―――ん……あふん……ちゅぷ……じゅる  
 遠くから何かを啜り上げるような粘ついた音がする。  
 身体はすーすーと涼しいのに下腹部だけが妙に熱い。  
 眠りと覚醒との間の心地よい揺らぎの中でゆっくりと初春飾利の意識が覚醒していった。  
(あれ……寝てたんですかね……お風呂、入ってたような……)  
 深いところから浮かび上がる感覚。両脚の間にもどかしい何かを抱えながらうっすらと瞼を上げた。  
 白く明るいいつもの天井模様が飛び込んでくる。  
 目を擦ろうと手を動かそうとするとがちゃという金属音と共に腕を動かすことができない。  
 意識を向ければ両腕は背中で括りあわされていた。手首の辺りの冷たい感覚は文字通り金属の何かだ。  
 身体は横になっている。  
 ふと自身の身体を省みればなんということか、一糸も纏っていなかった。  
「えええ!!??」  
 クリアになった意識が初春の知性を呼び戻す。しかし知性は現状を認識できなかった。  
 ちゅるん、という粘ついた音が終わって、よく聞いた声が響いた。  
「起きたんだ、初春。お風呂で眠りこけててここまで引っ張ってくるの大変だったんだから」  
 顔を動かしてみればそこには裸の佐天涙子と裸の男とがいた。  
 火照って緩んだ顔は紛れもなく佐天涙子。  
 長い黒髪。自分と同い年とは思えないほどたわわに実った胸の果実。  
 だがもちろんのこと、彼女の裸を見たのは初めてのことだ。  
 そしてなにより。  
 もう一人いる男。  
 黒いツンツン髪で目元の垂れたどこにでもいそうなごく普通の容姿の少年。年は高校生ほど。  
 ばつの悪そうに頭を掻いているが身を隠そうという仕草はない。  
 学園都市の誇る七人の超能力者、第三位であり二人の一つ年上の友人が惚気まくっている無能力者。  
 そして学園都市のBLファンの間では彼のことを知らない人間はいないという有名人。  
「か、上条さん! なんでここに! っていうか、何してるんですか二人とも!!??」  
 上条当麻だった。  
 後ろ手のまま、それでも状態を起こす初春。  
 トレードマークの咲き乱れる髪飾りはつけていない。  
 驚愕し困惑する初春を前に佐天涙子は悪びれもせずに答える。  
 愛らしく微笑む少女の姿は繋げる台詞とはあまりにもミスマッチだった。  
「裸の男と女がすることなんて一つしかないでしょ? 初春はそれもわかんないほどネンネだったのかな?」  
 
 言って、座り込んでいる上条の膝の上に頭を乗せて屹立するペニスを口に含んだ。  
 どうやら二段ベットの上に敷いてあった布団やら来客用の寝具やらを床に広げて空間を作っているらしい。  
 完全な裸になっている上条の一物を舐めながら視線は初春を見ている。  
 唇に絡んだ唾液を小さな舌で舐めとり微笑む。  
 てらてらと光るペニスとの違和感すら覚える組み合わせ。  
 しかし凶器のようなその男性器をまるで氷菓にでも見立ててるかのように佐天は美味そうに舐める。  
「何してるんですか! 何してるんですか! 私を裸で拘束したりとか、犯罪ですよ!」  
 顔を真っ赤にして、それでも視線が釘付けになってしまった初春飾利。  
 必死に現実を否定しようと大声を張り上げる。  
「ん? いいボーイズラブ描くためにはそれなりの経験が必要だってことをね、教えてげようかなって。  
 初春はおちんぽの描き方だって間違ってるからね。なまらおかしいから取材させてあげようかなって」  
 遊びに来た親戚を家に泊めるような気楽さで佐天涙子が笑う。  
 口唇愛撫に没頭しつつも初春が恥ずかしがっていることを楽しんでいる。  
 先端に伸ばした舌で舐りながら唾液塗れの肉竿を白い指で扱く。  
 黒く長く艶やかな髪が上条の太股に広がって、くすぐったいのか筋肉が微妙に強張った。  
「んぐっ!」  
「あはっ! 当麻さんのおちんぽぴくってなった……可愛いでしょ、初春?」  
 愛撫に悶える少年と恥辱に悶える友人とを交互に見遣って佐天が嬉しそうに眼を細める。  
 熱い血潮の通ったペニスに頬擦りする中学一年生。  
 つめの先で裏筋を引っかきながら亀頭先端の尿道口に舌を這わせる。  
 去年までランドセルを背負っていたとは思えないほどのテクニックで上条を焦らす。  
 上条が感じるツボは心得ている。それでもそこは責めない。からかうように甘えているのだ。  
「初春は精液の味知らないでしょ? 男の人ってどこが感じるのかも知らないでしょ?  
 おちんぽの画像そのものはネットでいくらでも無修正漁れるけどさ、やっぱり一次資料ってものを作るのには大切だと思うんだよね?」  
 勝ち誇ったかのような笑みを浮かべる佐天涙子。  
 徹夜明けのテンションの高さは脳に過剰のドーパミンを放出させている。  
 切なそうに疼くペニスに指を絡めながら上条の膝から頭を上げる。  
「だから少しぐらい経験させてあげようかなって。  
 あ、うん。大丈夫。初キスも膜もとっておく約束だからさ。  
 やっぱり最初は好きな人がいいよね?  
 今回はお尻だけだよ。大丈夫、当麻さんアナルセックスすごく上手だから」  
 
