「ちょっと急ぎ過ぎましたわね・・・」
ティエンすこし後悔していた。皆から離れ過ぎて敵に囲まれてしまったのだ。
だが相手は歩兵ばかりだし、シロマルが居れば何とかなりそうだった。
「まだまだですわ!」
二人目を倒す。その時、シロマルが突然倒れた。
「きゃぁっ」当然ティエンも落ちる。
「この匂いは・・?ッ!」
地面に落ちて気づいたが、辺りが妙な匂いで満ちている。
その匂いを確かめようと軽く吸ってみた瞬間、ティエンの意識は薄らいで
いった・・・。
「特製眠り薬の効果はなかなかですね。」
少し離れた階段の上から見ていたミナルは微笑んだ。
「化学兵、ティエンを捕らえて退却!」
ガスマスクをつけた兵士がティエンを担ぎ上げる。
「しまった!」
ミノリ達はティエンが攫われるのに気づいたが、眠り薬が撒かれた一帯の前で
立ち止まらざるを得なかった。
「・・っ、ここは?」
目覚めたティエンは自分が目隠しされ、拘束されているのを感じた。
拘束といっても、壁にもたれかかる様にして万歳をした姿勢で手首と二の腕を
壁に固定されているだけなので、顔や足は動かせる。着衣にも異常は無い。
「目が覚めましたか、葵の姫」
女性の声が聞こえてきた。
「貴方は・・ミナル、さんですか?」
「そうです。」
「・・殺さないのですか。」
「それも良いですが、もう貴方の件は私に任されたので、ちょっと遊ぼうかと」
「遊ぶ?」
その時、ティエンは自分の髪に何かかかるのを感じた。
「ん?何ですの、これは・・」
「何だと思いますか?ふふ」
次は右頬。なにかの液体のようだ。
「温かい・・それになんだかねばねばしてるような・・」
次いで目隠しの上、口にもかけられる。
「苦いし・・なんだかイカ臭いですわ」
「あはは、そろそろ飲ませても良いぞ」
「誰か居るんですの?んぐっ、あ、あんえすのほれあ」
口に何か熱い棒が押し込まれる。吐息も聞こえてきた。
「んあっ、んちゅっ、ちゅぱっ、ちゅるっ」
少し苦いその棒を舌でなめてみる。吐息が激しくなり、棒がビクンと反応する。
その間にも顔や髪、手にまでかけられる。
(まさかこれ・・ッッ!)
「んむっっ、はあっ、いああっ」
ドピュドピュッ
ティエンは確信した。自分が今くわえさせられているのが男性の性器だと。
自分の周りに男性がたくさん、少なくとも十人は居ることを。
「いやっ、いやああ!やめてください!」
「はははは、やっと気付いたか。兵士たちも遠征で溜まっていたようだからな、私の
遊びと兵士の士気回復。一石二鳥といったところだ。お前達、気付いたみたいだから
もう好きにしていいぞ」
「やだっ、きゃあああ」
袴が無理矢理脱がされ、小袖も前をはだけさせられてしまう。
「や、ッ、おやめなさいっ!許しませんよ!」
「ぎゃーーっははは」
下卑た笑い声があがる。
「今ならまだ・・・痛ああっ」
服を脱がされて逆に凛としたティエンだったが、突然の挿入に悲鳴をあげる。
腰を持ち上げられて、激しく突かれる。
「やめ、やめて、ああっ、イタっ、痛い!、痛いです!」
「ああ、もう目隠しもとっていいぞ」
ベベンベン
ミナルの命令で目隠しを外されたティエンが見たものは。そしてティエンの運命は。
いずれの答えもまて次回。
それでは次節「次なる標的」にてまたお会いを。
ベンベン