病室で不規則にゆれるベッド。
押し殺した様な声が室内に響き渡る。
「彼氏いるのに、いいのか?こんなことして」
「はまづらの、ことは、んんっ言わないで」
仕切られたカーテンの中で二人は身体を重ねていた。
出会いは単純に、病室が隣だったこと。そして間違えて病室に入ったことが始まりだった。そこからいろいろと話をしていくうちに、そういう雰囲気になったのだ。正確には少年がそういう雰囲気に持って行ったのだが。
この雰囲気になって大分経つ。つまりは何度も身体を重ねているということだ。
「そうだな。おっともうそろそろ、その浜面くんがお見舞いに来る時間だぞ」
「!!」
「名前を読んだら急に締まりをよくしやがって、この調子ならすぐにでも逝けそうだぜ」
「もう、おわ、んっんん」
「なんなら浜面に見せ付けても俺はいいんだぜ」
「それは、だっ、め」
言葉で責めたてる。そのたびに少女の身体は強張り、息が途切れ途切れになっていく。
「だめって言われてもなー。さっきカーテンの隙間から窓の外が見えたんだけどな、ちょうど浜面が歩いてきてたぞ」
「?!!」
「だからそんなに締め付けるなよ、締まりだけは聖人レベルってか」
「ほんとに、んぁっ、おわ、り。かみじょー、おわりにして」
「そんな泣きそうな目で見るなよ。分かった分かった。んじゃ中と外どっちがいい」
「中でいいから」
少年の腰を動かすスピードが増していく。それにあわせて、少女のあえぎ声も大きくなり、ついには押し殺すことができなくなり、部屋全体へと響き渡る。
結局、浜面と言う少年が来る前に、全ての事は終わった。
「滝壺、見舞いに来た――だっ大丈夫か、滝壺」
「はぁはぁはぁ、ぅん。だい、じょうぶだよ。はまづら」
「全然大丈夫じゃねーだろ、待ってろすぐに医者呼んで」
「大丈夫、浜面。本当に大丈夫だから」
「本当だな?うそじゃないだろうな」
「はまづらの顔見たら元気になってきた」
「そっそうか?」
とろり〜と少女の秘部から、少年の種が流れ出ていることに、浜面は気づかない。
この部屋で毎日のように行われる背徳の行為。それでも止めることができない少女は、今夜もあの少年を呼びに行く。
「かみじょー。いま、大丈夫?」
「ああ」ニヤッ