彼のパーティは、時に掃溜めと称される。  
しかし、それは一般に想像される、いわゆる使い物にならないものの集まりとは少し違っていた。  
「おいフェアリー、肉食わねえのか、肉!?もらっていいかそれ!?あ、ドワーフもそれ食わねえならくれー!」  
「ダメだよぉ、楽しみに取ってあるんだからぁ…」  
いつも異常なほど元気なヒューマンに、非常におっとりとしたドワーフ。この二人は、最も早くからパーティを組んだ者達である。  
「あー、好きなのとっとく派かー!んじゃ、フェルパー……は、肉ねえのか…」  
「肉」  
ヒューマンの言葉に、フェルパーはそちらへ顔を向けた。  
「お前、飯食うの早えよなー!」  
「うん、早い」  
「うまそうに食うしなー」  
「おいしい」  
「幸せそうだな」  
「しあわせ」  
ほぼオウム返しに近い受け答えしかしないフェルパー。極度の面倒臭がりで、非常にマイペースな彼女は、受け答えすら最低限の言葉で  
済ませてしまうのだ。  
「ヒューマン、みんなの邪魔しないでやってくれよ。楽しく食べるのは結構だけどさ」  
「えー、邪魔してねえぞ俺ー!」  
「まあ、会話があるのはいいことだけど……バハムーンとセレスティアは、ほんと喋らないね」  
フェアリーの言葉に、バハムーンは顔を向け、セレスティアは完全無視で黙々と食事を続ける。  
「話す内容がない。必要性もない」  
「ちぇー、気取りやがってこの野郎!あ、そうだ!飯食ったら勝負しろよな!今度こそ勝ってやる!」  
「お前には一生かかっても無理だ。だが、挑んでくるなら相手はしてやる」  
「二人とも、喧嘩なんてダメだよぅ……仲良くしようよぉ」  
「止めたいならこいつに言え。頭の中身も相当に下等らしくてな、俺にはどうやっても勝てないのをわかろうとしない」  
そんな仲間の様子を見ながら、フェアリーは溜め息をついた。  
ヒューマンは、格闘家として非常に優れた資質を持っていた。それに加え、個人的に好きな種族なので真っ先に誘った相手なのだが、  
その彼を、バハムーンはいとも容易く降した。その試合内容が、また圧巻だった。  
まずは格闘家同士として戦い、指一本触れさせずに勝利。次に戦士として戦い、相手を全く寄せ付けずに勝利。最後には風術師として  
戦い、もはや動くことすら封じた上での完全勝利。  
彼は、異常とも言えるほどの天才だった。そのせいか、種族の中でも飛び抜けて自尊心が高く、他人の全てを見下している。そんな彼を、  
フェアリーは苦心して仲間に引き込み、結果としてヒューマンが事あるごとに勝負を挑み、バハムーンがそれを降し、ドワーフが  
泣きそうになりながら治療するという構図がすっかり出来上がっている。  
だが、その彼が唯一、同等に扱う存在。それがセレスティアだった。  
彼女もまた、驚異的な天才だった。翼の漆黒に染まった堕天使。時に器用貧乏とも称される学科だが、彼女の持つ技量は専門職に  
勝るとも劣らない。欠点があるとするならば、彼女はセレスティアという種族であるにもかかわらず、信仰心というものを微塵も  
持っていないというぐらいだろう。  
また、彼女は滅多なことでは口を開かず、仲間に心を許している気配もない。自分は自分、他人は他人というように、心の中で大きな  
壁を作っているようだった。  
 
それとまったくの正反対と言える存在が、ドワーフである。  
食事を終え、各人はそれぞれの行動を開始した。セレスティアはさっさと部屋に戻り、バハムーンとヒューマンは体育館へ向かい、  
その後をフェルパーを持ったドワーフが追いかける。いつものように、決着が早々につくのが目に見えていたため、フェアリーは  
自分の部屋に戻り、次の探索の準備を整えていた。  
装備品の手入れを終え、消耗品を調達しに購買へ向かう。その帰り、ヒューマンの治療を終えたらしいドワーフとばったり出会った。  
「お、ドワーフお疲れ様。結果はどうだった?」  
「もう、見てられないよぉ〜……ヒューマン君、またぼろぼろになっちゃって、すっごく悔しそうだったよぉ…」  
「それでも諦めないんだから、よくやるよ」  
「頑張り屋さんなのはわかるけどぉ……仲間同士なのにぃ…」  
そう呟き、彼女の表情は少し暗くなってしまう。そんな雰囲気を変えようと、フェアリーは話題を変えることにした。  
「あ、そうそう!さっき購買に行ったんだけどさ、色々買ったら値段がちょうど777ゴールドだったんだよ。で、1000ゴールド  
出してお釣りもらう時に『333ゴールドだよね』って言ってみたんだけど、さすがに引っかかってくれなかったよ。ははは」  
彼の言葉を、ドワーフはきょとんとした顔で聞いている。そして、いかにも不思議そうに言った。  
「……333ゴールドじゃないのぉ?」  
「………」  
彼女は、全てにおいて要領が悪く、おまけにドワーフという種族では珍しく、計算も非常に苦手としていた。  
「お?お前等、何話してるんだー!?俺も混ぜろよー!」  
「おー、ヒューマン。体はもう平気なのかい?と、それより、ドワーフに計算教えてやってくれないかな。1000引く777が、  
333だと思ってるらしいから…」  
「え?合ってるだろそれ?」  
「………」  
ヒューマンも、格闘家としては優れた資質を持っているが、それ以外では何も持っていない。特に頭脳労働は壊滅的だった。  
「……二人とも、繰り上がりって知ってる?まずね、777に3を足したら、780になるだろ?」  
「あ、わかったぁ。123ゴールドだぁ」  
「違う……違う」  
「えぇ〜?でも、7に3足して、次が8になるから2足して、次が9に…」  
「ならないよ!そこが違うよ!いいかい?まず777に3を足して780!ここに20を足したらいくつ!?」  
「えーっと……80と20で……100になるから…」  
ドワーフとヒューマンは、両手を使って必死に計算している。  
「えと、800?」  
「そう。だからそこにいくつ足したら1000になる?」  
「200だな!」  
「そう。で、今の計算を合計して、お釣りはいくら?」  
「223……あれぇ?なんでぇ?」  
「『なんで?』じゃないだろっ!777に1000出したら、お釣りは223なの!」  
頭痛と胃痛を覚えながら、フェアリーは必死に説明する。  
「そうか、なるほど!777に220を足すと997で、そこに3を足せば1000なんだな!」  
「え?……あ〜、そっかぁ。ヒューマン君、すごいねぇ」  
「……いや〜、僕からすれば君達二人ともすごいよ…」  
 
