そこは毛一本たりとも生えていなかった。それがより、レウスへ謎の冷や汗を流させる。
「――――あんまり……見な――いで……」
アイは恥ずかしさのためか、赤面の顔を背けて呟いた。
そんなアイの様子に自分の奥底に眠っていた嗜虐心を目覚めさせつつあった。
なんとか抑えたレウスは――本能故か――ゆっくりと秘所へ顔を近づける。
「――? え!? あ、だ、だめ……! だめ!」
その意図に気づいたのか、羞恥心から焦りつつアイは両手で近づいてくるレウスの頭を抑える。
しかし、抵抗虚しくもレウスはゆっくりと着実に近づけ、舌を入れる。
「ひあっ!」
舌を入れた後、ゆっくりと時間をかけて、唾液を塗りたくるように舌を這わせる。
「んっ……! あっ、だめっ! 汚……、はぁん!」
暫くするとアイの割れ目から、唾液以外の液体が分泌されているのにレウスは気が付き、レウスは口の中に涎が溜まるのを感じた。
さらに顔を近づけ、舌をより深く挿し入れる。
――ぬちゅり
「ふあぁあ!?」
外側を舐められる行為とは違う、内側を侵される感覚にアイは敏感に反応した。
その反応に気を良くしたレウスは、先程のディープキス以上に舌を動かす。
――…ぴちゃ……くちゅ…ぬちゅ
「―――うぁ! ……はぁっ、んっ、だめぇ! それ以上、ひゃあん! 掻き、やぁ! 回さないでっ! んぁああ!」
舌が膣内を剃る度にその強い刺激に、初めての刺激にシーツにしがみつきながら背を反らす。
(さて、舌はもういいだろう。次は……)
存分に舌で愛撫したレウスは一旦顔を離した。
「―――んっ、はあぁ……、はぁ、はぁ……、レウス……」
愛撫が終わたっと思ったアイは、反らした背中をゆっくりとベットに落とす。
息は荒く、恋人を呼ぶ声も弱々しい。
そんな姿にレウスはゆっくりと優しく頭を撫でる。
「アイ、うつ伏せに寝てくれないか?」
頭を撫でながら自分の要求を告げる。
「―――……うん」
アイはレウスの言葉に素直に従った。
次は何が起きるのか、アイは興味半分期待半分の気持ちでうつ伏せになる。
「アイ……」
「――レウス……、ひゃあん!?」
レウスはその上から覆い被さるように抱きしめ、背中から左手を胸へと回す。
回した左手で揉んだり、突起を転がしたり、摘んだりする。
「んっ……! あっ、レウス……そこだけじゃ、ふぁあ……! いやぁあ……」
「分かってる」
無論、これはレウスにとってこれから行う行為の前座にすぎない。
空いた右手を愛撫の最中に秘所へとやる。
そして、中指を
「んっ……、あっ、はぁっ……! ひぁ……? あ、あぁああん!」
入れる。
(っ! ……キツいな)
反応はレウスの想像以上だった。
自分の指はキツく締め付けられ、動かすのはやや難しかった。
「あ、あぁああ……! ゆ、ゆっくり……。ゆっくりぃい!」
彼女の要望通り、ゆっくりと掻き回すように指を動かす。
段々と馴れてきたのか、徐々に動かすスピードを上げる。
「ゆっくりぃ! だめぇ! 壊れちゃう! 壊れちゃ、んぁああ!?」
同時に指の本数を二本、三本と増やしていく。「な、何……? 指が……! 増え、てぇええぇえっ! あ、あああ……! レ、レウス! だ、だめぇ! 壊れちゃう! 本当に、私っ! やぁああ! こわれ、ちゃう、よぉ! レウスぅう!」
「……可愛いな、アイ」
「!? あ! やあっ! だめぇ! いわないで! いわないでぇえ! はぁん! やぁあ! え!? あぁああ! な、なんか! なんかくるよぉ!」
絶頂が近いのだろう。両手はシーツに必死でしがみつき、腰は指をより深く入れたいかの如く激しく振ってくる。
「アイ……」
トドメを刺すように左手はより強く胸を愛撫し、右手はより激しく出し入れをしたりクリトリスを摘む。
「ひぃああ! らめ! らめぇえ! あぁん! きちゃうの! きちゃうぅのぉ! レウス! あぁああ! レウスぅ!」
激しい愛撫にアイはとうとう我慢できなくなった。そして……。
「やあぁあああああ!」 彼女は絶頂に達した。
「―――あ……、あぁ……」
