>>21から、しばらくたったある日の朝の教室。
「よぉ。おはよっす」
「おはよう。……ねぇ。君」
「ん?」
「この前。教室で叫んでた事なんだけど」
「えーと……。すまん、どれの事だ?」
「………………吹寄さんに。その。も。揉ませて。と。言った事なのだけれども」
「あー、あれかぁ。あれがどうかしたのか?」
「どうして唐突にあんな事を?そんなに……揉みたかった、と?」
「いや、あれはそういう揉みたい揉みたくないの問題ではなくてだな。わかり易く言うと、人の手と道具、どっちが気持ち良いかって事なんだよ」
「ど。道具!?」
「なんか青髪ピアスの奴が通販で見かけたらしいんだが、こういう形をしててだな。このU字の部分で挟んで刺激する、って感じだと思うんだ。ほら、色々とやってると硬くなってくるだろ?」
「う。うん」
「それに対してそっちのが気持ち良いのか人の手のが気持ち良いのかって口論になってさ。だからその辺を踏まえて吹寄に白羽の矢を立てたんだけど……どうした?顔が赤いぞ」
「大丈夫。なんでもない」
「そっか。ハァ……、それにしても意見くらいは聞きたかったんだけどなぁ」
「わ。私の意見としては」
「うん?」
「道具よりも。手のほうが気持ち良くなれると……思う」
「ほほぅ。そいつは貴重な意見をありがとう。では律儀に意見をくれたあなた様に私めがサービスして進ぜよう」
「え。と。ここじゃ。ちょっと」