薄暗い地下道の中、彼女は目を覚ました。
「う……ここ、は…?」
頭の中はまるで靄がかかったようで、何も思い出せない。思い出そうにも、頭はほとんど動いてくれない。
ともかくも、何とか立ちあがる。同時に、地面にひらりと黒い羽が舞い落ちた。
自身の背中には、真っ黒な翼がある。傍らには三日月のような鎌が落ちており、それらを眺めるうちに、彼女は少しずつ記憶を
取り戻していく。
「私、は……なぜ、ここに……なぜ……元の姿に…?」
記憶の中では、彼女は確かに死んでいた。かつての教え子達に追い詰められ、ダンテやその妹を取りこんだものの、ダンテの裏切りに
よって動きを封じられ、そのままとどめを刺されたのだ。あの時、確かに三つの石を取りこみ、神の力を得たはずだったが、今はその力も
消えてしまっている。
「……ふ、ふふふ…。でも、私はこうしてここにいる。ならばまだ、チャンスはあるはず…」
「あらあら。誰かと思えば、パーネじゃない」
突然の声に、パーネは慌てて振り返った。するとそこには、想像だにしなかった人物が立っていた。
「いいざまねえ。人のこと噛ませ犬扱いしておいて、自分は神になったつもりで大失敗。あまつさえ教え子にやられるなんて。
堕天使っていうのは、面目が地に落ちた天使のことを言うんだったかしら?」
「……ディモレア…!」
人を小馬鹿にした笑みを浮かべ、皮肉に満ちた言葉を吐く悪魔。彼女はパーネ達がこの世界を本格的に攻める前に、その戦力を
計るため、一足先にこの世界へ向かわせていたのだ。彼女自身も相当な力を持つ者だが、さすがに元の世界の援護がなかったせいか、
こちらの世界の生徒に撃退されてしまっていた。
「あなたが……どうしてここに…!?」
「そんなの、私の勝手じゃない。大体あなた、ここがどこだかわかってる?」
言われてみれば、どうやら地下道らしいことはわかるのだが、一体どこの地下道なのかまではわからない。
そんな思考を読んだのか、ディモレアは妖艶に笑う。
「わからないのも無理はないわね。ここはハイント地下道。あなた達の知らない、隠された地下道よ」
「ハイント…?どうしてそんなところに…?」
「さあ、ねえ?せいぜい神とやらが、私の願いを叶えてくれた……ってところかしらね?」
「願い?」
「そう、願い」
相変わらず、ディモレアは妖艶な笑みを浮かべている。しかしパーネは、その瞳の中に潜む狂気を感じ取っていた。
「あなたが死んだ後のことを教えてあげる。あの後ね、あなたの可愛い教え子達は、自分の世界に現れた迷宮を攻略して、本物の神に
出会ってるの。そして、その神との戦いにも勝利した。そのご褒美かしらね?神は、あなたの大切なダンテや、校長のお爺ちゃんを
復活させた。もちろん、それはその奇跡を願った人がいるから。ここまで言えば、あなたにもわかるでしょう?」
「つまり、あなたが私の復活を願い、生き返らせた…」
「ご名答。裏切りまで計算に入れるあなたには、易しすぎる問題だったかしら?」
「でも、なぜあなたが…」
思わず言うと、ディモレアはスッと目を細めた。
「……それを、あなたが聞く?」
言いながら、ディモレアはゆっくりとパーネに近づく。言い様のない不吉な予感に、パーネは思わず身構えようとした。
その腕を、ディモレアは素早く捕えた。そして間髪入れず引き寄せると、パーネの口を自身の唇で塞ぐ。
「んうっ!?ぐっ…!」
慌てて押しのけようとするも、ディモレアの力は意外に強い。
ディモレアの舌が別の生き物のように動き、パーネの口内に侵入しようとする。慌てて口を閉じると、ディモレアは唇を強く吸い、
舌が歯茎をなぞった。その異様な感覚に、パーネは思わず悲鳴を上げそうになってしまう。
それを見計らったように、再びディモレアが強く吸い上げ、なおかつ彼女の舌に自身の舌を絡める。驚き、それを慌てて舌で押し返すと、
