「ええ――――っ!結婚する―――――――っっ!!??」
放課後のアカデミーに素っ頓狂な叫びが響き渡った。
「馬鹿者!声が大きい!」と小柄な少女がそれを制する。
大声の主はナノカ・フランカ。アカデミー随一の工房術の持ち主にして
屈指の変わり者としても名を知られている彼女のこと、今更この程度で学友たちは動じない。
もう一人はエリンシエ・ヤースロップ。アカデミー内では「ネオスフィアから留学してきた超天才児」程度の認識だが、
その実はネオスフィア存続のための、体のいい人質のようなものであった。
が、かのプロスペロ・フランカが半ば強引に身元引受人に付き、
彼との無用な摩擦を避けたい帝国行政府が軟禁を解除したため、今は一学生としてアカデミーに籍を置いている。
「…で、なんでまた急にそんなこと?」
声を潜めてナノカが聞き直す。
「おおかた、余を容易に監視しうる環境を構築しようというところであろう。相手はエグザシオ皇帝の縁者だという話であるからの」
「でも、エリンシエのことだったらおじいちゃんが」
「身元引受人の孫娘と昵懇の仲である以上、帝国にとっての透明性は期待できないということであろうな」
「だからって、エリンシエまだ11歳でしょ?」
「年齢は問題ではなかろう、目的は余の監視であるからな。それに王族自ら帝国の皇族と縁を繋ぐのはネオスフィア王家の存続にとって損はあるまい」
元とは言え女王、結婚観も一般人とは違うのか平然たる態度のエリンシエである。
「でもねぇ… あ、ところで頼み事って?」
元々、ナノカが学年の違うエリンシエと教室で会っているのは今朝の出がけに頼まれたからであった。
「うむ。工房師としてのそなたに作ってもらいたいものがあるのだ」
他人に聞かれるとまずいのか、ナノカの耳に口を寄せる。
「え゛――っ!それって要するに」「うわわわわっ!」エリンシエがとっさにナノカの口をふさぐ。
「と、とにかくだ!詳細についてはここに書いてあるから頼んだぞ!!」
とメモ帳を押しつけると口と鼻をふさがれて酸欠寸前のナノカを解放し、教室から走り去る。
あとには呆然と立ちつくすナノカと、怪訝そうに見守るクラスメートが残された。
一週間後の夜半。ナノカの自室にて、複雑きわまる表情のナノカと、思い詰めたような表情のエリンシエが対峙していた。
「一応、仕様は満たしたつもりなんだけど…」
ナノカが手にしているのは男性器を模した棒状の物体に固定バンドが付いたもの、つまりペニスバンドである。
「えー、サイズは特に指定がなかったんで資料にあった平均値の全長13cm、周囲長11cmにしてみました。
突起部には各種センサーがついてて圧力や摩擦、温度なんかを信号に変えて装着者にフィードバックするようになってます。
あと逆に装着者の状態を判断して先端から疑似精液が射出されるようにもなってます、ハイ。
疑似精液にはもちろん精子は含まれていないけど、見た目と機能を似せるために増粘剤とプロスタグランジンF2を」
「あー、技術的な話はわからんのでいい。ともあれ、これを装着すれば女性でも男性と変わらぬ性機能を持てるということでいいのだな?」
「うん…まあ。でもエリンシエ、こんなのどうするの?もしかして新郎ってなんかそーゆー趣味の人?」
「馬鹿を言うな、余が付けてどうする!これはそなたにつけてもらってだな」
「え?」「あ…」つい言いそびれていた思惑を口走ったエリンシエが押し黙る。
「え?え?どゆこと??」混乱するナノカ。
エリンシエは深呼吸をひとつし、ナノカの目を見据えると本当の依頼を口にした。
