夕陽も落ちかけ人影もほとんどない旧校舎、その一室であるパシ研の部室。
私とオーギが部室のソファーに並んで座っている。
「アマネカ」
いつものやる気のない感じではなく真剣な様子で私の名前を呼ぶ。
普段から聞き慣れた渋い声、なのに心臓の鼓動が早まる。
それを気取られるのも癪なのでつい「なんだ?」とそっけない返事をしてしまう。
「なあ……いいか?」
何が?と問い返すほど空気が読めない私ではない。
私だって一応思春期の女の子だ、オーギが何をしたいのかくらい分かる。
真っ赤になっているであろう自分の顔を見せるのが恥ずかしい、うつむきながらまごついている私を
オーギがゆっくりと抱き寄せ、向き直させる。
やがて二人の距離が縮まり唇が触れる…オーギの大きな手が私の小さな胸を撫で回し…
「ああああぁ!また私はぁ!!」
自室で我に返った私は火照った顔を枕に埋め、足をバタつかせベッドをボフボフと蹴る。
そうして妄想を頭から離し、天井を見つめながら何度目か分からない溜め息をつく。
無茶な命令で危ない目にあっても、ファイアフォックスの一員であるという事実を知っても
オーギは私から離れず、いつも助けてくれた。
あの時…ゾーンダースを倒すため宇宙に上がる前、オーギは私に好きだと言ってくれた。
「親愛の情は持っている」という少し曖昧な表現なので本気かどうかは分からない。
現に私とオーギの関係は今までと変わることなくいつもの調子だ。
しかし無事にゾーンダースを倒し帰ってきてからは私は妙にオーギを意識してしまい、今のような妄想に浸ってしまう。
オーギに押し倒されこんなことやあんなことをされて…
「だあああああぁ!もうっ!!」
マジで今の私はおかしいみたいだ。枕をギュッと抱きしめしっかりと目を閉じる。
私はファイアフォックスの幹部候補なんだ…そしてオーギは元帝国軍人で今は平和な暮らしを求めている…
アカデミー卒業後に訪れるオーギとの別れを考えると胸が締め付けられ、モヤモヤした不安でいっぱいになる。
しかしそんな不安に反比例するようにおかしな妄想が湧き出てきて、頭の中をピンク色に染めてしまう。
「くそっ…こんなのオーギや他のメンバーに知られたら自殺ものだな…」
しかし困ったことに身体は正直なものでそのピンク色の妄想を望んでいるようだ。
足の付け根の秘部が疼き、胸がギュンギュンする切ない感覚が押し寄せてくる。
「はぅぅ…オーギ…」
悔しいがこうなってしまってはもうあれしかないな。その…あの…オナ…いや自慰だ。
そりゃ私だって年頃の健全な女の子なわけだからそういうこともする!だ…だいたいオーギが悪いんだぞ!
親愛の情?はっきり好きなら好きと言ってくれ、お前がそんなんだから私がこんな目に…
それにメイルとばっかり仲良くして、私より小さいメイルの方がいいのか!?この真性ロリコンオヤジ!
と自慰という背徳感のある行為を始めようとする自分を自己弁護しつつオーギに責任転嫁する。
そして自分の中の葛藤が落ち着いたところで布団を頭まですっぽりと被り、パジャマの中へ手を伸ばす
「うぁ…もうこんなになってる…」
まだ誰にも許したこともなく、薄っすらと産毛が生え始めているがまだまだ幼い割れ目。
しかし妄想のおかげでそこは既に熱く、しっとりと濡れていた。
「んっ!はぁ…はぁ…」
ゆっくりと撫でるように花びらを弄る。
「ひゃ…なんかいつもより凄い…!あぁぁっ…きもちいぃ……」
快楽が背筋を伝って身体を支配していく。
さらに激しい快楽を求め臍に近い突起を優しく引っ掻くように刺激する。
「ひぃん!やぁ…あ、あ…んぁぁぁ!」
右手で秘部を弄りながら、左手は胸を揉み始める。
揉むというより撫でているという方が正しいような小さな胸、しかし頂点は硬く勃起し敏感に反応する。
「ああ…あっ、はぁっ!あぁっ…!オーギぃ!」
愛しい人の名前を呟きその人に責められているという想像が加速させる、快楽がより強くなり限界が近づく。
「あ……あっ…ああ…あ、ふぁああああっ…!もう、もう…だめぇぇ!!」
身体がビクビクと痙攣しはぁはぁと激しく息をつく…力が入らない…
なんとか布団をはぐり火照った身体を冷ましながら絶頂の余韻に浸る。
「はぁ…はぁ…オーギぃ…明日覚えてろぉ…」
やがて冷静さを取り戻し、またやってしまったと後悔しつつ
ここにはいないオーギに小さく啖呵を切るが、素直になれない自分が少し嫌になる。
そして快楽と睡魔に身を任せ眠りについた。