ディモレアは意外なほど大人しく舌を引っ込めた。勢い、今度は逆にパーネの舌が、ディモレアの口内に入り込む。
その瞬間、パーネのくぐもった悲鳴が上がった。
「んっ……んぐううぅぅ!!!」
痛みに震えるパーネに、ディモレアは妖しく笑いかける。
「あらあら、堕天使の癖にキスは慣れてないのね。キスをしてくれる相手もいなかったのかしら?」
パーネの舌を噛みながら、ディモレアはゆっくりと顔を引く。
「ふえあぁ…!」
舌を引っ張られ、パーネは舌を突き出し、目に涙を浮かべつつも何とかディモレアを睨む。
「あん、そんな可愛い目で見られるとぞくぞくしちゃう。ふふふ……いいざまね」
冷酷な笑みを浮かべ、ディモレアは顎に力を込める。途端にパーネの顔が歪み、大きな悲鳴が上がる。
「いあああぁぁ!!」
「このまま噛み切っても面白いかもしれないけど、それじゃあちょっと、ねえ?私の気を晴らすのには、十分じゃないわよね?」
「うぅ……は、はんえ……ほんあ…!?」
何とかそう口にすると、ディモレアの顔から笑みが消える。
「なんでって?当然じゃない。あなた、自分が何やったかわかってる?私を捨て駒扱いして、バルバレスコを道化にして……しかもよ?
それだけやっておいて、結局あなたの教え子にやられて計画失敗とか、ふざけてるにも程があるわ。せめて成功させてれば、まだ救いも
あるけど、これじゃあ私のやったことまで、全部無駄じゃない。さすがにそうなるとね、私もイラッとするわけよ」
変わらず舌を噛みつつ、ディモレアはパーネの服に手を掛ける。
「だからね……出来の悪い堕天使ちゃんには、ちょっとお仕置きしてあげなくちゃね」
「んうっ!?」
バリっと大きな音を立て、パーネの服が引き裂かれる。露わになった胸を隠す間もなく、ディモレアの手がそこに触れる。
「んんっ…!?んあっ!」
ディモレアの手が、ゆっくりとパーネの胸を揉みしだく。抵抗しようにも、変わらず舌は強く噛まれており、少しでも動けばすぐに
痛みが強くなる。
「ん、あっ!あ……あ、えっ…!」
「やっぱり大きいわねえ。誰に揉んでもらったわけでもないでしょうに、ね。ふふ」
痛みと快感に翻弄され、パーネは抵抗することもできず、ただ体をくねらせて身悶えることしかできない。
「はーっ、はーっ!はあっ……うあぁ…!」
「なかなか可愛い顔するじゃない。それに、そんなにくねくねしちゃって……それじゃあ、ここを触るとどうなるのかしらね」
言いながら、ディモレアはパーネと体を密着させると、右手を股の間へと滑り込ませた。
「うあっ!?や……やえ…!」
「ああもう、うるさいわねえ。少しお黙りなさいな」
「んんっ!?」
そう言うと、ディモレアは不意に唇を重ねた。一度パーネの舌を解放し、噛んでいた部分を労わるかのように舐める。
思わず口を開きかけると、ディモレアはそのまま舌を入り込ませ、パーネの口内を思うままに蹂躙する。
激しいキスと、胸への優しい愛撫。そして触るか触らないかの軽い秘所への愛撫に、パーネのそこはじっとりと濡れ始めていた。
「んんんっ……んあっ!」
ディモレアはその滲み出る液体を指に絡めると、小さな突起を軽く指で弾いた。途端にパーネの体が仰け反り、唇が離れる。
「はっ……はっ……ディ、ディモレア、やめなさ…!」
「……やめ『なさい』?」
ゾッとするほど冷たい声。直後、ディモレアはパーネの乳首を、ちぎれんばかりに強くつねった。
「いっ、痛!!痛い!!痛いぃ!!」
「まったくこの堕天使ちゃんは、誰に向かって口を利いてるのかしらね。もうちょっと自分の立場は分かってると思ったけど……あなたの
頭も、実力と同じで買い被りすぎたみたいね?」
言いながら、ディモレアは乳首を強く摘んだまま引っ張っていき、指の滑るに任せて解放する。
「うああっ!!くぅっ……ディモレア、あなたこんなことをして…!」
