「…はぁ…」
((────…あれ以来…金髪がオレをルリに近づけてくれねェ…
……ま、まさかバレたか?))
留美奈は一人家路を辿っていた。ここ二三日、二人きりでルリと会えない日々が続いている。
一緒に下校することもままならないとはこれ如何に、であった。
ルリと会えないのももちろんツライ。しかしそれ以上に………
「…ヤりてェ…」
快楽を覚えたルミナの性欲は、臨界点を突破しつつあった。
「…部屋でシコるか…」
たったったったったったっ
「にーちゃーーーーんっ!!!」
留美奈が溜息をつくと、背後から聞き覚えのある元気な声がした。
パタパタという足音が近づいてくる。
「か、雷チビ!?」
留美奈が振り返ったそこには、ブレザーに身を包んだツインテールの少女が立っていた。
「オマエ…ブカブカだな…」
ブレザーの袖に手が殆ど隠れていて、裾から少ししかスカートが見えない。
サイズが大きいのがはっきりわかる。
「これからおっきくなるんだもんっ!」
シエルは頬をふくらませた。
「で?オレに何か用か?」
留美奈が訊くと、シエルはころっと表情を変えた。
「えっと、そうだ!図書館行こう!」
シエルは留美奈の手を引っ張って言う。
「お願い!ちょっと来てよ〜」
掴んだ手を左右に振ってシエルがねだる。
「何でオレが?」
「だって高いトコロの本取れないもん」
「………ったく、しゃーねーなァ…」
留美奈はシエルに手を引かれ、図書館へ向かった──。
───────………
─────……
──…
「で、でけェ…」
目の前のダンジョンもどきに圧倒され、留美奈はつぶやいた。
シエルの通う附属中学敷地内の大学図書館、その深部。
両サイドの書架は5mはゆうに越えている。
窓も無く日の光の差さぬそこは薄暗く、オレンジ色の蛍光灯だけがぼんやりと辺りを照らしている。
「…てかこんなところに何の用だよ?」
留美奈は天井高くそびえる書架を見上げて言った。
「えっと…上のほうにセンセイに頼まれた”いがくしょ”があって…あのへんなんだけどね?
…私じゃ届かないし…その…ひとりじゃ怖いし…はしごも…」
シエルは少し恥ずかしそうに後ろを向くと、書架の上のほうに向かって手を伸ばしてぴょんぴょん跳ねた。
「…あー…じゃあオレが代わりに取ればいいのか?」
「にーちゃんじゃわかんないよ…うーん…肩車してくれればわかるかな?」
「… は ぁ !!?」
((か、肩車?オレが?…オレは父親かよッ!!))
「…イヤ?」
上目遣いで訊く。
「…わーッたよ。…で?どーすんだ?」
留美奈が断れる訳もなかった。
「うん。…じゃあ足くぐって?」
「なッ!?…マジか?」
「……?」
シエルは留美奈のオーバーな驚きように、首をかしげた。
((─…女の子の足の間に…頭を潜り込ませる?…フォォォォォォォォゥ…!!))
やはり女の子に対するこういった行為には酷く興奮するようだ。
たとえ相手にそんなつもりは無くとも。
「…じゃ、じゃあ…いく、ぜ…」
一人で勝手に興奮している留美奈がシエルの足元へ頭を運ぶ。
スルッ…
「ひゃうっ!!!」
留美奈のツンツン頭が内腿を擦り、シエルは声を上げた。
「もー…くすぐったいよっ!」
シエルは少し怒ったように言った。
「あ、ワリぃ…」
「よいしょ…それじゃ、立っていいよ。」
留美奈の頭に手を置いて言う。
「おう…よッ!」
いとも簡単に留美奈が立ち上がる。
「えっと……あ、あれだ。…んーっ!もうちょっと…」
その本は肩車の高さよりまだ少し高いところにあり、
シエルは取ろうと手を伸ばす。
「お、オイ!あんま動くなよ!バランスが…」
シエルの体勢が不安定になったせいで二人の体がグラつき始める。
「取れたっ!うわ重、わわっ!!?」
「うぉッ!!?」
シエルがブ厚い本を手にしたと同時に、留美奈の背が大きく傾いだ。
ド サ ッ !!!
「……っ〜〜〜…」
留美奈は背面から受身も取れずに床に倒れたため、頭を打った。
痛さのあまり目が開けられない。
「…う〜ん……」
体の上から呻き声が聞こえる。留美奈がクッションになったため、
どうやらシエルも無事のようだ。あの体勢から怪我無しとは流石元B級師兵。
「…ってェ…」
留美奈はようやく目を開く。
((…………ギリシャ国旗?))
