入院中は退屈。  
あそこにいた頃に比べれば、ずっとましだけど。  
あの人も、お見舞いに来てくれるし……  
表情は全く変わらないものの、自分では顔に血が上っているのが分かる。  
別にあの人のせいじゃないのに、すまなそうに私を見る。  
「こんなことなら、たまに入院するのもいい。」  
こんな事を言うと、  
「入院したくねーのに、いっつも押し込められてる俺に、そんなこと言いますか姫神は」  
……きっとこんな感じだね。  
暫くお見舞いに来ないなと思ってたなら、  
「また入院してるし。」  
今度はどんな子助けたのかな?  
「あんまりライバル増えてほしくない。」  
でも、きっとこれからも・・・  
「いきなり何人も助けてたりして。」  
流石に、それはないかな?  
……あるかも  
小さくため息をついて、周りを見渡す。  
みんなまだ寝ていた。  
「おばあさんみたい?」  
小萌を起こす都合、姫神の朝は早かった。  
看護士が来るまで、まだまだ時間はある。  
スイッチを入れてカーテンを引く。  
小さなモーター音が止まって、ベットの上が、自分のだけの空間になる。  
 
あの人が知ったら、嫌われるかな。  
そんな想いも、今は感度を上げる役にしか立たない。  
頭から布団を被って、膝を抱える様に小さく丸くなる。  
少し考えてから、ハンドタオルを口に含む。  
少し前までは、おぞましいだけの衝動だった。  
あの人の事を考えるだけで、高まる身体が悲しくて、誰にも見つからないようにこっそり過ごしていた。  
「居るのか居ないのか、分からない奴」  
望んでそうなった。  
過剰に人を避ける私を、小萌は心配して・・・  
大喧嘩の末喋らせられた。  
泣きそうなほど恥ずかしかった。  
「優しくすればいいんですよー」  
小萌は笑わなかったから、随分助かったけど。  
「大体、そんなのと一緒にすると、上条ちゃんに失礼ですよー」  
そんな事を言いながら小萌えが教えてくれた魔法を使う。  
「これは、あの人の手」  
そう考えるだけ。  
乱暴だったあいつ等と違うから……  
撫でるように胸を触る。  
お腹の奥が熱くなるけど、自分をじらす為に我慢。  
周りには人が居るのに……  
「いつもより……凄いっ」  
口の中で熱くなるタオルが、まるで私自身みたいに、湿ってくる。  
まだ胸だけなのに……  
この後のことを考えると、心臓が痛いくらい高鳴る。  
限界まで胸だけで高める。  
胸から無理矢理引きはがした右手を見つめる。  
涙で視界が歪む。  
狂いそうな快感に涙腺がおかしくなってる  
口元もベタベタになった。  
「私、おかしいのかな?」  
そんな不安が、胸をえぐった。  
でも……  
 