こんな二人では、もちろん他のパーティから誘いなどあるはずもない。おまけにドワーフは、冒険者として致命的とも言える問題を  
抱えている。  
一夜明けて、一行は冥府の迷宮にいた。そこの敵は周囲と比べて格段に強く、この辺りから後衛も火力としての動きを期待され始める。  
「早速お出ましか。フェルパー、敵だ」  
「敵!」  
バハムーンが言うと、彼の担ぐ道具袋がピクリと動き、中からフェルパーが飛び出した。一度尻尾を震わせると、その先端が二股に分かれ、  
指には鋭い爪が伸び始める。  
「ちょっと数が多いな。なるべく魔法で減らすけど、ドワーフ…」  
「………」  
ドワーフは泣きそうな顔でフェアリーを見つめ、手にしたぱちんこを封印でもするかのようにきつく握りしめている。  
「やっぱり、期待はできないかい?」  
「だ、だって、だって……モンスターさんだって、こんなので撃たれたら痛いよぉ……し、死んじゃうかもしれないんだよぉ…?」  
「ふん、殺しに来てる相手に、そんな気遣いなど不要だ。それもわからないのか、お前は。もっとも、自分が殺されかけてもその態度を  
貫く点に関しては、認めてやるがな」  
ドワーフは、優しすぎるのだ。モンスターですら傷つけることができず、その結果、彼女は最初にいたパーティから役立たずとして  
放り出された。もちろん、フェアリーも最初は彼女のことなど眼中になかったが、ただ一つ、彼女が何者にも負けない力を持っていたため、  
パーティに誘ったのだ。  
「バハムーン、今日はツンデレ学科かい。となると、全体魔法は期待できないね」  
「魔法が使えても、使う気はない。隣の馬鹿に、格の違いを教えてやらなきゃいけないんでな」  
「何だとー!?そんな変な学科になんか、負けないんだからなー!」  
「ふん、そうか。まあ、馬鹿にするのは結構だが、どうせ負けるんだから後が辛いぞ」  
「ふざけんなー!絶対俺が勝ってやるから、見てやがれー!」  
二人が言い争っている間に、セレスティアとフェルパーは戦闘を開始していた。  
セレスティアの鎌が無慈悲に相手を切り裂き、フェルパーの爪が相手を引き裂く。それに続き、ドワーフ以外の全員が攻撃を仕掛けていく。  
当然、敵も黙ってやられてはいない。攻撃を受け、傷つく仲間を、ドワーフはそれこそ泣きそうな顔で見つめていたが、やがてしっかりと  
手を合わせ、その場に跪いた。  
「神様……お願い、みんなを助けて…!」  
その瞬間、祈りは魔力となり、仲間達全員の傷が一瞬にして消えていく。恐らくはヒーラス程度の魔法なのだが、彼女が使う回復魔法は、  
他の誰が使うものよりも高い効果を発揮した。賢者であるフェアリーのルナヒールですら、彼女の使うヒールと同レベルなのだ。  
冒険において、彼女が持つ唯一と言ってもいい能力は、その類い稀な信仰心による高い回復能力だった。  
しかしもう一つ、彼女はこのパーティにおいて、重要な役目を持っている。  
戦闘を終え、フェルパーが道具袋に潜り込む。それをバハムーンが担いだところで、ドワーフはセレスティアにそっと近寄る。  
「あのぉ、大丈夫?怪我、もうない?」  
「……ええ、大丈夫」  
ほんの僅かに笑みすら浮かべ、セレスティアは答える。この信仰心を持たない堕天使は、なぜかドワーフにだけはある程度ながらも  
心を許していた。そもそもが話しかけ辛い雰囲気を持っているために、誰も彼女に近寄りたがらないのだが、ドワーフはあまり  
気にしていないらしい。  
フェルパーとヒューマンが前衛を務め、セレスティアとバハムーンがその中間を担い、ドワーフとフェアリーが後衛を担当する。  
そうしている限りは、彼等のパーティはなかなかに優秀な戦績を収めていた。だがそれでも、彼等は掃溜めと称される。  
 