「ナノカ、今晩だけ、余の夫になってくれ」
そこから堰を切ったようにエリンシエは語り出した。
女王の重責から解放されたはずなのに逃れならない公人としての責務、顔を見たこともない相手に身を捧げなければならない苦痛。
後ろ盾のマドラスやウェルキンとも引き離されたエリンシエに耐えられるはずがないことだった。
「余の生涯最後の我が儘だ。今だけでいい、余の夫となり、全てを奪ってくれ…」
嗚咽を漏らしながら訴えるエリンシエにナノカは言葉もなく、ただ抱き締めることしかできなかった。
ナノカがゆっくりとエリンシエの制服に手をかける。
「や…やはりどうにも気恥ずかしいものであるな」
「いや、わたしなんて初体験が男の人モードなわけで、なんというか複雑です、ハイ」
「う…すまん、世の我が儘のせいで」
「いやいいんだよ、滅多にない経験とでも申しましょうか」
と、ふとエリンシエのブラウスを脱がしたとき、ナノカは見慣れない物に気がついた。
ブラジャー。
自分もまだ必要としていない物を3歳年下の少女がすでに身につけている。
その事実に落胆とともに嫉妬心を感じたナノカは、やにわにエリンシエの背後をとると両胸を鷲掴みする。
「むー、フォーリィは規格外としてもエリンシエは仲間だと思ってたのにー!」と愚痴りながら揉みしだく。
「わっ、くっ、くすぐったい!やめろナノカ!!」
「むー、このこのこの!」
ナノカも最初はふざけ半分で揉んでいたが、その感触の心地よさに手を離す気になれず
そのまま続けていると、エリンシエの声が変化していることに気づいた。
「く…ふっ…ナ、ナノカ…そ、そんなに…」
改めてエリンシエを見ると息を荒げ、太股をぴったりと閉じ、身体を震わせている。
朴念仁として名高いナノカであってもエリンシエに変化が起きていることはすぐわかった。
「エリンシエ、気持ちいいの?」直球で聞くあたり、やっぱりナノカである。
「う…」さすがに口ごもるエリンシエ。が、すぐに正直な心の内を告白する。
「う、うむ。強くされると少々痛むが、最愛の者にこうされていると思うと、それすらも心地よい」
その言葉に、ナノカの中で何かのスイッチが切り替わった。
ブラをまくり上げ、圧迫から解放された胸を優しくさするように愛撫し、先端をそっと転がす。
「ふあっ!?」エリンシエの悲鳴が急に艶を帯びる。
長い耳を甘噛みし、頬を撫で、背筋を舐め、、首筋に口づける。
「あっ、ナノカっ、ダメ、そんな、おかしく…ッ」
まるで楽器のように、愛撫に反応して喘ぎ声を上げるエリンシエを見て、ナノカの中に愛しさとも情欲ともつかぬ気持ちが膨れあがってきた。
すでに立っていることもままならないエリンシエを抱え込むようにして責め続けるナノカが、手を股間に滑り込ませた瞬間、
「あっ、ああああ―――――っ!!」エリンシエが泣き声のような悲鳴を上げた。
ナノカの手にじわりと濡れた温かさが伝わる。
自分の手によって少女が絶頂に達した。その光景がナノカの黒い衝動を呼び覚ましていく。
「イッちゃったの、エリンシエ?」ひくひくと震える秘裂をゆっくりとさすりながら耳元で囁くナノカ。
「うぅ、バ、バカ者ぉ…そのようなことを聞く奴がおるか…」半べそをかきながらエリンシエが睨む。
だが嗜虐のスイッチが入ってしまったナノカはエリンシエをわざとらしく非難する。
「ひどいなぁ、わたしはまだ全然気持ち良くなってないのに、一人だけイッちゃうなんて」
「う…で、ではどうすればいいと言うのだ」
その言葉を待っていたかのようにナノカはいつの間にか装着していたペニスバンドを見せつけた。
