(姉か妹なら俺は……)
『甘えさせてくれるお姉ちゃんかな』
『面倒見の良いお姉ちゃんかな』
『おとなしい妹かな』
→『ちょっぴり生意気な妹かな』
「ちょっぴり生意気な妹かな」
「なるほど。あなたは虐められたい人、だったんですねぇ」
間髪入れずにアニェーゼが言う。
「はぁ!?どういう――」
「まぁまぁ、そうだったのでございますか」
「わわ、すごいです……」
「変態ですね。シスター・アンジェレネ、見てはいけませんよ」
上条の叫びを遮って、オルソラ、アンジェレネ、ルチアが口々に言った。
オルソラはいつも通りニコニコ笑顔だが、その白い頬が微かに上気している。
アンジェレネは分かりやすく顔を真っ赤にしている。
ルチアは上条に冷たい目を向けるが、やはり僅かに頬を染めている。
三人とも、引いたというよりは照れているといった様子だ。
「ええ!なんですか!?この空気は!?上条さ――」
「ああ〜、はいはい。もう遅いですし寝るとしましょうか」
そう言って立ち上がるアニェーゼ。
またしても最後まで言わせて貰えず、上条はベッドの上で激しく拗ねた。
「ふぁ〜」
アニェーゼの言った『寝る』の単語に反応したかのようにアンジェレネが欠伸をし、
「ふぁああ……ねむねむでございますよー」
「そうですね。さぁ、シスター・アンジェレネ、行きますよ」
アンジェレネの欠伸がうつったのか、オルソラも欠伸を一つ。
ルチアが、眠そうに目を擦る同僚の肩に手を置き、部屋のドアへと誘導する。
「そんじゃ、おやすみなさい」
簡単な挨拶を残して、アニェーゼが上条の部屋のドアを閉めていった。
「……………」
頑張って拗ねてみたが、見事にスルーされた上条。
(学園都市に帰ったら、もう少しビリビリに気を使おう)
と上条は心に誓い、
「俺も、もう寝るかな」
そう呟いて、眠りにつくのだった。
深夜。
シスターさん達も就寝し、寮内が静まり返った頃。
上条は妙な寝苦しさから目を覚ました。
「う〜ん……」
苦しそうに唸りながら目を開ける上条。そこには、
「や、お目覚めですか?」
アニェーゼがいた。
「……あの」
「あんですか?」
「これはどういうことでせう」
ベッドの上で『大の字』になるように、両手両足を縛りつけられ、
更に、お腹よりやや下辺りにアニェーゼに跨られている上条。
「みればわかんでしょ?あなたの期待に答えにきたんですよ」
「はぁ!?期待ってなんだ!?」
上条はギシギシと手足を縛る縄を鳴らしジタバタと暴れる。
「今すぐコレを解きやがっ――ングッ!?」
口の何かを突っ込まれた上条。
どうやら今日は、最後まで言わせて貰えない不幸が絶賛発動中らしい。
「ど、どうですか?わ、私の、シ、しし、下着の味は?」
そう言った彼女は、余程恥ずかしいのか、顔は勿論、耳や首筋まで真っ赤に染めている。
『むぐーっ!!』
くぐもった声を上げる上条は、真っ赤な顔で目を回している。
まだ生暖かいアニェーゼの下着。口の中に広がる甘い香りと微かな酸味。
「人の下着を食わせられるなんて屈辱でしょう?」
彼女は、落ち着きを取り戻したのか、単にノってきたのか、嗜虐的な笑みを浮かべる。
更にアニェーゼは、上条の下腹部に自身の小ぶりなお尻をグイグイと押し付けた。
『んむっ…ぐ…』
口も塞がっており苦しいのか、上条は目の端に涙を浮かべて呻く。
―――ゴクリ…
とアニェーゼが、その白く細い喉を鳴らす。
アニェーゼは、上条の表情にゾクゾクするような強烈な欲情を覚えた。
彼女の瞳は発情した色を映しており、スラリと伸びた太腿までもを上気させているのが分かる。
「ふっふふ…」
熱に浮かされた笑顔で上条を見つめ、赤く小さな舌で桃色の唇をペロリと舌なめずり。
その行動全てが恐ろしく扇情的だった。
「苦しそうにしてますけど、こっちはこんなにしっちまって」
勃起した上条の肉棒を掌で押し潰す。
『ふぐぅ!』
ビクンと反応する上条。
幾らアニェーゼが軽くとも、急所と言える場所に体重を掛けられては堪らない。
「恥ずかしくないんですかねぇ、こんな屈辱的なことされて興奮しちまってるなんて」
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべ、突如立ち上がるアニェーゼ。
そして次の瞬間、
『ぐううぅっ!』
上条は自身の股間に衝撃を受け声を上げた。
「あはは、変態ですね。こんなことされてるのに、カッチカチじゃないですか!」
そう罵りながら上条の肉棒を、足でグリグリと踏みつける。
―――シュ、シュ、シュル
ズボン越しに踏みつけたり擦ったりする。
『うぅ……』
上条は、自身の肉棒に送られてくる乱暴な快感に顔を赤く染め呻いた。
「どうですか?年下の女の子に足で踏まれる気分は」
少女の足の感触がズボン越しから伝わってくる。
「今、ビクって反応しましたね、嬉しすぎてイっちまいそうなんでしょ」
上条を見下ろし、その足で、肉棒の裏筋を擦り上げ、亀頭を揉み潰す。
彼の反応や表情、時折もれる声などが、アニェーゼを更に興奮させ嗜虐心をそそった。
『うう…!うむー…!』
突如、上条が身を捩って声を上げた。
「ふふふ、分かってますよ。もうイっちまいそうなんでしょ?この早漏!」
アニェーゼは上条を観察しながら、ニヤリと凄惨な笑みを浮かべる。
「いいですよ。このまま下着の中に漏らしちまって……」
肉棒を的確に責め上げ、確実に射精へと追い詰めるアニェーゼ。
ズボンの中でビクビクと肉棒が跳ねているのか分かる。
パンツの中で射精はごめんだ、と腰を捩りアニェーゼの責めから逃れようとする。
「あっはは!なんですか?その動き。とっても無様で笑えますよ!」
上条を見下し笑いながらも、彼の腰の動きに足をぴったりと合わせていく。
『うぐッ、ううぅ……っ』
射精が近いのか、下っ腹に力を入れる上条。
「我慢なんて無駄ですよ。どうせみっともなく気をやるんですからっ」
そう吐き捨てると、アニェーゼは足の責めを一層激しくした。
―――シュコシュコシュコシュコシュコ!
