パタン  
 
「ね…ねぇアンタ、腕時計ってどう思う?」  
「………は?」  
「だーかーらー腕時計よ腕時計!!  
 なんかあるでしょ!?デザインがあーだとか機能がどーだとか!!」  
「そりゃあまあ…上条さんも年頃の男の子だし、カッコイいやつがいいなとは…」  
「やっ、ぱり、ね…」ブツブツ  
「機能は複雑過ぎると覚えられないから単純なのがいーかなー」  
「つ、つまりわかりやすい性格の方が…」ブツブツ  
「でも上条さん家の財政的に安いやつでいいや」  
「安い!?庶民的ってことかしら………よし!ねぇアンタ、これかr」  
「あ、でも数は多い方がいいな!!」  
「……………は?」  
「いやーだって腕時計ってどうせすぐに無くすだろ?  
 だったらいっぱいあると嬉しいなーって」  
「…………………」  
「この間もスーパーに傘を置いたら盗まれちまったしな。  
 ハッハッハッ、上条さんの不幸は筋がね入りですねぇー!!  
 …うっ、自分で言ってて悲しくなってきた」  
「…………………」ビリビリ  
「っつか普通腕時計なんてそんなになくすもんじゃないはず……御坂?」  
「このバカァァァァァァァァァァ!!!!」  
 
轟ッ  
 
ズバーン  
 
「ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!!?」  
 
 
 
 
 
 
パタン  
 
「ねぇねぇあなたにとって腕時計ってなに?ってミサカはミサカは質問してみる」  
「はァ?」  
「だーかーらー、あなたはどんな腕時計が好きかってミサカはやきもきしながら質問してみる!!」  
「どンなっつってもなァ…まァ時計なンだからまず正確さが一番だよなァ」  
「ふんふん」  
「そンで常に腕に付け続ける不快感を抑えるために、  
 小さくて軽いものがいいかもなァ」  
「小さくて軽い!?うんうん!!」  
「なにテンション上げてンだよ」  
「じゃあじゃあ!!いくつあればベストかな!?  
 ってミサカははやる気持ちを抑えつつ聞いてみる!!」  
「いくつって…ンなもん一つあれば十分だろォが…」  
「一つ!!?だよねだよねー!!ってミサカは喜色満面の笑みを浮かb」  
「まァそもそも必要ですらねェけどな。  
 俺の能力…っつかお前らのネットワークで各国の標準時を誤差0.01秒で知れるしなァ。  
 第一鬱陶しいンだよ。  
 ンな邪魔くせェもんつけて殺し合いの隙にでもなったら笑えねェしよォ」  
「……………」フルフル  
「まァ学園都市では体内埋め込め式時計が一部で採用されてるって話もあr…  
 オイ、どうした?」  
「バカバカバカァァァァァァ!!」  
 
轟ッ  
 
ドゴッ  
 
「グハァッ!!………テメェ…何しやがr」  
「もうあなたなんか知らない!!ってミサカは涙に暮れてぇぇぇ………」ダッ  
「待てコラァァァァァァァァ!!!」ダッ  
「うわぁぁぁぁぁぁん……」  
 
「…いったいどうしたじゃん?」  
「この本が原因らしいわね」  
「えーとなになに、  
 『心理テストの結果!!ここでの【腕時計】は、【恋人】に置き換えることができます』……」  
 
「……………」  
 
「……………」  
 
「「……………」」ハァー  
 
「俺のせいか!?」  
 
 

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