「と言う訳で個性を身に付けた」
そう言って無表情に佇む姫神秋沙に、
「いや個性って姫神……」
そう言って上条当麻は盛大に顔をひきつらせた。
今日の姫神の服装は彼女の定番アイテム巫女装束――だがそれにしては妙に身体のラインがハッキリとしている。
本来ならゆったりとした白い小袖に、同じくゆったりとした緋袴が、今日はまるで肌の一部の様に見えた――いやそれは様になどと言うものでは無い。
姫神は全裸の上から、巫女装束のペイントをしていたのだ。
その証拠に胸に添えられた手を下ろせば、その下からは白く塗りつぶされても自己主張するピンと立った乳首が顔を見せた。
「個性。とびっきり」
「いや判ったから胸の部分の手をどかすな!!」
「ほら」
今度はくるりと後ろを向く。
その瞬間、長い黒髪がふわっと広がって、その下から真っ赤に染まったぷりっと可愛いお尻がえくぼを覗かせた。
「うおわっ!? ひ、姫神ぃッ!!」
思わず見とれて、その後慌てて手で顔を覆った上条が、ふらふらっと後ずさる様に後ろに下がる。
すると姫神はそんな上条を追う様に、
「逃げちゃ駄目」
そう言ってガラ空きになった胴に細い腕を巻き付かせたのだ。
「あ……ああ、あ……」
その行為に、声も出ず、身動きも出来ない上条。そんな少年の顔を姫神は下からじっと黙って見つめると………………………………………………………、
「まいったか」