「ええと……? 先輩、そのコスプレは何なんでしょうか……?」  
可愛い女の子とフラグを立てることに関してだけは天才的な少年・上条当麻は困惑していた。  
 
常にクールで知的な雰囲気を醸し出している美人の天才少女の先輩・雲川芹亜があろうことか  
黒色のトンガリ帽子、黒マント、箒という魔女を連想させるコスプレをしていたからだ。  
 
「せっ、先輩どうしたんでしょうか……?」  
いつものキャラとのギャップに上条当麻は引いていた。最も、某堕天使エロメイドには及ばないが。  
そして、上条当麻のクラスメイトである姫神秋沙と吹寄制理は上条当麻にアピールするために雲川芹亜がコスプレを披露していると見抜いており、  
「またか。この野郎」「貴様!!!」とイライラしている。  
 
「どうしたも何もお前がリクエストしたのだけど。前に私の部屋に遊びに来たお前がハロウィンのコスプレなら魔女が良いと主張したけど」  
その発言と同時に姫神秋沙と吹寄制理は勢いよく立ちあがり、拳を握っていた。  
上条当麻は「いつ言ったんだ!? ひょっとして記憶を失う前の俺!?」と混乱しておりそんなことにはまったく気付いてない。  
 
 
雲川芹亜は上条当麻のためにコスプレしたのに喜んで貰えないことに不満を抱きつつ「似合っていないのか」と問い質した。  
「そっ、そんなこと無いです。似合ってます。凄く可愛いです。いつもの先輩とちょっと違って驚いただけと言うか……」  
「それは良かった」といつも冷静な少女は珍しく、照れていて、頬も僅かだが紅潮していた。  
そんな雲川芹亜を上条当麻はとても可愛いと思った。  
年上好きの上条当麻からすれば好みの年上の女の子が照れながらも自分のためにコスプレしてくれているのだからぐっと来るものがあるのだろう。  
勇気を振り絞り上条当麻は言った「ハロウィンですから悪戯してもいいですか?」と。  
「何を今更。一学期の頃はお前はすぐに私を押し倒して悪戯したけど「ぐごっっっっっ!!!」」と雲川芹亜が返事をした瞬間に上条当麻はのたうち回った。  
姫神秋沙は魔法のステッキで吹寄制理は頭突きで上条当麻でお仕置きもとい、悪戯をしたからだ。  
 
 
終  
 
 

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