「とまら……ないよぉ」  
グッショリと、重くなった感触。  
湿った布の上から、そっと擦る。  
「………ぁ…っ…」  
声が漏れる。  
慌ててタオルをくわえなおす。  
耳を澄まして、周りを探る。  
……だれも気づいてないみたい。  
そして、そんな僅かな時間にも、私の身体はどんどん高まっていた。  
ふるえる指を下着の中に滑り込ませる。  
もう我慢できないっっっ  
一番敏感な所を、強く擦る。  
視界が白く染まりかける。  
「もっとぉ……強くっ」  
あの人の手に、そんな要求を突きつけた途端、  
私の頭は氷のように冷たくなった。  
あいつ等が、私をなんてバカにしていたのか思い出す。  
……私、誰でも良かったんだ。  
淫乱って、こういう意味だったんだ。  
そんな思いが、脳に刻み込まれる。  
涙がさっきまでと別の意味で止まらなくなった。  
しかたないよ。  
私の中で誰かが言った。  
きもちいいんだもの、あいさは悪くないよ。  
頭どこまでも冴えていたのに、  
熱くなった身体は、貪欲に指を求めていた。  
うん……仕方ないんだよね。  
欲しがっているモノを、無造作に与える。  
逃避するように、全力で没頭する。  
楽しかった。  
もうすぐ今までの自分が壊れる。  
それが本能的に感じられた。  
「壊れても、仕方ないよね、こんな子じゃあの人の側はふさわしくないもの。」  
涙と一緒に、何か大事なモノが私の中から溶けて流れていく。  
もうすこし……  
ほんの少しで楽になる瞬間、  
「おーい、まだ寝てるか?」  
大事な人が、目の前に現れた。  
「いやー目ぇ覚めちまって、って大丈夫か?姫神」  
ふさわしく無いって分かってても、  
「ふっ……あぅ、……いじょう…ぶじゃないっ!」  
枯れ果てた胸の奥が、暖かい何かで満たされる。  
「ひ、人呼んでくるなっ」  
自分の怪我も気にせず、掛け出そうとする彼の袖を慌ててつかむ。  
「……ぃ…で」  
「姫神、ちょっと我慢してろよ、上条さんがすぐに人呼んでくるからな」  
自分の小さい声が呪わしい。  
「行かないでっ!」  
必死で叫ぶ。  
「いや、でもそんなに泣いて、顔真っ赤で……」  
ご、ごめんなさい。  
「熱無いか?」  
そういって、おでこに当たる指は、想像の百倍も優しくて……  
「ひゃぁっ・・・」  
何度も限界近くまで持って行かれていた私はあっけなく……  
小さく震える私を見て、鈍いこの人も事態を悟る。  
「ご、ごめん」  
そんな言葉が聞こえた気もするけれど。  
恥ずかしさのあまり気を失った私には、何の救いにもならなかった。  
 
 
「姫神さ〜ん、朝ですよ」  
看護士さんの声で、目が覚める。  
「ゆ、ゆめ?」  
安堵のあまり全身の力が抜けそうになるけど、  
「……干してある」  
枕元にあったはずのタオルは、きれいに洗濯してあった。  
なにより、下着は湿ったままだった。  
……夢じゃないんだ。  
死にたい。  
ここまで切実に思ったのは初めてかも。  
次に会ったときどうしよう。  
そんな事を考えながら、着替える。  
これから一生会わないわけにも行かないから……  
時間をおかずに会いに行くことにする。  
 
 
「来た」  
小さく挨拶しながら、部屋に入る。  
個室、少し位恥ずかしい話をしても大丈夫のはず。  
「ひひひひひ姫神っ!」  
顔を見た途端に引かれた。  
かなりショック  
泣きそうになるけど、我慢。  
表情を隠すのが得意で良かった。  
「あ、朝はすまん、上条さんが悪かった。」  
なんて切り出そうか困ってると、沈黙に耐えられなくなったのか一生懸命話しかけてくれる。  
「いやー、女の子のカーテンをいきなり開くのは、犯罪ですね?上条さんいつまで経っても懲りませんねー………いや、ほんと、わりぃ……」  
段々小さくなっていく声が、切ない。  
どうしても聞きたかったことだけを切り出す。  
「……軽蔑した?」  
それだけが知りたかった。  
「なっ、まさかっ、あんなのは俺だって、ちょくちょく……」  
しっかり事態を把握しているね。  
「見たんだ」  
うっ、と黙り込むことそのものが返事になる。  
耳まで赤くなる……思い出して照れてくれているんなら……うれしいかな。  
「君のことを考えていたの、ごめんなさい」  
言うべきだと思ったことは、全部伝えることにする。  
「助けてくれた人に、そんな事考えてごめんなさい」  
真っ直ぐに目を見てから、深々とお辞儀する。  
顔が見られないように。  
頭の上で、へっ?って聞こえた。  
「君のこと考えると止まらなくなるの。」  
「なぁぁぁぁぁ、姫神っ、いきなりなんてぶっちゃけた話しをぉぉぉ」  
頭を上げると、変な踊りを踊っている。  
「変な子でごめんなさい」  
多分、もう話しかけてくれないかもしれないけど。  
言いたいことは伝えたから、そのまま立ち去ろうとする。  
動けなかった。  
「あの……ちょっと、痛い」  
私の手がしっかりと掴まれていた。  
「あぁぁぁぁ、もう、だからそんなに思いつめるなってーの、ああいうときは全面的に覗いた方が悪いんだから」  
イライラと頭をかきむしりながら、言葉を続ける。  
「上条さんだって、家じゃインデックスが居て出来ないから、病院にはお世話になってますともっ」  
……そうなんだ……  
 
