滝壺さんと浜面と私の三人でバイキングに来ています。浜面が知り合いから押し売られたチケットなどで質は超推して知るべしです。
それでも、色とりどりの甘味が並べば女の子ならどうするか、超察して下さい。食べ過ぎました。
明日、体重計に乗れませんね。超浜面のせいです。女の子は量より質、と言うか、カロリー対満足比です。
そう考えたら、ムカついて来ました。奇しくも今日は浜面の日。超飛びっきりの嘘をプレゼントしてあげましょう。
口元を押さえて、浜面に近付く。
「どうした、絹旗? 食い過ぎか」
正解、それが超癪です。こんな時だけ勘が良い必要ありません。
「いえ、気にしないで下さい。後、戻って来た時のために超酸っぱいものをお願いします」
浜面の目が白黒してる。しかも、ここまでで嘘は超言っていない。酸っぱいもの入るか謎ですけど。
「は、待て。そういうことした覚え、」
声、大きいですよ。まあ少しは気が晴れますけど。
さて、今日に相応しい嘘を一つ。
「超夜這いしたことあるんですけど、『やっぱり』覚えてませんでしたか」
浜面は顔を青くする。思わず笑いそうになる。例え夜這いしてたとしても、私『まだ』なのに。
「待て、待て待て。アレは夢じゃなくて……、いや、シーツに血とか付いてなかったし」
うわぁ。実はオカズにされてたというのとどっちがマシか超悩みます。
「運動する人はいつの間にかすり減ってなくなるそうですよ」
まあ、これも嘘ではありません。ただ、私がそうかは知りませんけど。
口をパクパク開け閉めする浜面。さて、気も晴れましたし超馬鹿にしてやりましょうか。
口を開きかけた瞬間、電撃が走る。誰か敵が居たのでしょうか。
意識が薄れる中、浜面も同じように倒れるのが見えました。
気がつくとどこかホテルのようなところに拘束されていた。
能力を使い腕の拘束を外そうとするが、上手くいかない。こんなSMアイテムみたいなので拘束されるなんて納得いきません。
「止めた方が良いよ、きぬはた」
滝壺さんの声。まさか彼女も捕まって、何で? 私の目の前に悠々と歩いて来るんですか?
彼女が戦力ではないから? 違いますね。
「私も慣れてないから危ないよ」
能力に干渉出来るのは、大規模な設備、あるいは。
「何で、こんな事を」
滝壺さんを睨み付ける。
「きぬはたが悪いんだよ。私だってまだなのに」
暗い表情。まさか、あんな嘘を信じているというのですか。
「はまづら」
虚ろな瞳をした浜面が滝壺さんの呼びかけに応じ前に出る。
そして、滝壺さんは何かのドリンクに口を付けると浜面と唇を重ねた。恐らくそれは浜面が嚥下したはず。
舌を絡め合う淫靡な音が耳障りです。
「浜面、あれは嘘、超嘘です! 落ち着いて下さい」
光のない浜面の目と視線が合う。
「まだ、俺の意識が無事なうちに言っとく。俺は滝壺を選んだ」
そんな当たり前のこと、何で今言うんですか。
「はまづら、『何でもして』くれるんでしょ? 早くしなくて良いの?」
まるで、急がなければ何かマズいような言い方。ふと視界に入ってしまった。滝壺さんの足元に僅かに赤い水たまりが。
良く見れば、袖口が赤黒く変色している。
「ああ、『分かってる』」
浜面が私の下着を力任せに破る。お気に入りだった、とかそんなことは気にならなかった。
浜面のモノが私の蜜壷に迫る。
「止めて下さい。今ならまだ、冗談で済みます!」
暗い笑いが浜面から零れる。
「そう『だった』な」
もう戻れない。そう言わんばかりに私の初めてを奪う。
シーツに血が飛ぶ。
飛びかける意識を慌てて呼び戻す。
「滝壺さん! 見て下さい!」
これなら、私が初めてだって分かるはず。このまま続けられるよりは、超マシです。
「うん、きぬはたは狭いんだね」
滝壺さんなら受け入れられる。そう言いたげな壊れた笑み。
確かに裂けそうですけど。
「こ、これから、何をするんですか?」
せめて、覚悟くらいさせて下さい。
「簡単だよ、流れるまで子宮をはまづらに突いてもらう」
絶望しかなかった。聞かなきゃ良かった。どうしたら妊娠してないのに流産出来るんですか!
浜面がピストンを始める。何も考えてないとしか思えない。
ただゆりかごを揺らして、道を削り広げる。
その度に強烈な痛みが襲う。快感なんてないですよ。痛みで意識が飛びかけて、痛みに引き戻される。その繰り返し。
そんな中でも浜面は感じるのか、欲望を私の中に吐き出した。
辛そうに目を閉じ、腰を更に動かす。何でそこまでするんですか。
「あはは、きぬはたなんて壊しちゃって良いよ、はまづら」
言い終わると濃厚なキス。そういえば、私はファーストキスも超まだでしたっけ。
壊れていくのは私かそれとも、浜面の背中に抱き付いて腰の動きを手伝う滝壺さんか。