眼前にある謎のストライプ。暖かく柔らかい感触。
上のほうにプリーツが見える。
((…が、眼福…いやいや、てかこれじゃあ身動き取れねェ…))
この状況では自分から行動を起こせず、留美奈は再び目を閉じることにした。
((…早く目ェ覚めてくれッ!!!))
少ししてシエルがもぞもぞと動いた。おそらく留美奈の体に手をついて一旦上体を起こしたのだろう。
しかし再びシエルが留美奈の体にへたり込んでくる。
今度は先ほどの感触ではなく、さらさらとしたフローラルの香るモノが顔にかかる。
((……か、髪の毛…?))
シエルは明らかに留美奈に抱きついていた。
((まさかそんなことは…))
自分の感覚に半ば無理矢理疑念を抱き、ゆっくりと目を開けた。
眼下に金色の髪。自分の胸元で微かにもぞもぞと動いている。
((マジかよッ!!…ならちょっとぐらい…いや!オレにはルリが…いや、でも…))
物音のしない図書館で、留美奈は葛藤し、己と格闘する。
((…こ、ここはダメ元で…ちょっとぐらいなら…))
無論留美奈が己に打ち勝てるハズも無く、留美奈の手がシエルの頭と背中に伸びる。
「っ!?」
留美奈の手がそっとシエルの髪を撫でると、シエルが一瞬びくりと身を縮めた。
しかしすぐに子猫のような溜息が聞こえてくる。
留美奈は幾度となく髪を撫で、シエルが気持ちよさそうに体をもぞもぞとさせるのを感じると、
何故か次第に穏やかな気持ちになっていく。
((もう少しこのままでもいいよな…))
「…ねぇ……にー、ちゃん…?」
シエルがようやく声を出す。
「…ん?あ、ワリ…なんか和んじまった…イヤだったか?」
「…え?ううん。そうじゃなくて…にーちゃん…その…」
「?」
「……………ぁたって…るよ…」
──心は和んでも、体は正直だった─。
ちょうどシエルの太腿に留美奈のモノが当たっている。
「…こ、これは…その・・・……ワリぃ…」
フォローのしようも無く、留美奈はただ平謝りする。
「……このままだと…外に出られないんじゃ…?」
「……確かに…」
──しばしの沈黙。
「…じゃあ…元にもどそ?…私も強力するから…」
「は、はいぃ!!!?」
─────………
───……
─…
((…オレが…雷チビに…))
シエルの眼前、いや顔前で留美奈の怒張が激しく脈打っている。
「…それで…どうすればもとに戻るの?」
シエルは顔を真っ赤にして小さく言った。
「…握って…それで、こう…上下に動かしてくれ…」
シエルは熱くたぎる肉棒におそるおそる手を伸ばしていく。
しゅる… しゅにっ… しゅっ… するっ…
「こ、こんなかんじ?」
シエルは言われるがままに手を動かし、留美奈の怒張を撫でる。
「…ッ…ああ、そうだな…」
「…?なんか出てきてるよ…?」
シエルは無心で手を動かし、先走りを滲み出させる肉棒を見つめる。
「じゃ、舐めてみてくれねェか?」
「なっ、舐めるの?…うん…分かったよ…」
シエルはピンク色の可愛らしい舌を精一杯のばして鈴口を舐める。
「ちゅ…ぴちゃ…んく…れろ…ぴちゅ…はぁっ…」
シエルは時折り『これでいいの?』と尋ねてくるような視線を向けてくる。
それだけで留美奈は昂ぶってきてしまう。
「もう…いいぜ」
留美奈は膝元のシエルを抱き寄せた。
「うぁっ…にー、ちゃん…くすぐった…ぅくん…」
シエルの小さな耳に口付けをし、首筋にキスの雨を降らせていく。
「あ…はぅ…ふぁ…あぁん…」
留美奈は首筋にキスをしながら、片方の手をシエルのブレザーの裾から胸に入れ愛撫する。
「やぅ!…おっぱい…まだ、ないのに、ぃ…あぁっ!!」
シエルの発育途中のなだらかな胸を、手のひらと指で擦るように愛撫する。
「ふぅん…あ、ぅっ…はぁ…」
Yシャツ越しに胸を弄ると、シエルが可愛らしい声で小さく喘ぐ。
それだけでもボルテージは高まり、血流は留美奈の股間に集中する。
留美奈のもう一方の手がシエルの恥丘へと伸びていく。
「ひゃ!!?」
「あ、ワリ…ビックリしたか?」
