学園都市の一角。昼なお暗い裏路地に、一軒の不動産事務所があった。ごく普通の造作ではあるのだが。ここでは逆に浮いていて、胡散臭いことこの上ない。  
そこには、  
 
『ア イスター不動産』  
 
と書かれた、傾いた看板がかかっていた…。  
 
さてさて、ふこうだ、という叫び声が徐々に近づいてくる。街のゴロツキからの逃げ場に困った少年が、この不動産に飛び込んだのは、偶然か必然か。  
 
 
 
やあ…。ノックもなく入ってくるのは少々無作法ではないかね、上条当麻君?  
ああ、身構えなくても結構だ。君のことはよく知っているよ。もう少々君は、自分の知名度に敏感になるべきかもしれないな。  
 
…私が誰か?  
…そんなことはどうでもいいことだ。君の悩みを解決する方が優先ではないかね?  
ごろつき?落ち着いて耳を澄ましてみたまえ。声が聞こえるかね?  
…そうだろう。ここは安全だ。だから君はもっと大きな悩みについて思いを馳せるべきなのだよ。  
すなわち。  
衣  
食  
住  
だな。我々は、君に、望むままな『住』と『食』環境を用意できる。  
君を朝から晩まで攻めさいなむ禁書目録の牙の恐怖に怯えなくてすむのだよ?  
 
信じていないようだね。  
では見せてあげよう。遠慮は無用だよ。バーチャルモニタをさせてあげよう。  
さて、君は確か寮の管理人が理想のタイプだったね?驚くことはない。繰り返すが、もう少々君は(ry  
さて、とすると管理人の人選が問題になるわけだが、希望はあるかね?  
 
・頼れるリーダー、時々子犬な機械オンチ  
・芸術家肌で情に厚いぶっきらぼう  
・ふわふわ癒し爆乳系  
・ひたすらエロいおねーさん  
・面倒見のいい潔癖症、もといきれい好き  
・ジャージ炊飯器  
 
さあ、選びたまえ。  
 

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