 一回だけペニスを扱いて、佐天涙子が立ち上がる。  
 すらりとした四肢。肉付きのいい肢体。あどけない容貌。濡れた烏のような黒い髪に相反するかのように抜けるほど白い肌。  
 その股間には茂みがなく割れ目がくっきりと見える。そして光を反射していた。  
「ひぃっ」  
 親友ではない。化け物を見た。まさにそんな表情で初春飾利が後ろに逃げようとする。  
 しかし腰が抜けていた。  
 ぞわぞわと全身に鳥肌が立つ。  
「ひっどいなぁ。私のことそんな目で見るなんて。親友じゃない、私たち」  
「し、親友だったらこんなことしません!」  
「大丈夫大丈夫、怖くないって。すっごく気持ちいよ? ローターだってね、自分で使うのと人にされるのじゃ全然違うんだから」  
 ぎく、と初春の動きが硬直した。  
 ぎぎぎ、とオイルの切れたブリキロボットのような不自然な動きで首をあげて佐天を見る。  
「な、何を言ってるんですか?」  
「あれぇ? ローター五つも持ってるのに使ったことないなんて言わないよね?」  
「五つも持ってません!」  
「へぇ? 持ってるのは否定しないんだ」  
 唇の端っこを釣り上げて笑う佐天に初春はしまったと自分の間抜けさを呪う。  
 つかつかと歩み寄る佐天に瞬間四肢を硬直させる初春だったが佐天は初春を通り越してさらに部屋の奥へと足を運んだ。  
 思わず視線で追う。  
 すると迷うことなくパソコンラックの前で座り込んだ。  
 尻をこちらに向ける形で蹲踞の姿勢になって、自然肉が割れて淡いピンク色の窪みが見える。  
 しかし佐天はそれを気にする様子もない。  
「ここに三つ、入ってたよね?」  
 ぽんぽん。  
 叩いてるのはスリムタイプのパソコン。  
 さぁ、と初春の顔が青ざめる。  
 ぱちん、とサイドのふたを開けて佐天が手を突っ込んで取り出すとそこには三つのローターが握られていた。  
「すげぇな。最近の中学生ってみんなこうなのかな」  
「私は違いますってば。オナニーで道具なんか使いませんし」  
 呆れたような上条の声に佐天が他人事のように答える。  
 その会話に、舞台装置でなかった上条が人間だということを初春は今更のように思い出す。  
 
「上条さん! なんなんですか、これ! 御坂さんが悲しみますよ!」  
 赤くなったり青くなったりした顔を怒気に染めて初春が絶叫する。  
 このままではどうなるのか、交渉する手段は。  
 テンぱった脳が導き出した回答法が上条を糾弾した。  
「んー、まぁ、アイツには秘密にしてるんだけど」  
 ぼりぼりと右手で頭を描く少年に悪びれた色はない。  
 むしろ巻き込まれたんだと言わんばかりの表情をしている。  
「私から誘ったんだよ、初春」  
 ローターを手に取ったままの佐天が初春の背後に立った。そのままとん、と初春を押し倒す。  
 きゃ、と短い悲鳴を上げた彼女の肩を佐天涙子の両手が抑えつけた。  
 後ろに回された手が潰されて腰にあたる手錠に痛みを覚える。  
「なんていうかさ、私たちボーイズラブ大好きじゃない。ネタにしてるわけじゃない。  
 もちろん妄想と現実は別物だけどさ。上条さんと知り合いになっちゃったから居心地悪くてさ。  
 あとはえっちなことに興味もあったから持ちつ持たれつって感じ?  
 御坂さんには悪いんだけど私は二号でもいいし寝取るつもりもないって割り切ってるから勘弁してもらおうかなって」  
「そんな勝手な言い分、言い訳にすらなりません!」  
「あんまり深く考えると頭でっかちになっちゃうよ? ただでさえ初春は頭重いんだから」  
 ふふんと澄ました佐天の愛らしい顔。  
 組み伏せられて見つめあって、何故だか初春の心臓が痛みを覚えた。  
 恥じらいやら怒りの気持ちが甘くぬるくなってくる。  
 しかし、ちゃらっと目の前にぶら下げられたそれを見て初春に衝撃が走った。  
 大人のおもちゃ。ローター。  
「使い方は知ってるよね? 私も誰かにしてあげるのは初めてだけどされたことはいっぱいあるから安心して身を任せてね♪  
 お尻も気持ち良くしてあげるから♪」  
 すいっちを入れてぶぶぶ、と鈍い音でうねる。  
 ウズラの卵ほどのプラスチックの球体を聴診器のように初春の小ぶりな胸に押しつけた。  
「ひあっ!」  
 緊張しているのか、触れた瞬間初春の乳肉がぴくんと跳ねた。ローターよりも薄い色のピンクの乳首がつんと張る。  
 振動でぷるぷると震える。  
「うひゃあんっ!」  
 にやにやと軽薄な笑いを浮かべた佐天が自己主張する乳首にローターを触れさせると素っ頓狂な悲鳴をあげて初春の腰が浮いた。  
 
「ちょ、ちょっと待ってください! いや! 刺激が強すぎるっ!」  
「慣れているはずなのに不思議だよねぇ。うんうん。いや、私はこれでオナニーしたことないけどさ。  
 やっぱりしてもらうほうが何倍も気持ちいいよね」  
 性感帯は急激過ぎたのだろう。だが佐天は反省しない。背中をくねらせながら暴れる初春の姿が面白すぎる。  
 自分の手で親友を感じさせているというシチュエーションに心臓が高鳴る。  
 乳首の勃起に釣られて盛り上がる淡い乳輪にもローターを力強く押しつける。  
「だからっ! それダメですってばっ! ダメですっ!!!」  
 過剰なまでに反応する親友の敏感な身体。白い肌に汗が浮かび上がってくる。  
 少しだけ離して触れるか触れないかの接触で振動を味あわせると焦らしているかのように細い肢体が踊り狂った。  
「こらこら、初春。逃げないでよ。うまくできないってば」  
「できなくていいんですっ! あひんっ! いや、感じちゃいます!」  
 佐天に抑えつけられながら爪先と後肩でブリッジして綺麗なアーチを描く。  
 奥歯を噛みしめて快感を堪えようとして、身体を左右に動かして、子供のようにじっとしていられない。  
 佐天は喉が乾いていくのを自覚しながら両方の乳首を交互に嬲った。  
「あ……あひぃ……ひぅあぅうっ」  
 右に左に顔を動かして逃れようとする初春飾利。だが逃れられない。  
 わなわなと唇を震わせて端からよだれを垂らす。うるうると涙を貯めた眼窩から一筋涙が零れた。  
「こ、これ……凄すぎる……いつもと全然違う……」  
 思わず漏れた不用意極まる発言に初春は気付かない。  
 にんまりと勝ち誇る佐天には息もできないほど乱れる初春を休ませてあげようという心遣いなどない。  
 汗で張りついた前髪を整えてあげながら初春の耳元で囁く。  
「脚、開いて……まだローター二つもあるんだよ? おまんこもお尻も可愛がってあげるから」  
 快感が強すぎて思考が麻痺してしまったのだろう。  
 優しげな言葉に初春の肉体は佐天の言葉通りに従う。  
 乳房と呼ぶにも小さい胸を呼吸で上下させながら虚ろな視線で初春が佐天を見た。  
「ほら、おっぱいは自分でしてね? そのかわりもっと気持ち良くしてあげるから」  
 振動するローターを手に握らせると佐天は汗で輝く柔らかそうな脚線を付け根まで広げる。抵抗する力はない。  
 膝を立たせて開いた両足の間に身体を滑り込ませる。  
 