―――ビュクッビュクッビュクッ!!
『ううっ!!!』
腰を跳ね上げ、上条は終に射精させられた。
「うわ、ほんとに出しちまってますよ。早漏の上に変態なんて、救いようがないですねぇ」
と、呆れたように首を振る。
『く、ふー、ふー』
荒い息をつき、射精の快感に酔う上条。
「恥ずかしくないんですかね?小さな男の子のお漏らしみたいにビュービュー出しちまって」
『うぅ………』
上条はショックを受けたように力なく唸った。
良く考えてみれば、アニェーゼはインデックスよりも年下である。
そんな少女に、射精をコントロールされた上、下着の中に射精させられたのだ。
『…っ………』
上条は、情けなくて涙が出そうになった。すると、
「ふ、ふふふ…、またそんな顔するなんて……」
熱い吐息を吐きつつ、酷く欲情した目を向けるアニェーゼ。
真っ赤に腫れ上がった亀頭が白い粘液塗れになっている。
その精液で汚れた肉棒を、アニェーゼは無造作に握り締めた。
『ふぐぅっ!』
射精後間もない為、敏感になっているのか、上条が過剰な反応を示す。
「すごい出しちまってますね…、そんなに気持ち良かったんですか?」
と蔑むように言って、アニェーゼは精液塗れの肉棒を手で扱き始めた。
―――ニュチュ、クチュ、ニチュ
湿った音が部屋中に反響する。
「どうですか?年下の女の子に一方的に扱かれるのは。嬉しくてまた漏らしちまいそうですか?」
小さな少女の白い手が、上条の血管の浮き出したグロテスクな肉棒を扱き上げる。
―――ニチャ、ニュチ、ヌチュ
精液が潤滑油となって卑猥な音を響かせている。
「ビクビクしてきましたね、もうお漏らししちまいそうですか?」
『ふぐ…く…』
先程から下っ腹に力が入りっぱなしになっている。
二回目だというのに、もう直ぐにでも射精しそうだった。
「小さな男の子でも、もう少し我慢できんじゃないですかねぇ」
馬鹿にするように笑うアニェーゼ。その間も手の責めは、肉棒を射精へと追い詰めていく。
『うぐぐ……』
これ以上醜態を晒す訳にはいかない、と額に汗を浮かべ射精を耐える上条。
しかし、そんな上条を嘲笑うかのように、
「はぁ…、腕がだるくなってきました。んじゃ、とっととひり出しちまってください」
と軽く何でもないことのように言い、アニェーゼは亀頭部分を素早く扱き上げた。
―――グチュニュチュグチュヌチュグチュ!
―――ドピュッドピュッドピュッ!ドププッ!
ガクガクガク!と腰を激しく痙攣させ、上条は二度目の射精をさせられた。
「あっはは!噴水みたいですねぇ!」
ビュービューと精液を撒き散らす上条。
彼の射精し続ける肉棒を扱きながら笑うアニェーゼ。
『うううっ!…っ!……っ!』
上条は、強過ぎる快感に呻きも出ない。
暴力的なまでの快感からか、ヘコヘコと腰が引けてきた。
「あはは!なんですかソレ!今のあなた最高に情けないですよ!」
『…っ!…うっ!…くぅ!』
上条の射精が終わったにも関わらず、アニェーゼは亀頭を扱くのを止めない。
敏感な亀頭に送られ続ける強烈な快感に、上条は息も儘ならなかった。
『…やっ…ぁっ!め…っ!』
弱々しく首を振る上条。しかし、
「ふふふ、なに言ってんですか。こんな面白いおもちゃ、簡単に手放す訳ないでしょう」
ニヤニヤと笑うアニェーゼ。彼女の手が再び動き出す。
そして、上条は意識を手放した。
「あ、あはは、ちょっとヤりすぎちまいましたかねぇ」
と、アニェーゼは気まずそうに苦笑いを浮かべる。
「ちょっとじゃねぇよ……アニェーゼのあほぉ……」
弱々しく言う上条。
「っ!!」
そんな彼を見てアニェーゼは、
(ヤバイです。なんかグッとキちまいました)
「かみじょうさん♪」
なにやら急に可愛い声を出し、上条に抱きつくアニェーゼ。
「う、な、何だよ……」
何かを企んでいるのは分かっている。だが、分かっていても照れてしまう。
そんな上条を見てアニェーゼは、
「可愛いですよ、あなた、ん……」
呟いて、そっと口付けるのだった。
アニェーゼの小さくも柔らかい唇の感触を感じながら上条は思った。
(あれ?コレ『夢』じゃなくね?)