ひたすら考え込むが、良い案は全く出てこない。  
流されてしまってはいけない、ということくらいはわかるのだが、それを断ることでもし彼女を傷つけてしまっては、それこそ本末転倒である。  
そんなことになるくらいなら、いっそ流されてしまったほうがよいかもしれない。  
だが女性の純潔を奪う、という行為の重大さくらいは、彼にもわかっている。  
おいそれと、勢いに身を任せてやってしまってよいものではない、と彼は思っていた。  
 
だが、そんな彼の葛藤を知ってか知らずか、インデックスがトドメの一撃を放った。  
インデックスが、いきなり(最も、上条がインデックスから注意を逸らしていただけだが)上条に抱きついたのだ。  
もはやYシャツ越しどころか、完全に肌と肌が密着し、鼓動とか、体温とか、汗とか、柔らかい肌の感触が改めて上条にのしかかる。  
先ほどまではもっとすごいことをしていたはずなのだが、先ほどまでとはどこかムードが違う。  
甘ったるいような、それでいてどこかほろ苦いような、そんな雰囲気の中で、インデックスは上条の耳元で、柔らかく、だが熱っぽくこう呟いた。  
「……お願い、聞いてくれないの?」  
 
彼女は、上条の理性を打ち崩すべく、計算してこの行動に及んだわけではなかった。  
自分の心にただ素直に従って、自然に動いただけである。  
だがその行動が、上条の鋼鉄の(本人がそう思っているだけで、実際は紙粘土以下の強度だったのかもしれない)理性を今度こそ、完膚なきまでに打ち壊した。  
 
思わずインデックスの身体を、ぎゅっと優しく抱きしめる。  
サラサラの銀髪から、シャンプーのいい香りがした。  
「えへへ、とうまの胸、あったかい……」  
上条の胸に抱かれたインデックスは、幸せそうに目を閉じて、上条に身を任せている。  
 
おでこに軽い口付けをする。  
汗で湿った彼女の肌は少ししょっぱくて、決め細やかな白い肌は唇に吸い付いてくるように滑らかで。  
下を見てみると、瞳を閉じて幸せいっぱいにはにかむ彼女の顔が視界に広がっていて。  
思わず両腕でぎゅぅっ、と彼女を抱きしめる。  
「とうま」  
胸の中で、彼女が小さく名前を呟いた。  
もう一度、力いっぱい抱きしめる。  
 
もう、止まる必要は無かった。  
 
十数秒の後、インデックスは目を閉じたまま、上条に向けてゆっくりと顔を上げた。  
心なしか、少し顎を突き出しているようにも見える。  
上条は彼女の意図を察すると、彼はインデックスに優しく口付けをした。  
「んっ……」  
先ほどまでの、どちらかが一方的に陵辱するだけのキスとは違う。  
互いが互いに舌を積極的に絡めあい、唾液を貪りあう。  
上条の舌が、インデックスの小さな口内を優しく嘗め回し、インデックスの小さな舌がそれに自ら進んで絡みつく。  
「んぐ……んっ………ちゅっ……ちゅぅっ………」  
淫らな水音が、二人の脳内を更に溶かす。  
所々息継ぎをしながら、上条とインデックスは、貪欲に互いの口内を味わいつくした。  
 
「ぷはっ……」  
「ふぅっ……」  
幾度と無く求め合った後、二人の唇はようやく離れる。  
だが上条の口は、そのまま頭の下、首や鎖骨あたりに移り、そこに口付けの雨を落とし始めた。  
「はぅぅ…とうまぁ……くすぐったいよ」  
インデックスの柔肌は、上条に吸い上げられる度に、そこにピンク色の跡を残す。  
彼女の真っ白な肌に突如出来上がったキスマークは、まるで新雪につけられた足跡のようで。  
それが上条の独占欲を余計に刺激し、彼の行動が更に加速する。  
 