「おお! これが初春の処女まんこかぁ」  
 透明で粘度のある液体が内腿に撒き散らされている。  
 淫裂の周囲や脚の付け根、果てはお尻の谷間まで濃厚な蜜が垂れ落ちていた。  
 その狭間で息づく花弁は色を纏っておらず陶器のように滑々としている。  
 ボーンチャイナのような光沢には無毛であることが当然のように見える。  
 その下、お尻の谷間に円周から中心に皺を刻む愛らしい蕾があって、ひくひくと物惜しそうに膨らんだり萎んだりしている。  
 感心したかのようにじっと見つめていた佐天ははっと気付いてローターを二つ手に取った。  
「いやいや、見とれちゃったよ。綺麗だね、初春」  
「へぇ、上条さんにも見せてもらいたいな」  
「ダメですって。今、初春は私のものなんです」  
 華奢な中学生二人のロータープレイにペニスを限界近くまで勃起させた上条が悔しそうに言うと佐天がそれを窘める。  
 しかし初春には二人の声は聞こえていないようだ。  
 切なそうに腰をくねらせて次の刺激を待っている。  
 手にローターを持ってはいるものの、どうやら自分で胸に押しつける気は無いようだ。  
「じゃあ、いっくよー」  
 肛門付近までべとべとになっていることを確認して、佐天が二つのローターのスイッチを入れる。振動は弱、だ。  
 ピンク色の卵がうねって振動音を立てる。  
 乳首よりも敏感な二つの場所へ慎重に丁寧にローターを近づけた。  
 潤滑油には足りている。  
 一つのローターは肛門の皺をなぞり、もうひとつは大陰唇の右側をなぞる。  
「あんっ……うぅ……やぁ……」  
 初春の声に苦痛の色は無い。  
 飴玉を転がすような甘い音色。  
 うっとりと眼を閉じて快楽に身を任す。  
 異常すぎる状況だが快楽がそれだけ強いのだろう。小ぶりな胸が上下している。  
 一人残される上条も二人の様子にペニスを疼かせている。  
「どう? 気持ちいいでしょ、初春」  
「んくふぅ……気持ち、いいですけど、なんか、わかんない、です……すぅごく、身体の奥まで、びりびり、してぇ……」  
 尻肉と内腿とが強張る。痙攣するかのように初春の肉体と声とが小刻みに揺れる。  
 悩ましく息を吐き腰をくねらせ強請るように脚を開く。  
 ぱくぱくと口を開くかのような膣口と肛門とが切なそうに疼いてより強い刺激を求めている。  
 
「慣れてるんだねぇ。お魚みたい。いっぱい食べさせてあげるね」  
 言って、つぅと押し込むと二つの小型ラグビーボールはそれが当たり前だと言わんばかりに半分ほど飲みこまれる。  
 コードを引っ張って抜こうとしても二つの場所を支配する括約筋が締め付けている。  
 快感を与えてくれるおもちゃを逃すまいと訴えている。  
「すっごぉい。初春のおまんことお尻、ローター二つも咥えこんで。まるで吸いこんでるみたい。本当にえっちなんだなぁ」  
「違う……違いますっ! わたし、えっちなんかじゃ……あひゃっ!」  
「無理無理。説得力無いよ? ほら、言ってごらん? どこにローター入ってるのか」  
「いや、そんなの恥ずかしくて言えません!」  
「言わないと抜いちゃうよ? 気持ちいいのやめちゃうから」  
 ぐり、と佐天が二つのローターを同時に捻じる。ひぃん、と切なそうに初春飾利が啼いた。  
「ほらほら、抜いちゃうぞ? 抜いていいのかな?」  
「い、言います! おまんこと、お尻です!」  
「ん? お尻? あなるって言いなよ。あ・な・る」  
「いやぁ! そんな変な言葉!」  
「抜いちゃうぞ? それとも押し込んでほしい?」  
「い、言います! 言いますから! アナルに入ってます! ローターがアナルに入ってるんですっ!」  
 二つの敏感な場所を同時に責められて、言葉でも責められて、初春が仰け反る。  
 胸でも相当感じていたがやはり性密度では二つの穴は相当に上回る。  
 もともと自分でも開発をしていたこともあってか、全身を汗まみれにしながら暴れまわる。  
 がちゃがちゃと後ろ手の手錠が音を立てる。  
「素直な初春は好きだよ。ご褒美あげるね」  
 暴れる肢体を無視して佐天は二つのローターをぐいっと押し込んで完全に飲み込ませてスイッチを強に切り替える。  
「あひゃあああああっ!!! だ、ダメです! それ、だめだめっ!!!  
 ひぃぃいいいいいっっっつつぅうっっ!!! おかしくなるっっ!!! おかしくなりゅっ!!!!  
 おまんこイくっ!!! あなるイくっ!!! いやぁ、どっちもいっちゃうぅうっっっ!!!」  
 感電したかのように全身を震わせながら初春が絶叫する。  
 ひくつく二つの穴がローターを舐めしゃぶりぎゅうと咥えこむ。  
 これまで自分を慰めるだけでは決してたどり着けなかった大きな絶頂の波に飲み込まれて大きく肉体を跳ねさせる。  
 そして、重力に引かれて落ちると二つのローターはちゅるんと排泄された。  
 絶頂の大きな波になお飲まれながら初春は床に沈み込む。  
 ぜいぜいと荒く息をつく初春の瞳にはまだ理性は戻らない。  
 
