※残酷描写があるので苦手な人は注意して下さい※
「ふぐぅぅぅぅぅ!」
葵の絶叫が密室内に木霊する
焦げた肉のおぞましい臭いが遥の鼻腔をついた
(ごめんなさい葵ちゃん…!)
目を閉じても部屋に響く悲鳴と吐き気がしてくる臭いで、葵の無残な姿が遥の脳裏に浮かんだ
数時間前まではいつもと何も変わらなかった
ブラックオークションの取引が行われるという情報をつかみ、2人で港の倉庫に向かった
黒服の連中を蹴散らし、それらしい箱を確保して「今日も楽勝だったね♪」と言った矢先の事だった
箱から煙が噴き出し、急に体が痺れてきたのだ
(そんな…エンジェル時なら毒物なんて効かないはずじゃ…)
朦朧とする意識の中、同じく昏倒する葵の姿を見ながら遥は思った
「よう、お目覚めかいお譲ちゃんたち」
男の声に気付いた遥の視界の先には、床が広がっていた
「…どこここ?」
さっきまでいた倉庫とは違う、それだけはまだぼんやりする頭でも分かった
「遥さん、気付かれましたか」
左側から葵の声が聞こえた遥は、ほっとすると湧き上がる怒りに従い叫んだ
「ちょっとあんた達!こんな事してタダで済むと思ってんの!」
しかし身体が思うように動かない
よく見たら手足は短い机のような台に固定され、丁度四つんばいのような姿勢を取らされていた
「威勢が良いのは結構だが、今から自分たちがどういう目に遭わされるか想像できてないようだな」
そう言う男の声とともに、他の数人の下卑た笑い声が聞こえてきた
「なによ…こんな事でビビるツインエンジェルだと思ってるの?」
遥は身体が動かせない動揺を隠すように、それでも強気な声を上げた
「そうだな、それじゃ君たちがこれからどうなるか説明してあげよう…それでもその態度を取れるなら大したものだ」
男がそう言い目で合図をすると、奥から二人連れが現れた
「紹介しよう、君たちの買主になる陳さんだ…ああ正確には飼い主かな、くくく」
「ニーハオ、可愛らしいお譲ちゃん」
遥は彼らが言っている意味が分からなかった
買主?どういう事?
「…まさか人身売買組織の方ですか」
「ご明察、そっちのお嬢ちゃんは多少状況が飲み込めてるようだ」
人身売買?遥はあまりに現実離れした単語に頭が混乱していた
「あんた達頭おかしいんじゃないの?この国でそんな事が許される訳…」
バキッ
唐突に遥は右頬に熱さを感じた
「さっきからごちゃごちゃうるせえな…話が終わるまで黙ってろ」
頬の痛みでうまく口を開けられない遥は、せめてもの抵抗か男を睨みつけた
「そもそもはお前らの自業自得なんだよ、ガキが調子に乗りやがってよォ?」
「お前らの正義の味方ごっこでどれだけの損害が出たか分かるか?億じゃきかねえ額なんだよコラァ!」
「こっちは生きるために仕事をしてんだよ!なのにガキの自己満足で面子から何から潰しやがって!」
男たちはそれまで溜めていた怒りを爆発させるように怒鳴り声をあげた
「…生きるためなら…普通に真っ当な仕事をして…働けばいいではないですか…それこそ逆恨みです」
それまで黙っていた葵が震える声で男たちに返した
「アァ?何か言ったか?」
「………貴方たちは間違っていると言ったんです!」
男たちの怒りの矛先を遥から自分に変えさせるかのように、葵は言い放った
「…どうやらこっちのガキから処理をして欲しいようだな」
男は葵の方に向き直り、陳と呼んでいた中国人の連れに合図をした
「………!」
「………なにそれ」
中国人の連れは背中に背負った荷物から、大型ボンベとガスバーナーを取り出した
「お前ら『人豚』って知ってるか?」
聞いた事もないという表情をする遥の横で、葵の顔はみるみる青ざめた
「まあ簡単に言うと手足を切るんだよ…それで豚みたいな格好になるから人豚だ」
遥は絶句した
「ここにいる人はそういう人豚を作るプロでな…今からお前らの手足を焼き切ってくれる」
「………う…嘘…でしょ」
これは夢だ、そうに違いない
遥はこんな事が現実に起こる訳がない、そう思った
きっとこれは悪い夢で、目が覚めたら隣で葵ちゃんが寝息を立てている
そうだ、だからお願い…早く、今すぐ醒めて!
