これは誰でしょう?
彼は私を助けてくれた、でもそれは私だけではない。
彼の周りの人全員が彼に助けられている、
助けられているといっても命を助けられている人ばかりではない
基本彼はいつも女の子に優しい、日直を手伝ってあげたり、何気ない一言で励ましたりしている、
正直少し妬ける。
だけど私は知っている、彼の心はいつも傷ついているということを
……始めて会ったときから今まで心の底に哀しみが埋まっているというコトを私は知っている。
だけど彼はそれを人に押し付けない、…理不尽な目にあっても不幸だ…と呟いて笑っている。
私はそれを見て悲しい気持ちになる、彼の本心を私はほとんど聴いたことが無いおそらく私が頼られてないからだろう。
いや頼られていないというより相談して自分以外の人が傷つくのがいやなんだと思う。
彼はどんな目に合わされても本気で怒らない、というよりいつも笑っている。彼は自分の心に薄く膜をはっている。
彼が本気で怒るのは他の人が傷つけられた時だ、その時だけ彼は本気で怒る。
私が傷つけられた時怒ってくれた。嬉しかった。
一度だけ彼に聞いたことがある、どうしてそんなにがんばるのか
彼は笑ったまま結局何も教えてくれなかった。
彼は自分の過去を話さない…
結局私は彼の事を全くしらない。
彼は今日も笑っている。
初めて彼と会ったとき彼と私は敵同士だった。彼は私の親友の事を心から思っ
て、その親友の為に立ち上がった。
私はその時彼を見下し傷つけた、何度も何度も殴った刀の鞘で殴った。蹴り飛ば
した、手を切り刻んだ。
誰かを助けるためにつけた力を酷使して…
彼はそれでも立ち上がった、私の親友の為に……
彼は3日目が覚めなかったらしい、私が傷つけた所為で……彼は起きてすぐ傷だら
けの体を動かし、
親友を助けようと動き出した。私たちは所詮何も出来ないと考えていた。
しかし彼は自分の力で彼女を助ける方法を考え出した。
しかし私達が属している組織の陰謀で親友が暴走した。彼は暴走した彼女を助け
ようとした、私達を正し……必死で彼女を助けようとした
その後彼は親友の攻撃を頭に喰らい入院した。
私たちは無傷……傷つくのは私達であるべきなのに……
次に合ったとき彼は私の事を忘れていた、完全に忘れているかは知らない、だが
明らかに何かがおかしかった。
私の勘違いかもしれない……しかし竜王の息吹が頭に当たったのだ、記憶が飛んで
いてもおかしくない。
彼は記憶がない事を皆に隠している、彼の両親と従兄弟にあった……
彼らにも自分の事を隠しているのだろうおそらくは私の親友を傷つけないために……
結局その時も彼を巻き込んでしまった、彼はまた入院した。
彼は自分を大切にしない、自分の体を捨ててでも他人を助けようとする。
私も私の大切な人たちもそれで救われた、彼はどれだけ傷ついても笑っている。
そんな彼を見てみんなが変わっていく、やさしく…強く変わっていく
皆が彼のことを愛している、私も私の親友も……
〜終了〜