「…う、うん…大丈夫だよ…」
くにゅ…くにっ…しゅる…こしゅっ…
「ひゃう!あ、あぅ…はぁ…んんっ!」
留美奈の指がショーツ越しにシエルの秘裂を上下に愛撫する。
「うぅ…こすっちゃ…や、だよ…ぉ…」
シエルは自分の恥ずかしい所を弄ばれているという感覚に、顔をさらに紅潮させた。
ひんやりとした図書館の床がより冷たく感じられ、シエルは自分の体が火照っているのに気付く。
くちゅ…くぷっ…
「うぁ…くふん…あぁぁぁっ!!」
留美奈の指がショーツを避けてシエルの秘裂に割り入る。
「あ、あぁっ!はぁ…に、にーちゃん…き、つぃぃ…ぁっ…」
留美奈の指が第一関節と半ばまで挿入された。
シエルの膣壁はそれ以上の侵入を拒むかのようにきつく締め付けてくる。
「ワリ…もうちょっと気持ちよくさせてやっから…」
留美奈の指がシエルの膣内でゆっくりと動き始める。
「うぁっ!あ、っ…はぁっ!ぅんっ!…ぁあっ!」
わずかに指を曲げるだけの動作でも、シエルは”いやいや”をするように敏感に喘ぐ。
「く、ふぅ…あ、ああっ!やっ…ぁうっ!」
次第にシエルの膣壁が潤みはじめ、発する声も一層艶を帯びる。
ちゅくっ くぷっ くちゃっ
「や、だぁっ!音、しちゃうよぅ!はぅっ!くぁっ…あぁ!」
自分の秘裂から出る卑猥な音に、シエルはさらに羞恥し、感情が昂ぶっていく。
留美奈は指のストロークを早めた。
「く、んっ!……ぁ…?あ、あぁっ!何か、く、るよぅ!あ、ぁぁっ!来るっ!来ちゃう!
ぁぁっ!んっ、あぁ!…………ぁれ……?」
シエルが絶頂に達する寸前で留美奈の指が止まった。
シエルは焦点の定まらない瞳で留美奈を見る。
「…はぁっ…はぁ…なん…で…?」
予期せぬタイミングで快感が途絶え、眦には涙が滲み出してきた。
「あ、ワリ…そろそろコッチでもいっかなぁ…と思ってよ…」
留美奈が指したモノははちきれんばかりにその存在を主張していた。
「……………」
シエルは先程よりもさらに巨大化した剛直を目にして、恐怖に苛まれた。
「…どした?」
「こ、こんなおっきいの…入るの…?…絶対痛いよ…」
「大丈夫だって。…てかおま…その…初めてか?」
「…当たり前…だよ…」
((──恐るべし、処女にしてこの感度…。──恐るべし、つるぺt…スレンダー…。))
「…こんだけ前フリやっときゃ大丈夫だろ…じゃ、いくぜ?」
留美奈は剛直をシエルの秘裂に宛がった。
「…待って!」
シエルが急に声を上げた。
「……その…手…にぎっててもいい…?」
艶やかな唇は消え入りそうなくらいか細く紡いだ。
「ああ。…力抜いてろよ…」
ちゅく…
「あぁぁぁっ!」
留美奈の剛直がシエルの膣内に割り入っていく。
「あぐっ!っ、ぅぅ…」
シエルは体を引き裂かれるような強烈な痛みに、嗚咽にも似た苦しげな声を上げる。
その瞳からは先程とは異なる涙が流れた。
「だ、大丈夫かよ?」
留美奈は挿入を止め、シエルを気遣う。
「ぁ、あぁ…うん…だい、じょぉぶ…へーきだよ…」
涙で濡れた顔を精一杯綻ばせてシエルは笑った。
留美奈の胸はその幼気で健気な姿に打ち震え、言いようのない想いが込上げてきた。
「ふぅっ!?…んむっ…ちゅ…こくっ…はぁぁっ…」
唇を重ねたままゆっくりと挿入を再開する。
シエルは爪痕ができるほど留美奈の手を強く握りしめた。
彼女の握り返してくる力の強さが耐えようとする思いに感じられ、留美奈の心に暖かな感情が膨らんでいく─。
「あ、ぐっ…──っ!」
留美奈の剛直がシエルの最奥まで到達し、シエルは声にならない叫びを上げた。
「…入っ、たの…?」
焦点の合わない虚ろな目で結合部を見てシエルは言う。
「ああ。…マジで大丈夫なのか?」
「…う、うん……クスッ…」
少女の顔から不意に笑みがこぼれた。
「にーちゃん…いつもより優しすぎだよ…」
「…そ、そうかよ…」
ルミナはバツが悪そうに頬を掻いた。
「…なぁ…そろそろ…動いてもいいか?」
「うん…だいじょぉぶ…来て…」
