「ふぅ〜〜……」  
留美奈はひんやりとした外気を肌に感じながらくつろいでいた  
地下世界といっても今の時間帯は地上で言う夜に相当するものである  
街からは灯りが消え、路地にも人影は少ない  
 
―――ここは第七階層のとある宿  
最下層からなんとか第七階層まで上がってきた留美奈たちはこのホテルで一泊することにした  
夕飯も済ませた今は各自自由行動という事になっている  
留美奈は一度自分の部屋に戻った後さっさと屋上に向かった  
…屋上といっても単に屋根の上に座っているだけである。留美奈は窓から飛び出すと一足飛びに屋根の上ったのだった…  
「よっと…」  
屋根の傾斜はちょうど良く、寝そべるのに適していた  
何気なく、暗くなった街並みと空を眺める  
「……」  
周囲は静かで、星も月も雲も無い地下世界の空からは無機質な感じしか受けない  
それでも留美奈は空を眺めていた…  
留美奈の横顔が憂いを帯びたかと思われた、その時…  
「なにやってんのよ?」  
留美奈が上ってきた方向から声が聞こえた  
「金髪…」  
「らしくない顔してたわよ」  
チェルシーはスタスタと近づいて来る  
「うるせーな…俺でも物思いに耽ることだってあるんだよ!」  
「どうかしらね…」  
留美奈との間に人一人分ほどの間をあけて、チェルシーも腰を下ろした  
「こんな所で…独りでくつろいでるなんて…ねぇ…」  
チェルシーは興味無さ気に周りを見渡している  
「…銀之助たちはあの銃やら機械の話で盛り上がっちまうし…俺じゃ付いていけねぇからよ……  
 …って、そっちはどうなんだよ?」  
「こっち?シャルマは情報収集とか言って出かけてるし、お子様たちは勝手にやってるし…」  
「…お互い暇人ってことか……」  
 
二人は溜息をつきながら会話した  
「…」  
「…」  
そこで会話が止まってしまったので、二人の間に一瞬気まずい空気が流れる…  
「そういえば…こうやってると地上でのこと思い出すわね」  
「地上の?」  
「確かアンダーグラウンドに出発する前日に…」  
「…ああ、今みたいに屋根の上で話したな」  
「あの時はアンタもあんなに頼りなかったのにねぇ…」  
「……お前だってあん時は単なる暴力女じゃねーか」  
「何か言った?」  
チェルシーは静かに握り拳を作った…  
「…なんでもない」  
咄嗟に目を逸らして留美奈は答える  
「それはともかく、あの頃と比べたらお互い色々変わったってのはあるかもしれないわね」  
「まあな………  
 とりあえずお前は…」  
留美奈は目を細めてジーっとチェルシーを見つめた  
「な、なによ?」  
「何て言うか…可愛くなった?」  
「え!?」  
不意をつかれたチェルシー顔を赤らめて焦った…  
「え…!いや…そういう意味じゃなくてだな…何て言うか……え〜と…可愛くなったというか、丸くなったというか…その…全体的に…」  
チェルシーは真面目な顔で留美奈の言葉を聞いている  
喋れば喋るほど自分でも理解できない言葉が出てくるので留美奈も非常に焦った…  
「け、けど…俺がそう思ってるだけかもしれないし…勘違いかもしれないし…  
 すまん……何言ってんだ、俺…」  
留美奈は下を向いてそのまま黙ってしまう  
「アンタも…」  
 
「?」  
「随分、成長したと思うわ…」  
「え…?」  
「純粋に強くなったと思うし、頼りがいのある男になったと思うわ…だって……」  
チェルシーは軽く一息吸い込んでから続けた  
「この旅でアンタのこと色々知ることが出来たから…」  
「金髪…」  
優しい声で話し掛けられた留美奈には先程までの強張りはなかった  
「それと…」  
「?」  
「さっき、私のこと『可愛くなった』って言ったけど…」  
「だ、だからあれは俺の勘違…」  
チェルシーはさっきよりも深く息を吸い込んだ  
「地上には『恋する女の子は綺麗になる』っての……」  
「え…?あ!…あッ!!」  
チェルシーの言葉の真意に気付いた留美奈はただ焦ることしか出来なかった  
「…無いの?」  
「ああああああ、ある…!あるけど…!」  
尋ねる方も答える方も、どっちも必死だ  
留美奈が自分の状況を整理している時、二人の距離がいつの間にか狭まっていることに気付いた…  
「…」  
チェルシーは潤んだ瞳で留美奈を見つめている  
「…金髪」  
二人の身体は更に接近していった  
「金髪…本当にいいのか?」  
「…うん」  
ホテルの屋根に浮かぶ二つの影が重なっていく  
屋根の上に置かれたチェルシーの手に留美奈の手が重ねられたその瞬間、二人はゆっくりと口付けした…  
 