桜色の足跡を残しながら、上条の唇は更に下へと進んでいく。  
「んあっ!」  
それが彼女の小ぶりな胸に到達すると、インデックスは一際甘い声を上げた。  
腰をぎゅうっと抱きしめながら、上条の舌がインデックスの可愛らしい乳首を優しく責め上げる。  
時には唇で挟み込んで、ちゅうちゅうと吸い上げたり。  
そのまま舌先でつんつんと、焦らすように刺激したり。  
上下の歯で優しく甘噛みして、そのまま舌先でゆっくりと扱き上げたり。  
優しい責めばかりで単調にならないよう、たまに犬歯でほんのちょっと強めに噛んでみたり。  
もう片方の胸を、空いたほうの手でゆっくりと撫で回したり、むにむにと揉んでみたりもする。  
「んぁぁ……んん、とうまぁ…」  
二つの乳首を同時にやさしく刺激してやると、インデックスが切なそうな声を上げた。  
どこか甘美な、もっと続きを求めるような、そんな声だった。  
 
上条の手が、インデックスのクレヴァスにたどり着いたとき、そこは既に驚くほど湿っていた。  
「イ、インデックス… すごい濡れてる…」  
「さ、さっきとうまにしてた時から……その、そういう気分になっちゃって……  
 そういうこと言われると…は、恥ずかしいかも……」  
顔を赤らめ、思わず顔を背けるインデックス。  
既に十分に濡れたそこは、驚くほど素直に上条の指を受け入れる。  
くちゅくちゅと、淫猥な音を立てながら、彼の指が媚肉をかき回す。  
上条が指を折り曲げるたびに、インデックスの喉が、くぅと甘い声を上げる。  
「んぅん……とうま、とうまぁ…」  
もっとして欲しい、と暗に言うように、インデックスは上条の腰に回していた腕に、ぎゅっと力をこめた。  
嬌声と、彼女の華奢な身体から伝わってくる可愛らしい抵抗が、上条の興奮を更に煽る。  
彼は親指を使って、インデックスの陰核を探り当てると、そこを包皮の上からぐりぐりと撫で回した。  
「はふぅぅ……とうまぁ、それ、らめ……」  
焦らすようなゆるい刺激が、彼女に切なそうな声を上げさせる。  
秘所の奥から溢れるように蜜が出て、それが指の動きを促進する。  
 
「インデックス、もっと近くで見せて」  
上条は彼女にむけてそう呟くと、再び体勢を入れ替える。  
今までインデックスの胸にあった頭が、下へ下へと滑り落ちていく。  
「ひゃ… はずかしいよぉ」  
今や彼女の濡れそぼった割れ目は、上条の眼前にある。  
包皮の中で自己主張を強めるクリトリスも、しっとりと濡れている銀色の茂みも、まだ男を知らない桜色の媚肉も。  
クレヴァスの間から覗く、ピンクのひだがひくひくと動いているのが、たまらなく扇情的だった。  
「なんていうか、その…… すごいエッチだな…」  
「と、とうまのばかぁ……」  
初めて見る女性器に、上条が思わず感嘆の声の声を上げる。  
 
(えっと…… こ、この出っ張ってるところががあれだよな……)  
次の瞬間、インデックスの背筋に雷鳴が走った。  
上条が陰核の包皮を剥き、直に弄りだしたのだ。  
剥き身になった綺麗な桜色の宝石を、上条は興味の赴くままに弄ぶ。  
「ひゃあっ!」  
親指と人差し指でつまんで、くりくりと刺激したり。  
「ひぅ……とうまぁ……」  
先っぽをちょんちょん、と爪で突いて、虐めてみたり。  
「ひゃあぁぁぁっ! それらめっ!」  
思い切り…… とはいえ痛みをあまり感じない程度で、強く抓り上げたり。  
「はふ……ふぅぅ………はぁ……」  
指の腹で優しく押しつぶしながら擦ってやると、インデックスは一際甘い声で鳴いた。  
どうやら、これが一番好きらしい。  
 
