「あぁ……もう撮ってますの?」  
「せっかくの記念だからな。きちんと最初から最後まで撮っておこうかと」  
 カメラのレンズに覗かれて白井黒子は頬を赤らめた。  
 名門常盤台中学校の一年、風紀委員でもある白井黒子。ふわふわと柔らかいツインテールの茶色の髪が特徴的な華奢な少女。  
 ウェーブの強い髪はストレートにはならない。丁寧な語り口調と反して気の強い彼女には似ず、大人の色気を醸し出していた。  
 羞恥と期待とが黒子の中で渦を巻く。  
 学園都市製のビデオカメラと雖も機能は兎も角使用目的は外部とほとんど代わりはない。  
 記録として残す。  
 これからの行為が『記録』される。そのことに黒子の心臓は痛みを感じるほど高鳴っていた。  
「早く脱いでこっちに来いよ」  
 一足早く脱衣を済ませた上条は隆々としたペニスを隠そうともせず胡坐をかいてベットの上に座っている。  
 促されて黒子は僅かに身に着けたほとんど紐のような下着を外した。  
 一子纏わぬ姿となってベットに上がった。  
 何一つ抵抗の色を見せないことに上条の機嫌は良い。  
 これまで何があってどうしてこうなったか、は今回は不要な描写だろう。  
 男と女が裸になってベットのうえで行うことはそう多くはない。  
 二人はそんな間柄だということだけ理解してもらえればいい。  
 上条は黒子を自らの足の間に座らせ背中から抱くように両手を黒子の腹の前で組む。黒子も自然と体重を上条に預け密着する皮膚を楽しむ。  
 黒子の耳元に唇を寄せた。  
「カメラに向かって自己紹介しようか。黒子が誰で、どういう人物で、誰のモノで、これからどうなるか」  
 ぼそぼそとした小さい声。だがはっきりとくっきりとつながる声。  
 三脚立てでベットの一メートルぐらい横に備えられたカメラに黒子は視線を遣る。  
 そこには誰も居ないはずなのに、もう一人の上条がいるような、視線が絡んでくるような気がした。  
「白井黒子、ですの。常盤台中学の一年に在籍しておりますの……レベル四の空間移動能力者、ですの……  
 風紀委員でもありますが……今のわたくしは、当麻さんのオンナ、ですの……」  
 カメラとベットの間の僅かな空間に目を泳がせて躊躇いがちに黒子が自己紹介をすると上条は満足そうに頷いた。  
「じゃあ、足を開いてどうなってるか見せ付けようか」  
 自己紹介を終えた黒子に上条は野卑な笑いを浮かべながら命令する。  
 指示に従って黒子は細い太股を開いて腰を持ち上げた。自然上条の両手が離れる。  
 部屋の明かりはついたままなのでカメラのレンズが一点の曇りなく彼女の秘密の花園を記録する。  
 そこには産毛が生えているだけで性毛らしき存在はない。  
 白く艶やかで一筋の筋目が通っていてそこがてかてかと光を反射していた。  
「今日は……危険日なのに、避妊をしないで膣内射精、してもらいますの……もしかしたら妊娠してしまうかもしれませんの……  
 でも、そうなったらわたくしは卵子まで当麻さんのモノになれるから、嬉しいとも思ってますの。期待している自分が居ますの……」  
 そこまで言った時、上条が右手で黒子の尖ったクリトリスを摘んだ。  
 
 これまで何度も愛撫され鍛えられたそこは敏感に女の機能を果たす。  
「ひぃんっ!」  
 不意打ちの快感に黒子は思わず悲鳴を上げる。仰け反る。  
 その刺激でイけるか、という寸前までは達したが僅かなところで絶頂には届かなかった。  
 感じすぎている。  
 やはり、彼女もこの状況に興奮している。  
 満足そうに笑った後、上条はベットの上に横になった。  
「それにしてもわくわくするな。黒子と本格的な子作りだ。  
 もちろん、できるかどうかなんかわからないけど危険日の膣内射精が本物のセックスだからな」  
