何処にでも毛色の合わない種族はいる。  
バハムーンがヒューマンの話をまともに聞く訳が無いし、  
ディアボロスとセレスティアを並べたら、魔法やブレスをぶつけかねない。  
今回の二人組は、そんな劣悪な関係を持つ、少年と少女のお話。  
 
「ちょっと、何であそこで勝手に宝箱を開けようとするワケ?」  
「ウッセー!目当てのアイテム出て来ないんだから、別にいいだろ!」  
喧々囂々、チーム内部の言い争いが、もう十分は続いている。  
険悪ムード全開のドワーフ男子とエルフ女子の小競り合いを、止めようとする者すら現れない。  
今回、とあるアイテムを探しに深い迷宮に潜っているが、三回目になってもまるで見つからない。  
散々探して回復も底を付き、帰ろうかという時に宝箱目掛けて突撃。  
彼女の説教と彼の言い訳は、ぐるぐる回ってキリがない。  
「あなた、この間もそれで毒になっちゃったじゃない!獣のオツムは反省も出来ないの?!」  
「ばっ、ざっけんなこの野郎!ドワーフ馬鹿にしてんのか?!」  
「え〜そうよ。あなたは大バカ者の墓穴掘りよ!」  
しまいには屁理屈と悪口が終始する醜い口喧嘩になっている。  
なまじ口が上手いエルフの口調は、命令嫌いのドワーフを苛立たせる。  
「死ぬのはあなたの勝手だけど、わたしの取り分まで治療に回さないでよね」  
思いつく限りの悪たれを突いて勝った気になったのか、彼女は長髪を揺らしてそっぽを向いてしまう。  
「こいつ・・・見てろよ・・・」  
彼女の気がすんだ後、ドワーフ少年は歯ぎしり交じりに言い放った。  
 
「ん?何かしら・・・手紙?」  
夕暮れ時の学生寮、彼女の部屋の扉には、下に潜らせるベタな送り方の手紙が置き去りにされていた。  
ラブレターにしては色気が無く、かと言って普通の手紙とも思えない白の便箋。  
封を切ってみると、激烈に粗末なペン字で短い文章が書かれている。  
「みずぼらしい字ね・・・えーと・・・果たし状?」  
同封された紙切れには、  
【今日こそ目にモノ見せてやる 日付が変わったら屋上に来い】  
などと記入されていた。  
「ふ〜ん。恨まれる覚えは無いから、たぶんあいつね・・・上等じゃない」  
小のつかない憎らしい相手の顔が浮かぶ。  
時間はまだまだ先なのだが、今直ぐにでもぶん殴ってやりたい程の熱が入る。  
そして待ちに待った深夜の屋上。得物を担いで時間通りに来てみたが、誰もいない。  
「決闘でも遅刻する気かしら?今度こそ性根を叩きのめしてやらないと――」  
独り言の途中で、首回りに激しい痛み。  
斧の柄で殴ったら、丁度こんな感じであろうか。  
薄れゆく意識を保とうにも、目が回って如何しようも無い。  
「う・・・何て、事・・・」  
横目に見た犯人は、獣の様な姿だった。  
 
「ん、んん・・・きゃあ!何よこれえ!」  
暗い夜景を眺めていると、エルフの高い声が聞こえた。  
くるりと回れ右をして、ドワーフは彼女に向き直る。  
彼の眼前には、身ぐるみ剥がされた素っ裸のエルフが両手足だけ柵に縛りつけてあった。  
「よお、やっと起きたか」  
「このお、くっ、放しなさい!」  
「ムリムリ。そんな体制で大きなタオル引き剥がせる奴なんて、バハムーンぐらいだろ」  
勝ち誇った感じのドワーフ。暗闇でも声と気配で分かる。  
曇った夜空は星すら見えないが、お互いの顔を隠す程の深い闇は生み出さなかった。  
「こんな事して何のつもりよ?人が来たら大変よ!」  
「知るか。そしたらオマエの裸がよそ様に見られるだろ」  
常日頃から侮辱してきた相手に、今度は自分が辱められる。  
それを悟ったのか否か、彼女は口を閉ざしてしまう。  
「わたしを・・・犯すつもり?」  
「おっ、理解が早いな。流石優等生」  
「バカ言わないで。誰があんたなんかに・・・っひゃあ?!」  
何時もの小賢しい口を黙らせようと、素早く股下に手を突っ込む。  
「おいおい、もうちょびっと濡れてんじゃん。脱がされただけで欲情したか?」  
「な、何を・・・ふぁん!ひあっ!」  
指で軽く擦るだけで、良好な反応が返ってくる。  
「けっ、イイ声で鳴きやがるぜ」  
もっと乱れさせようと、指を一本挿入した。  
 
「はあ、はあんっ、お願い、止めて・・・」  
「ああ?いつもの命令口調は如何した?」  
紅潮した顔を反らし、消え入りそうな声で訴える。  
が、当然此処で止めるつもりは無い。  
必死に快楽と戦っているらしいが、堕ちるのも時間の問題だろう。  
「あ、謝るから、んっ、お願い、よぉ・・・」  
「ヤだね。もっと狂わせてやる」  
「いや、あはあっ!そんな、ああっ」  
二本目の指を入れただけでこの喘ぎ。  
ほとほとエルフは刺激に弱い。  
「こ、こんなの、嫌ぁ・・・こんなコトって・・・」  
「ふん、いつも俺のこと言いなじっといて、都合のいいエルフだなオイ」  
「許して、もう・・・ひああ!そこ、だめぇ・・・」  
「奥がイイのか?ったくエロいなあ」  
「やん、言わないで・・・はあっ」  
言葉責めでも充分まいっている。  
凛々しく揺らめいていた瞳はとろみを帯び、快楽に溺れていた。  
「さてと、そろそろ頃合いだな」  
「んはあっ、え・・・?」  
彼女の余裕をあらかた消し去ると、指を引き抜いて自分の服を脱ぎ始める。  
全ての着衣を脱ぎ棄てると、勇猛な分身が露わになった。  
 
