「んっ・・ああっ・・」  
朦朧とした意識の中、サクラは絡み付くトグロにもがいた。  
トグロはサクラの身体を緊縛し、彼女の頬をぴちゃぴちゃとなめ回す。  
傷ついた自由な足が空を切り、痛々しくも血を滴らせた。  
「うっ・・うううっ」  
(小狼くん・・)  
ハアハアと荒い呼吸を繰り返し、サクラは彼を心の中で呼び続けた。  
(苦しい・・小狼くん・・)  
「しゃお・・らん・・く・・ん」  
その時、呟きを聞いていた大蛇がサクラの身体を強く締め付けた  
 
「あんんッ!!」  
ギリギリとそのか細い身体を、強く強く締め付けた。  
サクラは苦しい呼吸の中、薄く目を開く。  
大蛇は剥き出しの刃を曝け出し、怒り狂い、その尾は卵のある岩さえ砕いた。  
(駄目・・あれが無いとファイさんが・・都庁の人達が・・)  
サクラの目線が卵の方へと向かう。  
すると大蛇は、甲高い声で鳴くと締め付けを強めた。  
 
「んああッ!!」  
 
限界近くまで締め付けられ、サクラは気を失いかける。  
だが大蛇はそれを許さず、徐々に徐々に締め付けを強めていく。  
 
「くあ・・んっ・・あぅ・・っ」  
 
辺りはトグロが締め付ける音と囚われた姫君の喘ぎ声だけが響く。  
「しゃ・・おらん・・く・・うあ・・」  
酸素を求め、其の度呼気に紛れ「彼」の名を呼ぶたび、大蛇はサクラをいたぶり続けた。  
意識を失っても、尾で傷ついた足を叩かれ、厭でも痛みで目が覚める。  
だが何故か大蛇は、サクラを痛めつけるだけで殺さなかった。  
「う・・・ううっ・・」  
しかし、彼女は人間。  
「少女」であって姫でもある彼女の身体はもう限界だった。  
 
 
 
遠いあの日の青空  
追憶する。  
少年はまだ不器用な笑顔を作りながら  
少女へと歩み寄った。  
 
『サクラ』  
 
笑う少年。  
彼の名は・・・  
 
 
 
 
 
 
 
「くぅぅぅっ!!っんん!!」  
 
苦しみ喘ぐ姫君の口に、蛇の尾が侵入した。  
生臭い・・鉄錆びにようなそれは  
サクラの幼い口内を犯す。  
只でさえ儘ならない呼吸を塞き止めら、もどかしげに身を捩じらす。  
「んっ・・んううう・・」  
「ん・・はうっ・・・」  
そのせいか。  
朦朧といた意識が昏睡の海に沈むまで、そう時間はかからなかった。  
尾が口を離れ、酸欠となりグッタリとしたサクラを  
大蛇が・・・  
 
酸の水に入れなければ  
 
 
「あっ・・くああああああああああああッ!!」  
 
 
全身を、熱した針に刺されるような激痛が襲う。  
途端、痛々しい苦痛の叫びが喉を飛び出した。  
逃れようとしても大蛇にその身を拘束されているため  
逃げ出すことは出来ない。  
以前にサクラの体力は限界だった為、  
かすかに身動きする位しか出来ないのだが。  
 
 
「あうっ!はっ・・あぅぅぅッ!!」  
酸の水が跳ね、頬へと当たる。  
傷を負った足に染みこむその痛みに耐えられず、  
かぶりを振った。  
依然として拘束は解けず、  
締め付けながらも  
サクラを離すまいとする蛇。  
 
 

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