というのも、フェアリーを除き、彼等は誰も彼もがパーティから追放された者達なのだ。  
その理由を、彼等が互いに尋ねることはない。理由を知るのはフェアリーのみだが、彼もあえてそれを話すことはない。  
無事に探索を終え、プリシアナに戻った彼等は学食へ向かうことになった。だが、セレスティアと、道具袋の中でおにぎりを  
盗み食いしていたフェルパーは、部屋へ戻ると言う。  
「ご飯、一緒に食べないのぉ…?」  
「お腹空いてないし、付き合う義務もない。それより…」  
そう言うと、セレスティアはドワーフの耳元で何か囁いた。  
「そういうことだから、わたくしはこれで」  
フェルパー入りの道具袋を担ぎ、セレスティアは去って行った。それを見送りながら、バハムーンがぽつんと呟く。  
「あの猫女にも困ったもんだ」  
「そうだね。今度っから、フェルパーの入ってる袋には消耗品入れないようにしよう」  
「……そうだな」  
その後は、いつもと変わらぬ光景である。ヒューマンがバハムーンに手合わせを挑み、それをドワーフが止め、バハムーンが軽い挑発を  
混ぜて承諾し、フェアリーは出番がない。リーダーのはずが、最近影が薄くなっているのが、フェアリーの密かな悩みだったりする。  
食事を終え、バハムーンとヒューマンは体育館の一角を借りて手合わせをし、やはりバハムーンの圧勝に終わる。ヒューマンの治療を  
終えると、ドワーフはようやく自分の部屋に戻ってきた。  
一日分の汗を吸った服を脱ぎ、備え付けの浴槽に湯を張る。それが溜まるまでの間に、ざっと全身にブラシを掛け、余計な抜け毛を  
取っておく。ついでに翌日の用意も整えておき、枕元に着替えを用意したところで浴室に向かう。  
浴槽に入り、中に座るようにして、ゆっくりと体を湯の中へ沈めて行く。太股が入り、尻尾が入り、尻から腰、腹へと浸っていく。  
しばらくの間、ドワーフはその温かさを味わうように、ただじっと目を瞑っていた。やがて目を開け、石鹸を手に取ると、まずは腕から  
洗い始める。  
さすがに汚れているらしく、泡立ちはかなり悪い。ドワーフは丁寧に石鹸を塗り込み、それを湯に浸して泡立て、洗い落としていく。  
それが済むと、今度は上半身に石鹸を付けていく。首を擦り、肩を擦り、胸に手をやったところで、ドワーフは一度手を止めた。  
「………」  
自身の、あまり膨らんでいない胸を眺める。そこをしばらく見つめてから、ドワーフはそこを丁寧に石鹸で擦る。  
「……ふ〜…」  
少し恥ずかしげにそれを終えると、ドワーフはハッとしたように腋の臭いを嗅ぐ。  
やはり汗をかいただけに、臭いがだいぶ強い。石鹸を湯に浸し、それを手で擦ってしっかりと泡立てると、ドワーフは丁寧に腋を洗う。  
それを終えると、一度肩まで湯に浸かり、しっかり擦って石鹸を洗い流す。しばらくそのまま体を温めてから、今度は立ち上がり、  
下半身に石鹸を付け始める。  
下腹部から太股、続いて尻尾と手を滑らせる。普段ふさふさした尻尾は、濡れたせいでかなり貧相な姿になっている。  
その裏側、特に付け根部分に、しっかりと石鹸をつける。さすがに表情は少し恥ずかしげだったが、彼女の手が止まることはない。  
それも終えると、ドワーフは一度大きく息を吐いた。心を落ち着けるように石鹸をもう一度湯に浸し、手にしっかりと泡立てる。  
心持ち足を開き、臀部にざっと石鹸をつける。そして割れ目をなぞるように、しっかりと擦る。  
「ふ、んっ……はぅ…!」  
指が動く度、全身に快感が走り抜け、ドワーフは熱い吐息を漏らす。それでも手は止めず、さらには秘部の方までしっかりと洗う。  
「んんっ……ふぅ〜」  
それが終わると、ドワーフは力尽きたように座り込んだ。何度か息を深く吸い込み、呼吸が落ち着いて来ると、先程石鹸を付けた部分を  
丁寧に洗い流す。  
 
最後に髪を洗い、全身をシャワーで洗い流すと、風呂を出る。全身湿っているため、服はなかなか着られない。とにかく胴体部分だけを  
しっかりと拭き、辛うじてタンクトップとハーフパンツを着られる程度まで乾かし、あとは毛が乾くまでのんびりと待つことにする。  
体毛が元のふさふさ具合を取り戻すまでには、さすがに長い時間がかかり、気付けば消灯直前の時間にまでなっていた。  
ドワーフは急いでジャージ上下を着込むと、鍵を持って部屋を出る。きょろきょろと辺りを見回し、人気がないことを確認すると、  
パタパタと廊下を走りだす。しばらくして、とある一室の前で足を止めると、ドワーフは遠慮がちにドアをノックした。  
ややあって、カチャンと鍵の外される音がする。部屋に入ろうとドワーフが手を伸ばした瞬間、パッとドアが開き、中から伸びた手が  
彼女の腕を掴んだ。  
「あっ、わっ?」  
強く腕を引かれ、ドワーフはよろめきながら室内に引き込まれる。彼女が完全に中へ入ると、セレスティアは即座に鍵を掛け、ドワーフを  
ぎゅっと抱き締めた。  
「いらっしゃい。ふふ、時間ギリギリ」  
「あ〜、びっくりしたよぉ。ごめんねぇ、毛がなかなか乾かなくってぇ…」  
「わかってる。それにこれだけギリギリなら、今日も泊まってってくれるでしょう?」  
「う、うん……見つかったら、怒られちゃうもんねぇ」  
「嬉しい。ん……ふわふわっ!」  
まるでぬいぐるみを抱き締めるように、セレスティアは力いっぱいドワーフを抱き締める。ドワーフの方もまんざらではないらしく、  
少し困った顔をしつつも抵抗は全く見せない。  
頭に顔を埋め、セレスティアは深く息を吸い込む。  
「……頭、しっかり洗ったのね。石鹸の匂い」  
「あっ……う、うん。ちゃんと、しっかり洗ってるよぉ…」  
さすがに少し恥ずかしいのか、ドワーフは軽く身を捩る。しかし、セレスティアはしっかりと捕えて離さない。  
「本当?じゃあ、ここは?」  
「やんっ……あ、洗ってるってばぁ……ねえ、その、セレスティアちゃん…」  
もじもじしながら声を掛けるドワーフに、セレスティアはいたずらっぽく微笑みかけた。  
「ふふふ、もうベッド行きたいの?」  
「ん〜…」  
ドワーフは俯き、尻尾を落ち着きなく振りながら、こくんと頷く。  
「エッチ」  
「ちっ、違うよおっ。だって、その、こんなところで……あの……えっと…」  
「こんなところでじゃれてないで、ちゃんとしてほしい?」  
「違うの違うのっ、そうじゃなくて……だから…」  
心底困り果てた顔で必死に弁解するドワーフを、セレスティアは満面の笑みで見つめている。  
「ふふ、可愛い。素直でいい子……いじめたくなっちゃう」  
いかにも堕天使らしい台詞を吐くと、セレスティアはドワーフの肩に腕を回し、そっとベッドへと促す。それに押されるように、  
ドワーフは彼女のベッドへと上がった。  
一緒に上がったセレスティアは、どこか不安げな、しかし期待するような目をするドワーフを、そっと抱き寄せた。今度はドワーフの方も、  
彼女を抱き返す。  
 
