<雅人×春香>  
昼下がりのCNB局内。  
椿木春香は、いつものように、昼食を食べ終え、報道部へ向かっていた。  
すると、一人の男が、反対方向から歩いてくる。  
――――こいつ、苦手。  
 
結城雅人。8年前、自分にプロポーズしておきながら、アメリカへ追いやった男。  
しかし、唯一最も春香が全身で愛した男だった。  
もう、自分たちは終わったはずなのに、職場で顔を合わす度、胸が熱くなる。  
気持ちが少しずつ、少しずつ8年前に戻っていく。  
彼もまた、いっちょ前に重役になったこと以外は昔と変わらず、憎まれ口を叩きつつも、  
何かと構ってくる。心配してくれる。  
自分に優しい。  
だからこそ、春香は戸惑っていた。  
春香はちらっと見ただけで、雅人の側を通り過ぎた。  
 
「なあ」  
呼び止められた。  
振り向くと、釈然としない表情の雅人がこちらを見ている。  
「何よ」  
「そんなに・・・もう、嫌いか」  
「・・・」  
「俺のこと」  
彼の挑むような、でもどこか悲しげな眼差しに、春香はひるむ。  
が、ふっと視線を外し、  
「苦手よ・・・あなたは」そう吐き捨てた。  
瞬間。  
 
―――――ダン!!  
雅人は春香を壁際に追いやり、逃げられぬよう両腕でガードした。  
すぐ目の前にある雅人の顔。身動きが取れない。  
 
「・・・っ!」  
雅人は春香の唇に吸い付く。  
春香は逃れようともがいたが、男の力には勝てる筈もなく、彼の舌使いに感じ始めてしまい、  
それもだんだん弱まっていく。  
二人の舌が混ざり合う音が、よけいに春香の理性を朦朧とさせた。  
「ん…んっ、ふぅ・・・」  
次第に雅人の手が、春香の胸へ向かう。  
「・・あ!…」  
少しきつく掴まれて、思わず声を上げてしまった。  
同時に二人の唇が離れる。  
雅人はそのまま唇や舌を使い春香の首筋から鎖骨にかけてなぞっていく。  
「は、はぁ・・・」  
片方の手は下半身に向かい、尻の方まで達していた。  
今にもスカートをまくり上げそうな雅人の手を、春香はやっとの思いで掴み止めた。  
「・・・待って・・・雅人、ここ…は、人が来る」  
「じゃあ、やめる?」  
「…どうしよう…?」  
ここで続けるわけにはいかない。  
しかし、二人共互いが欲しくてたまらない極限状態まで来ていた。  
「・・・・」  
春香は潤んだ、すがるような目瞳で雅人を見つめる。  
雅人はその目に更に欲情した。  
「…抜けよう」  
「え?」  
「走れるか」  
「・・・・」  
さっきまでの彼の責めで、体に力が入らない。  
今だって、彼の両腕の支えでやっと立っていられる状況だ。  
雅人は春香を抱きかかえ、走り出した。  
「ちょ・・っ」  
恥ずかしさで春香は顔を赤くした。  
通りすがりの社員達が振り返り、こちらを見ている。  
 
――――え、あれ、取締役?  
――――抱えてたの、椿木春香だよね?  
 
車を走らせ、ホテルに着いた。  
その場しのぎのラブホではなく、上品で洒落た高級ホテルだ。  
――――とっさにこんな綺麗なホテル取れるなんて、やっぱりこいつお坊ちゃんなのね…  
そんなことを思いながら、自分の腰に腕を回したままカウンターで手続きをとる雅人を見上げる。  
まだ興奮の冷めない体で寄り添い、チェックインを待つ。  
 