糸が切れた人形のように(実際人形だが)、どさりとベットに伏す。
目は疲労のため焦点が定まっておらず、口は半開き。体は呼吸の為の上下運動かたまにピクリと動くのみ。
正に疲労困憊だった。これ以上動くのは無理だと、誰の目にも明らかだった。
そこへレウスが力尽きたアイを優しい手つきで仰向けにする。
アイはどうしたものかとレウスを見る。
「え……?」
そこにはレウスの形をした一匹いや、一頭の竜がいた。
確かに愛撫にしては激しかった。
しかし、所詮前座である『愛撫』に過ぎない。
そして何より、性欲の塊となった竜が、これだけで満足するハズが無かった。
アイは日頃から誘惑している事からすでに受け入れる心の準備はできていた。
仲間の女性やら雑誌やらで『そういう事』は知っていたのだ。
最初は痛いこと、愛撫の事、男はどうしたら喜ぶかどうかetc.etc.……。
彼女は最初のシーンまでは予想通りだった。“最初まで”は。
予想外なのはレウスの『指』と自分の『身体』であった。
レウスはバハムーンである。
竜を祖先に持つ彼ら一族は総じて背が高く、逞しい肉体を持ち、それに比例して腕はもちろん、手や指もヒューマンより太く、大きくなる。
さらに言えばレウスは戦士の職業から武器を持つ腕などは、より発達している。
こんな話がある。
レウスが同級生であるヒューマンやエルフと一緒に浴場へ入った時の事。
ヒューマンがからかい程度に彼の指と彼らのブツを比較したところ、殆ど変わらない大きさだったと言う。(彼らはその後酷く落ち込み、一週間程スランプ状態だった)
更にアイはノームの中では身体は小さい方だった。
制作者の趣味なのか、両親の要望なのか、(彼女にとって)悲しいかなその丈150余p。
とどのつまり、レウスの指での愛撫は、アイにとって見れば予測不可能な動きをするバイブで弄くられるも同じだった。
しかもヒューマンのペニスと同じ位の大きさで、だ。
そんな事をされるのが初めてであるアイの身体を限界に達するのは赤子の手を捻るよりも簡単である。
「あ……、レ、レウス……。その、あの、私はもう、限か」「まだだ」
アイの言葉を遮るようにしてレウスは告げた。まるで有無を言わさないが如く。
「まだ、俺は終わっていない」「――レ、んっ……」
言うが早いかレウスはアイの口を塞ぐ。
ディープキスをしながらズボンを脱ぎ捨て、自分のモノを外気へと晒す。
「……アイ」
「ふぁ……? いや、あ、え?」
アイは自分の下腹部に何か生暖かいモノを感じ、そちらへ目線を向ける。
そこにはレウスのまさしく『凶悪な』ソレが反り立っていた。
「―――う、そ……」
アイは信じられなかった。
本や人から見聞きした情報は『20pもあれば上』だ。
だが目の前のソレは目測とは言え明らかに20オーバー。もしかしたら30あるかもしれない。
しかも指とは違う太さと形にこんなの入るはずがない、とアイは確信にも近い事を思った。先程も述べたがアイの身体は平均以外である。
入ったとしても、無事でいられないのは火を見るよりも明らかだった。
「あ、あ……、レ、レウス……、私……」
「無理だ」
そう告げるとレウスはアイの腰を両手で掴む。これでもはやアイは逃げられない。
「あ、い……、いやっ!」
「いくぞっ……!」
とっさに拒絶するが既に無駄であった。
――ずぐゅり
「あぁあああああああ!?」
「ぐっ!」
レウスの先端部分が少しずつ膣内に入っていく。
アイは自分が二つに引き裂かれそうな痛みに襲われ、絶叫をあげた。
「うあっ! あ、やっ! 痛いっ! レウスっ! 止めてぇ! 止めてぇえええ!」
「ハァ……ハァ……、すまん……。無理、だ……!」
先端部分が完全に膣内に入る。
アイは先程までの快楽はどこへやら、自身に襲ってくる痛みに必死に耐えていた。
「ひぐっ! い、嫌ぁ! お願いっ! 止めてぇえええ! 壊れちゃうっ! 壊れちゃうからぁああああ!」
「ハァ! ハァ! ……ぐっ!」
アイの嘆願を流し、叫びながら本能が求めるのか、一気に突き刺す。
