「………」  
「………」  
「…超ぶち殺していいですか、浜面」  
「…やってみろよ」  
「超上等ですね。私の能力は知っているのに」  
「…だから、やれよ」  
「…!……本気ですか、浜面」  
「本気だよ。俺は、本気でお前を抱きたい」  
「え…」  
「お前の言う通り、俺は童貞だよ。…お前以外を、抱きたいと思ったことなんてないんだから」  
「は、浜面…?」  
「けど、お前が本当に嫌なら…俺を今すぐぶっ殺してくれ」  
「……!!」  
「お前に殺されるなら、俺は本望だ。お前に嫌われてまで、生きていたいとは思わない」  
「は、はま、づら…」  
「俺は、お前のことが好きだから」  
浜面の顔が、一気に近づいて  
 
 
 
「夢です!!!!」  
ガバッ、と音がなる勢いで体を起こす。  
その音すらかき消してしまいそうなくらいに響く心臓の音から逃げるように、周りを見回す。  
…いつもの部屋、いつものベッド。もちろん、絹旗以外の人間がいるわけもない。  
「…ほ、ほーら、超やっぱり夢だったじゃないですか。決まってます、超当然のことです」  
誰にも見られていないのに、照れ隠しで独り言を繰り返す。  
「夢…、そう、夢なんです…」  
けれどその言葉は、段々と小さくなっていって。  
 
『俺は、お前のことが好きだから』  
 
「…夢に、決まってるじゃないですか…あんなの…」  
 
 

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