インデックスの陰核を捏ねてやりながら、中指をほんの少し奥にまで進め、出し入れを繰り返す。  
「ひゃひっ! ああ…んんんっ……」  
シーツを強く握り締めて、甘い声を出すインデックス。  
引っかくように、しかし爪は立てず彼女の膣内を優しくかき回すと、堪らなく気持ちよさそうな声を上げた。  
「あああぁ……とうま、とうまぁ!」  
今度は指を折り曲げて、膣内の一部を集中的に擦り上げる。  
にゅるにゅる、くちゅくちゅ、ぴちゃぴちゃと、官能を刺激する音と感触に、上条の指は止まらなくなっていた。  
「あひっ! らめ! とうま、もうだめぇ!」  
腰の辺りから、迫りあがってくる強烈な快感に、身体が弓なりに反ってしまいそうになる。  
シーツを握り、目をぎゅっと閉じて耐えようとするインデックスだったが、限界は既にそこまで見えていた。  
 
だが絶頂に達しようとしたその時、上条の手が止まった。  
予想していなかったその動きに、インデックスは思わず当惑する。  
「あ…… とうま?」  
だが、彼の次の行動を見て、彼女はその意味を理解した。  
彼もまた、既に限界に近づいていたのである。  
 
「ほ、本当にいいのか? 今なら俺、まだなんとかできるけど……」  
上条はインデックスに顔を近づけ、目を真っ直ぐ見据えながらそう尋ねた。  
だが、彼女の答えは既に決まっている。  
もはや、言葉にする必要もないだろう。  
彼女も碧の瞳で、上条の黒い目をまっすぐと見つめて、幸せそうな微笑を浮かべ  
とても柔らかな、そして甘い口付けで、返事をした。  
 
薄いレースのカーテンから覗く、僅かな月明かりを浴びたインデックスが、とても綺麗に見えた。  
 
「そ、その…… なんだ。 い、いくぞ?」  
「うん… 優しくして?」  
 
上条のそれがインデックスを貫いたのは、そんな掛け合いの後だった。  
 
上条のそれが挿入された瞬間、インデックスは思わず声にならない叫び声を上げた。  
痛いとか痛くないとか、そういう次元のものではない。  
一瞬、自分の身体が縦に真っ二つに裂かれたと錯覚してしまった程だ。  
思わず上条の後ろに回していた腕に力が入り、彼の背中に爪あとを残しそうになる。  
彼女はその職業上、痛みや苦痛には有る程度の耐性はあるが、そういったもので軽減できる類の痛みではなかった。  
 
だが、背中に回された上条の腕が、彼女を優しく抱きしめると、少しは気持ちが楽になった。  
下りていた瞼を上げると、上条も、すこし辛そうな表情をしている。  
恐らく、彼女の膣内が予想以上にきつかったのだろう。  
痛みに耐えようとしたインデックスは、余計に力を入れてしまい、結果として上条のモノを強く締め上げる形になっていた。  
奥までは入ったものの、このままでは締め付けが強すぎて、動かすことすらできない。  
力を抜かせようと上条は、インデックスの耳元に軽く息を吹きかける。  
だが耳朶や耳穴のあたりに吐息がかかると、インデックスは思わず驚いてしまい、余計に力が入ってしまった。  
思わず顔を歪めてしまいそうになる上条だったが、彼女にそんな表情を見せるわけにもいかない。  
 
今度は右手で彼女の頭や、そこから伸びている長い銀髪を、優しく撫でてみる。  
さらさら、つやつやとしたきめ細かい感触が、上条の指に絡みつく。  
頭を撫ぜられてる間、インデックスは頭の上がなにやらふわふわするような、とても幻想的な感覚に浸っていた。  
考えてみればこの大きな右手が、いつも自分や周囲の人間を守ってくれていたのだ。  
数え切れないほどの傷を負いながら、彼はこの右手を使って、皆を様々な災いから守ってきた。  
彼とは敵として対峙していたはずの相手も、闇に堕ちきる前に、その右手で掬い上げていた。  
傷だらけのその手は、様々な人間を不幸から守ってきた証なのだ。  
その右手が自分の上に置かれていると思うと、なぜだかとても安心できて、嬉しくなってくる。  
彼と出会えてよかった、彼を忘れないで本当によかったと、彼女は心の底から思った。  
 