スカートをはね除けて屹立している、その威容にひるむエリンシエにナノカが容赦なく要求を突きつける。
「これをエリンシエのお口で気持ち良くしてもらおっかな」
「く、口でっ!?」一応記憶転送により基礎知識程度はあるがフェラチオのやり方など知るわけがない。
が、先ほどの負い目がある以上、むげに断ることもできない。
「し、しかしだな、どうすればいいのか余は知らんぞ?」
「大丈夫だよ、ちゃんと教えてあげるから」あっさりと退路を断たれる。
工房士というのはそんな知識も備えているのか、と
よくわからない感心をしながらエリンシエは心の中で白旗を揚げた。
「ん…んふっ…」ナノカに命じられるままにエリンシエがその屹立を口に含む。
「あっ…」ディルドウからもたらされる温かさと快感に、ナノカが思わず声を漏らす。
「いいよ、エリンシエ…そこ、くびれてるところにも舌を這わせて…」
知識のないエリンシエは、ナノカの指示に従うしかない。必死にペニスを口にくわえ、舌と唇で愛撫し続けると、手持ちぶさたなのかナノカが頭を撫でてきた。
成就するはずがなかった最愛の少女との初体験。
しかも自分はいま、その少女の前にひざまづき、ペットのように頭を撫でられながらペニスに奉仕させられている。
その異常な状況がエリンシエの理性をゆるゆると麻痺させていく。
いつのまにかエリンシエは、ナノカの反応を窺いながら巧みにペニスを刺激していた。
鈴口を舌でつつき、竿を唇でしごき、裏側を舐めあげる。
思わぬ反撃にナノカからは余裕が消え、あっという間に上り詰めさせられた。
「うわ、だ、ダメ、いっちゃう!」と言うなりナノカはエリンシエの口内に射精する。
突然注ぎ込まれた粘液の感触にエリンシエは目を白黒させながらも、とっさにそれを飲み込む。
「な、なんだ、今のがその、アレ…なのか??」ペニスから口を離し、問いかけるエリンシエに答える余裕もなく息を荒げるナノカ。
と、いきなりエリンシエの顔を両手で挟み込むと唇を奪う。
「〜〜〜〜〜〜〜!?」混乱するエリンシエの口内をナノカの舌が執拗に犯す。
しばらくしてようやく口を離すと、そのまま今度はエリンシエをベッドに運んで仰向けに押し倒す。
「なななナノカ?いったい何がどうしたと言うのだ!?」
「すごく良かったよ、エリンシエ。だから今度はわたしがしてあげる番」
「いや、よい、遠慮する!そもそも余はさっき先に…」脱力気味の身体をよじって抵抗するが、重機械も取り扱うナノカは見た目より腕力がある。
あっという間に半脱ぎ状態だった服を全て剥かれ、そのうえ脚を持ち上げられてM字開脚状態にされてしまう。
「な、ナノカ、やめろ、一体なにを…ふあっ!?」むき出しになったエリンシエの秘裂にナノカの舌が這う。
「や、やだあっ!そんな、恥ずかしい…あぁっ!」
エリンシエの弱々しい抵抗を楽しむかのようにナノカは幼い縦筋を指で軽く開いて舐め、さすり、舌を突き入れる。
「ああ…あああ……ダメ…ダメぇ……」恥ずかしさと快感で息も絶え絶えのエリンシエ。
そして、ナノカの指が秘裂の上の包皮を剥き、未熟なクリトリスを舌でねぶった瞬間、
「やああぁあぁあぁぁぁ――――っ!」エリンシエは2度目の絶頂に達した。
しばらく後、やっと絶頂の余韻から回復したエリンシエを再度仰向けに寝かせ、ナノカが覆い被さる。
「無理そうだったらちゃんと言ってね?」
胸と違って年相応の幼さを見せるエリンシエの秘裂にナノカは少し不安を覚える。
「いや、逆だ。もし余が痛がって止めろといっても止めないでくれ」 「でも…」