「ん…んん……んむ…ぅ…」  
留美奈の唇に例え様の無い柔らかい感触が伝わってきた  
それと同時に甘い感覚が頭を突き抜けた…  
「…っん…ん」  
その感覚に酔ってしまったのか二人は暫く唇を離そうとしなかった  
「んん…ぷはぁ…!」  
「ん………!」  
唇が名残惜しそうに離れていく  
実際は数秒間の行為だったが二人にとってはあまりにも衝撃的な内容だった  
「留美奈………んっ!?」  
浅い深呼吸をしているチェルシーに留美奈は再び口付けをする  
先程のよりは短いものの濃厚なキスだった  
「…ん!?」  
キスをしながら留美奈は無意識のうちでチェルシーの身体を抱き、少しずつ体重を掛けていった  
徐々に押し倒されていく事を感じたチェルシーは咄嗟に唇をずらす  
「ちょ、ちょっと!!」  
「あ…」  
留美奈はもう少しで馬乗りになるような姿勢だった  
「…こんなとこじゃ……」  
「す、すまねぇ…」  
再び二人の間に気まずい空気が流れた…しかし、先程のように重いものではない…  
「な、なぁ金髪…?」  
「なによ??」  
「『こんなとこ』じゃなかったら…イイのか…?」  
留美奈は自分の気持ちを率直に伝えた…  
「…………」  
「えっ……あ…その…嫌なら…」  
チェルシーから答えが返って来なかったので留美奈は困惑する  
「…エロガキ」  
「うっ!!」  
 
ボソリと小さな声だったが留美奈の耳に強烈な一撃が響いた  
多少残念そうな表情で留美奈はゆっくりとチェルシーの上から身体をどけていく  
「…いいわよ」  
「え!?」  
チェルシーはさっきよりも小さな声で呟いた  
「私だって…好きな人と……その…」  
「金髪…」  
その一生懸命なチェルシーの表情に留美奈の胸は締め付けられた  
堪らなくなって再びチェルシーに覆い被さろうとした留美奈だったが…  
「だから!ここじゃダメだって…!!」  
「あ……」  
「まったく…人の言う事はちゃんと聞きなさいよ……」  
「すまねぇ……」  
平謝りする留美奈を見て、チェルシーの唇の端が優しく緩んだ  
「続きは…」  
 
 
―――チェルシーの部屋  
部屋に隅に置かれたベッドに二人は背を向け合って座っている  
留美奈の方は既に服を脱ぎ終えているのだがチェルシーはまだ時間がかかるらしく、留美奈は大人しく脱ぎ終わるのを待っていた  
「なぁ…?金髪…」  
さほど時間は経っていないのだが、繰り返される布ぎれの音に待ちきれなくなった留美奈はチラチラ後ろを見ながら問い掛けた  
「……もういいわよ」  
「えっ!?」  
留美奈は一気に振り返る  
ベッドの上にはチェルシーの一糸まとわぬ姿があった  
 
「…ん…ゴク…」  
思わず生唾を飲み込んだ  
「そんなにジッと見ないでよ…わたしだって…」  
「金髪っ…」  
突然、留美奈がチェルシーに抱きついた  
「きゃっ!?」  
「……やっぱ…キレイだ」  
耳元で囁きながら、留美奈はチェルシーの身体をベッドに押し倒していった…  
ギュっとチェルシーの身体を抱きしめ、髪の毛に軽く口付ける  
「…ん〜」  
「なによ…?」  
「え、あ、いや……甘くてイイにおいだな…って…」  
「そ、そう?」  
「…こんな時に冗談は言わねぇって」  
頭をずらし舌先をチェルシーの耳にかすらせた  
「ああっ…やっ…はぁ…」  
敏感な部分を刺激されたチェルシーは身体をくねらせて反応する…  
「ちょっ…ちょっと!そういうのやめてよ!」  
「あ………」  
多少気まずそうに留美奈は顔を上げ、次に上半身を起こした  
そこにはチェルシーの裸体が広がっていた…  
「…ぅ」  
流れるように広がる金色の髪、滑らかな肌と四肢、美しく盛り上がった乳房、未だ見ぬ秘所を隠す淡い茂み  
男にとっては余りにも扇情的な光景だ  
無意識に留美奈の手が動いた  
「…ん!」  
気付いた時には留美奈の両手はチェルシーの乳房に触れていた  
手の平で包みこむように触り、ゆっくりと揉んでいく  
「(うぅ…すげぇ…やわらけぇ)」  
口には出さないものの留美奈はその感触を十二分に堪能していた  
「っ…!ん!」  
チェルシーが小さく叫び声をあげる…  
 