 先程の小さな声とは違う。はっきりと意思のこもった強い声。カメラが音声を拾えるぐらいに大きく。  
 黒子が顔を赤らめて上条の隣に座る。  
 見つめる視線の先には誰の者よりも見慣れた愛しいペニスが大きく自己主張している。  
 もっとも、黒子は上条しか男を知らないし知るつもりもないのだが。  
「ほら、きちんとカメラに向かって宣言しなくちゃ。言いながら入れろよ。自分の意思で、な」  
 うっとりと頬を染めながら黒子が上条のペニスを握る。  
「わたくし……これから当麻さんと本物のセックスをしますの……  
 だって、わたくしはもう髪の毛一本まで当麻さんのモノですし、もしお腹に当麻さんの赤ちゃんを宿すことができたらきっと幸せになれますの」  
 力強く口上を述べて黒子が上条に跨る。所謂蹲踞の姿勢。爪先立ちで膝を開いて腰を落とす。  
 その腰の狭間に咲いた黒子自身の花びらに黒子は自らの手で上条のペニスを導いた。  
 艶めく表情は光悦に染まっている。  
 ちゅるり、とそれが当たり前であるかのようにペニスが黒子に飲み込まれた。  
 外見は幼いままの性器がぱんぱんに伸ばしきったゴムのように広がって上条を受け入れる。  
 こつん、と子宮の入り口につくと黒子はぐいぐいと腰を使って子宮口を亀頭に押し付けた。  
 慣れた、大人の女の淫らな行為。  
 あは、と黒子が笑う。  
「素敵ですの……入れただけですのに、すごく幸せなんですの……」  
 自分で宣言する。  
 その行為が黒子の肉体を歓喜させた。  
 腰から脳天まで極太の快楽電流が流れる。  
 小さな性器がぎゅう、みちみちとペニスを頬張って根元から食い千切らんとばかりに締め付けた。  
 ペニスが一瞬、びくんと膨らむ。  
「あはっ……すごいですの……これだけでイってしまいましたの……」  
 軽い絶頂を迎えて黒子の顔が弛緩する。  
 常日頃の凛々しい彼女を知っている人間には想像もつかないほどの緩みきった顔をカメラが物一つ言わずに捉える。  
 上条が下から手を伸ばして黒子の頬を撫でるとうっとりとしながら黒子が自身の手を上条の手に重ねた。  
「どろどろですごく締まってるぞ、黒子。でもこれで終わりじゃないだろ?」  
 
「ああ……申し訳ありませんですの。当麻さんのがすごすぎて何も考えられなかったんですの……」  
 手を戻して自身の後頭部で組みなおす上条。  
 見上げる形で命令している。  
 余裕綽々といった表情だが快楽は強く上条を責めている。  
 しかしそれ以上に黒子は感じていた。腰を動かさない現状でも気持ちよすぎて脳がショートしそうになっている。  
 これで本格的に腰を使ってしまったらどうなってしまうのだろう。  
 恐れにも似た期待が膨らんでいく。  
 ――ぬぷ、ぬちゅ、ぬちゅ  
 少し間をおいて、黒子が腰を上下に動かし始めた。  
 両手を上条の脇において支えとし、蹲踞姿勢の不恰好な状態で腰を動かす。  
 両膝の発条を使って全身を動かす。ツインテールの茶色の髪が柔らかく空気をかき回す。  
 ほんの僅かにだけ、気づかない程度の薄い香水の香りが舞った。  
 同時に、たっぷりの蜜を含んだ性器がメスの臭いを振りまく。  
 尻が落ちるときには鉄塊ではないかと思うほど硬く大きく、そして熱いペニスが子宮口を打ち抜く。  
 反面引き抜く際には大きく張ったエラが敏感な紅粘膜を掻き回していく。  
 黒子は紅く染まった頬に淫蕩な笑みを浮かべて上条を見下ろす。  
 視線が絡んで、愛されてると感じて、それがいっそう快楽を加速させる。  
 眉間に皺を刻んで快楽に耐えた。  
「あはっ……すごいんですのっ! 気持ちいいんですのっ! わたくし、風紀委員なのに! 取り締まらなくてはいけないのにっ!  