部屋に入るなり、押し倒され、熱いキスが降ってくる。  
二人が倒れ込んだ衝撃で、ベッドのスプリングがバウンドする。  
「はぁ…っはぁ…はぁ・・・」  
上がる息が止まらない。  
まもなく春香は上半身裸にされた。  
春香も雅人のネクタイをもつれる手で必死にほどき、シャツを脱がす。  
「ああっ!!」  
不意に乳房をくわえられた。  
「雅人…」  
「可愛い」  
彼の左手で片方の胸を揉みしだかれ、もう片方は舌でいやらしく舐められる。  
舌が、尖った乳首を通るたびに、何とも言えない快感が押し寄せる。  
「あん…っああ…ぁぁ」  
雅人の右手は腰を伝い、スカートの中へ入っていく。  
ストッキングを脱がし、既にかなり湿っている下着越しに秘部をなぞる。  
「―――――んうっ!!」  
「うわ…」  
その濡れ具合に雅人も耐えきれず、パンツを脱がし、直接愛撫し始めた。  
「あ!・・・あぁ・あん、あっ・・・」  
春香の喘ぎは一段と激しくなった。  
「汚れるし、邪魔だからもう脱がすよ」  
唯一身につけていたスカートさえも脱がされ、ついに春香は全裸になった。  
「昔と全然変わってない。キレイだよ」  
雅人は、8年前…かつて愛し合っていた頃と全く変わらない、白くて透き通るような彼女の  
裸体に、完全に魅了されていた。  
胸を舐め続けたまま、愛撫していた秘部に二本の指を差し入れる。  
「はぁ・・・・ん」  
「すっごい濡れてる。そんなにしたかったの?春香」  
「っ・・・ばかっっ・・・・あ、あああ!!」  
ぐちゃぐちゃ中をかき回され、愛液が雅人の指に絡みつく音にすら感じてしまう。  
ヒクつく秘肉からは際限なく愛液があふれ出て、シーツや雅人の手をビシャビシャに濡らしていく。  
 
「やっ・・あん・あぁっ、ああ…」  
「もう限界」  
そう呟くと、雅人は散々濡れまくったそこに吸い付いた。  
「…あ、あああああっ―――――」  
その刺激に春香の腰はバウン!!と浮き、飛びそうになった意識をぎゅっと目をつぶり抑えた。  
自分の秘部に、直接触れている雅人の舌の感触が気持ちよくてたまらない。  
「春香のここ、すげぇ・・・・」  
「あっ、やぁあ・・・ん、んぁっ・・あ、あぁ…」  
雅人は夢中になって、春香のそこを激しくしゃぶり続ける。  
舌で容赦なく擦り上げ、歯も使いつつ。  
「や、あ、あ、雅人、だめ、いっちゃう・・・」  
まだいきたくない。雅人自身のものでいきたい・・・  
「だーめだよ。まだすることがあるだろ」  
「・・・・?」  
――――ああ…  
「…っんはぁ・・・久しぶり、だから…自信ないわよ…?」  
「それは俺だって同じだ」  
「…調子いい…」  
などと憎まれ口を叩きながら、春香はゆっくり起きあがり、雅人のズボンをパンツごとずり下げた。  
もう既に膨張しそそり立っているそれをそっと掴み、亀頭をくわえ始める。  
「…っう…」  
雅人は思わずうめいた。  
最初は竿を手でしごき、先を舐めていたが、やがて根本まで口全体ですっぽりと含んでいった。  
「っ・・・・春香…」  
ちゅばちゅば音を立てながら舐め回したり、全体をくわえたまま舌でかき回す。  
――――ああ…おいし・・・・  
フェラは苦手だった筈なのに、いざやってしまうと、止まらない。  
「うぁ・・・・・っ!」  
強く吸い上げると、雅人はビクンと背を反らせた。  
「もう・・・・っ出るから・・・」  
「…いいよ…?・・・出しても」  
「…出すなら春香の中がいい…」  
彼も自分と同じように感じていたことに、春香は胸がきゅんとなる。  
そっとくわえているものを離す。  
口とそれの間に、春香の唾液と雅人の我慢汁が混じった液体で糸が引いた。  
 

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