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魔術結社を壊滅させるために単独でとある廃ビルへ乗り込んだ一つの人影。
その影の名はステイル=マグヌス。
たった一人の少女のために全てを捨てて炎の刃を取る漢。
全てを灰燼に帰す雄々しき姿。
あれを見よ。
あの漢を見よ。
その姿こそは少女成り。
「なんだこれはぁああああああああああああ!?」
そんなこんなで魔術結社に乗り込んだ際に喰らった魔術。
その日のうちは全く効果を表さぬで気づかぬでござんしたが、次の日、目覚めて見れば、
……なんと、見るも可憐な少女になっているじゃあございませんか。
これは一大事と手回ししても、周りはそのままで良いじゃないかと言う始末。
なれば、と最後の手段はあの男。
幻想殺しのあの漢。
炎剣片手に今日も行く。ステイル=マグヌスは今日も往く。
「死ね」
「ちょっと待て、いきなり死ねってアンタ誰どわちゃちゃちゃちゃー!?」
「とうまー!?」
ちょっと目的ずれたけれども、ステイル=マグヌス今日も往く。
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