私は寮監である。  
 
名前はま・だ・な・い(ビキビキ。  
 
まったく…早く私の名前を明らかにしなければ全国の諸兄達が色々と困るだろうに……おっと、私としたことが意味のない思考をしてしまったようだ。  
やはり睡眠不足はお肌と美容と思考の大敵、  
それというのも私が預かる女子寮の問題児2人のせいだ。  
 
事の発端は御坂美琴と白井黒子の二人が、よりにもよって『朝帰り』したことに始まる。  
これまでにも門限を破ることは幾度もあったのだが、朝帰りは初めて…いや、私が常磐台に赴任してからは初めてのこと。  
つまり、前代未聞なのだ。  
内心まさかこの二人が…と驚きを隠せないが、流石に看過出来ない。  
とりあえずこの私を徹夜で見張らせ、尚且つほんのちょっぴり心配させた恨みを込めて、二人にはキ○肉バスターをお見舞いしてやった。  
…何?花も恥じらう乙女に何てことを?  
公衆の面前でやらなかっただけ感謝したまえ。  
 
とにもかくにも、息も絶え絶えの彼女達に理由を聞くと、なんと二人揃って先ほどまで同じ男の部屋に居たというではないか。  
まさか門限破りに朝帰り、極めつけは不純異性交遊(しかも二人同時)だったとは……。  
 
流石にこのことが学園側にバレると退学処分もやむをえまい。  
いくらあの娘達が学園を代表する『超能力者:レベル5』と『大能力者:レベル4』であろうと、だ。  
 
と、いうわけで、私の一存でそのオトコ――『上条当麻』なる人物――に会うことにした。  
若い身空(なんとまだ高校一年生だというから呆れるしかない)でまだ中学生の女の子達を同時にもてあそぶその腐った性根を叩き直してやろうというわけだ。  
(未だオトコを知らない自分と比べたわけでは断じてない)  
いやいや、素直に説得に応じてくれるのなら乱暴なことはしないが、私としては抵抗してくれたほうがむしろ有難い。  
人体がいかに壊れやすいかをその身にとくと刻みつけ、三千世界を拝ませてやるとしよう…くふふ。  
おっと、どうにも思考が高揚してイカンな。これも睡眠不足によるナチュラルハイというヤツかな……  
さァ、顔写真も現住所も手に入れた。  
せいぜい首を洗って待っているんだな―――『上条当麻』クン―――?  
 
まさかその日の内に純潔を喪うどころか、4Pまで経験するとは夢にも思わなかったのだが……  
 
〜とあるマンションの一室〜  
 
「お〜っとぉ!?上条さんの額に未だかつてない戦慄が走りましたよ!?こう、ピキーンと」  
「何なんすか、この破壊神と疫病神が二人三脚で追い掛けてくるよな感覚はァ!?」  
 
 
続く  
 

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