキスを交わした。  
上条は少し驚いたような表情を見せるが、すぐに笑みに変わった。  
「……分かった」  
そう言うと美琴の閉じた両足を抉じ開け、彼はその隙間に体を割り込ませる。  
それからズボンと下着を引き下ろし、先程から自己主張していた核を開放した。  
その肉凶器とも呼べるソレを見た美琴は、  
「す、すごい……。大きい、わね」  
「……力、抜いといた方が楽だぞ」  
「……。分かった、わ」  
彼女は数回深呼吸をする。  
その間に上条は標準を定めた。  
ぴとっ、と。  
男根の先端を幼い秘裂に押し付ける。  
彼は美琴の腰をしっかりと抱え、  
「……行くぞ?」  
と聞く。  
美琴は覚悟を決めるように答えた。  
「……、うん」  
その言葉を聞き取ると、上条は前人未踏の道へ足を踏み入れた。  
 

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