「ふさふさで、あったかい」  
セレスティアが言うと、ドワーフの尻尾がパタパタと揺れ始める。  
「セレスティアちゃんも、あったかいよ」  
二人は少し体を離し、お互いの顔を見つめあった。やがて、相手の体に回されていた腕が、どちらからともなく首へと回される。  
目を瞑り、そっと口づけを交わす。唇同士を触れ合い、軽く吸い、時折ちゅっと小さな音を立てる。  
セレスティアのキスにドワーフが応え、唇を吸う。すると、セレスティアは素早く唇を離す。玩具を取られた子供のような目で  
見上げると、セレスティアは満面の笑みを浮かべ、彼女のキスを受けてやる。  
一度意地悪を受けると、ドワーフはセレスティアをなじるようにぎゅっと抱き締め、不器用な口づけにも熱が入る。そんな彼女を  
宥めるように応えながら、セレスティアはドワーフの服に手を掛ける。  
ジャージを脱がせ、その下に着ていたタンクトップに手を掛ける。するとドワーフは恥ずかしげにそれを遮り、代わりにその手を  
ぎゅっと握る。セレスティアは優しく微笑み、ドワーフの体を再び抱き締める。  
温もりを全身で味わいながら、二人はしばらく抱き合った。しばらくして、セレスティアが再びタンクトップに手を掛けると、ドワーフは  
ピクリと体を震わせたが、もう抵抗はしなかった。  
背中の方から、焦らすようにゆっくりと捲り上げる。胸元辺りまで来ると、ドワーフの腕に少し力が入った。そのままでは脱がせることが  
できないのだが、彼女が協力してくれる気配はない。セレスティアは片手を服から放すと、ドワーフの胸をそっと撫でた。  
「あっ」  
小さく声を上げ、ドワーフは驚いたように体を震わせる。そこでようやく顔を上げると、セレスティアは服を摘んで引っ張ってみせる。  
その意味するところを察すると、ドワーフは恥ずかしげに俯きつつも、脱がせやすいように腕を上げる。セレスティアは素早く服を  
剥ぎ取ると、それをベッドの下へ放り投げた。  
「あなたも……ね?」  
「う、うん…」  
耳元で囁かれると、ドワーフはおずおずと体を離し、慣れない手つきでセレスティアの服を脱がせ始めた。  
留め具を吹っ飛ばしかけ、袖を破きそうになり、見かねてセレスティアが自分から袖を抜くと、ドワーフは焦ってしまって、ますます  
その手つきが覚束なくなっていく。  
「えっ……と……ん……あ、あれ…?確かこう……あれ?え、えっとぉ…」  
殊に、ブラジャーを外すのはひどく手間取っていた。最初は片手で外そうとし、出来そうもないとみると両手を使い、それでも外せずに、  
セレスティアにしがみつくような格好で、背中を見ながら必死に外そうとしているのだが、それでも外せない。  
「……早くしてね?」  
「う、うん。えっと、えっと…!」  
彼女の言葉にますます慌て、ドワーフはもう泣きそうな顔で格闘している。そんな彼女を、セレスティアは実に楽しげな笑顔で見つめる。  
やがて、ようやくブラジャーがずるりと落ちた。ただしその直前、留め具のあった部分からビリッという音が鳴ったのだが。  
「………」  
「ご……ごめんなさぁい…」  
耳をしゅんと垂らし、尻尾も内股に巻き込んだドワーフを、セレスティアは変わらぬ表情で見つめる。  
「あとでちゃんと直してね」  
「うん、ほんとにごめ……ひゃっ!?」  
言い終える前に、セレスティアはドワーフの尻尾の付け根を撫でた。途端に、ドワーフは背中を仰け反らせる。  
背筋に指を当て、つっと下へなぞる。再び尻尾の付け根を通り、その裏側に指を滑らせると、ドワーフは小さな喘ぎ声を漏らす。  
 
「あうぅ……尻尾、ダメぇ……んっ!」  
「ふぅん、そう」  
気のない風に答え、セレスティアは構わず尻尾を撫で続ける。包むように撫でつけ、指先でくすぐり、その度にドワーフは悲鳴のような  
小さい喘ぎ声を上げ、耳を落ち着きなく動かす。  
セレスティアは尻尾を弄りつつ、目の前でパタパタ動く耳を眺めていたが、それが目の前に来た瞬間、いきなりパクリと咥えた。  
「ひゃうっ!?み、耳ダメぇ…!あっ、な、舐めないでぇ…」  
「ふーん」  
「やっ!?か、噛むのもダメッ……くぅ、あぁっ!」  
耳朶を噛んで拘束し、口の中で毛づくろいでもするようにねっとりと舐める。耳を動かそうとすると少し強く噛み、動きが止まると  
柔らかい甘噛みに変え、片手では変わらず尻尾を愛撫し続ける。  
ドワーフの身体から、少しずつ力が抜けていく。抵抗が無駄だと悟ったのか、それともセレスティアの責めに腰砕けになったのかは  
わからないが、セレスティアに体重を預け、与えられる刺激に素直に反応する彼女の姿は可愛らしかった。  
耳から口を離し、空いている手でそれを手前に折り返すと、セレスティアは耳の裏側に鼻をつけた。  
「やっ……セレスティア、ちゃん…!」  
大きく息を吸う。そこも頭などと同じく、石鹸の匂いがした。  
「本当に、きれいにしてきてるのね」  
「あぅぅ……だ、だって、きれいにしなきゃ……あんっ……セレスティアちゃん、汚れちゃうもん…」  
「優しい子。嫌いじゃないわ……ん、少しあなたの匂いがする」  
セレスティアが言うと、ドワーフはビクッと体を震わせた。  
「えっ、えっ、ちゃんと洗えてなかったぁ…?」  
「ううん。きっと、気持ちよくなってきて、あなたの匂いがし始めたのかもね」  
なぜかセレスティアは、ドワーフの体の匂いを嗅ぐのが好きだった。ドワーフもさすがに年頃の女の子なので、汗臭いなどと言われると  
それなりに気になる。なので、セレスティアと会う前にはしっかりと体を洗うのだが、セレスティアはどこかしら、石鹸以外の匂いの  
する場所を探し出し、その匂いを堪能している。  
「や、やだぁ……恥ずかしいよぉ…」  
「これからもっと、恥ずかしいことするのに?」  
「あぅ…」  
そう言われると、ドワーフは黙ってしまった。そんな彼女を抱き締めながら、セレスティアは耳の裏から頬、顎と通り、首筋に鼻を埋める。  
「ここも、あなたの匂い」  
「やぁ……言わないでぇ…」  
ドワーフが恥ずかしがるほど、セレスティアは楽しげな表情を浮かべる。そして、尻尾を弄っていた手が、ショーツの中へと侵入する。  
「あっ!?」  
途端に、ドワーフは体を強張らせた。その緊張を解そうとするかのように、セレスティアは彼女の形のいい尻をゆっくりと揉み始める。  
「んっ……ん、んあっ……くぅぅ…!」  
セレスティアの手が動くのに合わせ、ドワーフは抑え気味の声を漏らす。ゆっくり円を描くように手を動かすと、ドワーフの体が  
強張り、熱い吐息が漏れる。徐々に慣れてくるのか、体から力が抜けるのを見計らい、尻たぶを開かせるように動かすと、途端に  
しがみつく腕に力が入る。そうやって遊ばれても、逃げようにも逃げられず、ただただドワーフはセレスティアにしがみついている。  
 
