全てを終えて、地上に戻って来た留美奈達。
ルリとチェルシーは再び、留美奈の家に居候をする事になった。
そんなある日…。
留美奈はルリとチェルシーの部屋の扉を叩いた。
「入っていいわよ」
と、チェルシーの返答を聞いて、留美奈は部屋に足を踏み入れる。
(やっぱり、俺の部屋とは随分違うよな…)
「で、何の用?」
留美奈は、妄想を始めようとした途中で、声をかけられて、
慌てて切り出そうとした。
「あ、その…」
「ルリ様は居間の方よ」
そこへ、チェルシーにそう言われて、部屋を見渡す。
「そ、そうか」
「で、まだ用があるの?」
ルリがいないのを確認した留美奈はどうしようか、少し迷ったが、
決心して話し始めた。
「…お、俺、金髪の事が好きだ」
「え…そ、そんな事…」
いきなり言われてチェルシーは混乱しかけたが、
心の平静を何とか保ち、留美奈に訊ねる。
「そ、その、ルリ様はどうするのよ……」
その問いに留美奈は返答するが…。
「…ルリも好きだ…」
その返答は当然、チェルシーを怒らせた。
「何よそれ、二股かけようって言うの!?」
「…そ、その…」
チェルシーは即刻ぶっ飛ばそうかと思ったが、一瞬考えた後、
留美奈に告げる。
「…居間にいるルリ様に二股をかけていいかどうか聞きに行くのよ!」
「な…!?」
「それで、ルリ様が許してあげるって言うなら私も許してあげるわ…」
真っ青になった留美奈にチェルシーの追い討ちが飛ぶ。
「言うまでも無いと思うけど、ルリ様を悲しませるなら……」
留美奈は最悪を覚悟して、居間へと向かうのだった…。