授業中、カンタが腹が痛いと申し出て、二時間目の途中で早退することに  
なった。担任の教師に家が近いから連れ添って帰るようと頼まれ、サツキは  
快く引き受けた。カンタは一人で帰れると言い張ったが、途中で何かあった  
らという教師に根負けし、結局二人で帰ることになった。  
 
午前中の強い日差しが照りつける畦道を、カンタが早足で歩いていく。真後  
ろに伸びるその影を挟むように、数歩後ろをサツキが着いていく。  
メイの一件以来、サツキとカンタの仲は近まったようでもあったが、実際に  
は表立って変わるものはなかった。以前のようにカンタが家のことをから  
かったりすることはなくなったものの、近所であってもなぜか恥ずかしがっ  
て話が進まなかったし、ましてや学校では、友達にからかわれるのを恐れて  
まともに話などしたこともなかった。並んで歩くなど、考えられなかったの  
だ。  
 
(……カンタ、ほんとにお腹痛いのかな……元気みたいだけど……)  
 
サツキが疑うのも無理はない。カンタが具合が悪そうにしていたのは学校の  
中だけで、校門を出たとたんに今のようにシャキシャキと家に向かって歩き  
出したのだから。  
そんなサツキの思いなど気にも留めないかのように、カンタは先を急ぐ。仕  
方なく、遅れないようにとサツキも早足で着いていくのだった。  
 
(……今ごろ三時間目か……せっかく宿題やってきたのにな……)  
 
景色を見てちょっと考え事をしている間に、だんだんカンタとの距離が離れ  
てしまっていた。ふと前を見ると、遥か先を歩いているはずのカンタがうつ  
むいて立ち尽くしているのが目に入った。  
「カンタ! どうしたの?大丈夫?」  
慌てて駆け寄ったサツキが声をかけるが返事はない。カンタは何かを耐える  
ようにぎゅっと眉を寄せ、両の拳を硬く握り締めているだけだった。サツキ  
もどうしてよいものか分からず、心配そうに横に立ち尽くすだけである。丸  
刈りの頭から汗が垂れ、カンタの顔を伝って落ちていく。  
 
どれくらいそうしていただろうか。カンタが沈黙を破った。  
「こっち」  
 
ぶっきらぼうに言い放つと、道をそれて脇の茂みへとズンズン押し入ってい  
く。サツキも黙って後を追った。  
自分たちよりも背の高い夏草の茂みを掻き分けて奥へと入っていくと、道の  
ほうからはすっかり見えなくなってしまう。草の葉で肌を切られないように  
気を付けながら先へ進むと、急に草むらが途切れ、鬱蒼と大木が茂る森のな  
かに出た。森のなかは、先ほどの炎天が嘘のようにひんやりとした空気に包  
まれ、神秘的な静けさが漂っている。  
 
(こんなところにも森の入り口があったんだ……)  
 
驚いて辺りを見回しているサツキを、カンタは不思議そうに見ていたが、や  
がて深刻な口ぶりで言った。  
「……このこと誰にも言うなよ……俺……」  
「……うん」  
 
サツキは頷いたが、カンタはそこで言葉を切ってしまった。また先程のよう  
に顔をしかめ、俯いている。何か言いたそうにしているのだが、言葉が出て  
こないといった様子である。  
「大丈夫! 私、誰にも言わないから。約束するよ!」  
サツキが目いっぱい明るい声でそう誓うと、決心が着いたのかカンタがよう  
やく言葉を続けた。  
 
「……俺の……チンチン……変なんだ……」  
「えっ……」  
 
急に飛び出した言葉に戸惑い、サツキの頬がぽっと紅くなる。しかし当の本  
人はもっと赤い顔をして話を続ける。  
「……なんか……急に硬くなったりして……むずむずして……それで……  
 ……こすったら気持ちよくなって……白いのが出ると……元に戻るんだけ  
 ど……」  
 
(やだ……オチンチンが硬くなって?白いのが……出て……嘘……)  
 
声を震わせて話すカンタを前にしながら、サツキは自分も恥ずかしくて体が  
カーッと熱くなってくるのを感じた。性にとってまったく知識のない小学4  
年生には無理もない。メイとたつおとの三人での入浴が習慣になっているサ  
ツキにとって、男性器は未知のものではなかったが、なんとなく見てはいけ  
ないもののような気がして、お風呂のときも直視できないでいたのだった。  
もちろん、勃起する姿など見たこともない。  
 
「……俺、病気なのかな? 俺……病院に連れてかれちまう……!!」  
 
(カンタが病気……? お母さんみたいに入院して帰ってこなくなる……?  
 そんなの……嫌だよ……!)  
 
