実に唐突ですが。ここはある少年、上条当麻の学生寮である。
当然ながら男子寮なのだが……
上条の隣、すなわちバスタブには銀髪の少女がすやすやと規則的に寝息をたてていた。
あぁ、そうか、インデックスかー。じゃあまぁいいy
「ちょっ!なんでインデックス俺の隣で寝てるの?!」
するとぶかぶかのYシャツを着たインデックスは、当麻に抱きついてきた。
――そんな抱き付かれると嬉し、いや困る
事実、上条の体に変化が起きる。
心臓から射出される血液は、上条の海綿体に着々と、かつ黙々と送られる。
すなわち『勃起である』
……なぁミギー、敵が来たからって硬質化したまま寝るのはどうかと思うんだ。って馬鹿デスか俺は?
とにかく何か間違いが起こる前にインデックスを起こさなくては
「インデックス起きてくれ!!」
すると彼女はパチパチと目を開いた。
そして零距離の所にいる少年の顔に気付く。
そしてふるふると震え初め、彼女は叫ぶ。
「とーまのえっちー!!」
そして彼女は口をパカッと宝箱の様に開け噛み付きを開始する。
その口内には上下に生え揃う約三十本程の、まるでヤスリで削られた様な鋭角な歯。
それらが上条を、咀嚼し、押し潰し、噛み千切ろうと眼前に迫る。
「ふ、不幸ぶぅるぁぁぁぁぁ!!」
上条が言葉を言い切る前に、フッと風を切る様な音が