「グォオオオオ!」
「あぁあああああああああ! ――あ、あぁ、あぁああ……」
アイは余りの激痛に意識を半ば失っていた。
しかし、レウスはまだ満足しない。しかも信じられないことに全て収まっていないのだ。
「ハァ! ハァ! 動くぞっ……!」
意識が戻らないことを知らないのか腰を上下に動かし始める。
「――っあ!? ひぐっ!」
痛みで強制的に意識を戻された彼女を待っていたのは、再度の激痛だった。
「ぁあ……! あぁああいっ! 痛いっ! 痛い痛い痛い痛いぃいい!」
「ぐっ……!」
もはやアイの言葉は届かないのか。レウスは腰を動かすのみ。
「ひっく……、あぐっ! レウスぅ……、あぁっ! お願い……、ひっく……、止めてぇ……」
アイはとうとう泣いてしまった。彼女から望んだこととは言え、これではレイプも同然だ。
すると、今まで容赦無用に腰を動かしていたレウスがピタリと止まり、アイと目を合わせる。
「アイ……? あ、あぁああ……! アイ! 大丈夫かっ! アイ!」
アイの目に流れる水滴の意味をやっとの事で理解し、正気に戻るレウス。
「ひっく……レウスぅ……。怖かった……壊れちゃうかと、ひっく……思った……。ひっく……」
「すまない……! 本当にすまないっ……!」
「レウス……、レウス、レウスぅ……。ぎゅっとしてぇ……、思いっきりぎゅっとしてぇ……」
レウスは言われた通りに強く、優しく壊れ物を扱うように抱きしめた。
アイも同じく、腕をレウスの腰に回し、抱きしめる。
「……もう、今日は止めに」「! いやっ!」
レウスが言い終わる前にアイが拒否する。
「だがっ!」
「いやだ! だってレウス、優しいから……。今止めたら二度と抱いてくれないかもしれないから! だから……!」
アイの抱きしめている腕に力がこもる。
「……私なら大丈夫だから……。だから、お願い……。続きを、して、下さい」
一度止まった涙を流しつつ、上目遣いにお願いをする。
当然レウスはこういうのに弱いし、何より未だ繋がったままの愚息を治めることは無理だった。
レウスは己の中で気を引き締め、アイを見つめる。
「……出来るだけ、優しくするよう、善処する」
「――ありがとう」
「な、何で礼を言うんだ? 寧ろ俺が謝罪を、」
「私の――ワガママを聞いてくれたから」
「そんな事で……」
「うん――でも、そんな事でも――私は、嬉しいから」
その笑顔に不覚にもドキドキしたレウスは愛しいアイの頭を優しく撫でた。
「……行くぞ」
「――うん」
気を取り直し、再び腰を動かし始めるレウス。 三度痛みがアイを襲う。しかし、彼女の顔は先のような悲しみの顔ではなく、嬉しさが感じられるモノだった。
レウスはそんなアイがますます愛しくなり、抱きしめる腕をさらに強める。
「アイ、痛かったら爪を立ててもいいからな」
アイはコクンと頷き、改めて背中へ回した腕を無意識に力を入れる。
すると、何か堅くてスベスベしたものに腕が当たる。何だろうとソレに触る。
「うぉ!? ってちょ、アイ!?」
さわった瞬間ビクンと震え、動きを止めるレウス。
「――どうしたの?」
「アイ、翼を弄くるのは止めてくれないか? いや、弱いとかじゃなくてその……ビックリするからさ」
どうやらこの堅い物は翼らしく、神経が通っているのだろう触られるのをレウスは嫌がってるみたいだ。
アイはどうしようか迷ったがレウスを困らせるのはまた今度にしようと思い、手を大人しく翼から離す。
翼から手が離れたのを確認すると腰の動きを再開する。
「ぐっ……」
「いっ……!」
優しく、しかしなるべく速めに腰を動かす。
「うっ……あっ、……いっ……やぁっ……、はぁ……! んんっ……」
何回か往復すると、慣れてきたのだろう。徐々にアイの声が苦痛から快楽へと変わっていった。
それに呼応するかの如くレウスの動きもより激しくなる。
「ハァ! ハァ! ぐっ……!」
「はぁ……! あぁ! んあっ! やぁ! あ、おくっ! おくにっ! おくにあたるよぉ! んあぁっ!」