「頼む。いずれ避けられぬ破瓜の痛みなら、知らぬ男などよりそなたによって与えられたい」
強い意志を秘めた瞳で正面から見つめてくるエリンシエに、ナノカも心を決めた。
「じゃ…いくよ」単なる1本の線にしか見えないエリンシエの膣口にペニスをあてがい、ゆっくりと押し入れていく。
「〜〜〜〜っ」ナノカを躊躇させまいと、エリンシエは必死に声を押し殺す。
が、本人の意志とは関係なく、身体は痛みから逃れようとベッドを上へ上へとずり上がってしまう。
しかしすぐに行き止まり、エリンシエの両手はすがるようにベッドの柱を掴んだ。
逃げ場を失った少女の膣内を大きく押し広げて侵入した屹立は、あまりにあっけなくエリンシエの処女膜を貫通した。
「――――」数秒間、大きく目を見開いたエリンシエの呼吸が止まる。
「――――いた、いたい、痛い、痛いよお…っ!!」
まだ初潮の来ていない、つまり性行為を想定していない少女の身体にとって、
成人男性サイズのペニスはあまりに大きすぎた。
エリンシエの秘裂は大きく拡げられ、その結合部からは鮮血が痛々しくにじんでいた。
「痛いよぉ、やだ、やだぁ、うわああああん!」
普段の言葉遣いもすべて吹き飛び、幼い少女の口調に戻ったエリンシエが泣きじゃくりながらナノカにしがみつく。
「入ったよ。よく頑張ったね…」ナノカはその身体を優しく抱きしめながら頭をゆっくりと撫で、そのまま動かずにエリンシエが落ち着くのを待った。
しばらくたち、エリンシエの呼吸が落ち着くのを待ってナノカが声を問いかける。
「大丈夫?一応目的は達成したし、もう止めよっか?」
「…入れて終わりでは夜伽にならぬではないか。頼む、最後まで続けてくれ」痛みに涙ぐみながらもエリンシエは懇願する。
その決意に腹を据えたナノカは、ゆっくりとエリンシエの奥まで突き入れていたものを引き抜く。
「〜〜〜〜っ!」必死に声を押し殺してはいるが、エリンシエの顔が苦痛にゆがむ。
エリンシエの膣内は異物の侵入を拒もうと激しく締め付け、排除しようとうごめく。
ナノカはその凄まじい快感に翻弄されていた。
学術書に「男性器は女性の陰核が変化したもの」と書かれていたので、
センサーからのフィードバックは直接そこに送られるようにしていたのだが
自分で慰めることもほとんどしたことのないナノカにとってその刺激はあまりに強すぎた。
エリンシエの処女を女である自分が奪うという倒錯したシチュエーションから来る興奮と、
脳髄が痺れるような肉体的快楽が徐々にナノカの理性を奪っていく。
知らず知らずのうちにナノカはエリンシエの腰に打ち付けるように激しく突き入れ、痛みに耐えかねてあげる泣き声さえも快楽のスパイスに変えて幼い肢体を揺さぶり続けた。
身勝手なピストン運動の果てにナノカの忍耐はすぐに限界に達する。
「あっ、イク、イッちゃう!!」
ひときわ深くペニスを突き入れ、ナノカは悲鳴をあげた。
先端から疑似精液が二度、三度と放たれ、エリンシエの膣内に注がれる。
「あっ、ああっ、ああああ…」全身を貫く射精の快感に身を震わせ、ようやく冷静さを取り戻したナノカは眼前の光景に言葉を失った。
エリンシエは仰向けのまま焦点の合わない瞳で力なく喘ぎ、痛々しく拡がった秘裂からは破瓜の血と精液の混じった桃色の液が流れ落ちていた。
「ご、ごめんエリンシエ!大丈夫!?大丈夫!!?」
あわててゆさぶると、エリンシエの瞳に光が戻ってくる。
「…あ…」 「エリンシエ!気がついた!?」
「…もう、終わったの…?」うつろな目で問いかける。
「ごめん、ごめんね、わたしエリンシエのこと何も考えずにひどいことしちゃって…!」