「……ほんっと、立場が分かってないみたいね。あなたは今、私にものを言える立場じゃないのよ」
「ひぐっ!!」
ディモレアはパーネの秘部に中指を押し当てると、何の遠慮もなしに一気に根元まで突き入れた。あまりの痛みに、パーネは体を
弓なりに反らし、体を震わせる。それでも、何とかディモレアを睨みつけ、パーネは弱々しい声を絞り出す。
「こ、こんな真似っ……あなた、あとでただじゃ…!」
「ふぅん、本っ当に立場ってものがわかってないのね、あなた。大人しくしてれば、散々辱めるだけで許してあげようと思ってたけど、
気が変わったわ。イき狂わせる代わりに……気が狂うほどの苦痛を与えてあげる」
「っ!?」
ディモレアの体が変形していく。下半身は人の形を失い、そこからいくつもの触手が現れる。
「なっ…!?そ、その力は失ったはず!?」
「一度失恋したからって、二度と恋ができないとは限らないわよ?……と、こんなことを経験のないあなたに言っても、理解できない
かしらね?取り戻すのに苦労したところとか、似てるんだけどね」
ディモレアは完全な異形と化していた。今の彼女は、かつてこの世界を危機に陥れた悪魔、キング・クリムゾンと呼ばれた姿になっていた。
その姿に気を取られている隙に、パーネの両足を触手が絡め取る。
「きゃあっ!?ちょ、ちょっと!やめなさい!」
必死に抵抗するも、その力は異常に強く、触手はパーネの両足を無理矢理開かせる。そして、そのうちの一本が秘部へと伸びる。
「んんっ!?や……やめ、てっ…!」
触手が秘裂を押し広げ、前後にゆっくりと擦る。僅かながらも湿り気を帯びていたそこは、触手が動く度にくちくちと小さな音を立て、
さらに熱い粘液を溢れさせる。やがて、触手全体に愛液が絡み、ぬらぬらと妖しく光るようになると、ディモレアはゆっくりとそれを
動かし、先端をパーネの秘裂に押し当てた。
「い……嫌!ディモレア、お願い!それはやめてぇ!」
「そう?そんなに嫌なら、やめてあげるわ」
驚くほどあっさりと、ディモレアは触手を離した。しかし、その顔には今までよりもさらに冷酷な笑みが浮かんでいた。
そして触手が動き、今度はもう一つの穴に押し当てられる。途端に、パーネはビクリと全身を震わせた。
「な、何を考えてっ…!?」
「嫌なんでしょ?だから、こっちで我慢してあげるわ」
「嫌ぁ!!そ、そんなところで……お尻なんて、絶対にいやああぁぁ!!」
黒く染まった翼を持つとはいえ、パーネもセレスティアである。そこに挿入されるとわかると、その抵抗は今までにないほど激しくなる。
そんな彼女を、ディモレアはそれこそ悪魔のような笑みを浮かべて見下ろす。
「そう、ここはもっと嫌なのね?わかったわ、それじゃあ……ここ、いっぱい可愛がってあげるわ」
触手にグッと力が加わり、先端がじわじわと入り込んでいく。小さな穴を限界まで押し広げられる激痛と、体内からの凄まじい圧迫感、
そして恐ろしいほどの嫌悪感に、パーネは悲鳴を上げる。
「嫌ぁっ!!嫌ああぁぁぁ!!!痛い!!痛い!!いやぁ!!お願い、やめて!!痛いっ!!もうやめてぇ!!」
パーネをいたぶるように、ゆっくりと触手が侵入していく。肛門が無理矢理広げられ、愛液の絡んだ触手はにちにちと小さな音を立てつつ、
狭い腸内を押し広げながら進んでいく。それに伴う異様な異物感に、パーネは身を悶える。
逃げようにも、両脚は既に拘束されている。それでも必死に逃げようと首を巡らせると、自身の武器である鎌が目に入った。
「ぐぅ……ううぅぅ…!」
痛みを堪え、必死に手を伸ばす。だが、指先がそれに触れた瞬間、ディモレアは笑った。
「何をおいたしようとしてるのかしら?」
「きゃあ!?」
とつぜん、両足が持ち上げられ、パーネは空中に逆さ吊りにされる。そんな彼女の目の前で、ディモレアは鎌を拾い上げ、彼女の目の前に