 気持ちよすぎて嬉しくてたまらないんですのっ!!! もう、これなしじゃ生きていませんっ!!!」  
 シンプルなピストン運動で愛する男のペニスを扱きながら黒子は吼える。  
 彼が与えてくれる快感を全身全霊で貪る。  
 膝を浮かした騎上位に黒子の薄い胸も僅かに揺れる。それぐらいに激しい。  
 白い乳房の上で可憐に咲く淡いピンク色の乳首を上条は摘む。  
 白井黒子が嬉しそうに微笑んだ。  
「わたくし、ここから、当麻さんの、赤ちゃん、んんっ、授乳、するのですわ……」  
「待ち遠しいのか?」  
「はいっ! 待ち遠しくてたまりませんのっ」  
 もう片方の空いた乳房を黒子が自身で揉む。それほどのボリュームはないが乳首と乳輪とを刺激する。  
 ちゅん、どん、どむっ、ぱふっっ  
 黒子の軽い肢体が上下に揺れる。勢いが加速する。  
 いくら華奢な身体であっても流石に上条の腰に衝撃が伝わる。高級なスプリングの入ったベットでも衝撃は吸収しきれない。  
 茶色の美しい髪をこれでもかと振り乱し涎を流しながら快楽の声を上げ白い肌が紅く染まって汗の水滴がつぅと落ちる。  
 メスの臭いが部屋に充満していく。  
 
 黒子は体臭が濃い方ではない。しかしここまで乱れると関係ない。  
 白いシーツに淫らな雫が染みを作っていく。  
 この淫らな光景をカメラは延々と記録していく。  
 上条の上で淫らなダンスを繰り広げながら黒子はカメラに視線を遣る。嬉しそうに微笑む。  
 自分のこの淫らな姿を見せ付けたい。  
 将来の上条と自分自身に。  
 今こんなに幸せで自分は淫らなんだと証拠を残したい。  
 五分、十分と時間が進む。  
 二人ともいつ達してもおかしくない綱渡りのような快楽時間。  
 事実、少なくとも黒子は軽く二度は達した。  
 しかし一度も休息をとらず上条を責めたて続ける。  
 危険な日の膣にまだ、たっぷりと射精してもらっていない。  
 肉体が達しても心が満足しないのだ。  
 膝を付いた。  
 蹲踞の形からノーマルな騎上位に変わる。ベットのスプリングを利用していっそう動きを加速させる。  
 いっそう深くめり込むようになったペニスに黒子は喜ぶ。歓ぶ。  
 子宮口が亀頭に蹂躙される。  
 猥雑な腰使い。  
 とても中学生のものとは思えない。  
「ねぇ、当麻さん――わたくしのお腹が大きくなってもセックスしてくださいます?  
 お腹大きい間、お預け、無理ですの。きっと、狂っちゃいますのっ!」  
「もちろんだ。むしろ俺のほうが我慢できなくなって襲っちまうな」  
「あはっ、嬉しひっ!」  
 媚びる。諂う。もし尻尾が生えていれば振り切れんばかりに振っていただろう。  
 ツインテールという二本の尻尾を振り乱して黒子が妖艶に色香を漂わせた。  
 劣情を隠さない顔で上条が見上げる。  
「セックスっ、本当のセックス、気持ちいいですのっ! くださいっ! わたくしに中出しして種付けしてくださいっ!  
 もう全部全部、当麻さんのものにっ、してくださいましっ!」  
 腰を振ったままの黒子の顔を捕まえる。後頭部を捉える。  
 力尽くで引き寄せて唇を奪う。  
 至福の笑みを浮かべた黒子は素直に従う。  
 唇。舌と舌。唾液を交換しながらも腰の動きがとまることはない。  
 ぐちゃ、ぐちゃと淫らな音が響く。  
 そして、それだけでは足りなくなったのか、互いに頬や首筋を舐め、互いの汗すらも味わう。  
 汗ばんだ細い黒子の白い尻。  
 大振りな上下運動とともに上条の極太ペニスを飲み込んでいくのが悪い冗談であるかのようだ。  
 その様をビデオカメラが無機質にただただ録画していく。  
 時間単位で尻を振る回数が増えていく。二人を襲う言い様のない昂ぶり。  
 上条に尽くすことが最高の喜びとなった白井黒子が官能と幸福を膨らませていく。  
 
 淫靡に激しくピストンが加速する。  
 遠慮などない。  
 マシンガンのような終わりない衝動。  
 蕩けるような膣肉に締め付けられながらこすられて上条が高揚する。  
 最高の美酒に酔う。  
 黒子に身を任せて自身では腰を使わない上条は感慨深げに黒子を見上げた。  
 最初、きついだけだった性器はきつさを失わないまま柔らかく蠢く女の穴へと変貌を遂げていた。  
 黒子が隠していた貪欲で淫乱な本能が形になったのかもしれない。  
 常盤台中学という名門。風紀委員としての正義感。それは嘘ではない。  
 しかし全てでもないのだ。  
 彼女の中には抑圧されていた性欲があって上条はその鉱脈を掘り当てたのである。  
 極上の雌穴に成長した黒子の性器は上条でもそう長く耐えられるものではない。  
 ただひとえに意地があっただけのことだ。  
 だがそれももう限界。  
「んはっ、ああんっ、当麻さん、もう、出ますのね? 出されますのね!?」  
 黙って耐えていた上条を黒子が欲情した瞳で覗き込む。  
 騎上位というよりもただ黒子が上になって抱き合っているだけのような形。  
 黒子は感じ取っていた。上条の表情で、上条をくわえ込む膣の肉の感覚で。  
「そんなことまでわかるのかよ」  
「だって、これまで何回したと、思ってますの? わたくし、当麻さんのオンナですのよ?」  
 時計回り。逆回り。腰を淫らに動かして膣壁にペニスを擦り付ける。  
 いくら淫液に塗れているとはいえ摩擦係数を上げたその行為は二人の快楽をさらに打ち上げた。  
「ひああぁっんっ、わたくしも、もう少しですごいのがきますのっ!  
