「ミサカ、よばいっていうのをやってみたいんだけど、ってミサカはミサカはあなたに相談してみる」  
「どっから突っ込めばイイのか分かんねェがひとつ言わせろ。すンな。」  
「うわぁ即断で却下だよこの人ってば、ってミサカはミサカは嘆いてみたり…せめてよばいのやり方くらい教えてくれても!」  
「教えるか!」  
「…え?何なにどうしたの?…うん、うん」  
「………?」  
「…成程。先に服を脱いだ方がいいのね、ってミサカはミサカは下位個体のアドバイスに従ってみ」  
「待てェェェ!!!!何してやがンだネットワーク!!ガキに犯罪促してンじゃねェぞォォォ!!!」  
 
 
(主にミサカはあの白い方に犯罪を促してるつもりなんですが、とミサカ19976号は舌打ちしながら呟きます)  
(今日こそ面白いものが見られると思ったのに上位個体のうっかりでバレてしまいましたね、とミサカ16512号も舌打ちしてしまいました)  
(…これっていわゆるデバガメって言うんじゃありませんか、とミサカ19090号は一応他の個体を窘めてみますが無駄ですね)  
 
 
「とりあえず服は脱ぐな」  
「えー、つまんない、ってミサカはミサカは拗ねてみたり」  
「あとネットワーク切っとけ」  
「? 何で?」  
「覗き防止だ」  
 
(ちっ、バレてしまいましたねとミサカ19778号は露骨にがっかりしま…あ、ホントに切りやがりましたねあの小っこいの…)  
(な、何だか今凄くいいとこでしたよ、と、ミサカ16042号も悔しさに歯噛みします…)  
 
 
「ん…ふ…ん、ぅ…っ…」  
「――、…は、…とりあえずこれでいいだろ、大人しく部屋戻って、寝ろ」  
「………あの、」  
「?」  
「何だかその、腰がぬけちゃって立てない、って、ミサカはミサカは、言ってみる」  
「………ンだそりゃァ」  
「分かんな…ってひにゃぅ!や、だめ、だめって、ひゃんっ!?」  
「…。オマエ、も少し肉つけた方がいいぞ」  
「ひ、ひとの足触って、感想それだけって、どうなの、って、ミサカはミサカは息も絶え絶え…」  
「オマエが立てねェとか言い出すからだろォが」  
「何でニヤニヤしながら言うのかなぁ全然説得力ないじゃない、ってミサカはミサカは抗議してみるー!」  
「夜這いの仕方を教えろとか言いだしたのは誰だ?」  
「さっきまで乗り気じゃなかった癖に、ってミサカはミサカは…んっ!…んー!」  
「あー、あと腰がどーとか言ってたかァ、さっき?」  
「だ、だめってば、ミ、ミサカ確かにそのつもりだったけど、えっと、もう少し…その…!」  
「言いたいことがあンならはっきり言えよ」  
「ひゃ! う、だ、だから、そ…はう、あ、んんっ…!やぁ…っ!」  
 
・後日  
 
(何というセクハラ魔人…)  
(セクハラ魔人ですね)  
(セクハラ魔人以外にあれを評価する言葉を知りません、とミサカは配信されたデータを見ながら告げます)  
 
(ちちちがうのちがうのミサカ間違えたのそっちのデータは配信するつもりなかったのみんな忘れて忘れてってミサカはミサカはー!!)  
 
(興味深いものを見せて貰いました、とミサカ19692号はデータを堪能します)  
(ええ、実に大変興味深いですね、とミサカ12008号も頷きます)  
 
――学園都市では涙目になりながら下位個体から奪ったサブマシンガンを振り回し、自分とそっくりの容姿の少女達を追いかけまわす幼い少女、という世にも珍しい光景が出現した。  
 

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