言語機能が起こした奇跡
最強の能力者とクローンの幼女が織り成す日常の些細な一コマのお話
打ち止め「あ!あそこのお店面白そう!ってミサカはミサカはダッシュしようとしてみたり」
一方通行「勝手にウロチョロすンじゃねェよクソガキ!!」
打ち止め「でもあのカエルのグッズがミサカのことを呼んでいるような気がしてならないってミサカはミサカは言ってみたり」
一方通行「グッズが呼びかけるなンてある訳ねェだろ!てかなンだぁ?あのカエルは?趣味が悪いとしか言いようがねェな」
打ち止め「ムキーッ!!あのカエルを侮辱するのは許せない!!ってミサカはミサカは些細な復讐をしてみる!」
一方通行「ゴガッ!!…何があっても殺虫剤が爆発して即対応!!」
白い少年の言語がおかしくなる。言語機能を取り上げられ意味の繋がらない単語が繰り返される
打ち止め「何言ってるか全然わからなーい!ってミサカはミサカは言ってみたり」
一方通行「本日の天王山は天晴れで大万歳!!」
そう。少年が発する言葉に意味はない。ランダムに単語が発せられているだけである
現に今少年は「人の言語機能を取り上げるンじゃねェ!!」といったつもりである
くどいようだが少年の言葉に意味はない。ランダムで単語が発せられているだけ。
なのだが…
打ち止め「だいたいアナタはいつもそうやって意地悪ばかり!!ミサカのことを何だとおもってるの!?ってミサカはミサカは言ってみたり!!」
一方通行「とても大事で狂おしい程愛してます!!」
そのランダムで出てくる単語が凄まじい確立で最高(ある意味最低)のタイミング、順番で発せられてしまった
打ち止め「…………」
一方通行「…………」
場が凍りついた。言った少年も言われた幼女も目を見開き固まっている
打ち止め「も、もう一回言って!!言語機能返してあげるからもう一回言って!!ってミサカはミサカはお願いしてみる!!」
一方通行「言えるかァ!!」
まるで火がついたように幼女が捲くし立てる
打ち止め「ムーッ!!だったらさっきみたく言語機能取り上げて言わせるもん!!ってミサカはミサカは言ってみたり」
一方通行「ゴガッ!!…携帯電話の週刊誌が国語辞典と天地無用!!」
打ち止め「ムムーッ!!流石に思い通りにはいかないみたいだけどこんな事ではミサカは諦めない!ってミサカはミサカは決意してみたり!」
一方通行「中華包丁が写真と一緒に温度調節!!」
もちろんそう簡単にいく筈がなく、このやり取りは幼女がネットワークに保存してある記憶データを何回も見直すということで妥協するまで続いた
引き換えに全世界に自分の恥ずかしい言葉が配信されてしまったことに頭を抱える少年がそこにいた