 
上条当麻の右手は、能力を使用しないような路上のケンカでは、何の役にも立たない。  
超能力にはカウントされないため学園都市の成績を上げることもできないし、試験の点数だって上がらない。  
『幻想殺し』なんてご大層な能力があるからって、女の子に特別モテるわけでもない。(と、本人は思っている)  
この大層な右手のせいで、ローマ正教なんていう世界的な魔術組織から、本格的に命を狙われる始末。  
なぜこんなものが自分についているのかを考えても、記憶を失っているせいか、全くわからない。  
目の前のクソ野郎を思い切り殴り飛ばすくらいしか、使い道が無いと思っていた、その右手。  
 
だが今は、その右手が、とても便利だった。  
目の前の愛しい少女を、こんなにも幸せな顔にできるのだから。  
 
右手で、インデックスの頭を引き寄せ、胸でぎゅうと抱きしめる。  
ほわぁっというような、なんとも言いがたい、とにかく幸せな感覚が彼女の全身を包み込んだ。  
「えへへ…… とうま。 私はもう大丈夫だから…… 動いていいんだよ?」  
彼の胸に抱かれたインデックスがそう言うと、上条はぎゅっと彼女を再び強く抱きしめる。  
そしてそのまま、腰を前後に動かし始めた。  
先ほどよりも力が抜けたとはいえ、彼女の膣内は、未だに強く締め上げてきている。  
だが愛液の分泌も手伝い、やっと動かせるほどにはなっていた。  
 
ずりゅ、ずりゅ、と、上条が動くたびに、二人の粘膜と粘膜が擦れあう音が室内に響き渡る。  
上条が動くと、インデックスは思わず歯を食いしばって痛みに耐えるが、先ほどよりは幾分かはマシになっているようだ。  
表情にも苦悶の様子だけではなく、彼女の心の中の、何かが満たされていくような幸福感が強く表れている。  
ぎゅうっ、と彼の身体に、強く抱きつくインデックス。  
シャツ越しに伝わる上条の体温が、とても温かく感じた。  
 
上条の性器が引き抜かれる度に、カリの部分が、彼女の内部を抉るように刺激する。  
インデックスの膣内は蜜で溢れていて、動くたびにいやらしい音を立てて、上条のそれを締め付けた。  
「っ……あ………あぅっ……」  
彼女の膣内の中ほどにある、上の壁を擦る度に、インデックスは少しだが甘ったるい声を漏らす。  
もしかしてここが弱いんじゃないか、と上条は自身を出し入れする際に、そこを重点的に刺激してみる。  
「あっ……はぅぅ…… とうまぁ、とうまぁ…… それ……」  
どうやら天井を優しく擦られるのが、禁書目録の少女の好みらしい。  
首筋にキスをしながら、上条はそこを重点的に責め上げる。  
 
苦痛を押し殺すインデックスを見て、上条はふとあることを思いついた。  
首に回していた手を彼女の股の間に移動させると、二人が繋がっている部分よりも僅かに上にある所、陰核を責め上げる。  
「ひゃふっ!」  
先ほどと同じように、指の腹を使ってクリトリスを優しく転がすと、インデックスは明らかな嬌声を上げた。  
今度は同時に、空いているほうの手で、彼女の慎ましい胸を優しく撫で回してみる。  
「あ、あっ、あぁぁぁ…… と、とう、はひぃ……」  
次は乳首を優しく摘みながら、耳元に優しく息を吹きかける。  
「ふあぁ…… みみ、らめ、らめ…… きもちぃぃよぉ……」  
耳朶を軽く噛んでやると、今までで一番の甘えた声を出した。  
 
