ふと目が覚めると隣に寝ていたはずの吹寄がいない。
ベッドには吹寄の甘い匂いと、かすかな温もりだけが残っている。
携帯で時間を確認する。
5時50分か・・・。
起きるにはまだ早い時間だ。
すると、俺の気配を感じたようにキッチンから吹寄が顔をのぞかせる。
「起こしちゃったみたいね、ごめんなさい。おはよう」
吹寄は制服に着替えていた。
「あれ……今日は土曜だろ? 補習でもあるのか?」
夢うつつのまま、寝ぼけたような声で尋ねる俺に、吹寄はまるでばつが悪そうな顔で早起きだと感じさせずに答える。
「今日は一端覧祭の実行委員の会議があるのよ。だからそっと起きたんだけど……」
「そっか、じゃあ会議がんばれよ」
「うん。朝ごはんは作っておいたから、温めて食べてね」
昨晩は遅くまで起きていたのに俺のために朝ごはんまで準備してくれていた吹寄。
俺は見送るためにベッドを出て、吹寄の全身を改めて見る。
本当に綺麗だ。
透き通るような白い肌に、細く伸びた手足。
胸が大変豊かな癖に腰回りは華奢。
ふいに俺は吹寄の背後に回り、その折れそうな細い腰に手を伸ばした。
「っ! ちょっと駄目よ。これから学校に行かなくちゃいけないのよ」
まるで駄々っ子をなだめるような優しい口調で俺を諭す吹寄。
俺はそんな吹寄の態度で、逆に燃え上がってしまう自分の性欲に身を任せた。
朝立ちの一物をズボンから引っ張り出し、しゃがんでる吹寄の目の前に差し出す。
吹寄はジト目で俺を睨んだあとでため息をつきながらこう言った。
「何で私がこんなにスケベな馬鹿者を好きになったのかしら」と。