 三つのローターのスイッチを切った佐天は、  
「これじゃ三つも必要なかったかな」  
 と呟いて上条を見遣った。  
 憮然とした表情の上条が、  
「だったら言えよ。手伝ってやったのに」  
 と言い切る。  
「ダメですよぉ。そんなにおちんぽ膨らませた上条さんが初春に近づいたら何するかわかりませんから」  
 場所を変えて初春の頭の横に座った佐天涙子が初春の頭を膝の上に乗せる。  
 汗で乱れた初春の髪を整える。  
 撫でられるような感覚に理性の戻ってきた初春がだらしなく緩んだ笑顔を見せた。  
「どうだった? 初春。自分でするのと全然違うでしょ」  
「そうですけど……でもこんなの犯罪ですっ! 手錠はめて無理矢理イかされて、レイプじゃないですかっ!」  
 切なげな光を瞳に宿しながらも悔しそうな顔をして初春が不満を述べる。抗議する。  
 うーん、と初春の頭を撫でながら佐天は困った顔をした。  
「でも、いい経験になったでしょ。これでレイプ物描けるようになったかもよ。  
 嫌がっているのに肉体は感じてしまうなんて初春の大好物じゃない」  
「んもうっ! 佐天さんっ!」  
 顔を真っ赤にした初春がぷくぅと河豚のように頬を膨らませる。  
 涙目になりながらの抗議も立て板に水と流されてしまう。  
「それにさ、本番はまだだし」  
 え、と初春が唖然とする。大きく目を見開く。瞬間、恐怖に染まった。  
 がくがく震えながらこの場にいるもう一人の人物に目を向ける。  
 上条は先ほどと同じように胡坐をかいて座ったままで、その股間に二人の女の子にはついていない器官が大きく屹立している。  
 佐天涙子の唾液は既に乾いているが代わりに先端の尿道口に透明な液体が滴を作っていた。  
 初春が、ひい、と息を呑む。  
「大丈夫だってば。するかどうかは初春に決めさせてあげる。  
 もちろん膜は奪わないから。お尻だけ。  
 ローターであれだけ感じてたから才能はあると思うよ?  
 それにね」  
 膝の上の初春飾利に佐天涙子は真っ赤な顔を見せた。  
 これまでに見せたことがないほどに照れた顔。  
 
「私が、当麻さんとえっちするところ見せてあげるから。  
 実はね、偉そうに言ってたけど私、まだ処女なんだよ。お尻でしかえっちしたことないんだ。膜付きなんだよね。  
 今から私のロストヴァージンとアナルセックスを初春に見せてあげる。  
 初春は大切な親友だから、見てもらいたいんだ」  
 なはは、と笑う姿はいつもの快活で飄々とした佐天涙子なのだが、その瞳に女の情欲が溢れている。  
 初春は親友の中に花開く美しさを見つけた。  
 ごくん、と大きなつばを飲み込む。  
 長い髪が緞帳のように下りて初春の頬を擽る。  
「それを見てさ、興味が湧いたら初春もお尻でえっちしてもらおうよ。  
 当麻さんすっごく上手だから初めてでも気持ちよくなれるよ、きっと。  
 アナルセックスしたら初春の漫画も一皮むけると思うんだよなぁ、私。  
 実際にさ、初春褒めてくれたじゃない。私の漫画良くなってるって。百聞は一見に如かず、だよ?」  
 まるで自分から淫乱だと告白するような、そして初春を淫乱だと決めつけるような台詞。  
 普通に聞けば噴飯ものの言葉なのに初春の心には鉛をぶち込まれたように重くなる。  
 と同時にどこかワクワクしている自分もいる。  
「もちろん御坂さんには秘密だからね? ばれたら殺されちゃうから。  
 本当は仲良くみんなでできたら最高なんだけどね」  
 酷過ぎる内容なだけに本音だと初春は理解する。本音を打ち明けてくれるほどに信頼してくれてるんだと納得する。  
 それでも良識というものが異常だと訴えたが言葉にはならなかった。  
 佐天が初春の手錠を外す。  
 両手が自由になった初春が見ればやはり風紀委員支給のものだった。  
 後方支援専門の初春は手錠を使うことはほとんどない。こんな形で使われるとは思わなかった。  
「さって、と。上条さん、出番ですよ? いっぱい焦らしたからってがっつかないでくださいね?」  
 座らせた初春を残して佐天が上条に抱きついた。  
「あのなぁ、がっつくにきまってんだろうが。上条さんそこまで紳士じゃありませんのことよ?」  
 甘えるように背中に手を伸ばすと太い腕が佐天の白い背中を強く抱く。  
 ほっそりとした裸身。  
 白い肌に黒い髪。  
 甘い匂いが上条の鼻を擽る。  
 汗ばんだしっとりとした肌。  
 女の子を強調する年齢に不釣り合いな乳房が上条の胸板で潰れて勃起した乳首が転がった。  
 