上条が刺激を与える度にインデックスが、上ずった、甘ったるい嬌声を出し、彼の鼓膜を心地よく刺激する。  
押し寄せる快楽にとろんと蕩けた瞳が、上条を見つめている。  
腰を動かすたびにサラサラとした銀髪が、月明かりを反射ながら揺れ動く。  
「とうま、好きぃ…… 大好きだよ……」  
耳元で、彼女が搾り出すように愛を囁く。  
上条としてはそれに答えて自分もそうしたい所だが、記憶喪失という負い目が有るため、彼にはそれはできなかった。  
その問題が整理できるまで、軽率にそういった言葉を使うべきではないと思っていた。  
その代わりに上条は、彼女の小さな唇に深く口付けする。  
今までで一番深く、自分の気持ちを込めるように。  
ただただ、彼女の幸福を願って。  
 
気が遠くなるほど長いキスが終わった頃、上条は既に限界寸前だった。  
愛撫を加えてからインデックスの膣内は、まるで上条の怒張を絡め取るように、淫らに締め上げていた。  
引き抜こうとする度にひだが亀頭や竿に絡みつき、射精を促す。  
奥まで突き入れると亀頭が子宮口にコツコツと当たり、一際熱い感覚が伝わってくる。  
何より、眼前の少女が淫らに蕩けている様が、上条の官能を最も擽った。  
いつもはただ無邪気で、人懐っこくて、食べ物に目がなく、他人の保護欲を擽るこのあどけない少女が。  
その禁書目録の少女が、どうしようもなく淫らに快楽にふけり、自身の手で喘いでいる。  
そう思うとなぜかとても背徳的な気分になり、背筋の当たりがゾクゾクした。  
もっとこの少女を悦ばせてやりたかったが、どうやらもう限界が来たようである。  
 
「インデックス…… 悪ぃ、もう射精る」  
耳元でそう呟いた後、上条は自身を引き抜こうとした。  
男性として当然の配慮であったが、どうやらそれは、インデックスには伝わらなかったようである。  
次に彼女がとった行動を目の当たりにして、上条は、心臓が張り裂けんばかりに驚いた。  
ここまで背筋が凍りつきそうになったのは、一方通行や、後方のアックアなどの強敵と対峙し、死を覚悟した時くらいのものだ、と彼はとっさに思った。  
 
上条の言葉を聞き、インデックスが、両足を使って上条の腰を挟み込み、思い切り拘束したのだ。  
「イ、インデックス……?」  
 
「『なか』がいいんだよ…… なかにして、とうま」  
 
爆発寸前のムスコを、どうにか引きとめながら、上条はインデックスの言葉を聞いていた。  
そりゃ女性としては、心の底から愛する男性にそうしてもらいたい、というのもわからない話ではない。  
上条だって、目の前にいる愛しい愛しい少女に、そうしてやりたいという気持ちはある。  
だが上条当麻、まだ高校生の身で、しかも記憶喪失である。  
責任問題と愛情は、まだ二人が若いからこそ、分けて考えなくてはならない。  
もし間違いでもあれば、責任は取る覚悟ではあるが、自分の境遇では責任をとりきれる自信は無い。  
だが目の前の少女は、完全に受け入れ態勢に入っている。  
その幸せいっぱいの顔を見ていると、外で射精すのも何か悪いような気がしてしまう。  
 
散々頭の中で悩んだ結果、やはり責任の壁は乗り越えられなかったようだ。  
一時の感情で自分だけではなく、この白い少女をも不幸にしてはいけない、と考えたようである。  
最も、ここまで至ってしまった時点で、最早手遅れな気もするが。  
だが、インデックスの両足のフックは完璧に決まっており、抜こうにも、力技では抜けそうにない。  
むしろ、動けば動くほど、その刺激で射精を促される。  
手を使って両足を外そうにも、インデックスがちょうど両手がこれ以上、下にいかないように抱きついているものだから、堪らない。  
もがけばもがくほど泥沼にはまる、蟻地獄ホールドになっている。  
10万3000冊の禁書目録の少女は、伊達ではなかったということだろうか。  
もちろんインデックス当人としては、意図的にそういう状況にしているわけではない。  
ただ上条の愛を受けたい一心で、彼にしがみついたらこうなった、というだけである。  
 