収まりきらない肉棒は激しい上下運動により、膣内の奥に突き当たっていく。
「はぁ! はあっ! いたいよぉ! いたいけど! いたいけどぉ! きもちいいよおぉ!」
痛みが完全に快楽へと変わった事で、先の行為と同じくらい力の入った動きだが顔は苦しさの欠片もなかった。
「ひあぁん! レウス! はげしいっ! はげしいけどぉ! はぁん! けどぉ! きもいちいいのぉ!」
性の虜と半ば化したアイは口から涎を流しながらレウスへと呼び掛ける。
「アイ……!」
「ぁっ! レウスぅ! あっ! わた、しっ! へん、っ! んあっ! はじめてなの、にぃ! こんな、はしたっ! ないのぉ! やだ、あっ! よぉ!」
アイはやや涙目でどこか不安そうな声で告げた。
「ハァ! どう、した……! アイっ……!」
「ひっく……、ねぇ、おね、がい……! んっ! わたしっ……! へんっ! だけ、どぉ! こんなっ! わたし、だけぇ! どっ! あぁああ!」
快楽が強くなったのか、これから言うことに怖くなったのかアイは回した腕をより強く抱きしめる。
「きらいにっ、なら、ないでぇ……!」
急な彼女のお願いに内心戸惑いながらも彼女が望むであろう答えを出す。
「当たり前、だっ! こんな可愛いのにっ! 誰が嫌うか!」
「ひっく……! レウスぅ……! ありがとうぉ……! あっ! わたしっ、あんな、のっ! みられ、ちゃっ、てっ! うあっ! きらわれ、ちゃったか、とおもったよぉ……! ひあぁっ!」
レウスは涙を流す彼女にキスをしたかったが何せ身長差がありすぎる。
体をくの字に曲げても届くかどうかだ。腰を動かしながら考え込み、名案が浮かんだ。
「アイ、ひっくり返すぞ」
「ふぁ? あっ、あぁああ!?」
上下逆になり、更にレウスは上半身を起き上がりいわゆる対面座位がレウスの名案だった。
コレならば幾分か身長差は無くなるのでキスができるようになる。が、コレはアイにとって刺激が強かった。
「ハァ、ハァ……? アイ、どうした?」
「ぁああ……ふ、ふかくて、こわれ、ちゃう、よぉ……」
只でさえ全部入らないのだ。座位になれば重力で否応なく入ってくる。足腰に度重なる快楽により、力が入らないので中腰さえ出来ない。
今はレウスが支えているので良いがこの腕を離したら最後、あの裂ける痛みがアイを襲う事になるだろう。
それに気づいたレウスは離すまい、と腕に力を込めた。
「アイ、首にかけるように腕を回せ」
「うん……」
言われた通りにしたアイの顔を回した腕を後ろから掴み、自分の唇まで持って来て重ねるレウス。同時に腰の動きを再開する。
「んっ! んんっ! ふぁ、んっ! ハァ、レウ、んあっ!」
レウスは最初慣れない態勢に戸惑いながらも段々と速くした。
口内から喘ぎ声が漏れる。
「あっ、んっ、んあぁ! レウス! わたし、もうっ!」
「ハァ! ハァ! もう、何、だ?」
「あっ! きちゃうっ! またきちゃうよぉ!」
「俺も、だっ……!」
「レウス、もっ?」
「あぁ……! 中、はマズい、なっ……抜く、ぞ」
「や、やだぁ!」
足を絡ませてくるアイ。
「な!? アイ! 駄目だっ! 流石に中は……!」
「いい、よっ! わたしの、からだっ……! にんぎょう、だからっ……! うめない、からっ! レウスの、ハァ! だし、てぇ!」
「ぐっ! 分かっ、たっがっ! アイ! もう、限界、だっ!」
「レウスっ! わたし、もっ! もう!」
「アイっ! アイぃいい!」
「レウスっ! レウスぅうう!」
互いに互いの名前を叫びながら絶頂へと近づき、そして……。
「グォオオオオオオオ!」
「あぁああああああ!」
絶頂を迎え、横に倒れるレウスとアイ。
肩で息をしながらなんとか意識を保つレウスは、疲れたのか絶頂と同時に意識を手放したアイを優しく抱きしめる。
レウスはしばらく余韻を感じながらアイの寝顔をマジマジと観察し、疲れが溜まっていたようので、仮眠をとることにして目を閉じた。
アイより早く起きることを考えながら、起きたら何て言おうか考えながら、意識を手放す。