泣きながら謝るナノカの頬に意識の戻ってきたエリンシエがそっと手を添える。
「余が頼んだことだ、ナノカのせいではない。それより、ナノカは気持ち良かったのか…?」少し弱々しい声でナノカを気遣う。
「ごめん、ほんとにごめんね、エリンシエ…」しばらくの間、二人は抱き合ったまま時を過ごした。
「もう、落ち着いたか?」だいぶ回復したエリンシエがナノカに話しかける。
「うん…ほんとにごめんね、エリンシエ」
「だからそれはもうよい。それより、それは一度しか使えぬのか?」
ナノカの股間から生えたものを指さしてエリンシエが尋ねる。
「いや、本物と違って硬度は変化しないから体力のある限りは可能だし、内蔵の疑似精液もあと2,3回分ぐらいあるけど…」
「ならば話は早い。次はもちろん余を満足させてくれるのであろうな?」
「え゛?で、でもさっきの今で大丈夫なの??」
「うむ、まだ痛いことは痛いが今度は優しくしてくれるのだろう?…それに、今度はナノカと一緒に果てたい」
さきほど手荒に処女を奪ってしまった少女からの健気な言葉に、ナノカの気力が再び奮い立つ。
「とはいえ、処女膜損傷ってのは傷口みたいなものだから…あ、ちょっと待ってて」
ベッドサイドの引き出しに手を突っ込んで軟膏のようなものを取り出すとたっぷりと指に取り、それをエリンシエの膣口に塗り始めた。
「ひゃっ、つ、冷たい、なんだそれは」
「鎮痛剤だよ、せめて痛みだけでもと思って」答えながらも軟膏を塗りたくるナノカ。
中にまで指を入れて塗るものだから、指で責められるのと変わらない。
「これで大丈夫かな?」
「だ、大丈夫だから、それよりも、あまりいじらないでくれ…」
「あ、ゴメンゴメン」引き抜いた指には薬とは違う滑りが糸を引いていた。
「それじゃ…いくよ」ナノカの腰がゆっくりと進み、ペニスがエリンシエの中に入っていく。
「うあ…あああっ…」先ほどの行為で拡げられたエリンシエの膣口は、さほど強い抵抗も見せずにナノカを受け入れた。
幼く浅い膣はすぐに行き止まり、ナノカのものが子宮口をノックする。
しばらくそのままエリンシエの中が慣れるのを待ってから、ナノカはゆっくりと腰を使い始めた。
「あ…いい…気持ちいいよぉ…ナノカ、ナノカぁ…」薬の効果かあまり痛みを感じなくなったエリンシエが、うわごとのようにナノカを呼ぶ。
だらしなく開いたその口を塞ぐようにナノカが口づけ、舌を口内に差し入れてかき回す。
「す、すごいよ、エリンシエの中、気持ちいい…っ」つい達しそうになる衝動を抑えながらナノカはエリンシエの中を往復する。
先ほどは痛みのあまり実感する余裕もなかった、最愛の人に純潔を捧げた喜びが
自分の膣内に突き入れながら快感に喘ぐナノカの嬌態を見るうちに湧き上がり、
エリンシエの全身を性感帯に変えていく。
いつしかエリンシエは無意識にナノカにしがみつき、肌が触れ合う感触さえも快感に変えて上り詰めていった。
「ナノカぁ…ダメ、もうダメぇ…」すすり泣くような声でナノカに哀願する。
それを聞いたナノカはラストスパートとばかりにエリンシエを強く抱き締め、大きく腰をストロークさせた。
エリンシエの狭い膣壁はナノカのペニスにくまなく擦りあげられ、いやがうえにもその性感を高められていく。
「あ、ああっ、ダメ、イク、イッちゃう!」「ナノカ、ナノカ、ナノカぁっ!」二人の喘ぎ声が熱を帯びる。
エリンシエの締め付けに限界を感じたナノカがひときわ深くペニスを突き入れた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!」声にならない悲鳴を上げ、ナノカがエリンシエの膣内に再び精を放つ。
