「わ、わ、出てきた……」  
 ネバついた白濁液がインデックスの手を汚した。  
 しごき続ける右手からは、先走り汁のくちゃっくちゃっという音。優しく包んだ手の中で肉棒が痙攣を繰り返している。  
「……ぁ……凄い、かも……」  
 受け止めた左手の指を開けては閉じる。精液が指と指の間に糸を引いた。  
 右手を陰茎から放す。淫靡と言えばまだ譲歩した表現で、下品な匂いが両手から立ち込めていた。  
 そうとわかっていても、鼻を近づけてしまう。  
 
 動物的だと思う。もしかしたら、本能。神に仕える身であることを投げ出してしまいそうな色欲の囁き。  
「……とうま……」  
 これからどうすればいいの? と、上目遣いに訴えかける。  
 少年の興奮が衰えていないのはすぐに分かった。一度は萎えたペニスも、少し間を置けばすぐに彼女の純潔を奪えるようになるだろう。  
 それまでは、愛撫の時間。  
 自分を見下ろす少年がゆっくりと覆い被さってくる。インデックスは少しだけ抵抗するような素振りを見せたが、形だけだった。  
 ベッドに押し倒されて、スプリングがぎしと鳴る。  
 
「くんくん……精液って栗の花みたいな臭いがするんだね…味もそうなのかな?」  
覆い被さっている少年の熱い視線。  
照れ隠しのように笑うインデックスは指ですくった白濁液を…ちゅと口に含んだ。  
「……ん…ちゅる…あはは、すごく苦い…」  
ケホケホと軽く咳き込む少女の修道服に右手をあてる。  
淡い音と共に解体される『歩く教会』の下には真っ白な肢体があった。  
「あ……とうま……」  
間をおかず流れるような動作で少年はインデックスの桜色の突起に唇を落とした。  
「ん…あ……あふっ」  
インデックスは口から自然に漏れた淫靡な声に驚いた。  
こんな声が出せるのか?女性が本能的に発する雄を高ぶらせる甘く艶めかしい声。  
その間にも少年のペニスは猛々しく反り返り、ヒクヒクと蛇のように鎌首を持ち上げている。  
「と…うま…」  
じゅん…とした潤いを股間に感じる。これがいわゆる『濡れる』という事なのだろう。  
街の界隈でそこはかとなく耳に挟んだ言葉。初めは何を意味するのか理解できなかったが  
今初めて、自身の身をもって知った。  
少年の手が淡く脹らんだ乳房から臍へ、さらに太腿へ、  
そして尻からその下にある濡れた秘所へと動いた。  
「あ…はァっ…」  
くちゅ……と指が秘所の膣中へと侵入した。反射的にきゅううと締まる秘所の肉。あの圧迫に  
負けじと少年は指を前後へ動かした。  
 
「だ…だめ…だよ…とうま…そこは…だめだよ…だ…め……だめなの」  
ふるふると首を振り、インデックスは女の声で拒否の単語を羅列する。  
しかし、それの本当の意味は『拒否』でなく、『促進』『催促』であった。  
股間の湿りが次第に音を立てるようになってきた。  
くちゅ…ぴちゅ…と少年が股間をさするたびに上がる粘着音。だんだんと息が荒くなってくる。  
特に激しい運動をしているワケでもないのに熱い、特に胸の奥が、心臓の鼓動がヤケにはっきり聞こえてくる。  
「はぁ…はぁ……熱いよ…とうま…と…うま…」  
だんだんと腰が浮いてくる。ぷるっと震えるお尻がシーツから持ち上がり、冷たい空気に触れてさざ波たつ。  
その声を聞いてか、少年の指がぬぷっ…と秘所から抜けた。途端にくたっ…と脱力する腰。  
「はぁ……とうま……んっ」  
少年がペニスを片手に持ち、こちらに訴えかけるような眼で囁いた。  
「……いいよ…とうまのなら…」  
肯定――――――少年はインデックスの秘裂にペニスの先端をあてがい、腰を沈めた。  
「い…ああ…痛っ…んんんっ」  
十分な潤滑液によって潤っていても、そこはやはり処女の秘所。  
奥へ進めば進むほど狭く、固く、熱い。  
その肉をかき分け、挿入する少年は全周囲から締めつけられる圧倒的な肉圧に声がでない。  
対するインデックスは肉を裂いて侵入してくる熱い異物の痛みで声がでない。  
「う…ううっ…痛い…痛いよ…とうま…」  
その痛みに耐えるように少年の身体に抱きつき、眼にいっぱいの涙を溜めるインデックス。  
少年はその小さな背を抱き、銀髪の髪に鼻を押しつけ甘い香りを堪能した。  
ぷつり…という感触と共に少年のペニスがずるっと最奥まで到達した。  
「は……入った…んだね…んっ…とうまの…」  
そして始まる少年と少女の熱い交わい。腰を打ちつけ、突き上げ、その肌を擦りつけ合う。  
汗が飛び、涙と嬌声が股間の潤滑油と鮮血に交わり、溶け合ってゆく。  
スプリングがギシギシと鳴り、激しい交わりは終局に向かいつつあった。  
「とうま…とうま…とうま」  
抱え上げられ、下から突き上げられる少女は体内で熱い脈動を繰り返す少年のペニスに  
初めて恐れを抱いた。自分の身体が自分のものでなくなってしまうような感覚。  
「とうま…とうま…も、もう…」  
涙を流すインデックスを抱え込むようにして少年は呻いた。  
どぶっという放出音。最奥でペニスが爆せるようにして、熱い体液が少女の体内を満たしてゆく。  
「あ…はっ…ああ…とうま…の…が…」  
ピクンピクンと下腹部が反応し、胸を仰け反らせるようにしてインデックスは達した。  
ベッドに身を横たえ、荒い息をつく少年と少女、官能の収まりきらない火照った身体。  
ひくひくと少女の秘所が蠢くたびにトロリと少年の白濁がこぼれ落ち、シーツに染み込んでいった。  
 

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