「ねぇ、当麻さん。私可愛いですか?」  
「可愛いよ。決まってるだろ」  
「じゃあ、好き?」  
「ああ」  
「御坂さんと比べると?」  
「ん、うん……」  
「あはは、冗談ですよ。そういうところはちょっと妬いちゃうなぁ。  
 でも簡単に心変わりしちゃうような人だと好きになんかならないです」  
 少し悔しげに微笑んだ佐天涙子が欲情した瞳で上条当麻を見る。  
 その眼が閉じられてうっすらと唇が開いた。  
 ごく自然に当り前のように上条が唇を重ねる。  
「キス……気持ちいい……」  
 佐天涙子の唇は柔らかく甘い。うっとりと骨まで溶けそうなほどに酔った声で佐天が感想を呟く。  
 ぺろり。  
 戯言の代わりに佐天の舌が上条の唇を舐める。上条の舌も引き寄せられる。  
 掠めるように互いのざらつきを味あわせつんつんと突きあって、堪らず舌を口内に差し入れて貪り合う。  
「あんっ! ふぁ、んっ……ちゅっ、ぷぅ……はああぁぁ」  
 熱い吐息を交換し合い蹂躙し合う。互いの粘膜が欲しいと本能が訴える。  
 三日三晩も徹夜して佐天涙子の本能は暴走している。疲労を感じているもそれ以上に興奮が強い。  
 彼女は自分が臆病であることを知っている。躊躇いもなく飛び込んでいけるのは興奮している時だけだ。  
 その興奮状態を恣意的に作り出しているからこそ軽率であり思い切りがいいのだ。  
 物事は走りながら考える。  
「あぁ……キス、気持ちいい……もっとしてください、当麻さん……」  
 可愛いおねだりに上条のペニスが腹を打つほどに反り返る。佐天涙子の細い腰を抱き締めて押しつける。  
 最もわかりやすい誇示方法。  
 華奢な作りの手が二人の腹の肉を割ってそれを握り小さなストロークで扱きだす。  
 お返しとばかりに上条の右手が佐天の割れ目をなぞった。  
 初春を責めていてかキスで感じたのか、驚くほど蜜をたたえたそこは指先がふやけそうに熱くぬかるんでいる。  
 人差し指がずぶっと沈んだ。  
「ん……っ」  
 薄く目をあけると驚愕した佐天涙子の瞳と視線が合う。  
 たっぷりと蜜を指に絡めつつ膣口付近を擽ると綺麗な形の眉を歪ませて悩ましげな表情を作る。  
 ちゅ、と舌に吸いついて感情を伝える。思考が溶けそうになる。  
 舌の付け根に溜まった唾液を佐天の口腔に送ると喜んで受け入れて大きく喉を鳴らした。  
 
「佐天さん……飲んでる……」  
 小さな両手で口元を隠した初春飾利が息を飲む。  
 快感が抜けた身体は今度は友人の痴態によって赤く染まる。愛らしいほどに目を見開いている。  
「うふふ。私ね、すっごく幸せだよ初春」  
 唇を離して淫蕩に親友に微笑みかける佐天涙子。膝小僧で極太の肉棒の尿道付近をぐりぐりと刺激する。  
 反撃とばかりに綻んで柔らかくなった淫裂の肉壁を上条の指が踊り狂う。  
 そのままたわわに実った果実の上で自己主張している乳首が上条に含まれた。  
「これは取材なんだから、しっかり見ててね。私を男の子に脳内変換すれば色々と使えるよ、きっと」  
 んんっ、と快楽をかみしめるように柳眉を歪ませながら佐天が初春に語りかける。  
 身悶えして頬を赤らめ上気しながらも自分の乳房と性器をおもちゃにする上条の後頭部を愛しそうに撫でる。  
 初春に見られている羞恥が感情を高ぶらせて性器から滔々と水あめのような蜜を溢れさせ続ける。  
「当麻さん……舐めて……」  
 瞳の色を赤に変えながら佐天涙子が上条を組み伏せた。  
 どこにそんな力があるのか、柔らかい布団の上に上条の背中が押しつけられる。  
「こんなに濡れちゃったんだから責任とってよ……」  
 淫熱に浮かされた中学生に命令された上条はペニスを激しく勃起させながら主人に命令された忠犬のような気分になる。  
 大きく足を広げた佐天涙子が上条の顔の上に乗っかる。  
 二本の指が割れ目をこじ開けるときらきらと輝くサーモンピンクの粘膜が露わになる。  
 見ているだけの初春の股間もじゅんと鳴った。  
 佐天涙子と自分とを重ねていることに気づいてはっとなる。  
 一方上条当麻は可憐な佇まいの処女地に息を飲む。佐天涙子が呼吸をするたびに息づいて綺麗な谷間が卑猥に歪んで蜜を溢れだす。  
 男を誘う甘い香り。虫が蜜に誘われるように上条は佐天の花弁に吸いついた。  
「ああああんっ!」  
 佐天涙子が悲鳴を上げながら背中を反らせる。  
 上条が蜜を吸い舌先で粘膜をぞぞりと撫であげると切なげに首を左右に振り長い髪が舞う。  
 思わず腰を上げて逃げようとするがしっかりとしたつくりの両手が抑え込んで逃げられない。  
 少ししょっぱくて酸味のある、だが甘さと香ばしさを感じる蜜に上条は心臓を高鳴らせて夢中に舐め続けた。  
「じゅる……ちゅ……旨いぞ、涙子汁」  
「や、やだっ! 馬鹿なこと言わないでください!」  
 細い肢体が踊る。豊かな乳房が揺れる。  
 いやらしい腰つきが上条をもっともっとと誘う。  
「やっぱり涙子はエッチだなぁ。……んちゅ、汁いっぱいだして。飲みきれないよ。  
 エッチ大好きな女の子なんだ……じゅぶっ、じゅるるるっ」  
「きひゃああっ! 音を立てて吸わないでくださいっ! 違いますっ、私、えっちなんかじゃないですっ! あ、あたしはっ!  
 あたしは当麻さんだからっ!」  
 
