イギリス清教女子寮、とある一室。
いつの頃からか、そこはある少年が宿泊する際にのみ使用されることになっていた。
少年の宿泊用、と言えばそれはその通りなのだが、実際はそれだけではなく――――。
音も無く部屋と廊下の境界たる扉を開ける。
瞬間、部屋の中から先程までの行為で部屋中に満ちた匂いが少女の鼻腔をくすぐった。
どうやら今夜も碌な後始末もせずに眠りに落ちてしまったようである。
部屋に入る前に周囲を見渡し、自分以外の気配が無い事を確認してから入室する。
部屋の中は、客間にしては殺風景で家具と呼べる物は小さなクローゼットとこの広く無い部屋の3分の1を占めようかと言うくらいの大きさのベッドしかない。
なお、そのベッドの上には部屋の仮初めの主である少年と、その隣には一人の女性がすやすやと寝息を立てて眠っている。
――――裸で。
そんな状況にあっても少女は驚かず、と言うよりも承知の上と言わんばかりの表情で行動を開始した。
まず無造作に――それでも気配は殺したまま――ベッドに近寄り、手にしたポーチからおしぼりを取り出して女性の体を拭っていく。
自分よりも豊かな胸の谷間にこびり付いた汚れを重点的に拭い去り、拭き取り終わったおしぼりはジッパー付きの袋に入れた上でポーチへと仕舞い込む。
次に女性の額に指先を当て、耳元で何事かを呟く。これは一種の誘眠術式で、これによって女性は朝日が登るまで目を覚まさないだろう。
最後に女性の体をベッドの端まで押し遣り、これで準備は整った、とばかりに少年の足の間に正座する。
まず挨拶するように力無く垂れ下がる少年のペニスに軽く口付けをした後、愛精入り混じった性臭を漂わせるそれを躊躇い無く口に含む。
咽返る様な匂いを充分に堪能してから、その匂いの元をこそぎ落さんとばかりに柔かいままの肉茎へ舌を這わせる。
唾液を絡ませながら口腔内で舐り、弄り、啜る。
意識が無くても刺激を受ければ反応を返すのが人体の摂理である。
その原則に従って、少年の陰茎はあるべき姿へと変貌を遂げていく。
口の中で体積と硬度を増したソレに、少女は今度は口全体を使っての愛撫でもって応じる。
じっくりと丹念に根元から先端までを唾液で塗し、先程までこびり付いていた性臭の欠片まで拭い去った事を確認してから、少女は最後の段階へと移行する。
力が漲り天高く突く少年の肉棒に自らの秘裂の入り口をあてがい、そのまま腰を――――。
「…………ん?あー……もう朝かぁ。なんか体が休まった気がしねーけど」