その体温の変化を肌で感じていると、セレスティアも少しずつ、自身の昂りを抑えきれなくなってくる。  
揉み応えのある尻から手を離す。刺激がなくなると、ドワーフの体からがくんと力が抜け、代わりにひどく荒い呼吸が部屋に響く。  
「そろそろ下も、脱がせていい?」  
「はぁ、はぁ、はぁ……じゃあ、セレスティアちゃんも一緒に…」  
「一緒がいいの?ふふ、わかった」  
二人は膝立ちになると、お互いのショーツに手を掛けた。セレスティアは、ドワーフの色気も何もないショーツを太股辺りから  
くるくると丸め、それを膝のところへ落とす。一方のドワーフは、左右を紐で結んであるだけのショーツを脱がせるのに、なぜかひどく  
手間取っていた。三十秒ほど格闘し、ようやくそれを解くと、今度はそれを丁寧に畳んでベッドの脇に置く。  
「ありがと」  
「あっ」  
直後、セレスティアはドワーフを押し倒した。期待と不安が半々になった顔で見上げるドワーフの姿は、彼女にとってひどく扇情的に映る。  
胸に手を這わせる。必死に声を抑えるドワーフを見つめながら、セレスティアはゆっくりと手を動かす。  
申し訳程度の膨らみを撫で、何度か握るように指を動かす。やがて、指先に硬い手触りを確認すると、セレスティアはそこに顔を近づけた。  
毛を掻き分け、小さく尖った乳首に舌を這わせる。  
「ひゃ!やっ、あっ!」  
思わず頭を押そうとするドワーフを押さえつけ、セレスティアは舌先で嬲るように責め、ドワーフの抵抗が弱まると、そこを摘んで  
指の腹で転がすように刺激する。そうしながら、彼女の無いに等しい谷間に顔を埋めると、セレスティアは再び匂いを嗅ぎ始める。  
「あうぅ…!い、息、くすぐった……ふあうぅ…!」  
少しずつ、嗅ぐ場所を下へとずらしていく。胸から腹、下腹部と通り、セレスティアは一度顔を上げてドワーフに微笑みかけると、  
足を開かせ、その間に顔を埋めた。途端に、ドワーフの体がビクンと跳ねる。  
「やぁ!そ、そこはっ……はぅぅ!や、ダメぇ!セレスティアちゃん、ダメだよぅ!」  
「ん……エッチな匂い、してる。可愛い……ふふっ」  
少し顔を離す。そして口を開くと、セレスティアはかぶりつくように口をつけた。  
「きゃあ!や、だっ…!あう!ふっ、くぅ!セレスティア、ちゃん…!そ、そんなとこ、汚いよぉ!」  
「ん……そんなことない。とってもきれい」  
「だ、だってぇ……あうっ!」  
襞を舌で押し分け、とろりとした蜜を溢れさせる割れ目に舌を入れる。そのまま中で舌を動かし、愛液を舐め取るように内部をなぞると、  
奥からさらに濃い匂いの蜜が溢れだす。  
「あう……あうぅ…!セレ、ス……ティア、ちゃんん…!」  
「あなたの、おいしくって……いい、匂い…」  
「やだぁ……あっ!そ、そんなこと、んっ…!い、言わない、でぇ…!」  
セレスティアの舌が動く度、ドワーフの体に強い快感が走り抜け、脳を痺れさせる。それと同等の羞恥心も、今や快感を高めるための  
興奮剤でしかなくなっている。  
「ふ、う……うあっ…!やぁ……セレスティア、ちゃん…!胸、も……ダメぇ…!」  
ドワーフの言葉に、セレスティアは意地の悪い笑みを浮かべ、一度舌を抜いた。  
「嘘をつく子は、嫌い」  
「う、嘘なんて……んむぅ!?」  
乳首を弄っていた指を離し、人差し指と中指をドワーフの口に突っ込む。喉の奥まで入りそうになり、ドワーフは慌てて舌で押し返すが、  
セレスティアは構わず奥まで突き入れようとする。  
 