ちゅく…ズッ…ぐぷっ…
「あっ!う、ぁん!く、ぅん…ぁあ!」
緩やかな優しいストロークの度に、シエルは苦痛とも快感ともとれる声を上げ、
次第にその声に媚声の混じってくる。
「にー、ちゃん?」
「もうすこしだけ、ん、もうちょっとだけ、ならぁ…早く動いても、いいよ?」
「で、でもよ…」
「へーきだから!ぁぁっ、へーきだからだいじょぉぶっ」
「にー、ちゃんもぉ…気持ち、よく、なって?」
その言葉を皮切りに、シエルを気遣うあまり遅かった注送のペースが少し早まる。
「に、ーちゃんの!おっきいのが、私のなかぁ、動いてぇっ!い、あぁっ!動いてるよぅ!」
ふたりのつながった部分からも水音がし始めた。
「あ、あっ!あぅ、ぅん!くっ、あん!」
シエルの腰が留美奈の片腕に抱えられ、ストロークがより深くなる。
「あぅっ!お、なかの…おくぅ!当たって、るよぅ!」
シエルは”いやいや”をするように首を横に振った。
「す、げ…締まる…ッ」
留美奈はその幼い性器の与える強烈な快感と締め付けに少々苦しげな声を上げた。
「にーちゃん、のが、ぁあっ!お腹のな、かぁ…こすってぇっ!
ヘンな、かんじだよぅ!」
シエルは初めての感覚に耐えるように留美奈の首に腕を回してしがみつく。
彼女の体は殆どが浮かんでいた。
「…ちょっと立ってみるか?」
「…ふぇ?」
ぐいっ
「うぁぁぁぁっ!ふか、ぃよぉ!」
留美奈はシエルの背を本棚に預け、再び腰を突き出した。
シエルの足が抱えられ、体は完全に床を離れる。
「こ、んなぁ!えっちなかっこ、いやぁ…あくっ!ぅん!!」
シエルの眼からはもう羞恥からとも快感からともつかぬ涙が溢れ出した。
じゅくっ!くぷっ…パンッ!
「に、ぃちゃんっ!はぁ、くっ!は、げし、きゃう!激し、すぎ、るよぅ!!あぁっ!」
シエルが叫ぶような声を上げて留美奈に言う。
「ワリ、オマエの、膣内、キツくて、とまん、ねェ!」
留美奈は話す間も暇なく腰を突き上げる。
「あ、あん!ふぁ…ぁぁ、な、んかぁ…ぞくぞくって、あ、くる!来るよぉ!」
シエルは未知の感覚に切羽詰ったような声を上げる。
感情が昂ぶれば昂ぶるほど膣内の剛直をきつく締め付けていく。
「ぐッ、やっべ…オレも…そろそろ限界っぽい…」
留美奈は自らの絶頂に向けて注送の速度を上げる。
「あ、ダメ!へん、だよぉ!なんか、く、来る!来るよ!き、ちゃうぅっ!
くっ……はあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「…ッ!!!」
ビュルッ!!! ビュクッ!! ごぷッ…ビクン…ビクン…
「っく…はぁ……ぁぁ…ふぅ……はぁぁ…」
留美奈の精液はシエルの膣奥に何度も打ち付け、行き場を失ってシエルから溢れ出した。
「…にー…ちゃんの…はぁ…なんか…あふれ…てるよぉ…」
肩で息をつきながら呟くようにシエルは言う。
結合部から精液がこぼれ、冷たい図書館の床に広がった。
…───────
……──────────
「すっかり日が暮れちゃったねー…」
あかね雲の浮かぶ空を見上げてシエルは言った。
ゴトン!
留美奈は自動販売機から取り出したミルクコーヒーをシエルに手渡す。
「ありがと。ルリねーちゃんには秘密にしといてあげるね!」
暖かい缶を受けとってシエルは笑った。
「お、おう…」
留美奈はバツが悪そうに顔をそらした。
「でも覚えといてよ!にーちゃんのコトスキなのはねーちゃんだけじゃないんだからねっ!」
「なっ!!?」
「…すす…こくっ…こくっ…はぁぁ…
はい!ごちそうさま!今度もまた付き合ってよね!」
シエルはそういうと半分残った缶コーヒーを手渡してぱたぱたと走り去ってしまった。
「……ずずっ…」
走り去るシエルの背中を、留美奈は缶コーヒーを啜って見送った。
((……甘いな……))
「はぁ…」
吐いた息が少しだけ白くなった気がした。
──オレンジ色の光がアスファルトの帰り道を優しく包んでいた─。