膣内は注ぎ込まれた疑似精液に反応して激しく収縮し、すべてを搾り取るように締め付ける。
「ああああ―――――――っ!!」
両足でナノカの腰にしがみつき、奥に注ぎ込まれる熱さを感じながら
エリンシエも背中をのけぞらせ、汗と涙の粒を散らしながら絶頂に達した。
わずかに遅れて、絶頂に身を震わせるエリンシエに覆い被さるようにナノカが倒れ込む。
二人はそのまま少しの間、荒い息を整え続けていた。
少し間をおいて、ゆっくりとペニスをエリンシエの中から引き抜くと
押し拡げられた膣口から白濁液がこぼれ落ちた。
「今度は、ちゃんと一緒だったね?」エリンシエの頭を撫でながらナノカが語りかける。
「う、うむ…それよりあまりじろじろ見るな、恥ずかしい」
「どして?さっきまであんなにえっちな声だしてしがみついてたのに」
「だから、どーしてそなたはそうデリカシーに欠けるのだ!」
ふくれっ面で寝返りを打ち、ナノカに背を向けるエリンシエ。
失笑しながらエリンシエの方を見るナノカだが、その滑らかなおしりの曲線に目を止め、ふと悪戯心がわき上がった。
不意打ち気味にエリンシエのおしりに指を伸ばし、後ろの窄まりを軽く突っつく。
「ひゃあっ!?」思わぬ奇襲攻撃にエリンシエが悲鳴を上げた。
「ね、エリンシエ…?」後ろから抱きすくめながらナノカが囁く。
「ま、まさか、そのようなところを使うつもりではあるまいな!?い、いかん、いかんぞ、そこはそのようなことをするところでは」
「エリンシエ、『全部奪って』って言ったよね?」
その言葉にエリンシエの抵抗が弱まる。
「エリンシエの初めて、全部欲しいな」駄目押しの一言。
「……やさしくして、くれるか?」ナノカにすべてを捧げたい気持ちが理性を押さえ込む。
ナノカはエリンシエの顔を自分の方へ向かせて優しく口づけた。
「ほ、本当に大丈夫なのだろうな?痛いのはもうイヤだぞ?」四つん這いになったエリンシエが不安げに首を回して振り返る。
「大丈夫だいじょーぶ、でも力を入れるとおしりが切れちゃうこともあるらしーから力抜いててね?」
予防策のつもりか、先ほどの軟膏をペニスに塗りたくったナノカがさらりと物騒なことを言う。
「き、切れ…っ!?」ぎょっとするエリンシエに拒否する暇を与えず、ナノカがペニスを窄まりにあてがう。
「や、やっぱりだめ、やめ…っ!?」思わず這って逃げようとするエリンシエの腰をナノカはしっかり掴み、じわじわとペニスを押し込んでいく。
「あ、ああ、やだ、入っちゃう、入っちゃうよぉ…」異物の挿入感にエリンシエがふるふると震える。
ペニスは亀頭を過ぎたところでずるりと一気に根本まで入り込んだ。エリンシエの尻とナノカの腰がぶつかって音を立てる。
「う、嘘ぉ…入っちゃった…」うわごとのようにエリンシエがつぶやく。
その口調に苦痛がないことを見て取ったナノカは、ゆるゆると腰を前後させてエリンシエを責め始めた。
「や…っ!すご…そんな…ああっ…ダメ…っ!」
もともと素質があったのか、さっきまでの行為で火がついていたのか、あっという間にエリンシエは甘い声をあげ始める。
膣内に挿入していた時より余裕があるのか、ナノカはぷるぷると揺れるエリンシエの胸に手をあてがい、
そっと触れるように撫で、乳首をくりくりとこね回す。
「ああっ、な、ナノカ、気持ちいい、ダメっ、それ、イイよぉ!」矛盾した悲鳴を上げるエリンシエ。