あれ?  
「あの子とは?」  
「手だしたら、上条さんロリコンだろぉぉぉ」  
そうかな?立派に女の子だと思う。  
「不能?」  
ベットの上でいきなり崩れ落ちた。  
「………そうなの?」  
悪いこと聞いたかも知れない。  
男の子って気にするらしいし。どうすればいいのかな?  
「む、無表情で男のアイデンティティを揺るがさないで下さい」  
ふらふらと身体を起こしながら、自分に掛かっていた布団を捲り上げる。  
「さっきの姫神見てから、ずっとこんなに元気ですよっ、かみじょーさんってばっ」  
寝巻きの股間が、不自然な形に盛り上がっていた……元気。  
え?  
「私……で?」  
うれしいかも。  
そう聞いた途端に、真っ青になってベットの上で土下座を始めた。  
「変なこと考えてごめんなさい、誰にも言わないでくれぇぇぇえ」  
私の知っている男は、こんなに優しくなかった。  
力ずくで押さえつけて圧し掛かってくるようなのばかりだった……  
この人を好きになってよかった。  
そう思えた。  
スリッパを脱いで、個室のかなり大きめのベットに乗る。  
膝立ちで近づいて、土下座したままの頭を両手で起こした。  
「変なことって何?」  
口がパクパクと何かを喋ろうとするけど、言葉に成らないみたい。  
小さく動いている唇を、私の唇で押しとどめる。  
「こんな事?」  
「ひひひひひ姫神っ」  
混乱した様子の上条当麻をひっくり返してから、両手を自分の手で押さえる。  
多分力ずくでこられたら負けるけど、そんなことにはならない予感があった。  
ぴったりと身体を押し付けるようにして、密着する。  
「それとも、もっと?」  
私の腰に硬い物が当たってる。  
これを硬くしたのが私なのが誇らしかった。  
口を耳元まで持っていって、息が掛かるように囁く。  
「いいよ……しても、初めてじゃないから、君の好きにすると良い」  
私が貴方にしてあげられる事無いから。  
身体くらいは、捧げたかった。  
「……ふざけるなよ?」  
え?  
押し殺した声が聞こえた、この声は知ってる。  
真面目に怒っている時の声で……  
………初めてじゃないと……ダメなのかな?  
もしそうなら……どうしようもなくて……悲しくなる。  
「初めてとか、そうじゃないとか、そんなことは関係ないだろ。  
初めてじゃないと幸せになれないって理由でも有るのか?  
俺がもっと早く助けに行けばよかったのか?」  
あ……違う、違うの……  
「姫神は綺麗で、これ以上なってくらい上条さん緊張してるって言うのに、  
姫神はそんなどうでもいい物みたいに、自分の身体を扱うのか?  
どっかの誰かが触れただけで、意味が無くなるとかそんな幻想でも持ってんのかよ」  
私のために、この人はいつも怒ってくれる。  
それがただひたすらに幸せだった。  
「そんなふざけた幻想は、この場できっちりぶち殺してやる。」  
やっぱり力ずくだとかなわなくて、あっさりひっくり返される。  
男の子の力なんだね。  
昔は怖いだけだったその力が、今は凄くうれしい。  
強く抱きしめる腕が、頼もしかった。  
 