 ぞろりと陰部を舐め上げられ細い顎が上を向いた。白い喉が長く伸びる。  
 びくびく、と身体を硬直させて大きく仰け反った。  
「んんっ!!!!!」  
 ぶるぶる、と肢体を震わせ、直後力尽きたように佐天涙子が倒れこむ。  
 上条の頭を股間に挟んだまま前のめりに倒れる。  
 ぜぇはぁと荒い息遣いのまま快楽に溺れた瞳を躍らせた。  
 それでも上条は舌を止めない。口の周りをべとべとにしながら愛液を分泌させる小陰唇を貪り敏感なクリトリスを舌で突く。  
 そのたびに絶頂を迎えたばかりの佐天の肉体が痙攣した。  
 びくびくと処女の入口が口をあける。  
 やがて、絶頂から落ちたのか、びくっと身体を震わせながら佐天涙子が上条の顔から股間をずらした。  
 恨めしそうな目で上条を見遣る。  
 脱力したかのように肉体を崩れ落ちさせて横になった佐天涙子は仰向きになりながら膝を立て腰を持ち上げた。  
 綺麗な筋がぱっくりと口を開く。男のものを欲しがって艶めく涎を滔々と吐き出す。  
「……もう、充分ですよ。そろそろ来てください。私の初めて、味わってください」  
 色欲に染まった眼が期待の色に染まる。  
 耳まで赤らんだ顔が羞恥に震えている。  
「いい、のか?」  
「そういうところ、嫌いです」  
 恨めしそうに上条を見上げる瞳は淫欲に染まっている。物足りないと訴えている。  
 脱力した少女の身体を仰向きに横たえた。太股の上に腰を持ち上げる。  
 脚の間で肉筋がぱっくりと口を開いて男のものを欲しがっていた。  
「……あ、ちょっと待ってください」  
「なんだよ。ここでお預けなんてできないぞ?」  
「そうじゃなくてですね。処女膜なくなっちゃいますから、写真とっておきたいんです」  
 言って、けだるい顔のまま佐天涙子が携帯電話を取り出した。  
 操作して撮影モードに切り替える。  
「撮ってください。私の未使用の処女まんこ」  
 上条に携帯を手渡して淫らに笑う。  
 腰をついて両足を広げ、濡れた肉に隠されたサーモンピンクの場所を両手で開いた。  
「これから上条さん専用になる場所ですからね。可愛く撮ってくださいね」  
 上条を見上げて佐天涙子が笑う。  
 困惑と苦笑との混じり合った微妙な顔をして上条がその場所に身体ごと近づいた。  
 ぱちり、というシャッター音と小さく光るフラッシュ。  
 角度を変えて何枚かを取ると上条は携帯電話を佐天涙子に渡す。  
 
「えへへ。一生モノですね。待ち受けにしておこうかな」  
 ちろり、と舌を出して悪戯っぽく微笑む佐天の額を上条は小突いた。  
「まったく、とんでもない中学生だな」  
「その中学生をこれから犯す人の台詞じゃないですね」  
 言って、佐天が再び横たわる。  
 先ほどと同じように膝を立たせて脚を開いて。  
 両手で割れ目を開いて中の色を見せびらかす。  
 その顔が横を向いて友人である初春飾利を見た。  
「見ててね? 私が大人になるところ……」  
 肩を震わせながらも視線をそらさない友人の姿に佐天涙子は満足そうに微笑む。  
 えっちな娘に心をときめかせながら上条が自分の肉棒突起の狙いをつける。  
 くちゅり、と処女の入口に亀頭が押しつけられた。  
 ずきずきと痛いほど疼くペニスと物惜しそうに息づく膣口。  
 先走りの汁を垂らしながら覚悟を決めた上条がゆっくりと腰を進める。  
 もちろん、恋人に対する申し訳ない気持ちがないわけではない。  
 しかし自分をここまで思ってくれる佐天涙子を傷つけることもできない。  
 優柔不断の曲がった快楽主義者が開き直りながら肉棒を佐天涙子の膣にめり込ませた。  
「あ……ああ……」  
 処女口が押し広げられる。ペニスが少しずつ熱い肉に埋もれていく。そのたびに佐天のあえぎ声も大きくなった。  
 半ばほど進んで行く手を阻む壁に当たる。  
 それが処女膜だと悟った上条は腰を突き出し最後の純潔を一気に奪った。  
「あああああっ!!! はうぅうう!!!」  
 もともと、処女膜そのものに痛覚はない。  
 これまで繰り返したアナル性交で快楽を知っている佐天涙子の肉体は何一つ苦痛を訴えることは無かった。  
「ああああっ!!! 上条さん、上条さんっ!!! 初春、見てるよね! 見ててくれたよねっ!!!」  
 大切な人の名前を叫んで、佐天涙子が初めての性交に耐えた。  
 繰り返すが苦痛は無い。  
 だが衝撃は大きい。  
 黒髪を振り回して涙の飛沫を飛ばす。  
 大きく目を見開いたままの初春飾利は親友が女になる瞬間をただただ見守っていた。  
 ごくり、と大きく喉を鳴らす。  
 