それを聞いたナノカはエリンシエのお腹に沿わせたもう片手を下へ滑らせて膣口をさすり、つぷりと中指を挿入する。
「あっ、ダメ、イッちゃう、そこダメぇ!」
前と後ろを同時に責められ、限度を超えそうな快感にエリンシエが拒絶の悲鳴を上げる。
だがいっぺんスイッチの入ったナノカはなかなか止められない。
「そこってどこ?いってくれないとわからないよ?」しらばくれながら中指を軽く曲げ、膣内を擦りあげる。
「ひあっ、あ、あそこ、あそこいじっちゃやだあ…」「だめですよー、あそこじゃどこだかわかりませ〜ん♪」
乳首と膣内を指で、ペニスで後ろを責め続けながら、意地の悪い笑みを浮かべたナノカがさらに追い詰める。
「…っ!……お、おま○こ、おま○こいじらないでぇ!!」
エリンシエはついに理性も節度もかなぐり捨て、その出自にあるまじき淫語を叫んだ。
が。「ブっブーっ、時間切れでーす♪」
ナノカは中指の背とペニスで挟みこむようにして、ぐりぐりとエリンシエの膣壁をこすりあげる。
「やぁ、ダメ、許して、死んじゃう、死んじゃう!!」
度を過ぎた快感は苦痛に等しい。
腕で体を支えることもままならず、ベッドに突っ伏したまま腰だけ持ち上げられたエリンシエは
豊かな金髪を振り乱し、言葉にならない悲鳴を上げ続けた。
嗜虐心の赴くまま年端もゆかぬ少女を心身共に責めつづけるナノカであったが、さすがに限界が近づいてきた。
膣内と胸を責め立てていた両手を引っ込めるとエリンシエの軽い身体を持ち上げ、
挿入したままくるりと器用に半回転させて屈曲位に持ち込む。
「や…ぁん!」さらに奥を突かれる感覚に、エリンシエが鼻にかかった泣き声をあげた。
ナノカはエリンシエの背中に手を回し、抱きかかえるようにしてスパートをかける。
「あっ、あっ、あっ、ああっ、あああっ」もう言葉を発することすらできなくなったエリンシエが一突きごとに喘ぎ声を上げる。
その声のトーンが上がっていくにつれ、段々と切羽詰まった響きが混じってくる。
ついに悲鳴にも似た叫びになった時、ぎゅっと全身を縮こまらせて
「ああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!」エリンシエは再度絶頂に達した。
激しくペニスを締め付けてくるその感触に、ナノカもたまらず腸内へ精液を放つ。
「ああっ、あっ、熱い……」浮かされたような声でエリンシエがつぶやいた。
「だからホントに悪かったってばー」
「もうそなたなど知らぬ!仮にも王族に対して数々の仕打ち、破廉恥にもほどがある!」
痴態を尽くした夜の終わり、シャワーを浴びたあと全裸のままふたり布団にくるまってからのエリンシエはたいそうおかんむりだった。
「だいたい優しくすると言っておきながら、後ろは使うわ淫猥な言葉を強要するわ…」
「でもホラ、好きな娘ほどいぢめたくなるっていうじゃない?」
その言葉にまたエリンシエの顔が赤くなる。
「…そ…そうか?ナノカはそんなにも余が愛しかったのか?」
「うんうん、特に顔真っ赤にして泣きながらしがみついてくるエリンシエ、可愛かったなー」
「まっ、またそんな…ッ! …まあ良いか。もともと余の頼みごとが発端だったのだしな」
と渋々ながら矛を収めたエリンシエがナノカに抱きつく。
「…ナノカは良い匂いがする…眠るまでこのままでいてよいか?」
「うん、いいよ。わたしもエリンシエの頭撫でてるとなんか落ち着くし」
「なんだか子供扱いされているような気もするが、まあ良い………ナノカ」
身体を離し、少し堅い口調でエリンシエが話しかける。