学生でこれを見ても驚かない輩はそうはいない。  
獣の血を引いている彼のそれは、経験者でも唸るサイズだ。  
「わたしにそれを・・・舐めさせるつもり?」  
「何だ、そうして欲しいのか?」  
そのセリフを聞いた直後、恨めしく睨みつける彼女。  
怒りの他に、恥じらいの色が見て取れる。  
清楚な身体のエルフにこんな表情をされては、口元のにやけが治らない。  
「今やらせると、噛みつかれそうだからな。まっ、勘弁しといてやるよ」  
言いながら大きなタオルを解き、彼女の肢体を自由にしてやる。  
「別に抵抗したって良いんだぜ。ドワーフの力に勝てるんならな」  
そう言って牽制してみたが、蹴りの一つも飛んで来ない。  
観念して受け入れるのか、それとも更なる悦びを望むか。  
「このまま、挿入てやるぜ」  
「ちょ、待って、それだけは!」  
「うるせえ!黙って挿入させろ!」  
「っつあ、くはぁああっ!」  
往生際の悪さに腹が立ち、そのまま巨大なモノをねじ込む。  
たっぷり濡れていた筈だったが、彼女の中は相当きつかった。  
 
「嫌・・・酷い・・・こんな、こんなのって・・・」  
女らしく泣きじゃくる彼女。  
彼が初めて見る表情だが、今は怒りの材料でしか無い。  
「いい加減にしろよ。今までどれだけ俺を怒らせて来た?考えた事があったか!」  
「だからって酷すぎるよ。本当の彼女みたく優しくしてくれたら、もっと素直になれるのに・・・」  
この一言を聞いた瞬間、彼の中で何かが変わった。  
彼女は嘘をついていない。そんな余裕も許していない。  
ふと気が付いた時、彼は知らぬ間に乳房に顔を埋めていた。  
「馬鹿野郎」  
「ふぇ?」  
「そんなこと言われたら・・・可愛がってやりたくなるだろ」  
そう言って右側に顔を、左の胸には手を近付ける。  
犬が子をあやす様に、ぺろぺろと乳首を舐め回す。  
「あっ、んあ、それ、気持ちイイ・・・」  
緩やかに舌を操り、時々甘噛みしてみたりする。  
「ひぁあん!それ、凄くイイ・・・やっぱり、初めてだから激しいのダメみたい・・・っふぁ」  
甘ったるい喘ぎ声を聞かせてくれるほど酔いしれている。  
そろそろいいだろうかと、ゆっくり腰を動かしてみた。  
 
始めはあれほど抵抗していたのに、腰の動きに気づいても大した抵抗はしなかった。  
まだ肉の壁はきつかったが、先程よりは幾分マシである。  
「あはぁっ・・・んんっ、おっきい・・・」  
「あんまり文句言うなよ。俺だって初めてなんだ」  
片手で胸を弄りつつ、慎重に腰を落とす。  
「あうっ、はんっ、イイよお、んあっ」  
改めて彼女の顔を見ると、とてもだらしなくなっていた。  
口元から涎を垂らし、うわごとの様に鳴き声を上げる。  
はしたない痴態をさらけ出し、一心不乱に抱きついてくる。  
「はあ、はあ、どうだ、これでちっとは素直になれたかあ?」  
「あんっ、ああっ、イイよぉ、気持ちイイ。たまらなく凄いのぉ〜」  
そう言えば、彼女の方から腰を振り始めた様な気がしていた。  
いよいよこっちにも快感が堪り、絶頂が見えてくる。  
「うはっ、ヤバい、そろそろ、出る・・・っ!」  
「ああっ、ふあ、わたしも、もうダメぇ!」  
 
最初は、もっと惨めにしてやるつもりだった。  
もう二度と人前に出れないくらいに。  
でも、最後はなぜか素直に悦ばせてやりたくなった。  
俺ってけっこうワルだったのに、どっかで情が引っ掛かったかな。  
 
「ああ、出る!このまま・・・うわああっ!」  
「あっはあ、イイっ!イク、イク!ひあぁーーんっ!」  
彼が達したと同時に、彼女の身体も大きく跳ねて、びくびくと痙攣を起こす。  
正直な話、ここまで彼女が乱れるとは思わ何だ。  
立ち上る快楽も含めて、彼はすっかり満足していた。  
「オマエ、やっぱ淫乱だな」  
「・・・え?」  
「俺が出しそうになった時、少しでも嫌がってみたか?」  
「・・・・・・」  
「おまけに、かなり出したみたいだ。ドワーフの俺がここまで疲れるなんてな」  
しばらく深呼吸していると、彼女がそっと抱きしめて来た。  
「またバカみたいな失敗したら、今度はわたしの番だからね」  
「へっ、少しは悪口直せよ」  
「それと、今日は大丈夫だから良いけど、子供出来たら後ヨロシク」  
「育児放棄かよ、ひでー母親だな」  
すでに薄明かりの空の元、エルフとドワーフのささやかな笑いが聞こえる。  
二人は思ってもみなかっただろう。相性を覆すくらい、お互いを気に掛けていた事を。  
 

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