………あれ?  
そのまま暫く待つ。  
「あの……しない……の?」  
固まったままで、ぼそぼそと返事が聞こえてくる。  
「や、やり方がわかりません」  
あら。  
引っ込みが突かなくなった腕の中で、もぞもぞ動いて唇を目指す。  
目が合うと、恥ずかしそうに反らされた。  
「経験豊富なおねーさんに、おまかせしますか?」  
「だからっ、そんな風にっ……」  
最後まで言う前に、また怒り出したからそのまま口を塞ぐ。  
「今度のは、さっきとは違うの。」  
キス一つでちゃんと話を聞いてくれるようになる。  
うん、いい感じ。  
「不本意に覚えたことでも、貴方にしてあげたいの。  
自分からしてあげたいのは、間違いなく初めてだよ」  
一度言葉を切って、勇気を振り絞る。  
「私の本気を受け取ってもらえますか?」  
身体越しに伝わってくる鼓動が、大きく強くなる。  
荒くなった息が落ち着いてから、待ち望んだ一言が聞こえた。  
「おう」  
……真っ赤になってそれだけしかいえ無くなってた。  
「そのうち、ちゃんと最後まで?」  
言葉を搾り出そうとしているけど、難しいみたい。  
残念。  
今日の所は諦めて、病院支給の寝巻きを脱がしてあげる。  
ガクガク震えてるけど、抵抗はしないから脱がしやすかった。  
「ひ、姫神っ……」  
「ん?脱がせたい?」  
自分の服に手を掛けて聞くと、首が心配になる位頷いたけど……  
「無理そう」  
震える手で女の子脱がせるのは難しいと思う。  
世にも悲しそうな上条当麻が可哀想で、あえて見せびらかすように一枚づつ服を脱ぎ捨てる。  
裸になった上半身に、夢中でむしゃぶりついて来るけど……  
「ストップ」  
両手を使って、右手を包み込む。  
「これ……危ないから」  
十字架に触るとダメだって聞いていたから、右手を押さえつける。  
数秒の遅滞すら、我慢できなかった様子だった。  
私の両手は彼の右手一本で、あっさり頭の上に固定される。  
そのまま痛い位乳首に吸い付く。  
「ひっ、いたっ……」  
左との力任せの愛撫も有って、我慢しようと思っていたのについ声が漏れてしまう。  
男の子がこの状態で止まるわけ無いのに。  
止まる訳無かったのに。  
「わりぃ」  
上条当麻は止まった。  
こんな時でも気を使ってくれるんだ……  
「もうちょっと、優しくしないと痛い」  
でも多分もうどんなに痛くても、私悲鳴上げないよ。  
胸の奥が何かに酔ったように甘かった。  
 
優しく、そう決めたこの人は一度も強く触ってこなくなった。  
「ひぅっ……やぁぁぁぁっ」  
ソコなら自由に触れるからって……一番敏感な所が、右手の定位置になった。  
でも……しつこくしつこく、触れるか触れないかの刺激を繰り返す右手。  
我慢できなくなって、もう少し強くってお願いした左手は胸に。  
そして………  
「やぁっ、背中……せなかぁぁぁぁ」  
舌は背中から首筋までを延々と這いまわっていた。  
「もっ、だめぇ……なんでっ……」  
もっと強く触って。  
それを求めているのは、多分分かっているのに……  
腰が勝手に彼の指に大事な所を押し付けるように動き出す。  
でもそのたびにあっさり距離をとって、絶対に強く触ってくれなかった。  
最初のうちは、私が責めていた筈なのに……  
いつの間にか立場が入れ替わっていた。  
「なんでっ、こんなに手馴れてるのぉ」  
段々何も考えれら無くなってくる。  
「いやー、記憶にございませんってーか、上条さんにも意外です。」  
余裕たっぷりで、凄く悔しい。  
彼はまだ一度も……なのに……私の理性は彼の右手に何度も殺された。  
恥ずかしいお願いを何度も何度もしたのに……  
彼はまだ一度もイッていない。  
……私なんかじゃイけないのかな?  
切なかった、昂った感情のまま涙が止まらなくなった。  
「ひっく……うっ、あぁぁぁぁ」  
「ひ、姫神?」  
いきなり泣き出した私を見て、責めが止まる。  
「ご、ごめんなさい……気持ちよくしてあげられなくてっ、  
私ばっかりで……いつも……いつも……」  
泣きじゃくる私を、今度は彼が唇で黙らせる。  
「いや……ごめん、姫神の反応がうれしくて、やりすぎた。  
ごめん……俺もそろそろ限界だから……いいか?」  
「何度もっ、お願いしたのっ」  
泣き声で途切れ途切れになりながらも、一生懸命主張した。  
涙を拭っていた手が、押さえられて正面に彼の顔が見えた。  
「貰うよ?姫神」  
私は何も言わずに頷く。  
執拗にほぐされた私の中に、熱くて硬い物が進入してくる。  
(ひっ……うそ……だ)  
声に成らない悲鳴を、脳が直接上げた。  
なんで?なんでこんなにキモチイイの?  
無理やりと違う、全身が求めての初めての挿入。  
「やぁぁっぁぁぁぁ、こんなのっ、知らないっ、だめぇぇぇぇぇ」  
余りの快感に逃れようとする私を、優しく抱きとめて落ち着くまで動かないでくれた。  
快感は体中から溢れたままだったけど、彼の腕の中だと狂っても良いと思えた。  
私の腰が、胸が、腕が、唇が、彼を求めて暴れだした。  
うねりながら、全身で求め始めた私を見てまた彼が動き出す。  
奥を突かれるたびに、意識が飛んだ。  
唇が触れ合うたびに、心が奪われた。  
抱きしめられる度に、幸せになって、  
彼を抱きしめる度に、何も考えられなくなった。  
 
