「「トリックオアトリート!」」
ノリノリのフレメアとあまりやる気なさそうな絹旗が日本では馴染みの薄い行事の被害者に俺を選んだようだ。
発案はフレメアか。実は麦野から絹旗が仮装を用意しているとは聞いていたので、その分は対策してあったんだが……
「まず、絹旗、ほい」
パンプキンクッキーを絹旗に渡す。そして振り返り、フレメアに声をかける。
「今手持ちがないから、一緒に買いに行こう」
「今、無いならイタズラする。大体、そういう行事だし」
仕方なしに隣の部屋に連れて行かれる。
ちなみにパンプキンクッキーは麦野から貰ったのだが色々入っていたらしく、二時間経って元の部屋へ戻ると、赤い顔をして動く事さえままならない絹旗に睨みつけられた。
「超一服盛りましたね」
とりあえず、俺が言える事はフレメアがナインボールを持ってきていたのに気づいていれば、食べさせる相手が逆だったという事か。
荷物を漁れば絹旗の方は男性用LLサイズのバニー服だしな。
とりあえず、洗浄して絹旗にナインボールを突っ込むと振動を『微』に設定し薬局へと向かう事にした。
痔にならないといいな。お互いに。