「……どう、なんですか? 上条さんを受け入れて、どんな気分なんですか」  
 上ずった声で初春が問いかけると佐天は切なそうに叫ぶ。  
「お……おっきいよっ! お尻でいっぱいしたのに、全然違うっ! ああん、私の膣で動いているっ!  
  あ、ああっ、どんどんおっきくなるっ!」  
 快楽と苦悩とが入り混じった悲鳴。  
 なんとかしてやりたい、と思う上条だったが余裕なんてない。  
 御坂美琴を抱いた経験も佐天涙子の後ろの穴を味わった経験もあるはずなのにそれが役に立たない。  
 直腸とは異なる複雑に絡みつく壁粘膜に包まれてもう爆発しそうだ。  
「くぅっ……涙子の、温かくて柔らかいっ!」  
 同時に、力強く締め付けてくる。  
 矮路が湿った肉でぴったりと吸いついていて精液を絞り取ろうと蠢く。根元まで引きずりこんでぐちゅぐちゅと舐めまわす。  
 複雑に絡みつく膣壁はあっという間に上条を爆発間際まで追い込んだ。  
「ふ、くっ……熱くて、柔らかいっ!」  
 それでいながら力強く締め付けてくる処女の肉。湿った壁が初めて男のものを受け入れたとは思えないほどにぴったりと吸いつく。  
 まるで精液を絞り取ろうとするかのように根元まで引きずりこんで戦慄く。  
 御坂美琴という相手との経験がある分だけ上条にはわずかに余裕があった。  
 だが、ここまで一気に追い込まれるとまるで初体験としか言いようがない。  
「うわぁあ……お腹の中じんじんするぅ……痛くは、ないんだけど、なんか、切ないよぉ……」  
 柳眉を歪ませる佐天涙子の髪を優しく撫でると彼女の体から余計な力が抜けた。  
 心なしか表情が和らぐ。  
 腰を動かさないまま全身を両手で愛撫する。  
 胸も、お腹も、丸いお尻も、すべて。  
「ひあっ、お尻がびりびりするぅ」  
 ほんの少し触れただけで丸いヒップが反応する。感電したかのように全身が震える。  
 これまで何度もペニスを受け入れた肛門を軽く指でなぞると膣肉がきゅうと縮んだ。  
 大きく張ったカリ首が擦られて甘い快感が上条を襲う。  
「こ、こらっ、そんなに締め付けたらっ!」  
 咥えこんでいるペニスに膣肉が擦りつけられる。佐天涙子の意思とは関係なしに肉体が甘く食んで精を求める。  
「だって、じっとなんかしてられないっ! ねぇ、初春っ! 見てるよねっ! わたし、感じてるのっ!」  
「佐天さん……可愛い……」  
「初春っ! 私っ! 私っ! おかしいのっ! 初めてなのにっ! 処女だったのにっ! なんか、なんかぁ!!!」  
 
 救いを求めるように佐天涙子が手を伸ばす。  
 腰が抜けたような初春飾利は下半身を引きずるようにして近づいてその手を自分の両手で握りしめた。  
 ごくり、とつばを飲んで淫らなことを言う。  
「そんなに、気持ちいいんですか? 上条さんの、その、おちんちん……」  
「うんっ、うんっ! 気持ちいいのっ! やだっ!  
 こんなのボーイズラブじゃわかんないよねっ! 女の子じゃないとわからないよねっ!  
 ずるいっ! 御坂さん、こんなすごいことしてたんだっ!」  
 嫉妬と欲情の入り混じった絶叫に上条の腰が自然と動いた。  
 気持ちよすぎる。  
 拷問のような飢えに突き動かされて初めてだということも考えずに乱暴に突き立て始めた。  
 ぐちゅっ! ぐちゅぐちゅっ!  
[ひあああんんっ! やだ、当麻さんっ! そんなに動かないでっ! 気持ちよすぎるっ!!!」  
 涙をいっぱいに浮かべた佐天涙子が腰をくねらせる。自分を犯す男に哀願しながらも身体はもっともっとと欲しがっている。  
 膣口もぎゅうぎゅうとペニスを締め付けて甘い摩擦を強請ってくる。  
 膣はもともと男を受け入れるための器官だが、それでも粘膜は鍛えないと感じることは難しい。  
 唇みたいに外部に露出しているものではない。身体の内側にあっては鍛えるのは困難だ。  
 だが、これまでアナルで快楽を得てきた肉体は容易くその前提条件を乗り越える。  
 まるで作り物の話のように。  
「ううっ! そんなにされると出しちまいそうだっ!」  
 上条もまた情けない悲鳴を上げる。まるで許しを請うよう。  
 熱い塊が下腹部でマグマのようにどろどろと煮えたぎっていて噴火しそうなのだ。  
「いいんですよ! いつでも出してくださいっ! 私、全部受け止めますからっ!」  
 限界まで高まっている肉体はピストン運動を止めることができない。  
 すぐ傍で初春飾利が息を飲んでいることも関係ない。  
 勝手に腰が動く。  
 佐天涙子が涙を飛ばしながら響くように絶叫した。  
 佐天の手が初春によって痛いほど握りしめられる。  
「ああああっ! 我慢できないっ! もっと、もっとぉ!!! おま、おまんこがんがん犯してぇ!!!  
 当麻さんのおっきなおちんちんで全部全部私を染め上げてよっ!!!  
 私のこといっぱい犯してぇえええっっっ!!!!」  
 中学生とは思えない淫語を撒き散らしながら脳をショッピングピンクに染め上げる佐天涙子。  
 蕩けるような笑みに上条のピストン運動が加速する。がんがんと佐天涙子の幼い肉谷を貫いて処女肉を犯しつくす。  
「あっ、あああっ! 凄いっ! おまんこ凄いっ! 当麻さんのおちんちんが凄いいぃ!!」  
 声と身体を震わせながら佐天が仰け反る。  
 同時に物凄い力で両脚が上条の腰に絡みつく。  
 必死になって口づけをせがんでキスを貪り腰を振ってセックスの快感に没頭する。  
 