「大丈夫!私が治してあげるから! 見せて!」  
 
そう言うが早いかサツキは立っているカンタの正面にひざまずき、短パンに  
手をかけると、驚いているカンタが抵抗する間もなく一息に引きおろしてし  
まう。純白のブリーフが姿をあらわすが、これもカンタが手で押さえる暇を  
与えずに引きおろすと、積もった雪を振り払う枝のように、勢いをつけて硬  
く勃起したペニスが飛び出した。  
 
「あっ!」「きゃっ!」  
 
勢いで行為に及んだサツキも初めて目にする勃起した陰茎の形相に固まって  
しまう。何せオチンチンと言えば父親の股間にだらしなくぶら下がっている  
姿しか知らないのだ。ところが、今目の前に突きつけられているそれはまっ  
たく別の生物のように硬くしこり、天を突いてそそり立っているのだから。  
 
(……すごい……これがあの……オチンチンなの……?  
 ……なんだか怖い……でも、カンタを助けなきゃ……!)  
 
勇気を振り絞って手を伸ばし、指先で亀頭をおずおずと触れてみる。カンタ  
はというと、覚悟を決めたのか、目は遠くをみつめ、ぎゅうと両手を握り締  
め、されるがままになっている。  
 
(硬い……それに熱くて……)  
確かめるように亀頭を軽くきゅっとつまむとカンタの口から小さくアッと声  
が漏れる。そのまま幹、裏筋を優しく撫でてやるとじらされる快感に硬く  
なったペニスはびくびくと脈動する。  
(気持ちいいのかな……?)  
今度は手のひらで包むようにそっと握ってみる。より熱く、張り詰めた皮の  
感触が手に伝わってくる。  
 
「こうなってると、痛いの?」  
「痛いっていうか……なんか変な気持ちになって……我慢できなくて……」  
 
(大丈夫……きっと治るから……)  
サツキは握った手をゆっくりと前後に動かし始める。いまだ包茎のため、皮  
が滑るように男根を刺激する。少女の柔らかい手のひらでこすられる感触  
に、ますますカンタのチンチンは大きく膨らんでいく。  
 
「いつもこうやってしてるの?」  
「……うん……母ちゃんに隠れて……」  
要領を得てきたのか、ぎこちなかった手の動きも滑らかになり、しゅっ  
しゅっとリズムよく扱きあげていく。初めは恐る恐る握っていたが、今では  
幹をしっかりと握り、確実に射精へと導いていく。すると亀頭に溜まった皮  
の中から先走りの液が溢れ出し、驚いたサツキは手を離してしまう。  
 
「何か出てきた……けど……白くないよ?」  
 
途中で止められ、悶えながらもカンタは答える。  
「それは……気持ち良くなってくると出るんだ……もう少しで白いのも出る  
よ……。」  
「そうなんだ……」  
 
納得するとサツキはもう一度陰茎を握りなおすと、手際よく扱きはじめる。  
限界寸前まで膨張した幹をカウパーにまみれた手が行き来する度、意図せず  
してにちゅにちゅといやらしい音を立ててしまう。カンタはもはや立ってい  
るのがやっとで、白痴のようにぽかんと口を開けてあえぐばかりである。  
 
(大丈夫……出せば治るんだから……いっぱい出させてあげるから……!)  
 
額から落ちる汗も気にせず、一心不乱に扱きあげる。そして砲身がぎゅっと  
引き締まったのを手に感じた瞬間、鈴口から濃い精液がほとばしった。  
 
「ああああっ!……うわあああっ……!」  
 
声にならない声をあげると同時に、カンタの腰はがっくりと折れ、そのまま  
深く積もった落ち葉の上に尻餅をついてしまう。解放された陰茎はびくびく  
と痙攣しながら溶岩のように精液を流しつづける。  
 
(出た……! でも、全部出さないと……!)  
 
サツキは急いでペニスを握りなおし、皮の間からひっきりなしに漏れる精液  
を最後の一滴まで丁寧に搾り上げた。可愛らしい手が精液まみれになる頃、  
ようやくカンタのチンチンはしぼみ、元の姿を取り戻した。  
 
「カンタ、これで大丈夫だよ! もう小さくなったよ!」  
サツキが声をかけると、まだ肩で息をしているカンタは涙目で頷いた。  
「でも……また大きくなったらどうしよう……」  
「大丈夫……また手伝ってあげるから……ね?」  
 
「きゃっ!」「あっ!」  
興奮がおさまると慌ててサツキは股間から目を反らし、カンタは急いでパン  
ツをずりあげた。二人は劣らずに赤面したまま、無言で森を出て、家路につ  
いた。   終わり。  
 

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