ぶら下げて見せる。
「これが欲しかったのかしら?でもね、人と遊んでるときに、別の玩具で遊ぼうって言うのは失礼じゃない?」
「あ……あぁ…!」
「それとも、これを入れて欲しかったのかしら?」
そう言って笑うディモレアに、パーネは恐怖にひきつった顔を向ける。
「ち、違っ…!」
「入れてあげてもいいけど……でも、これ柄も先が尖ってて危ないわね。まだ死なれても困るし、捨てておくわ」
無造作に鎌が投げ捨てられる。そしてディモレアは、再び冷酷な笑みを浮かべた。
「それにしても、入れて欲しいんじゃなかったら、あなたはあの鎌で何をするつもりだったのかしら?」
「それは…!」
「……悪い子には、お仕置きね」
逆さ吊りにしたまま、ディモレアは触手を激しく突き下ろす。
「きゃあああぁぁぁ!!!痛い!!!痛いぃぃ!!!」
あまりに激しい動きに、結合部には痛みに加えて灼熱感すら走る。辛うじて滲む腸液も、触手が抜け出ると同時に飛び散ってしまい、
潤滑剤となるものがほとんどない。
焼けるような痛みだけでも辛いのに、触手は体内の奥深くを強く突き、それこそ腹を突き破られそうな痛みが走る。おまけに、体内で
触手はうねるように暴れ、腸内を激しく掻き回される。あまりの激痛に、パーネは悲鳴を上げる。
「ディモレアやめてええぇぇ!!!お願いだからやめっ……痛ぁぁぁ!!!」
「さっきから『やめてやめて』って、あなたそれしか言えないのかしら?これはお仕置きよ?悪いことしたら、普通はなんて言うのかしら
パーネちゃん?」
「うあああぁぁぁ!!!痛いっ……痛いぃ…!!も、もうやめ……お尻、痛い…!!ぐすっ……壊れちゃう…!!お願い、やめ…!」
「な・ん・て・言・う・の・か・し・ら?」
「ひぐううぅぅ!!!」
一際強く腸内を突かれ、パーネは全身を強張らせる。全身に脂汗を浮かべながらも、パーネは何とか口を開いた。
「う、うぅ…!ご……ごめ…」
一度は口にしかけたものの、やはり屈辱と感じたのか、パーネはキッとディモレアを睨んだ。
「……くっ…!わ、私がどうして、あなたなんかに…!」
「あっそう。じゃあお仕置き続行ね」
再び、触手が思い切り突き下ろされる。今までよりもさらに深く入り込み、パーネはまたも悲鳴を上げる。
「痛っ!!いやああぁぁ!!!やめて!!やめてえ!!おなかが破れちゃう!!!お願い許してぇぇ!!!」
「許してほしかったら、なんて言うの?ほら、早く言いなさいよ」
もはや恥も外聞もなかった。ただその苦痛から逃れたい一心で、パーネは必死に声を絞り出す。
「うあぁぁ!!やめて……やめてぇ…!ご……ごめん、なさ…!」
そこまで言いかけた瞬間、突然ディモレアはパーネを解放した。突然のことに羽ばたくこともできず、パーネはそのまま地面に落ちる。
「うあっ!?」
「何か言いかけたかしら?まあいいわ。自分から謝れないような子には……もっときついお仕置きが必要みたいね」
「そんなっ…!い、いやっ!!ごめ……んぶぅ!?」
口を開いた瞬間、そこに触手が入り込んだ。それに気を取られた瞬間、今度はさっきよりも太い触手が肛門に押し当てられる。
「んぐっ!?ふあっ!!あえっ……んぐうううぅぅぅ!!!!!」
自身の腕ほどもあろうかという触手が、腸内に侵入する。あまりの痛みに、パーネは失神すら許されない。
「ほらほら、謝らなくていいのかしら?早く謝らないと、もっともっと痛い思いするわよ?」
言いながら、ディモレアはパーネの体ごと触手を持ち上げた。
「んぶぅっ!!!んうううぅぅぅ!!!」
口内と腸内に差し込まれた触手だけで持ち上げられる苦痛に、パーネは絶叫する。間髪入れず、触手は激しく出入りを始め、パーネの
苦痛はますます跳ね上がる。
喉の奥まで侵入した触手でえずき、しかし吐くことも許されない。肛門は限界以上に押し広げられ、腹の奥を突かれる度に強い痛みが
