土曜日の夕方、上条当麻は意味も無く街をぶらついていた。御坂美琴に強引に彼氏役を頼まれた場所に差し掛かっていた。
土曜日の夕方、御坂美琴と白井黒子はショッピングから帰っているところだった。あと少しで寮に着く。
上条当麻は二人組みの少女と出会った。目が合う。ほんのり顔を赤らめた少女と敵意をむき出しにする少女だ。
「……」
当麻は何事も無かったかのように歩きだす。
「ちょ、ちょっと!あんた何でいっつもスルーするわけ!?」
スルー、当麻はただただスルー。
「あぁもう!あったまにきた!!」
ポケットからコインを取り出し指で弾く。
振り向く当麻。
「うわぁ、ちょ、御坂やめろ人がいっぱいいるだろ!?」
「うるさいっ!」
落ちてきたコインが美琴の手に戻ってきた瞬間、手から稲妻の槍が走った。
右手を突き出す当麻。
槍が右手に触れた瞬間、何も無かったかのように打ち消された。
「っとになんであたらないのよあんた」
てくてくと当麻のそばまで歩く。
付いてくる白井。
「お、お前こんな街中で人がいるときにあんなことするんじゃねぇよ死んじゃうだろ主に俺があぁすいませんすいませんばちばちならさないでください」
「当たらないんだから死ぬわけ無いじゃない」
とぶつぶつ文句をいう美琴。
隣には「死ねばよかったのに」とぶつぶつつぶやいてる白井。
「なーんで当たらないのかしら」
と当麻に結構強めの電撃を放つ美琴。
美琴は当麻の左側にいるわけで、もちろん右手も間に合わない。
バチッ!!
崩れ落ちる当麻。
唖然とする美琴。
ニヤリと笑う黒子。
「な、なんで当たるのよぉ!」
死ぬような威力じゃないので安心だが、意識を失っている当麻の様子が少し変だ。
顔は赤く、はぁはぁ言っている。
「く、黒子、こいつ私達の部屋に運んで!」
「お、お姉さままさか!だ、だめですわ殿方を気絶させ部屋に連れ込んであんなことやこんなことをするなんて!そ、そういえば今日もちょっと大人な下着を熱心にみてらしたわね。ま、まさか計画的犯行!?」
「ち、違うわよ!」
顔を真っ赤にして言う。
「いいから運んで!私は普通に入るから」
美琴のベットに寝かされる当麻。
「お、お姉さまのベットに寝るなんて!こんの若造がぁ!」
「うるさいわねあんた」
「けど自分のベットに寝かせるなんて・・・はっ!やっぱりあんなことやこんn」
「ていっ」
白井にチョップする美琴。
「ん、んぅ」
そのとき当麻が目を覚ました。
「あんた大丈夫?顔が赤いけど熱でもあるかな」
と、当麻のおでこに手のひらを持っていく。
近づく顔。
すると当麻が手を伸ばし、美琴の顔を近づけ
「ちゅっ…」
キスをした
「ふぇ…」
「わ、若造がぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
顔を真っ赤にする美琴と怒り狂う白井。
「体が、熱い」
絞りだすように声をだした当麻はまた美琴の顔を引き寄せた。
「くちゅ…くちゅ…ちゅ…ぬちゅ…」
今度は舌まで入れている。
突然のことに呆然となりながら自分も舌を絡める美琴。
(あぁ、あんな表情のお姉さまも美しいですわぁ。けど、けどあの若造とぉ!!)