それは記録では日暮れ前、ひぐらしの鳴く蒸し暑い路地裏での出来事だった…と、ミサカは記録を確認します。
カナカナカナカナカナカナ…ブヮキィィィッ!!
「はぁ、は、ぁはぁは、んぁ…。」
その日の記憶はミサカの頭から消えてしまいましたがこの恐ろしい殺人鬼の息遣いはだけは耳にこびりついて離れませんでした…。
「ぁ、ぅぅぁ、ぁあっ!!」
殺人鬼はひざをつき、頭を抱えうめいていました…が、すぐに自分のしたことを理解し証拠の隠滅を図ったのです。
「はぁはぁ、こ、んな模造品の一人や、二人、いなくなったって誰も気づきはしないわよ…。」
誰もいない路地裏で絞り落とされた声はエアコンのファンの音にかき消されるほどでした、ですがミサカのゴーグルに付けられたカメラは無駄に高性能のようで…ああ!!殺人鬼の顔が近づきその手がミサカのゴーグルをっ!!
「!!ふっ、ふふ、そうよ、これさえあればアイツは…。」
殺人鬼が装着したゴーグルに無造作に打ち捨てられた私の姿が映し出されます、スカートは捲くれて青いストライプのショーツがあらわになっていて…。
「…くっ、念のためこっちも貰っておくわ…。」
殺人鬼は忌々しげに毒づくと私の衣服に手を掛け乱暴に脱がし始めたのです!!
「ふ、ふんっ、模造品の癖にでしゃばるからこんな目にあうのよっ!!」
そう吐き捨てると殺人鬼は裸の私をそのままに立ち去ってしまいました、その姿は私と寸分変わらず、しかし中身は恐ろしいアクマなのです!!
カメラの記録はここまででしたがしばらくして私は目を覚まし脊椎に電撃が走るような運命的な出会いをすることになるのでした。
…こんな感じのSSを読んで見たい…と、ミサカは所望します。