走り、引き抜かれるときには肛門が捲れ上がるような錯覚を覚えるほどの痛みが走る。
「んぐっ!!ぐっ!!!ぶえぇ!!!んっ……ぐううぅぅ!!!」
口内を犯す触手を両手で掴み、腸内を犯す触手に両足を絡め、パーネは必死に苦痛から逃れようとする。口内と腸内での宙吊りの
苦痛からは辛うじて逃れられたものの、それでも二つの穴を激しく犯される苦痛からは逃れられない。
「んぶっ!!ううーっ!!うえ……ああぁ!!」
「何か言いたいことでもあるの?はっきり言ってくれなきゃ、わからないわよ?」
「うえぇ、ああぁぁー!!」
パーネは必死に叫ぶが、口に突っ込まれた触手がそれを言葉にさせない。
「これだけされて、まだ謝らないなんて、強情な子ね。それじゃ、もっと強くしちゃおうかしら」
「んんーっ!!!んううぅぅー!!!」
とうとう、パーネは涙を流した。ディモレアの言葉に、パーネは泣きながら必死に首を振るが、ディモレアはそんな彼女を見て、ますます
楽しげに笑う。
「泣くほどお尻が気持ちいいのかしら?それじゃ、もっと気持ちよくしてあげなきゃいけないわねえ」
「んううっ!?んんんっ……んっ!!!」
パーネの腸内から、触手が引き抜かれる。ホッとしたのも束の間。再びそこに、触手が押し当てられる。その感触に、パーネはゾッとした。
太さ自体は、先程のものより細い。しかし今度は、二本の触手が押し当てられているのだ。
「んううっ!?んんっ!!んんんっ…!!」
抵抗する間もなく、二本の触手が腸内に突き入れられた。
「んぅああぁぁっ!!!!」
パーネが絶叫する。だがディモレアは構うことなく、その二本の触手を交互に出入りさせ、腸内を激しく犯す。
「んぶっ!!ぐっ!!んぐああぁぁ!!!」
「ふふ、いい声……正直に言うとね、前からあなたのこと気に入らなかったのよ。ほら、あなたって一応セレスティアじゃない?
私としては、セレスティアって嫌いなのよ。特に、あなたみたいな堕天使っていうやつはね」
パーネはあまりの苦痛に、ディモレアの声などほとんど聞こえていないらしく、ただただくぐもった悲鳴を上げ続ける。
「天使にも戻れない、悪魔にもなりきれない。ほんっと、半端な存在よね。だから詰めを誤って、部下に裏切られた揚句、教え子に
殺されたりするのよ」
そこで、触手の動きが変わった。一本は変わらず、激しく出入りを繰り返すが、もう一本が無理矢理広げられた腸内を進み、
さらに奥深くへと侵入していく。
体内で曲がり、うねり、どんどん中へと進む触手。その動きにやはり気遣いはなく、時折パーネの腹にぼこりと触手の形が浮かび、
居場所を表す。その度に、パーネは苦しげな呻き声をあげ、身悶える。
新たな触手が伸び、パーネの翼に巻きつく。すると、ディモレアは不意に、パーネの口に入っていた触手を抜いた。
「どう、パーネちゃん?いい加減、謝る気…」
「ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
ディモレアの言葉を遮るようにして、パーネが叫んだ。そんな彼女を、ディモレアは少し意外そうに見つめ、そしてゾッとするほど
冷たい笑みを浮かべた。
「……何か言ったみたいだけど、早口すぎてよく聞こえなかったわ」
「そんなっ…!」
「それに、人がまだ喋ってるのに口挟むなんて、悪い子ね。その様子じゃ、まだ謝る気は全然ないんでしょ?」
「違う!!ディモレア違うの!!お願いもう許して!!ごめ……んぶっ!?」
開きかけたパーネの口に、再び触手がねじ込まれる。そしてさらに、今まで手をつけられなかった秘部へと触手が押し当てられた。
「んうっ!?んんーっ!!」
「あなたみたいな悪い子には、うんときついお仕置きしなくっちゃね。それにどうせ、初めてをあげる人の当てだってないんでしょ?