「嘘じゃない、お前らはこれから人豚として陳さんを通してどこぞの変態の慰み者になるんだよ」
そんな遥の願いを男の一声があっさりと打ち消した
「それじゃお願いします」
男の声に合わせて、ゴォォとバーナーに火が点いた
プロと呼ばれた男が葵の足に近づく
「やめて!お願い!ごめんなさい!私たちが悪かったから!許して!葵ちゃんに酷い事しないで!」
遥は必死に懇願した
しかし男たちはニヤニヤと笑うだけで、まるで聞く耳は持たない様子だった
葵は舌を噛まないよう口に布を噛ませられた
膝から少し上に近づく熱気が、葵の恐怖を最大限に引き出した
プシュッ
葵の下着から漏れる透明な液体
そう、極限の恐怖に葵は失禁したのだ
その様子を見ていた男たちが大笑いをする
「これが俺たちをさんざんコケにしたツインエンジェルかよ!」
「ほらほら頑張れ〜そんな量じゃ火は消せないぞ〜」
そして無慈悲にもバーナーの炎は、葵の白い艶やかな太腿を焼き始めた
葵の絶叫が止まった
それはつまり片足が焼き切られた事を意味した
ふーっふーっと息も絶え絶えになる葵
遥はただ目から涙を溢れさせるだけだった
「すげえなこのガキ…まだ意識があるぜ」
続けて残った左足にバーナーの炎が向けられたところで
「ちょっと待つネ」
陳がプロを制止した
「どうしたんです?」
「いや、どうも皆さんとお嬢さんたちは因縁浅からぬよう…サービスをと思いましてネ」
そしてプロを葵から遠ざけると、葵の尿でベトベトになったショーツを剥ぎ取った
「処女なんて今頃高く売れませんし、人豚にする前に好きな穴を使ってもらって結構ですヨ」
そして陳は葵の猿轡代わりの布も取った
「そいつはいい、じゃあ俺は口もーらい」
「じゃあ俺は処女もらうぜ」
「なんだよ…それじゃ俺はケツの処女でももらうか」
好き勝手な話をする男たちの横で、葵は痛みで湧き上がる汗と涙で顔をベトベトにしていた
「ふぐっ」
葵の口に乱暴に男の一物が突き入れられる
その直後、葵の秘所にあてがわれた別の男のモノも一気に葵の処女膜を貫いた
「〜〜〜っ!」
先ほどの激痛とはまた違った痛みが、葵を襲った
「小便で多少入れやすいかと思ったけど…中は全然濡れてねえな」
破瓜の血が葵の太腿に伝わる
男はそんな事を全く気にせず、ピストンを開始した
「むぐっふむ〜〜〜っ!」
葵の口腔を犯す男も、負けじと腰を前後させる
しばらくパンパンと腰を打ちつける乾いた音と、葵のくぐもった嗚咽だけが部屋に響いた
「オラッちょっとは濡らせよ!お前らハメるの大好きだろうがオラッ!」
痛みで愛液がほとんど分泌されない葵に対して、男は勝手な事を言った
「はふっうぐっ」
口担当の男は腰を動かす代わりに葵の頭部を掴み、無理矢理前後に動かしてイラマチオさせていた
初めての性交渉がレイプという事実に、葵は痛みと別の涙を溢れさせた
「陳さん、中で出してもいいのかい?」
男は葵ではなく陳に断りを入れる
「それぐらい無問題ネ、もし孕んでもちゃんとこっちで処理するヨ」
「ふぐっふう〜〜〜!!」
葵は必死に首を振って抵抗の意思を示す
だが当然葵に選択権はなかった
どぷっ
葵の最奥で、男は精子を放出する
「〜〜〜!」
葵は声にならない叫びをあげ、自分の中で熱が広がりを感じるのを最後に意識を失った…