今作「剣と魔法と学園モノ。2」から遡ること16年──。
前作「剣と魔法と学園モノ。」より、さらに前の時代。
そこにも、やはり剣戟(Sword)と魔法戦(Sorcery)と学園生活(School)……そして恋があった!
『レイジング・デイズ 〜「SSS」オルタナティブ〜』
原因不明の災厄に、少しずつ疲弊する大地、荒廃する人心。
そんな状況でも、人々は希望を求めて奔走する。
冒険者養成学校のとある一団(パーティ)も、そんな明日の希望を求めて今日をさ迷う者たちのひとつだった。
「OK、ここまで来たんだ、俺に傷の一つでもつけてみろよ!
パニーニ学院剣士筆頭マサムネ、推して参る!」
──普段はお調子者だが、決して仲間を見捨てないフェルパーの剣士。
「命短し、人よ恋せよ。いいか、惚れた女は死んでも守れ…それが男の役目だぜ!」
──豪放にして磊落。泰然にして自若たるドワーフの狂戦士。
「夜は……嫌いじゃない。太陽は、眩しいから……」
──心に闇を秘めながら、光に憧れ、温もりを求めるハーフエルフの精霊使い。
「私の、私たちの全てはまだ始まってもいない。
だから、ホントの自分を始めるために、今までの自分を、終わらせましょう」
──いつも寂しい瞳(め)をした片翼の堕天使。
「世界は、いつだって………こんなはずではないことばかりじゃ。
無論、こんなはずではない現実から逃げるか、それとも立ち向かうかは、個人の自由。
なれど……自分の勝手な悲しみに、無関係な人間を巻き込んでよい権利など、どこの誰にもありはせぬ!!」
──小さな体に不屈の意志を秘めしフェアリーの賢者。
そして……。
「くっ、悪魔(ディアボロス)め………」
「悪魔、か……。ウン、悪魔でいいよ。でも、ならば悪魔らしいやり方で、話を聞いてもらうから!!」
──"悪魔"とも"魔王"とも呼ばれながら、最後まで手の届く全てを救うために全力で走り続けた死霊使い。
後に"奇跡の6人"(ミラクルヘキサゴン)と呼ばれる若者たちの、冒険と友情、そして恋愛の日々。
彼らの尽力と、彼らが周囲に築いた絆のおかげで、災厄はその爪痕を各地に残しつつ収束するはずだった。
だが……。
「封印すべき忌まわしき魔器ファニージュエル……それを持って、あの男性(ひと)はどこへ?」
仲間のひとりの失踪。そして、よもやの裏切り。
残された5人は、ケジメをつけるべく動き出す。
「いいねいいねぇ、ゾクゾクする! さぁ、Partyとシャレこもうぜ!!
おい、ドワンガ、後ろの守りは任せるぞ!」
「ハッ、あんたがここに来て、俺がここにいる。巡り合わせってヤツぁ、粋だね。
いいだろう、パーフェバル、あんたの背中は、この俺に預けな!」
叛逆の精霊使いの待つ塔へ、彼らはたった5人で特攻をかける。
「ふむ。雑魚とは言え、これだけの数をようもこの短期間で集めたものよの。
これは、妾(わらわ)も、ちと本気を見せねばならんか。
我…誓約を持って、命ずるものなり。
風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、不屈の心はこの胸に
この身にさらなる魔力を!」
「──少し分かったことがあるの。友達が泣いていると、同じように自分も悲しいんだね」
「……レスティーナ」
「永遠なんて、ないよ。みんな変わってく、変わっていかなきゃいけないんだ。
だから、あなたは正しい、ディアノイア。行って、そして彼を止めてあげて!」
「なぜだ!? 覚めること無い眠りのうちに終わりなき夢を見る。生と死の狭間の夢、それは永遠に続く幸福であろうが!?」
「まだ、わかんないの、この駄々っ子!
こうなったら、力ずくでも目を覚まさせてあげる!
いくよ、これが、あたしの全力全開!! ゴドーワード・ビッグバムーーーーッ!!」
ディアナ達の親の世代、グノーと彼女らの出会いなどが描かれる番外編、「レイジング・デイズ」、2009年夏公開未定。