だから私が、あなたの初めて、もらってあげる」
「んんんっ!!!んんんんーっ!!!」
パーネは激しく首を振るが、ディモレアが聞き入れるはずもない。
押し当てられた触手は一瞬の間をおいて、一気に奥まで貫いた。
「んっっ!!!ぐっ!!!!」
全身を仰け反らせ、パーネの動きが止まる。弓なりに反った姿勢のまま、パーネはしばらく震えていたが、やがて頬に一筋の涙が伝った。
そんな彼女の姿を見て、ディモレアは楽しそうに笑った。
「あらあら、初めてが私じゃ気に入らなかったかしら?それにしても、その程度で泣いちゃうなんて、なかなか可愛いところもあるのね」
三つの穴に入れられた触手が、同時に動き始める。
喉の奥を蹂躙され、子宮を突き上げられ、腸内を掻き回される。もはやパーネの中には苦痛しか存在せず、それを止める手段も
持ち合わせていない。もうパーネの望みは、この地獄のような責め苦が早く終わることだけだった。
―――いつ……いつ、終わるの…?
そう考えた瞬間、ディモレアはパーネの体を引き寄せ、その耳元に囁いた。
「まだまだ、終わらないわよぉ?」
「っ!?」
「そんなに驚くこともないじゃない?男ならさっさと終わることも、女同士ならいつまでもいつまでも、じっくり出来るっていうのが
いいところなんだから。そうねえ……この触手が十本ぐらい入れられるようになったら、考えてもいいかしらね」
そう言い、ディモレアはゆっくりと空いた触手をうねらせる。しかし、それはどれもかなりの太さがあり、そんなものを十本も体内に
納めれば、確実に死んでしまうだろう。
「ふふふ。安心しなさい、死なせないから。お腹が破けようと、お尻と大事なとこが一つになるぐらい裂けようと、ちゃーんと回復して
あげる。仮に死んだって、しっかり生き返らせてあげるわよ。だからね、まずは十本入れられるように、頑張りなさいな」
これが神の罰なのだと、パーネは思った。
神の力を手に入れ、世界を我が物にしようとしたことに対する罰が、この現状なのだ。今の彼女には希望もなく、仲間もおらず、あるのは
筆舌に尽くしがたい苦痛だけである。恐らくは、このままこうしてディモレアの玩具として嬲られ続けるのだ。
「パーネちゃんも、早く自由になりたいんでしょ?それじゃ、口以外のところに触手追加しましょうか。もしかしたら、あんまり痛くて
死んじゃうかもしれないけど、ちゃんと生き返らせてあげるから、心配しないでね」
「んんんっ!!!ぐ……んぐうううぅぅぅぅ!!!!!」
「あらあら、おしっこ漏らしちゃって……あ、もちろん狂っちゃうのもダメよ?それもちゃんと治してあげるから、心行くまで
苦しんでちょうだいね」
狂うこともできず、気絶すらさせてもらえず、死すらも、今の彼女には許されない。この、体内を掻き回される苦痛を受けながら、
さらなる苦痛が襲いかかるのを待ち続けることだけが、彼女に許されたことなのだ。
つうっと、パーネの頬を涙が伝う。それは彼女が初めて流した、悔恨の涙だった。その涙は誰の目に留まることもなく、地下道の床に落ち、
石造りの床に染み込み、消えていく。
誰も知らない地下道の中。神の力を得ようとした堕天使が、悪魔に犯される悲鳴が響く。
逃げることもできず、神に救われることもなく、彼女の悲鳴はいつまでも、地下道の中に響いていた。