「あっ!…つい調子にのっちまって…」  
またしても気まずそうな表情で留美奈は両手を離す  
…落ち着いてよく見るとチェルシーの身体が小さく震えていることに気付いた  
「金髪…もしかして………緊張して…?」  
「…ちょっとだけね」  
率直な意見に留美奈の動きも一瞬止まった  
「けど、私なら大丈夫だから…続けて……留美奈」  
「うっ……(やっぱ可愛いかも…マジで…)」  
妙に素直なチェルシーを目の前にして留美奈もドキドキしている  
「…じゃあ、続けるけど………」  
視線はチェルシーの下半身に向けられていた  
「うん…」  
意図を悟ったのか、チェルシーも素直に頷いて答えた…  
「…」  
ゆっくりと留美奈の指が運ばれていく  
指先はすぐに擦り合わせられる脚の中心に辿りつき、ふさふさした茂みに触れた  
そのままわずかに力を込めると温もりに混じり微かに湿った肉の感触があった  
「…ぁ」  
探り当てた入り口から指先が潜り込んできた  
「動かすぜ…」  
そう言うと留美奈はゆっくりと前後に動かし始めた  
「ん!ぁあ!」  
留美奈の直接的な愛撫にチェルシーの唇から純粋な快楽のみの吐息がこぼれた  
ぎこちない動きではあるが留美奈も懸命に愛撫を行う  
「…ん!ん!ぁ!」  
最も敏感な箇所への愛撫に身体をくねらせて悶える  
「あ…」  
何度も指を動かしている内に留美奈は指先についた湿り気に気が付いた  
「金髪……濡れてる」  
「バカっ!!わざわざ何言ってんのよ…!!」  
 
照れ隠しの怒声が響いたが留美奈には届いていない  
先程から全身にチェルシーの存在を感じ続け、留美奈の欲求は限界に達していた  
「……………ぁ〜…」  
「…どうしたの?」  
「金髪…その〜…」  
「??」  
「もうイイかな〜…って………」  
「あ……」  
最初は戸惑いもしたが、留美奈の意思を察し、チェルシーは小さく頷いた  
「…お、ぉぅ」  
ベッドの上に仰向けに寝転んだチェルシーに身体を重ねていく  
両脚の間に腰を沈め、指で位置を確かめた後、留美奈は勃起の先端を濡れそぼった入り口にあてがった  
「…あ!」  
少しずつ腰に体重をかけてゆく  
先端に感じる感触は硬いものの、十分に濡れているせいで先端の亀頭までが一気に中に飲み込まれた  
ぐ…ちゅ……  
「っ……う…」  
留美奈は更に体重を前に預けていった…  
「あぁ!」  
暫くして男根の根元までがチェルシーの中におさめられた  
「…金髪、大丈夫か?」  
「…はぁはぁ……アンタに心配されるほど…」  
「…へっ」  
チェルシーの強気な発言に留美奈も安心した  
…次にゆっくり長いストロークで前後に腰を動かし始める  
 
「あっ!!んんっ!!」  
「あ!や、やっぱりもっとゆっくり動いた方がいいか…?」  
「だから……心配しなくてもいいって……」  
「でもよ…」  
「…アンタに…留美奈に全部任せるから……」  
「…あ」  
「何があっても全部受け入れるから…」  
「金髪…」  
留美奈の胸の中がギュっと締め付けられる  
「じゃ、じゃぁ、動くぜ…」  
ゆっくりとした腰の動きが再開された…  
なるたけ優しく動こうとしても、キツく暖かいチェルシーの柔肉に潜る度、徐々に腰の動きは勢いを増してしまう  
「く…ぅ」  
突き上げられる度にチェルシーの身体は白いシーツをずらしながら上の方に押し上げられていく  
留美奈の男根が根元までおさまり、チェルシーの最奥を貫く度身体が強張り結合部がすぼまり、男根を締め付けた  
「金髪…っ!スゲェ…イイっ!!」  
無我夢中で腰を叩きつける  
「うっ…はぁ…うっ!」  
「ぁ…んんっ…留美奈…」  
チェルシーの腕が留美奈の身体を抱きしめた…  
それと同じ頃、留美奈の身体には射精の衝動がこみ上げてきていた  
「き、金髪…!俺、もう…」  
「え?…ええ?」  
腰のピストン運動の勢いが更に増していく  
「くっ!」  
留美奈はその快楽耐え切ることは出来なかった  
男根の先端から勢いよく精液がほとばしり、チェルシーの膣内に染み渡っていく…  
「うっ……く…っつ…」  
射精のたびに情けない声が漏れ、それに伴い上半身から力が抜けていった  
 
「ぁ…」  
涙の滲んだ瞳から視線を下に向け、チェルシーは自分にうな垂れかかってくる留美奈を見つめた  
「…まったく……なんで中に出すのよ…」  
「あ…あっ!あ゛〜!!」  
突然の発言に留美奈は心臓が止まるかと思うくらい焦った  
…チェルシーの両腕がふわりと留美奈の背中を包んだ  
「けど…全部受け入れるって言っちゃったしね…」  
「…うっ」  
複雑な表情を浮かべていた留美奈だったがその一言で顔色が良くなった  
「金髪っ!」  
「ん!んむ!?」  
留美奈はいきなり口付けをした  
「な、なにすんのよ!」  
「いいだろ!これくらい!」  
「ん!ん〜〜!」  
今度のキスは長い  
「(まあ、いいか…これくらい…)」  
その後二人は何度も唇を重ねた…  
暫くして二人は仲睦まじく一緒に眠りに落ちていったのだった  
―――――――――――――――――――――――――――  
誰にも知られることの無い二人の初夜はこうして終わりを告げた…  
 

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