「んんっ!?んぐっ、がふっ!うぇ…!ん、ん……んっ……あぇ…!や、ぐぅ…!」  
「気持ちよかったでしょ?」  
「ん、んうぅぅ!うぅ〜!」  
軽くえずいて涙目になりながら、ドワーフは必死に頷く。それを満足げに眺め、セレスティアは少し攻勢を緩めてやった。  
「でも、胸はダメなのね。なら、しっかり舐めて」  
「んん……ふっ、んっ……んむ…」  
言われたとおり、ドワーフはセレスティアの指を丁寧にしゃぶり始める。指先を舌で包み、間に舌を挟み、吸い上げる。そんな舌の動きを  
一頻り楽しんでから、セレスティアは指を引き抜いた。  
「ふぁ?あ…」  
「ん?もう少し舐めたかった?」  
「………」  
答えに詰まったドワーフを、セレスティアは天使の笑顔で見つめる。  
「でも、胸よりしてほしいところあるんでしょ?なら、応えてあげなきゃ」  
「あっ……あ…」  
その意味するところを悟り、ドワーフの全身の毛が膨らんでいく。その毛を掻き分け、セレスティアは再び秘裂に顔を近づける。  
「あなたの場合、こっちの方よね」  
「んっ!」  
言いながら、後ろの穴に白く長い指を押し当てる。触れられると、そこはヒクっと動き、尻尾が僅かに下がる。  
「ふふ。両方、可愛がってあげる」  
中指を小さな窄まりに押し当て、グッと力を込める。  
「う、うあっ!あっ、あっ!あっ!!」  
腸内に指が侵入し始める。ドワーフは切れ切れの声を上げ、同時に指がぎゅうっと締めつけられる。根元まで一気に突き入れると、  
セレスティアはドワーフに笑いかけた。  
「どう?気持ちいい?」  
「うぅ……そ、そんなこと、聞いちゃやだよぉ…」  
「ふぅん。気持ちよくないんなら、もうやめてあげる」  
言うが早いか、セレスティアは指を引き抜き始めた。  
「やっ!?だ、ダメぇ!ぬ、抜いちゃやだぁ!」  
「どうして?気持ちよくないんでしょう?」  
「う、うぅ〜……き……き…………気持、ち……いいよぉ……だ、だから、抜いちゃやだぁ…」  
泣きそう、というより、実際に涙目になりながら、ドワーフが哀願する。すると、セレスティアは満面の笑みを浮かべた。  
「前とお尻と、どっちがいい?」  
「……お……おし、り、の……方、が…」  
「シスターなのに、出すための穴で気持ちよくなっちゃうなんて……変態ね」  
「だ、だってだって……シスターだから、純粋……じゅ、純真…?純…」  
「純潔ね」  
「そ、それ、守らなきゃいけないんだもん…!」  
「だから、お尻の穴ならいいの?お尻の穴に指入れられて、気持ちよくなってるあなたが、純潔を保ってるって言える?」  
「……ま、守ってるもん〜…!」  
 
たちまち涙を溢れさせたドワーフに、セレスティアは伸びあがってキスをした。  
「ん、ごめんね。あなたみたいな子、つい意地悪したくなっちゃうから」  
「……くすん…」  
涙を舐め取るようにキスを繰り返し、頭を優しく撫でてやる。やがて、少し落ち着いてきたところで、セレスティアは腸内に入れたままの  
指をそっと動かした。  
「あうっ!」  
「いっぱい、気持ちよくしてあげる」  
再びドワーフの足の間に戻ると、セレスティアは秘裂に舌を這わせ、腸内の指を動かし始めた。途端にドワーフは大きな声を上げ、  
全身をピンと強張らせる。  
「んあっ!あっ!くぅ…!う、あああっ!」  
舌は襞を掻き分け、入るか入らないかの部分を刺激し、指は腸内を出し入れさせ、時折内部で曲げてみせる。その刺激一つ一つに、  
ドワーフは素直に反応し、それを見ているセレスティアも、だんだんと我慢が利かなくなってくる。  
「はっ、あっ!はっ、はっ、はくっ……んっ!?」  
突然、刺激がなくなる。途切れた快感に不満を感じる間もなく、セレスティアが体の向きを変え、ドワーフの上に跨った。  
「わたくしにも、してくれる?」  
「あ…」  
既にセレスティアの秘部も、すっかり濡れていた。目の前のそれを、ドワーフはどこかぼんやりした目で眺める。  
「それとも、汚いから嫌?」  
「う、ううん……セレスティアちゃんのは、平気だよ…」  
「あなたのも変わらないと思うけど……あっ、それと」  
いきなり声の調子が変わり、ドワーフは何事かと耳を傾ける。  
「その、わたくしは、お尻はいいから…」  
「……そぅお?わかったぁ」  
「あなた、こういうのはお尻でするものと思ってるみたいだからね……初めての時、何の迷いもなく舐められた時はびっくりしたわ」  
「頑張るね……ん…」  
おずおずと、ドワーフはセレスティアのそこに舌を這わせる。同時に、彼女の翼がピクッと動いた。  
「んっ……もっと、強く…!」  
「うん……んっ…!ふっ…!」  
「ふあっ…!そ、そう、そこぉ…!んんっ!」  
再び、セレスティアはドワーフの秘部に舌を這わせ、腸内に指を突き入れた。  
「うあぅ!?そ、そんな強く……え!?やぁ!!」  
後ろの穴に、もう一本指が押し当てられる。ドワーフが抵抗する間もなく、セレスティアは彼女の中へと突き入れた。  
「あううぅ!き、きついよぉ!おなか、苦しいよぉー!」  
「んっ……ふふ、その割には、すんなり入ったじゃない。ほら、こんなことも…」  
言うなり、セレスティアは二本の指をぐりぐりと回す。もはやドワーフの動きは完全に止まってしまい、ただガクガクと体を  
震わせるばかりになってしまっている。  
 