「今宵は余の我が儘を聞いてくれて礼を言う。これでもう、余に思い残すことはない。この先いかな試練が待ち構えようとも、余は今夜の思い出を胸に耐えられる」
そこにいるのは、先程までナノカの腕の中で嬌声を上げていた少女ではなく、ネオスフィア前女王エリンシエV世だった。
「さ、もう寝よう。明日は1限から授業があったろう?」
かけるべき言葉を探すナノカを制するようにエリンシエはそう言い切ると、ナノカの胸に潜り込むように背を丸めて目を閉じた。
さすがに疲れていたのか、ほどなく静かに寝息を立て始めたエリンシエだが、その目にはうっすらと涙が光っている。
その姿を見て、ナノカは心の中にある決意を固めていた。
約1ヶ月後。
「ナ――ノ――カああぁぁ――――――――っっっ!!!」
ナノカが教室で昼食の刺身弁当(試作品)の酸味に眉をひそめていると、
ドップラー効果により高音域に変調した叫び声が聞こえてきた。
トリスティア時代にはお馴染みだったシチュエーションに、ナノカはふとフォーリィを思い出す。
数秒後、扉を破壊せんばかりの勢いでエリンシエが飛び込んできた。
「あ、エリンシエ。だめだよ身体弱いんだからそんなに走っちゃ」
「それどころではない!たった今、先方から連絡があって、婚姻について無かったことにと」
「あ、もう来たんだ。意外に早かったねー」
「や、やっぱりお主か!?お主のしわざナノカ!!??」
「うっわオヤジギャグ。スツーカ並みだよそれ」
「そんなことはいい!この話に要らぬ横やりを入れてはネオスフィアの将来がどうなるか」
「あ、それは大丈夫。フルクラム帝国は法治国家ですから」
「は????」関連性が見えない謎の発言に思考が混乱するエリンシエ。
「いやー、わたしも今回の話はあんまりだと思ってね、なんとかならないかと思ったんだよ。
で、法律のことは詳しくないからネネちゃんに聞いてみたらなんだかすごい乗り気で。
『それでしたら若年者の結婚を禁止するよう民法を改正すればオッケーですわ。
ちょうどかねてより温めていた法律案がありますからこれを焼き直して議会に提出しましょう、ええそうしましょう』って」
「はあ……」
「で、ネネちゃんちのコネとロビー活動を総動員して、ちょうど開催中だった帝国定例議会にねじ込んだ、とそういうわけです」
「だが、それは議題にあがっただけで可決したというわけではなかろうに」
「心配ご無用!10年間の遡及法にしてあるので廃案にならない限り、
議題にあがった時点で抑止力として効果を発揮するのです!」
「…フルクラム帝国は本当に法治国家なのか…?」
法の不遡及原則への挑戦を100点満点の笑顔で語るナノカに戦慄を覚えるエリンシエであった。
「ま、まあ、ともあれまたナノカに救われてしまったな。ハンプデン殿にも後で礼を言わねばなるまい
…そういえば、その法律とやらはどのような内容なのだ?」
「あ、ちょうど骨子があるから、見る?」
「おお、すまぬな。どれ…」
1.14歳未満の婚姻については、その理由の如何を問わずこれを認めない。
2.14歳以上18歳未満の婚姻ならびに同性の婚姻については、保護者またはそれに類する者の承諾があればこれを認める。
第2項の途中にさりげなく挟まれている単語を見て、軽い貧血に襲われるエリンシエ。
(…ハンプデン殿ご自身が作られた素案はおそらく第2項だけであったのだろうな…)
ネネの真意に気づき怖気をふるうエリンシエであったが、
今まさに自分の背後でどす黒いオーラを噴き上げながら二人を凝視している人影には気付いていなかった。
「わたくしたちの戦いは、これからですわ!!」
(打ち切り)