上条はとうとう観念したようで、彼女を強く抱きしめ、自身を再び奥まで突き入れた。  
その動きを感じ、インデックスは思わず拘束を緩める。  
それは奥まで彼のモノが入ってきたという感覚と、上条がやっと受け入れてくれたのでは、という二つの要因から来た行動だったのだろう。  
だがその一瞬の隙を見て、幻想殺しの少年はとっさに腰を引き、イチモツを彼女から抜き出すことに成功した。  
 
マジメに叙述しているのが馬鹿馬鹿しくなってきたが、男性にとってだけでなく相手の女性にとっても、これは死活問題である。  
若気の至りで全てが片付けられるほど、世の中は甘くない。  
上条の判断は、正しかったはずである。  
彼女に出来た一瞬の隙を突き、やっとの思いで自身を引き抜いたが、彼自身既に限界が来ていたようで。  
直後、上条はインデックスの柔らかな腹の上に、白い欲望を撒き散らした。  
 
「えへへ…… とうま♪」  
上条の腕を枕代わりにしながら、インデックスは幸せそうに、愛しい彼の名を呼んだ。  
インデックスは先ほどまで、むぅと膨れていたが、機嫌もだいぶ治ったようである。  
上条の右手がインデックスの髪の毛を優しく撫でると、彼女はこれ以上ないほど幸せそうな表情を見せる。  
その笑顔は、上条が記憶を失ったにも関わらず、ずっと守りたいと思っていた、禁書目録の少女の象徴だった。  
彼女に、ずっと笑顔でいて欲しい。  
それが上条当麻の、嘘偽りのない本心そのものだった。  
 
頭をわしゃわしゃと撫でてやると、まるで小動物のように懐いてくる。  
時折、耳の裏ここちょこちょとくすぐってやったり、髪の毛を優しく整えてやったり。  
そんなことをする度に、インデックスは枕にしている上条の腕を、その小さな手でぎゅっと握り締める。  
上条を信頼して、その身を完全に任せている様子が、彼の保護欲を擽った。  
この少女は、人に『守りたい』と思わせるような雰囲気を持っているのだ。  
ステイル=マグヌスや神裂火織、アウレオルス=イザードなどの名だたる魔術師が、彼女のために生きようと決意したのがよくわかる。  
 
その禁書目録の少女の頬に、上条が優しく口付けをしようとしたその時、ベッドの下に落ちていた、上条の携帯電話が鳴った。  
 
明るめの着信メロディーが、室内に響く。  
上条が思わずそれを取ろうとするが、インデックスが少し顔をしかめて、彼の腕にしがみついてきた。  
「とうまはこんな時でも、本当にデリカシーが無いんだね」  
「あ、いや…… ほら、こんな夜中にかけてくるくらいだしさ。 もしかしたら大事な用事かもしれないだろ?」  
自分よりも大事な用事なのかと問い詰めたくなったが、インデックスはあえて言葉を飲み込んだ。  
先ほど上条と、文字通り一つになったのだから、今更その程度で怒ることもないだろう。  
そういう所も含めて、この青年を好きになったのだから。  
いつもなら噛み付き間違い無しだったが、そんなことでこの幸せな時間を壊してしまっても何なので、敢えて何もしないことにする。  
 
携帯電話の画面には、見たことの無い番号が映っていた。  
登録していないということは、恐らく知らない相手からだろう、と思いながら、上条は通話ボタンを押す。  
「はいもしもし、上条ですが」  
そして、スピーカーの奥から聞こえてきたのは。  
 
「や、やっと繋がった…… あんた、あれ、まだ飲んでないわよね!?」  
 
妙にあわてた学園都市第三位、御坂美琴の声だった。  
 

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