「涙子っ!」  
 上条も無我夢中となってペニスを打ち込む。  
 犯すこと犯されることに二人は夢中だ。  
 独り取り残された初春飾利は寂しい思いを自覚しながらも二人の淫蕩な交わりから目を反らせない。  
 性器同士をこすり合わせて一心不乱の獣に還元されていく。  
 じゅる、と濡れた股間を自覚して初春は無意識のうちに太股を擦り合わせていた。  
 ―――はぁ、はぁ、はぁ  
 三人の呼吸が一つの音楽になって奏でられていく。  
 喘ぎと吐息と飢えたような息遣い。  
 恥肉に擦れる粘着音が部屋の中を淫らに満たす。  
 処女とは思えない大胆な腰遣いで佐天は自分を犯す極太ペニスを味わいつくす。  
「あううぅぅ! ヴァージンなのに、こんなに気持ちいいなんてっ! もっとはやくしてればよかったっ!  
 おかしくなるっ! 私、くるっちゃうっ!」  
 戸惑いと快感とが佐天の柳眉を曇らせる。背中を反らせて細くて白い喉を曝け出す。  
 少女の唇や首筋、鎖骨や乳房を上条の唇が凌辱していく。  
「ね、ねぇ? 初春? わ、私ね? 今度はもっと凄い漫画描けるよ?  
 絶対、絶対っ! だって、気持ちいいってこと、理解したからっ!」  
 緩んだ瞳で佐天涙子が初春飾利に語りかける。  
 勝ち誇ったように、たどり着いたように。  
 初春はその笑みがとても羨ましいものに見えた。  
「ひゃああっ、らめぇ、らめになっちゃふぅ!」  
 呂律も回らないほどに酔いしれている佐天が快感に翻弄されながら必死に上条にしがみつく。  
 それを見ている初春飾利も異常なまでの一体感を持って佐天と同じように感じていた。  
「らめになるっ! らめになっちゃふぅ!!! わらひ、わらひ、もうらめぇぇぇ!!!」  
「俺も、もう、くうぅ!!」  
 絡みつく両足と下から突き上げてくる腰使いに上条のペニスも危険域に達している。腰が蕩けそうになる。  
 ペニスが絶頂の予感でぐいと膨らむ。  
「もう、出しちまうぞっ!」  
「ああっ! らしてっ! このままらしてくらさひっ! かまわないからっ!」  
 止められない。  
 中学生に膣内射精をするというい危機感と罪悪感がただでさえ暴走しそうな本能に甘美に絡んでくる。  
 止めるべき理性のブレーキが破壊される。  
 知恵の実を食べるように仕向ける蛇のような悪魔の誘惑に耐えられる通理などなかった。  
「出すからなっ! 涙子の膣内に、射精するっ! うわぁぁっ!!!」  
 ――びゅるっ! びゅるるっ! どくん、どびゅるるるっ!!!  
「ひあああああっっっ!! 熱いっ! 熱いぃぃ!!!   
 わらひのなかでとうまさんのがいっぱい出てるぅっ!!!  
 せーえき熱いっ! 熱すぎるっ!!! 熱くてイくっ!!  
 初めてのおまんこなのにわらひ、せーえきでいっちゃうっっ!!!!」  
 ぐいと膨らんだ亀頭から噴き出るスペルマの奔流に佐天涙子が絶頂する。  
 生まれて初めて味わう子宮口への熱量。  
 灼熱の精液に絶頂快感を叩きつけられる。  
 宇宙速度のような勢いで打ち上げられて全身がばらばらになって意識が真っ白になる。  
 びくんびくんと腰をしゃくりあげながら肢体を震わせてだらしなく口を開いて絶叫する。  
 痙攣したままの肉体はやがて力尽きて崩れて汗まみれになった全身がだらしなく緩んだ。  
 
「は、はあああ」  
 滝のような汗を流しながら上条は佐天涙子を抱き締める。  
 心臓がばくばくと悲鳴を上げる。  
 意識を失ったままの佐天にちゅっと唇を重ねた。  
 気だるそうに悪戯っぽく佐天涙子が微笑む。  
「ふふふ……普通のセックスも、すごく気持ちよかった、です……」  
 しかし、それだけ言って佐天の瞼が閉じられる。  
 座り込むような形の上条に上体を抱きかかえられた佐天はそのまま長い髪ごと上条の肩に頭を乗せた。  
 力の入らない身体を体重ごと預ける。  
 そのまま一分もしないうちに軽い寝息を立て始めた。  
 まだ膣内には上条の半勃起したペニスが収まったままだ。  
 ずっと見ていた初春が今更のように気付いて状況を口に出す。  
「佐天さん、三日も寝てませんでしたから……」  
 三人して裸で、処女を失ったばかりの少女が弛緩しきった表情で安らかに眠りにつく。  
 きちんと恋人がいる少年と、現状に無理矢理巻き込まれながらも興奮を隠せない少女と、無邪気に夢の世界に落ちていく乙女。  
 異様な状況に上条は佐天涙子を抱きしめたままぼりぼりと頭をかき、初春飾利は恥ずかしそうに顔を染める。  
「あ、あの、ですね?」  
 何分かの沈黙の後、下を向いて顔を真っ赤に染めた初春が上条に語りかけた。  
 うん? と少年と青年の中間の存在が引き締まった身体を隠さないまま意識を向ける。  
「佐天さん、しばらく眠らせてあげてる間に、ですね、その、私も……してもらいたいなって」  
 かあああ、と漫画なら背景に効果音が出るような表情と飴玉を転がすような甘い声。  
 華奢な肉体が小刻みに揺れている。  
「私、まだ上条さんが好きなわけじゃないですし、御坂さんを裏切るようなまねはしたくないんですけど。  
 でも、それ以外だったらしてもらいたいなぁって」  
 自分が何を言っているのか信じられない、といった表情と本音を隠せないといった口元。  
 上条が苦笑する。  
「わかった。わかりました。ま、いい作品を描くためには取材が必要ってことですね」  
 ちゅるん、とペニスを引き抜いて佐天涙子を布団に横たえる。  
 ティッシュを取り出して股間をぬぐってやる。そうしないとかぶれてしまうのだ。  
 本来ならシャワーできっちり流すべきだが起こすのも可哀想だ。  
 そうしておいて初春飾利に近づいた。  
 びくん、と肩を震わせる。口ではああいったもののやはり怖いようだ。  
「涙子が目を覚ますまで数時間あると思うし、いきなりするのもあれだよね。とりあえず少しお話でもしようか。  
 新作とか見せてもらえるかな?」  
 特段、ボーイズラブに理解があるわけではないがまずは歩み寄ろう。上条は笑って歯を見せる。  
 顔を真っ赤にしたままの初春は緩んだ瞳に困惑と喜色を浮かべて上条を見上げた。  
 

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