「あぐっ……あっ、あっ、あぁっ!」  
「お口がお留守よ?ちゃんと頑張って」  
「あぐっ!はっ、あっ!す、少しっ、じゃあっ、優しくっ……んんーっ!」  
それでも何とか言われたとおり、ドワーフは必死に舌を伸ばし、セレスティアの秘裂を舐める。それはひどく拙く、その刺激による  
快感などほとんど無いようなものだが、彼女の必死さがセレスティアにとって何より大きな興奮剤となっている。  
時折、気持ちよさそうに表情を崩しつつも、指と口の攻め手を決して止めないセレスティア。  
その快感に翻弄され、嬌声を上げ、身体をくねらせ、止まりがちながらも必死に舌での奉仕を続けようとするドワーフ。  
互いに水音を響かせ合い、汗に濡れる身体をしっかりと抱き合う。顔こそ見えないものの、セレスティアは一旦顔を上げると、  
必死の奉仕を続けるドワーフに笑顔を向けた。  
「んんっ……必死になっちゃって、可愛い。それじゃ、ご褒美」  
言うなり、腸内の指を大きく開く。その状態で動かすと、途端にドワーフの奉仕は中断された。  
「うあぁっ!?そ、それダメ!やだぁ!ふ、ふわって来るのっ!やぁ!来るのっ、来ちゃうよぉ!」  
ガクガクと震えだす体を翼まで使って押さえつけ、セレスティアはさらに刺激を強めた。  
「あぐっ!やっ、はっ!ダメダメっ、ダメぇ!来ちゃう!来ちゃうって……やっ……ほんっと…!ふわって……う、浮いちゃっ……セレ、  
セレスっ……あ、く、あ、あ、ああっ、ああああぁぁぁぁ!!!」  
一際大きな嬌声を上げ、ドワーフの体が弓なりに仰け反る。同時に膣内と腸内が激しく収縮し、未だ中に残るセレスティアの指を  
強く締め付ける。その力が少しずつ弱まったところで、セレスティアはドワーフの小さな突起を口に含んだ。  
「きゃああ!?だめ!だめぇ!来ちゃったよぉ!!い、今ふわってなってぇ!!今もう来ちゃったからぁ!!だっ……だめ、って…!  
や、だ……またっ…!やだ、やだっ、また浮いちゃっ……あ、あ、やあああぁぁぁ!!!」  
再び激しく痙攣するドワーフを、セレスティアは無理矢理押さえつける。そして今度はとどめとばかりに、まだ痙攣を続けるドワーフの  
腸内を激しく掻き回し、充血しきった陰核を舌で転がし、強く吸い上げる。  
「も、もうむり!もうむりぃ!もうきもちいいのだめっ、もうきたぁ!もうきたからぁ!あぐっ!お、おしりやめっ……う、あ、あっ!  
あぐぅあああぁぁぁ!!!もうやだふわってやだぁ!もうやめて、やめてやめてやめてぇ!!ゆる、しっ……やだ、あああぁぁぁ!!!」  
回らなくなり始めた口で必死に哀願するドワーフに、セレスティアはようやく口を離し、腸内から指を引き抜いた。  
「ふふ……満足、できた?」  
「……っかふ!はぐ……ぅ……はぁ……はぁ……はぁ…」  
ようやく快楽地獄から解放され、ドワーフは焦点の定まらぬ目でぼんやりと天井を見上げ、荒い呼吸を繰り返している。  
そんな彼女を愛おしげに見つめ、セレスティアは向きを直すと、ドワーフの隣に寝転んでしっかりと抱き締める。  
「今日も可愛かった。お尻とここ、同時に責められて四回もイっちゃって……本当、可愛い子」  
「はぁ……あふ……も、もうきもちいいの、いいよぉ…」  
怯えたように言うドワーフを、セレスティアは優しく撫でてやった。  
「もうしない。でも、今日は頑張ってたし、ご褒美あげる。何かしたいこととか、してほしいこととか、ある?何でもしてあげる」  
 
その言葉に、ドワーフはぱちくりと目を瞬かせた。  
「……あ、あの、ほんとに何でもい〜い?」  
「うん」  
「あの、じゃあ、えっとぉ……おっぱい、吸ってみたい…」  
「え?」  
思わず聞き返すと、ドワーフは慌てて口を開いた。  
「あ、あのね、私、お母さんいなくって……だから、その、おっぱい吸ったことなくて……セレスティアちゃん、おっぱい大きいから、  
一回吸ってみたくって……だ、ダメ…?」  
だんだんと耳を垂らすドワーフに、セレスティアは優しく笑いかけ、頭を撫でてやる。  
「甘えんぼ。いいよ、何でもするって約束だし」  
布団を軽く掛けながら、セレスティアは横向きに寝転がると、ドワーフの頭を胸元に抱き寄せた。すると、ドワーフは嬉しそうに  
そこへ顔を埋める。  
「ありがと……ん」  
「んっ…!」  
早速ドワーフが乳首に吸いつくと、セレスティアはピクリと身体を震わせた。しかし振り払ったりはせず、黙って吸わせてやる。  
それこそ赤ん坊のように、ドワーフはセレスティアの乳房にしっかりと吸いついている。乳首を強く吸い、舌は自然とそこを包むような  
形になり、吸うと同時に動く舌が、乳首全体を刺激する。時折強く吸いすぎ、ちゅっと音を立てて口が離れると、ひんやりとした空気が  
新たな刺激になるとともに、すぐまたドワーフの温かい舌が乳首を包む。  
「ん、くっ……は、あ……あっ…」  
思わぬ快感に、セレスティアは必死に声を押さえ、ドワーフに余計な気遣いをさせないよう頑張っている。だが、その努力は意外と  
早い段階で必要なくなった。  
「んんっ……ん……ん…?」  
刺激がだんだん弱まり、程なく消えてしまったことに疑問を感じ目を開けると、目の前にはドワーフの寝顔があった。  
「んん……んふ…」  
しっかりと乳首は咥えたまま、安らかな寝息を立てるドワーフ。中途半端に刺激され、やり場のない衝動を必死に堪えつつ、  
セレスティアも目を瞑る。  
「なんで胸吸うのはこんなにうまいのかしらね……今度するときは胸やってもらおう」  
そう独りごち、セレスティアはドワーフの頭を抱き寄せる。その匂いを胸一杯に吸い込むと、僅かに汗の匂いがした。  
「いい匂い……ふふ」  
最後に頭を一撫でし、意識を手放す。胸の中の体温と匂いは、何だかとても落ち着けるものだった。  
 