 お願いですのっ! 一緒に、一緒にイってくださいましっ! 当麻さんの極太ちんぽで黒子を妊娠させてくださいましっ!!!」  
 ――ばんっ、ぱんっ、ばむっ  
 尻を大きくぶつけるようなピストンに上条の腰の動きが加わった。  
 ベットのスプリングを利用して大きく強く打ち込む。  
 黒子の汁で汚れた二人の腹部が淫らな音を立てた。  
「んはっ! はやくくださいましっ! 黒子のすべてを当麻さんの色に塗りかえてっ!  
 将来も、人生も、全部あげますからぁっ!!!」  
 富士山の形に眉尻を下げて恍惚の笑みを浮かべながら黒子が叫んだ。  
 加速する上条の快楽も負けてはいない。  
 ただのケダモノ二匹に変換された二人は本能の赴くままただひたすら快楽を貪る。  
 上条の腰の中に圧倒的な塊のようなものが形成された。  
 次の瞬間。  
 どくん、どくどくっ、どりゅん、どくん!  
 交尾本能の限界を超えて、上条のペニスが決壊した。  
 濁流のような勢いの精液が黒子の一番奥を叩き続ける。  
 ペニスを這う青いうどんのような血管すべてが破裂するのではないかと錯覚するほどに膨張する。  
 破裂する寸前まで我慢した小便を出すような勢いで精液が放出される。  
 その勢いは硬く閉じられているはずの子宮口をこじ開けて子宮内粘膜にまで届こうとしていた。  
 
「あっはぁぁああっ! ああっ、出てますっ! 一発で妊娠しちゃうような濃いのがっ!  
 私の子宮にっ! いっぱい!!! いpっぱい!!!  
 ああああんんっっ!!!! いっくぅぅううう!!!!」  
 黒子は硬く膨らんだ亀頭を子宮口に無意識に押し付けて男の液体を身体の一番奥で受け止めた。  
 深々と飲み込んだ膣肉はペニスのしゃくりあげにあわせて強く搾り取って一滴も残さないよう吸引する。  
「ひぃぃんっ!!! きてますっ! きてますのっ!!! 感じるっ! 子宮が飲んでるっ!  
 当麻さんの精液っ! 当麻さんの遺伝子っ! わたくしの遺伝子と絡み合って赤ちゃんできちゃうっ!!!  
 すごいい!!! 赤ちゃんできながらいくっ! いっちゃうっ! わかるっ! これ、絶対にんしんするぅう!!!」  
 精液を吸いだす白い尻がかくかくと揺れる。  
 大津波のような圧倒的な絶頂が白井黒子に襲い掛かりもみくちゃにする。  
 打ち上げられ飲み込まれ流されつぶされ、もう彼女を構成するものは圧倒的な快楽だけだった。  
 真っ白になる。  
 固形化しそうなほどの至福の瞬間。  
 それが連続して訪れる。  
 禁断の果実だってもう少し優しい。  
 それほどの快楽。  
 絶叫を上げながら目を白くして倒れこむ黒子を上条は抱きとめる。  
 びくびくと大きく痙攣しながら膣肉が精液を飲み干そうと動く。  
 そんな二人をカメラはただ録画している。  
 物音一つ立てない。  
 やがて意識を取り戻した黒子が疲れ果てた快楽の余韻におぼれた顔で上条を見て、嬉しそうの微笑んだ後ゆっくりと身体を離した。  
 ベットに腰を下ろして脚を広げる。  
 カメラに向かって陰毛の生えそろっていない性器を広げて見せた。  
 両手で広げる。  
 内側の赤い肉が顔を出す。  
 むっと性臭が広がる。  
 どろっ、と白い遺伝子情報が膣奥から流れ出てくる。  
「わたくし、白井黒子は――大好きな当麻さんに、種付け、されましたぁ……  
 きっと、妊娠しちゃいますぅ……  
 中学生で、結婚もできないのに……ああ、でも幸せですの……後悔はしてませんの……  
 だって、わたくし、当麻さんのものなんですから――」  
 その表情は。  
 白井黒子の人生において、間違いなく最高に美しいものだった。  
 

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