朝だったはずなのに、気が付いたら夕方だった。  
 
た、多分看護士さんとか、お医者さんも何回か来てる筈だよね……  
恥ずかしくて何も考えられなくなる。  
「あーあとで謝らないとなー笑われたなー」  
「……気づいてたの?」  
「おー」  
流石にぐったりした彼を、枕で叩く。  
「なんで言ってくれなかったの?」  
しつこくしつこく、叩き続ける。  
「いたいって、言ってもとまれなかったろうがっ」  
手が止まる。  
………そうかもだけど  
「お互いに」  
小さく付け加えられた言葉がうれしい。  
「み、見舞い客が居なかっただけよしとしよう」  
「た、確かに……」  
きっとこの人が好きな、小さなお友達を思い出す。  
裏切ってしまったような後ろめたさに浸される。  
……でも……  
「これから、私はやきもち焼きになる」  
苦笑したまま、私の宣言を受け止めてくれる。  
でも、まだ途中だよ?  
唇だけで、彼の上唇を優しく挟む。  
「あの子みたいに、人前で噛み付けないから……」  
もう限界かな?そう思いながらも、少しづつ刺激を繰り返すと……  
「あ……まだ元気になる」  
いったん冷めた後で指摘されるのが恥ずかしいのか、そっぽを向かれる。  
好都合。  
中にたっぷり注がれた私の入り口で、彼の敏感な先端をくすぐる。  
流石に何か言おうとする彼を遮って、さっきの続きを宣言。  
「人の見ていない所で、飲み込むことにするよ?」  
すっかり馴染んだソレを先っぽだけ入れる。  
ちょっと笑った後彼は、勢いよく腰を突き上げた。  
「きゃぅっ」  
「やきもち焼いた時だけ?」  
返事しようと思ったけど、私はまた喋る余裕がなくなった。  
 
 
 
おまけ  
「ぎゃー、失敗だっ」  
人の顔見た途端にそれは何よ?  
アイツの側に何故かいつも居る女の子が、人気のない森の中で……  
「んで、何してるわけ?」  
「んー、とうまのために、女よけのおまじないー」  
……なによソレ  
「男にはしらせるわけ?」  
「太っ腹な短髪、そーゆーしゅみ?」  
……聞き逃せない誹謗のような  
「ちがうわよっ」  
「一つ屋根の下に住んでいるのとは仲良くなる、おまじないー」  
なによそれ………  
「失敗……したのよね?」  
「うん、たぶんー、人に見られると失敗する」  
ちょっと安心する。  
「あっ、でもでも、丁度いいよね、とうま今入院中だしー」  
考え無しにしてたのね……  
「ま、おまじないなんて、気休めよねー」  
それを聞いた途端に食って掛かられる。  
「なにをー、魔術を馬鹿にすると酷い目にあうんだぞ〜〜」  
変な地雷踏んだらしく、説明は深夜まで続いて……  
行く予定だったお見舞いは、延期になって……  
 
 
寂しくなんかないけどねっ  
 

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