 
翌日も、一行の生活は何ら変わりなく進む。朝食は六人揃って食べ、それが済むとバハムーンとヒューマンの手合わせがあり、ドワーフが  
負けたヒューマンを治療し、セレスティアはどこに行ったかわからず、フェルパーは誰かしらの近くで袋に入って寝ている。  
「くっそぉー!また負けたぁー!絶対、絶対勝ってやるからなぁー!」  
「ヒュ、ヒューマン君、落ち着いてよぉ……まだ怪我残ってるんだよぉ…?」  
「……ドワーフ、後は頼むよ。割と怪我ひどそうだし、探索に行くのは午後からにしよう。セレスティアとバハムーンにも伝え…」  
そう言って移動しようとすると、いつの間にか真後ろにセレスティアが立っていた。その胸に顔をぶつけ、フェアリーは地面に落ちる。  
「痛たた……でもちょっと幸せだった。それはともかく、いつの間に来てたんだい?」  
「わたくしに報告の義務が?」  
「……いえ、ありません」  
「話は聞いた。それまでぶらぶらしてる」  
「了〜解。じゃ、バハムーン……と、フェルパー探してくるよ」  
ヒューマンの治療をするドワーフを、どこか楽しげに見つめるセレスティア。それを横目に見ながら、フェアリーは体育館を出る。  
さすがに、学生寮に戻っていることはないだろうと思い、近くのカフェを探す。すると、柱の陰になっている場所からバハムーンの  
声が聞こえてきた。  
「勝てもしないのに、毎日毎日、飽きもせず……何が楽しいんだかな」  
「……?」  
ばれないように身を隠し、柱の陰からそっと様子を窺う。すると、バハムーンは椅子の背もたれに寄りかかり、膝には丸まった  
フェルパーを乗せ、まるで独り言のように喋り続けていた。  
「老化は早いくせに、実力の成長は亀の歩み。力も精神力も、何一つ突出したものを持たず、それでも格闘家という学科にしがみついて、  
勝てもしない手合わせを続けて……本当に、救いようのない馬鹿だ、あいつは」  
「……くぅ〜……すぅ〜…」  
「ガンナーにでもなれば、少しはまともに戦えるだろうに。もっとも、あいつが銃を扱えるとも、思えんがな。あいつも、ドワーフも、  
底なしの馬鹿だからな」  
あまりに棘のある言葉に、フェアリーは一言諌めてやろうかと思ったが、その前にバハムーンが言葉を続ける。  
「勝てないこともわからず、諦めもせず……諦めるということを知らず、いつか勝てると信じ切って、馬鹿正直に手合わせを続けて、  
いくら倒しても、起き上がる。本っ当に、馬鹿だ。会ったこともないほどの馬鹿だ、あいつは。導いてやる気が失せるほどの、な」  
その口調は、何とも楽しそうで、フェアリーは出しかけた足を戻した。そしてやはり気付かれないように、そっとカフェを後にする。  
「……あれはあれで、いい関係なんだな、きっと。ドワーフとセレスティアも悪くないし、案外いいパーティかもなあ」  
そう呟き、フェアリーは体育館に足を向ける。が、まさに飛び立った瞬間、聞き覚えのある騒がしい足音が急速に近づく。  
「おー、フェアリー!なー!俺すげえの見ちゃったんだぜ!ほんとすげえの!」  
「待ってぇー!ヒューマン君やめてよぉー!」  
やたらに楽しげなヒューマンと、その後ろをパタパタと必死に走るドワーフ。さらにその後ろを、無表情のセレスティアが空中から  
追いかける。  
「どうしたんだいヒューマン?」  
「あのなあのな!さっきセレスティアとドワーフがな!キスしてたんだぜー!」  
「もぉー!ヒューマン君やめてってばぁ…!」  
「ふ、ふーん…」  
泣きそうな顔になるドワーフと反比例して、セレスティアの顔には笑みが浮かんでいく。その異様な光景は、ヒューマンの言葉よりよほど  
気になってしまい、気のない返事しかすることができない。  
 
「……あれ?そんなに驚かねえの?」  
「え?あ、いや、まあ……ほら、挨拶代わりのキスだってあるし…」  
「え、そうなのか!?あれって男と女がするもんじゃねえの!?」  
「あー、いや、もちろんそういうのも多いんだけど…」  
「なぁんだぁ……ドワーフかセレスティアのどっちかが男なんだと思ったんだけどなあ…」  
「ち、違うよぉ〜。二人とも女の子だよぅ…」  
「おい、やかましいぞ。何もできねえくせに声ばっかりでかく張りあげやがって。少しは黙ったらどうなんだ」  
そこに、バハムーンがうんざりした顔でカフェから出てきた。小脇にはフェルパーをしっかりと抱え、彼女は彼女で構わず眠っている。  
「大体、女同士でキスしてたからと、そんな大声で言いふらすもんでもねえだろう。それともお前は、同性愛者に差別意識でも  
持っているのか?」  
「バ、バハムーン君ってばぁ!私は、その、セレスティアちゃんは……えっと……えっとぉ…」  
困惑しきってしまったドワーフを、セレスティアはとうとう堪えきれなくなったのか、後ろからぎゅっと抱き締めた。  
「ひゃっ?な、何〜?セレスティアちゃん、何〜?」  
「可愛い。いい匂い」  
「や、やめてよぉ。ダメだよぉ、こんなところでぇ…!」  
「匂い?そんな匂いするかぁー?普通の匂いだと思うけどなあ、俺は」  
「で、それがどうすごいと?まあ、お前のような奴には、格闘以外のことは何でもすごいことなのかもしれねえがな」  
「何だとぉー!?お前、自分の方が強いと思って偉そうにー!今に見てろよぉ、絶対お前なんかこてんぱんにしてやるんだからなー!」  
「……くか〜…」  
そんな仲間達を見ながら、フェアリーは一人頭を抱えていた。  
「……前言撤回、かな……自分で集めた仲間ながら、ほんっと面倒臭い……あー、ほらほら、みんな。とりあえずね、探索は午後からに  
するから。わかった?ねえ、わかったかい?ちょっとみんな、僕の話聞いてる?おい、こら、ちょっとー!」  
特に優秀なわけでもなく、かといって落ちこぼれというわけでもなく、ただ周りより少し浮いた存在である、通称『掃溜め』の彼等。  
周りから見れば少し変わった、しかし彼等から見れば、これも至って普通の、平和な日常なのだった。  
 
 

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